災害に備えて 高齢の人と障害のある人、そして地域の皆さんのために はじめに 先の阪神・淡路大震災や新潟県中越地震、また、新潟・福島豪雨災害、福井県豪雨災害においても、被害者となった方の多くが障害者や高齢者などの災害時要援護者であり、避難情報伝達や避難支援に関する対応などが課題となりました。 そして、本県を含む首都圏においては、今後30年間のうちに、マグニチュード7クラスの地震が70%の確率で発生すると言われています。 このような過去の災害における教訓や、大規模地震の発生予測などを踏まえて、災害時要援護者の地震や風水害などの災害時における一層のきめ細かな支援体制を整備することが緊急に取り組むべき重要な課題となっています。 さらに本県は、今後全国で最も速いスピードで高齢化が進むことが予想され、65歳以上の人口の割合は、平成22年には21%を超えると見込まれています。 こうした状況に対応するため、本県では、平成11年に作成した「地震に備えて~まちの皆さんと障害のある人のために~」を、高齢者も対象に加え、風水害を含めた災害を想定したものへと改訂しました。 防災、救助対策については、身近な市町村や障害者団体等の役割が非常に大きいものとなっています。 ぜひ本書を参考にして、それぞれの地域の状況や障害の種別に応じた災害時要援護者のための防災マニュアルを作成していただき、災害時要援護者の支援対策への積極的な取組を期待いたします。 本書が、高齢の人と障害のある人自らがまず自分を守り、安全を確保するために必要な備えをすることができ、そして地域の皆さんが普段からこうした要援護者と関わり支えあっていくことができる地域づくりを進めることの手助けになれば幸いです。 1地域の誰もが知っておくこと、備えておくこと 一般的防災対策 1災害に対する日頃の備え 災害が発生したとき、高齢の人や障害のある人がけがをしないようにするのはもちろんですが、地域の人もけがをしたら高齢の人や障害のある人を支援することができなくなるだけではなく、自らも支援を受ける身になるおそれがあります。 まずは自助、共助が基本という意識で、災害時の安全を確保し、速やかな行動がとれるよう、家庭や地域における日ごろの備えが大切です。 (1)家での備え ア地震を中心とした災害全般 (ア)非常持出品を用意する ぜひ用意しておきたいもの 携帯ラジオ、予備の電池 懐中電灯、予備の電池、ローソク、ライター、マッチ 非常食料と水、ミルクとほ乳瓶、離乳食  おむつ(高齢の人や乳幼児等)とウェットティッシュ おんぶひも 手をつないで逃げるのは危険。背負って逃げる。 防災ずきん、帽子、ヘルメット、手ぬぐい又はタオル、軍手 常備薬 家族、親戚等の連絡先のメモ 10円玉(公衆電話用) トイレットペーパー 簡易トイレ 厚手のスリッパ(運動靴) など あれば便利なもの ラップ、食器の上に引いて利用する。 ゴミ袋、何枚か重ねて水の保管、防水シートや雨具の代用、簡易トイレ ポリタンク貯水用 カセットコンロとボンベ 水のいらないシャンプー 滑り止め付き軍手 多機能なナイフ ロープ、太さ8~12ミリ、人命救助や衣類を干す時に利用 毛布、ひざ掛けなど SOS発信用器具、笛、防災ベルなど (イ)家具や電気製品を固定する 寝室や出入り口には、できるだけ物を置かない。 家具、エアコン、絵画等の下に頭を向けて寝ない。 家具、電気製品、ピアノ等は固定する。家具転倒シート、固定金具、つっぱり棒、キャスターの固定など。 食器棚の扉に留め金を付ける。滑り止めシートを張って落下を防ぐ。 ガラスに飛散防止フィルムを張る。また、足のけがを防ぐため、厚手のスリッパ等を身近なところに置く。 照明器具を点検する。 (ウ)食料や水等を備蓄する日常生活に支障をきたさないために 最低3日分の食料、水を用意しておく。 風呂の残り湯は、翌日までためておく。 (エ)自宅周辺を確認しておく 避難場所 井戸 公衆電話等の通信手段 ブロック塀、自動販売機等の危険箇所 橋、側溝等の道路状況等 (オ)会社などからの帰宅方法を確認しておく 徒歩帰宅経路 ガソリンスタンド コンビニエンスストア 公園等 (カ)住まいの改修、補強をしておく 昭和56年以前の木造住宅は、耐震診断を受けておく。すべての県土整備事務所とほとんどの市で無料簡易耐震診断を実施しているので利用しましょう。 耐震改修をする。