埼玉県議会 県議会

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掲載日:2019年10月4日

平成24年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (井上将勝議員)

県内の緩和ケア病棟の充実について

Q 井上将勝議員(民主・無所属)

現在、我が国ではがんに罹患される方が年間70万人に及び、約35万人を超える方々が亡くなられております。がん患者やその御家族は、がんと診断されたとき、また治療の経過あるいは再発や転移が判明したときなど、様々な場面でつらさやストレスを感じます。がんの療養中は、痛みや吐き気、食欲低下、息苦しさ、だるさなどの体の不調に加え、気分の落ち込みや絶望感など心の問題が患者を襲います。そのような体や心の痛みは、患者の精神に多大な影響を与え、痛みが持続することでその人の人格にまで影響をもたらし、患者やそのご家族の日常生活の質、いわゆるQOLを著しく低下させます。患者は、診断から治療、そしてその後も含めてがんと向き合って生活していくことになりますが、そのがんと向き合う生活の中で少しでも身体的、精神的つらさを和らげるサポートが緩和ケアです。
緩和ケアは、末期がん患者を対象にしたケアと誤解されがちですが、がんと診断された早い時期から、それぞれの患者のその時に合った方法で提供されるもので、2007年に施行されたがん対策基本法においても、その旨が明記されました。緩和ケアを受けるには、主に苦痛緩和を専門的に行う緩和ケア病棟への入院という方法と、一般病棟における緩和ケアチームによる診療の2つの方法があります。現在、県内における緩和ケア病棟の病床数は4施設で計71でございます。この数は、人口10万人当たりに1.0床となり、緩和ケア病棟の病床数の全国平均3.4の中、全国最下位となっています。
もちろん、県内にはがん診療連携拠点病院に指定されている病院が県立がんセンターを含め11か所あり、一般病棟において緩和ケアチームによる緩和ケアが行われている実態があるのは承知をしています。しかし、一般病棟はあくまで治療が中心である以上、がんに対する治療には積極的でも、がんが進行して治療が困難になると症状緩和コントロールには消極的になる傾向があります。また、緩和ケアには医師、看護師だけでなく、精神科医、薬剤師、臨床心理士、医療ソーシャルワーカーなど、さまざまな職種のスタッフとのチーム連携が必要です。
一般病棟では、従来からの主治医を中心にした医療が行われていることが多く、病院内にいる様々な職種のスタッフと連携をとるためには、主治医を介して連絡をとる必要があるなど、緩和ケアに無用な時間がかかるのも実情です。
その一方、緩和ケア病棟はもともとが体と心の苦痛緩和を目的にしているものであることから、スタッフ間の連携がスムーズであり、苦痛を和らげる方法の知識、技術に精通しています。何より、一般病棟と違い、家族や大切な方々との面会時間の制限が少なかったり、家族が患者のそばで宿泊できたり、また患者が家族とくつろげるデイルームがあったりと、患者とその家族双方の負担軽減サポートにたけています。緩和ケア病棟がより充実することで、手術や化学療法でがんと闘うときは一般病棟で、その闘いの途中で疲れたときには緩和ケア病棟で体を休めるという使い分けもできると考えます。
新がんセンターが完成し、その緩和ケア病床数が現状の18床から36床に増加すると伺っておりますが、その増加後も人口10万人当たり1.2で、依然として全国最下位であり、足りない状況であると思います。がん患者の方が体や心の苦痛に悩まされることなく病気と向き合い、その家族も含めて笑顔で過ごせる時間を増やすためにも、県内の緩和ケア病棟の更なる充実が必要と考えますが、現在までの県の取組と今後の計画とを併せ、保健医療部長の御所見をお伺いをいたします。

A 奥野 立 保健医療部長

より多くのがん患者とその家族の方に治療中のさまざまな苦痛を和らげてもらい、可能な限り質の高い生活を送ってもらうため、緩和ケア病棟の充実は欠かせません。
県では、現在運用している第5次地域保健医療計画においても、緩和ケア病棟を地域医療に必須の医療機能と位置付け、優先的に病床の整備を進めております。
平成20年度からの計画の期間中、38床が新たに稼働しております。
議員お話のように、来年度には県立がんセンターの増床に伴い、現在18床の緩和ケア病床が36床へと倍増します。
このほか、平成26年度までに一般病床の転換などにより5病院で100床程度が整備される予定でございます。
この結果、県内の緩和ケア病床数は現在の71床から約190床へと大幅に増加することになります。
県といたしましては、各病院の取組が着実に実施されますよう支援をしてまいります。
高齢化の進展に伴いがん患者の増加が今後も見込まれることから、先日閣議決定されました「がん対策推進基本計画」を踏まえ、今後とも、施設の整備と人材育成の両面で緩和ケアの充実に努めてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。

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