筋交い、構造用合板、耐震金具等 県土整備事務所が実施する木造住宅の無料耐震診断 パソコンソフトによる無料耐震診断を、県内12か所の県土整備事務所で実施しています。 (キ)消火器等の機材の使い方に慣れておく・地域で行われている防災訓練に参加する (ク)家庭での防災会議 地震のとき、家族があわてずに行動できるように、ふだんから次のようなことを話し合っておく。 また、話し合いだけでなく、休日には避難場所まで実際に歩き、通り道の安全を確かめておく。 さらに、職場や学校、福祉施設などにいるときの避難場所についても、確かめておく。 災害がおきたときの家族それぞれの役割 消火器、バケツなど消火の備え 家族の間の連絡方法 避難場所の確認 避難経路の安全確認 非常持出品の確認 家具が倒れないようにすることや家の中・周囲の片付け 高齢の人や障害のある人の避難方法 地震情報を手に入れる方法等 イ風水害 台風や豪雨などの風水害に備え、日ごろから家や家の周囲の点検をし、必要な箇所の修繕等に心がけておくことが大切です。 雨どい、側溝等のチェック。落ち葉や土砂がつまっていないかなど。 屋根や塀等の修繕。雨もりや風で飛ばされたりしないように。 家の周りの整理。物が飛ばされたり、樹木が倒れたりしないように。 浸水危険区域、土砂災害危険区域などの確認等 (2)地域の中での備え ア自主防災組織の活動に参加する 災害への対処は、個人や家族だけでは限界があります。 逆に、住民同士が協力して組織的に行動することで、被害を防止したり軽減するために、出火防止、初期消火、被災者の救出・救護、避難所への誘導、避難所の運営等を効果的に行うことができます。 そこで、町内会や自治会等を活用した、自主防災組織を編成し、日ごろから災害に備えることが大切です。 そこに積極的に参加して、災害時の具体的な役割分担などを明確にしておくようにしましょう。 イ地域防災訓練への積極的参加 地域で協力して、高齢の人や障害のある人も参加しての防災訓練を実施することが大切です。 避難所や避難経路が確認でき、高齢の人や障害のある人がどんな支援を必要としているかがわかります。 また、高齢の人や障害のある人も災害時にとるべき行動がわかります。 2災害のときの行動 (1)地震のとき 地震発生 屋内のとき まず自分の体を守る 姿勢を低くし、クッション等で頭と首を守る。 テーブルなどの下にもぐる。 小さな揺れの時は、直ちに火の始末をする。 揺れが大きいときは、まず身の安全を守ってから火の始末をする。 ドアや戸を開けて逃げ道を確保する 建物が傾くとドアが開かなくなることがある。 エレベーターなら、すべての階のボタンを押して最寄の階で降りる 閉じ込められたら、非常用ボタンを押して救助を待つ 屋外のとき 身の安全を確保する かばん等で頭と首を守る。 ブロック塀、電柱、看板、自動販売機、窓際などから離れる。 落ちてくるものや倒れる危険のあるところには近寄らない。 安全なビル内や公園などに避難する。 パニックにならないよう、店舗やビルなどの係員の指示に従って避難する。 運転中なら急停車せず、徐々に道路の左側に寄せるか、駐車場に入れる。 山崩れ、がけ崩れ、津波に注意。 山や海の近くで、地震を感じたら、すぐに安全な場所に逃げる。 地震直後 揺れがおさまったら、火の始末をする。 熱湯などでの火傷に気をつけながら、すばやく火を消す。 火が出たら、近所に「火事だ!」と知らせ、消すことに全力を尽す。天井に届く前なら消火できる。 ガスの元栓を閉める。 ガス漏れの危険があるので火は使わない。 電気のブレーカーを落とす 夜なら懐中電灯などを使う。 断水に備えて、水を貯める。 電話の受話器が外れていたら元に戻す。 正しい情報を得る。 ラジオや市町村、自主防災組織などから、正しい情報を聞いて、その場にふさわしい行動をする。 外へ逃げるときはあわてずに あわてないで、落ち着いて逃げる。 外へ逃げるときは、帽子を被り、瓦やガラスなど、落ちてくるものに注意する。 逃げるときは歩いて、荷物は少なく。 自主防災組織など、地域の人と協力して集団で逃げる。 荷物を最小限にして、リュックなどを使い、両手が自由になるようにする。 家屋に閉じ込められたら、音を立てて居場所を知らせる。 笛などを携行していると役立つ。 逃げ遅れて煙に巻かれたら、ぬれタオルやハンカチで口を押さえ、壁伝いに、はうように避難路を進む。 階段では、階段にたまっている空気を吸いながら移動する。 火元と反対側に、非常口の誘導灯に沿って逃げる。 少し落ち着いてから 10分程度経ってから 協力し合ってケガなどの手当を。 がれきの下敷きになっている人がいれば、近くの人と協力して救出する。 みんなで助け合って、ケガなどの手当をする。 その後 避難場所に移動する。 避難にマイカーは使わない。 消防車や救急車の通行の妨げになる。 エレベーターは使わない。 家族の安否が確認できていれば、無理に帰る必要はありません。 危険な街中を無理に歩いて帰るのではなく、困っている人の救助を手伝ったり、近くの避難所に向かいましょう。 避難場所 自治体が定めている避難場所 小・中学校など 広域避難場所 避難場所にも危険が迫ったときに避難する場所。 避難所 自宅を失った人等が保護してもらう場所。 徒歩帰宅可能距離など 自宅まで徒歩帰宅が可能な距離 10キロ以内 自宅まで10キロから20キロの人 1キロ増えるごとに10%づつ帰宅可能者が減る。 自宅まで20キロ以上 翌日まで帰宅困難 女性がパンプスで歩ける距離 約2キロ (2)風水害のとき 風水害は、地震と違って、事前の情報が流れるため、行動に留意することで被害を少なくすることができます。 正確な情報入手を。テレビ、ラジオ、携帯等で。 すばやい行動を。河川は急に増水する。 避難するときは、火の始末を忘れずに。 風で飛ばされないようベランダの小物、植木鉢などは室内に。 避難は集団で。自主防災組織など。 冠水で足元が見えないときには、側溝等に落ちないよう杖などで安全を確認しながら。 自分や家族の安全が確保できたら、隣近所の安否を確認しましょう。 浸水により避難所等への移動が危険になったら、 緊急的な避難は自宅2階などへ。 埼玉県防災情報の携帯電話へのメール配信サービス 災害発生時に、気象警報・注意報、地震情報、避難情報、危機管理情報、テロなど、避難所開設情報について、登録の携帯電話に情報を配信するサービスです。 地震や水害などの災害による緊急時の連絡・安否確認 NTT の災害用伝言ダイヤル、171番、や県のホームページの災害用伝言板を利用して安否を確認することができます。 聴覚障害者向け災害時等情報提供ネットワーク 災害情報や地域情報を、登録のパソコンや携帯電話に情報配信する聴覚障害者向けのサービスです。 詳細は、埼玉聴覚障害者情報センターへ。 電話0488143351 ファックス0488143352 2高齢の人と障害のある人のために 1災害に対する日頃の備え (1)家での備え ア家の中の安全対策 家具などが倒れないようにしよう家具や大きな電化製品など倒れるとあぶないものは、できるだけ倒れないよう固定しておく。 ガラスが飛びちらないようにしよう 食器棚やサイドボードなどのガラス戸が割れて飛び散らないように、粘着テープや透明フィルムを貼っておく。 また、割れたガラスなどでケガをしないように、軍手や厚手のスリッパ、運動靴、防災ずきん(帽子)を身近に用意しておく。 物が落ちないようにしよう 家具の上などにガラス製の置きものや重い物を置かない。 置くときは落ちてこないようにする。 食器棚の扉は、開いて、中のものがとびださないように止め金具をつける。 バルコニーの手すりの上などに植木鉢などを置かない。 つり下げ照明器具を固定しよう 蛍光灯が壊れないように、3方向からヒモなどで固定しておく。 火のまわりは片づけておこう コンロやストーブなどのまわりには、燃えやすいものや倒れやすい家具を置かないようにする。 プロパンガスボンベは、外の平らで風通しのよい場所に置き、鎖などで固定する。 灯油缶は栓をきちんと閉めてしまっておく。 消火器、火を消すための水を備えておこう 消火器とバケツを備えておく。 火を消したり、生活のための水として利用するため、浴そうには残り湯をためておく。 安全な場所を作ろう 小さい子どもや介護の必要な人、病人などの部屋には倒れる危険がある背の高い家具などを置かないようにする。 地震のときの家族の安全な場所にもなる。 ブロック塀の安全対策をしよう 古いブロック塀などは、専門家に頼んで点検や補強をする。 安全対策を自分でできない場合は、近所の人や自主防災組織の人などに協力をお願いしましょう イ日ごろからの所持 災害時に身元が確認しやすいよう、障害者手帳、運転免許証、健康保険証などを日ごろから所持しているようにするとともに、家の中での置き場所を確認しておきましょう。 ウ非常持出品の用意 避難するときに持ち出すものは、震災後、避難所で最低限必要なものです。助けが来るまでの間に必要な物や食べ物、衣類などを用意します。 リュックなどに詰めて、いつでも持ち出せる場所に備えておきましょう。 飲み水、食べ物1日3食分程度 水一人1日3リットル程度、ペットボトル入りのミネラルウォーターなど、缶詰など火を通さないで食べられる物、レトルト食品、インスタント食品、ビスケット、チョコレートなどと缶切りや水筒 制限食やアレルギー食品など特別な配慮を要する食料については3日分程度 薬など きず薬、胃腸薬、日ごろ服用している薬、救急セット、救急ばんそうこうなどかかりつけ医療機関のメモやお薬手帳や処方箋のコピーなども準備しておきましょう。 照明器具 懐中電灯、予備の電池、ロウソク、ライター、マッチなど 携帯ラジオ 携帯ラジオ、予備の電池など 衣類 下着、上着、雨具、タオル、毛布、くつ下、軍手など 貴重品 多少の現金、10円玉、公衆電話は停電になるとテレホンカードや、機種によっては100円玉が使えない、重要書類、預貯金通帳、運転免許証や健康保険証、障害者手帳等の写し、印かんなど その他 防災ずきん、帽子、ヘルメット、手袋、SOS発信用器具、笛、防犯ベル、緊急通報システム、火災警報器など、防災カード エ障害別の必要な備え 寝たきり等高齢の人 紙おむつ等介護用品、おんぶひも、車いす、予備のめがね、杖、入れ歯、補聴器、防寒具、おかゆ 目の不自由な人 メガネ、白杖の予備、携帯電話、盲導犬用ドッグフード 白杖…目の不自由な人が歩行時に使用する白色または黄色の安全杖 耳の不自由な人、言語の不自由な人 文字放送ラジオ、携帯電話、補聴器の予備、 補聴器用電池の予備、筆談用のメモ用紙、筆記用具、災害時に必要な会話カード集、おんぶひも、車いす、杖 ぼうこう・直腸機能に障害のある人 人工肛門、人工ぼうこう保有者 ストマ用装具、1週間分とメーカー名・品名・サイズ等のメモ、洗腸セット、水、ぬれティッシュ、輪ゴム、ビニール袋、はさみ ストマ用装具(パウチ)…ぼうこうや腸の病気のために造設した人工ぼうこう、人工肛門の排泄口からの排泄物を蓄える袋(ストマとは、口を意味するラテン語)。 当事者からの声 人工肛門を造設すると洗腸する人もいるが、避難所での洗腸は難しい場合が多い(適当な場所の確保が難しかったり、必要量のぬるま湯が確保できないなど)ので、災害時には自然排便ができるよう、日ごろから訓練をして慣れておくといい。 知的障害のある人 自宅住所や連絡先などのわかるものの所持。服に縫い付けたり、カードにしたものを携帯する。 発達障害のある人 自閉症の人などは、サポートブックの携帯など 医療機関にかかっている人 精神障害のある人や難病の人も含め 地震が起きたときの行動について、あらかじめかかりつけの病院などに相談しておきましょう。 また、家族も緊急時の対応をよく理解しておきましょう。 災害のために、通院先の病院などで診療を受けられない場合もあります。 そのような場合、他の医療機関などでも診療を受けられるよう、お薬手帳や処方箋のコピーをいつも持っているようにしましょう。 また、長い間薬を飲んでいる人は、いつも3日分程度の薬を保管しておくようにしましょう。 困ったときに相談できるように、かかりつけの医療機関、お住まいの地域の保健所、保健センター、精神保健福祉センター等の電話番号を記録しておきましょう。 常時使用する医療機器(酸素ボンベ等)や医薬品の予備を準備し、定期的に使える状態であることをチェックしましょう。 オ防災カードの作成 災害のときの緊急連絡先などを記録しておくとともに、災害のときの身元確認やその場にふさわしい手助けを受けるため、防災カードを作成して、身につけておくようにすると、災害のときに役立ちます。 (2)地域の中での備え ア地域との交流 地域の中で普段からつきあいや交流があることは、災害のときにお互いが助け合う際に大きな役割を果たす場合が多いと言われています。 日ごろから地域との交流を心がけ、近所の人や自主防災組織の人などに、避難するときの手助けなどを頼んでおくようにしましょう。 目の不自由な人や耳の不自由な人は、近所に住む特定の人に、周囲の状況や重要な情報を伝えてもらうようにお願いしておくことも必要です。 高齢者団体や障害者団体、ボランティアグループなどとつきあいがあると、災害のときに様々な手助けを受ける際に役立ちます。 イ防災訓練への参加 市町村や地域ごとに、毎年、防災訓練が実施されています。この防災訓練に参加し、避難方法や避難場所を確認したり、消火器の使い方などを理解しましょう。 ウ災害時要援護者名簿への登録 災害時の迅速かつ的確な安否確認には、災害時要援護者名簿の活用が非常に有効です。 市町村が作成する災害時要援護者名簿へ登録してもらいましょう。 2災害のときの行動 家にいるとき 丈夫なテーブルの下に隠れて、落ちてくる物から身を守る。 移動が困難な人などで速やかにテーブルの下に隠れることができないときは、布団にもぐる、 座布団などで頭を被うなどの行動で身を守る。 倒れやすい家具、電化製品などから離れる。 車いすを使用している人は、安全な場所で車いすのブレーキをかける。 揺れがおさまったら、火を消し、ガスの元栓、電気のブレーカーを閉じる。 目の不自由な人、手の不自由な人は、家族や近所の人を呼んで、確認してもらう。 割れたガラスなどが落ちていることがあるため、できるだけ動かない。 やむをえず移動する場合は、ガラスや落ちてくる物に注意し、軍手や厚手のスリッパ、靴、防災ずきん(帽子)などを身につける。 ドアや戸を開けて出口をつくる。特に団地・マンションでは、ゆがみでドアが開かなくなることがある。 あわてて外に飛び出さない。 エレベーターは、絶対に使用しない。 階段やスロープなどを使う。 エレベーターに乗っている時に地震がおこったら、すべての階のボタンを押し、止まったらすぐに降りる。 途中で止まったら、中にある非常用ボタンを押して連絡を待つ。 外へ逃げるときは、防災ずきんや帽子等をかぶり、瓦やガラスなどが落ちてきたり、ブロック塀などが倒れたりするので注意する。 大地震の後は余震が続くことがあるため、倒れてくる建物や落ちてくる物に注意し、外出をしないようにする。 テレビ、ラジオ、文字放送ラジオ、パソコン、携帯電話、広報車、防災行政無線などから情報を集める。 家族や近所の人から、地震の状況や周囲の様子、避難の必要性などを教えてもらう。 避難の際に援助が必要な場合は、近所の人や自主防災組織の人などに声をかけて助けてもらう。 必要な場合は、かかりつけの医療機関に連絡し、今後の対応の指示を受ける。 家の中に閉じこめられた場合は、声や音を出して、助けを求める。 笛などは有効です。 大地震の後は余震が続くことがあるため、倒れてくる建物や落ちてくる物に注意し、外出をしないようにする。 テレビ、ラジオ、文字放送ラジオ、パソコン、携帯電話、広報車、防災行政無線などから情報を集める。 家族や近所の人から、地震の状況や周囲の様子、避難の必要性などを教えてもらう。 避難の際に援助が必要な場合は、近所の人や自主防災組織の人などに声をかけて助けてもらう。 必要な場合は、かかりつけの医療機関に連絡し、今後の対応の指示を受ける。 家の中に閉じこめられた場合は、声や音を出して、助けを求める。 笛などは有効です。 職場や学校、福祉施設などにいるとき 机やテーブルの下に隠れ、机の脚をしっかりとおさえて、落ちてくる物から身を守る。 倒れやすい家具や電化製品などから離れる。 ドアや戸を開けて、出口をつくる。 エレベーターは絶対に使用しない。 階段やスロープなどを使う。 エレベーターに乗っている時に地震がおこったら、すべての階のボタンを押し、止まったらすぐに降りる。 途中で止まったら、中にある非常用ボタンを押して連絡を待つ。 学校や福祉施設にいるときは、騒いだりせず、落ち着いて、先生や職員の指示に従う。 また、先生や職員に連絡しないまま家に帰ることはしない。 外出しているとき カバンなどで、看板やガラスの破片など落ちてくる物から頭と首を守る。 ブロック塀や電線などから離れ、しっかりとしたビルや広場に避難する。 まわりの人に声をかけ、周囲の状況を教えてもらう。 目の不自由な人や車いすの人など、必要な場合は、安全な場所へ連れて行ってくれるよう頼む。 耳の不自由な人は、まわりの人に筆談などで、自分のことを伝え、正しい情報を教えてもらう。 必要な時は、かかりつけの病院や診療所に連絡し、これからのことについて指示を受ける。 デパートなどでは 倒れやすいショーケースなどから身を離し、柱や壁際に身を寄せる。 あわてて出口に行かず、係員の指示に従う。 耳の不自由な人は、係員の指示などについて、まわりの人に筆談で教えてもらう。 目の不自由な人は、必要な時は移動が困難であることをまわりの人に伝え、誘導してもらう。 エレベーターには絶対に乗らない。係員の指示に従い、避難は階段を使う。 エレベーターに乗っている時に地震が起こったら、すべての階のボタンを押し、止まったらすぐに降りる。 途中で止まったら、中にある非常用ボタンを押して、連絡を待つ。 地下の商店街では 壁や太い柱に体を寄せる。 火事のときは、ハンカチやタオルで鼻と口をおおい、姿勢を低くして、煙の流れる方向へ壁伝いに逃げる。 耳の不自由な人は、係員の指示などについて、まわりの人に筆談で教えてもらう。 目の不自由な人は、必要な時は移動が困難であることをまわりの人に伝え、誘導してもらう。 停電になっても、非常用の照明灯がつくので、落ち着いて行動する。 電車・バスに乗っているときは 急に止まることがあるので、吊り革や手すりなどにしっかりつかまる。 係員の指示に従って行動し、あわてて、外にとび出さない。 耳の不自由な人は、係員の指示などについてまわりの人に筆談で教えてもらう。 目の不自由な人は、移動が困難であることをまわりの人に伝え、誘導してもらう。 車の運転中 地震を感じたら徐々にスピードを落とし、道路の左側に寄せてエンジンを切る。 揺れがおさまるまで車の外に出ない。 ラジオや携帯電話、カーテレビなどで情報を得る。 車を離れるときは、必ずキーはつけたままにしておく。ドアロックもしない。緊急車両の通行の支障にならないようにする。 海岸では 津波の危険があるので、急いで海岸から離れ、高台など安全な場所に避難する。 3地域のみなさんに向けて 1災害時要援護者である高齢の人と障害のある人のこと 地震や風水害などの災害が発生したとき、すべての被災者が援護を必要とする状態になります。 その中でも特に、必要な情報を迅速かつ的確に把握し、災害から自らを守るために安全な場所に避難するなど、災害時において適切な防災行動をとることが特に困難な人がいます。 このような人たちを災害時要援護者といい、災害発生時には、その人の状態に応じた配慮や支援が必要になります。 具体的には、寝たきりやひとり暮らしの高齢の人、障害のある人、妊産婦、乳幼児、外国人などが挙げられます。 このマニュアルでは、そうした人たちのうち、特に日ごろから支援が必要な寝たきりやひとり暮らしの高齢の人や障害のある人を対象としています。 地域の皆さんには、こうした人たちの特徴をよく理解していただくことが大切です。 近所の人や自主防災組織の人、民生委員・児童委員、ホームヘルパー、普段から高齢の人や障害のある人に関わっているボランティアなどは、全員地域の皆さんです。 (1)高齢の人のこと ア寝たきりの人 食事、排泄、衣服の着脱などの日常生活をするうえで他人の介助が必要であり、自力で行動できず、自分の状況を伝えることが困難です。 イひとり暮らしの人 自力で行動できますが、加齢による行動の機能低下がみられたり、地域とのつながりが希薄になっている場合があります。 災害時には、すばやい避難行動が困難な場合があります。また、視覚、聴覚の衰えにより、災害情報の入手、避難が遅れるおそれがあります。 ウ認知症の人 何らかの原因により、記憶する力、考える力が失われるといった症状があります。 症状が進行すると、徘徊、強い不安などが現れます。さらには、日常生活が困難になる症状もあります。 災害時には、自分で危険を判断し行動することや、自分の状況を伝えることが困難です。 心がけたいこと 認知症の人は状況判断ができないなど、不安感を抱いています。 特に、避難により環境が変わりますので、強い不安感を抱いていることを理解しましょう。 早く早くなどとせきたてることは、いたずらな混乱と不安を招きます。認知症の人自身のペースに合わせてあげることが必要です。 論理的な思考が困難な人もいます。認知症の人がおかれている状況をまず理解することが大切です。 複数の事柄や、過去と現在、未来が入り混じったことを理解することが困難です。今現在必要なことを一つずつ簡潔に伝えることが必要です。 一度聞かれたことでも、何度も聞かれることがあります。面倒がらず、そのたびに答えるようにしましょう。 (2)障害のある人のこと ア身体に障害のある人 身体障害者 (ア)目の不自由な人 視覚障害者 全盲、弱視、見える範囲が限定されている、などがあります。 視覚による状況把握が難しく、音声や手で触れることなどで情報を得ています。 歩行の際、白杖を使う人もいます。また身体障害者補助犬を使用している人もいます。 災害時には、住み慣れた地域でも倒壊や破損により周囲の状況が一変するため、単独では安全に行動することが難しい場合があります。 心がけたいこと あいさつするときは、先に声をかけ、自分のことを知らせてください。 見え方によって援助の内容が異なるので、何が必要かを率直に聞いてください。 方角や場所を教えるときは、そこ、あちらなどのあいまいな表現は避け、相手から見て前、後ろ、左、右とか、何歩、何メートル先などと具体的に言ってください。 ガイドするときは、白杖の反対側にたって腕を貸し、半歩前を歩きます。白杖を持つ手をつかんだり、引いたり、押したりすることは恐怖心をもたらしたりするので絶対に避けます。 一緒に歩くときは、周囲を説明しながら、車道側を同じ歩調で歩き、階段では段の手前に立ち止まり、昇るか降りるかをはっきりと説明します。 椅子を勧めるときは、相手の手を背もたれに置き、位置を確認できるようにしてください。 物の位置を伝えるときは、3時の位置にコップがあります、というように、相手の手前中心を6時の位置とした時計の文字盤を描いて説明するとわかりやすくなります。 身体障害者補助犬について 目の不自由な人の目の代わりとなって歩行の安全を助けるために特別に訓練された犬です。 白又は黄色のハーネスを付けているときは、盲導犬としての役目を果たしているときです。 みだりに声をかけたり、手を出したりすることはやめましょう。 また、食べ物を与えたりしてはいけません。 (イ) 耳の不自由な人・言語の不自由な人 聴覚・言語障害者 まったく聞こえない人、聞こえにくい人、耳が不自由なため自分の言葉が確認できないので話がうまくできない人など、障害の程度は人によってさまざまです。 会話には、手話や筆談、相手の口元を見て内容を理解する、などの方法がありますが、いずれもできる人とできない人がいます。 また、小さいときから耳が不自由な人の中には、筆談も難しい場合があります。 外見からは障害がわかりにくいため、話しかけても返事をしないといった誤解をされることがあります。 音声による避難誘導の指示などが認識できず、災害発生時に適切な行動をとることが困難な場合があります。 言語障害のある人は、自分の状況を言葉で知らせることができないため、災害時に助けを求めることが困難になる場合があります。 心がけたいこと 道路を歩くとき、背後からの音が聞こえません。 一緒に歩くときは、聞こえる自分が車道側を歩きます。 窓口などで名前を呼ばれても聞こえません。 手招きなり、肩に触れるなどして呼ばれていることを教えてあげてください。 駅や乗り物内の案内放送が聞こえません。 自分から放送の内容を伝えてください。 簡単な手話は、講習会やテレビなどを活用して覚えてください。 手話ができない場合には、気軽に筆談で応じてください。 口話では、口の動きがわかるように、正面からはっきりと話してください。 盲ろう者について 視覚と聴覚の障害が重複している人です。 目からの情報も耳からの情報も制限されるので、その人に合わせたコミュニケーション方法と介助が必要です (ウ) 手足の不自由な人 肢体不自由者 腕や手指、ひじ関節などの障害、股や膝の関節などの障害、座位、立位などの姿勢を保つことが難しい障害、脳性まひなどがあります。 障害の原因は脊髄損傷、脳血管障害、事故等による切断や脳性まひなどです。 下肢に障害のある人では、常時車いすを使用している人、歩行が不安定で転倒しやすい人などもいます。 脊髄損傷の人では、体温調節が難しい人もいます。 脳性まひの人の多くは、言語障害や感覚系の障害を伴うことの多い全身性の障害のある人で、発語の障害に加え、顔の表情や手足などに不随意の運動が起こったりすることも多くあります。 自力歩行やすばやい避難行動が困難な場合があります。 心がけたいこと 車いすの人車いすの人から声をかけられたら、まず何をしてほしいのか聞くことが大切です。 話をするときは、視線を同じ高さにすることがエチケットです。 一人で手伝うことが無理な場合は、周囲の人に協力を求めましょう。 階段などで、車いすの人を運ぶときは、3~4人がかりで呼吸を合わせて静かに持ち上げて運びます。昇るときは前向きに、降りるときは後ろ向きにすると、相手の不安感が取り除かれると言われていますが、本人の一番安心できる方法を聞くようにし てください。 急な坂を下るときにも、後ろ向きでゆっくり下るようにするのが安全です。 車いすについて 乗り降りは、フットレストを上げて行う。 移動するときは、フットレストの上に足を乗せる。 小さな段差の昇り降りは、ステッピングバーを活用し、前輪を浮かしながら行う。 脳性まひの人 話を聞く場合は、じっくりと聞き、わからないときは、筆談を利用すると共に、十分に聞き返すことが大切です。 初めのうち話の内容が理解できないことがあったとしても、じっくり聞いているうちにわかるようになります。 相手の言葉がよくわからないまま、言葉の先取りをしたりすることは避けたいものです。 (エ) 内部障害のある人 内部障害者 心臓、腎臓、呼吸器、ぼうこう・直腸、小腸、免疫の6つの機能障害を総称して内部障害といい、いずれも生命の維持に関わる重要な機能の障害です。 臓器本来の働きを補助するために通院や治療機器の装着のほか、日常生活が制限される場合があります。 内部障害のある人の中には、長期間にわたり継続的な薬物療法や酸素療法、人工透析療法などの医療が必要な人もいます。 外見では障害があることがわからないことが多いので、特別な配慮が必要です。 災害時透析医療確保マニュアルについて 県では、災害時における透析可能医療機関の情報の収集及び透析患者への提供等を迅速に行えるよう、災害時透析医療確保マニュアルをつくり、医療機関や市町村、保健所等との連携・強化に努めています。 イ知的障害のある人 知的障害者 人によって大きな差がありますが、知的な発達が遅れているため日常生活に何らかの難しさを持っている人たちです。 複雑な話を理解したり、自分の気持ちを表現するのが苦手な人もいます。 自分で危険を判断し行動することが難しく、また急激な環境の変化により精神的な動揺が見られる場合があります。 心がけたいこと 難しい言葉や言いまわしは、なるべく使わないようにしましょう。 難しい内容は、やさしく、わかりやすく伝えるようにします。 子どもっぽい言い方をする必要はありません。 初めての人や初めての場所では、戸惑うものです。 一緒に行きましょう、ここへどうぞなどと声をかけてください。 状況の変化にも声をかけて、こうするといい、とアドバイスしてください。 ルールを理解できない人もいます。 ルール違反については、見過ごさず、その場でわかりやすく説明してください。 混雑した駅や交通量の多い場所で、危ないと感じたら、安全な場所に誘導してください。 言葉で理解できない場合は、優しく手を引いて誘導してください。知的障害の人の中には、てんかんのある人もいます。 ウ精神障害のある人 精神障害者 統合失調症、そううつ病、神経症などの精神疾患により、日常生活や社会生活上、困難や不自由のある人です。 薬を飲んで症状をコントロールすることができます。しかし、人によっては、人づきあいが苦手、疲れやすい、気配りがしにくい、といった生活上の支障がある場合があります。 外見からはわかりにくい面があります。 精神障害に対する偏見や無理解から、病気のことを知られたくないと思っている人もいます。 災害発生時には精神的動揺が激しくなる場合がありますが、多くは、危険を判断し、行動することができます。 心がけたいこと はっきりとわかりやすく、繰り返し伝えます。そのときに必要なことを一つに絞り、具体的に伝えることが必要です。 手順の説明は、一度にせず、段階的に伝えることが必要です。 適当にとか、状況に合わせて自分で考えてなど、あいまいな表現は混乱のもとです。 相手に合わせた言葉づかいも大切です。見下したり、よそよそしい表現は失礼になりますので、気を付けてください。 継続して薬を服用する必要がある人もいます。 てんかんの人について てんかんは、脳にある神経細胞を流れる微弱な電流が一時的に起こす過剰な流れによって、脳波異常とけいれん発作をもたらす脳の障害です。 薬による治療が主です。 睡眠不足、ストレス、過労などがてんかん発作を誘発しやすい因子といわれていますので、てんかんのある人の中には、災害時の困難の中で睡眠不足や疲労などで発作が増加する人がいます。 いつもどおり薬を服用しているか聞いてください。 てんかん発作が起きている間、意識がなくなったり、手足や全身がけいれんを起こしたりします。 てんかん発作が始まると途中で止めることは困難ですので、自然に止まるのを待ちます。 てんかん発作の際には、次のことに注意しましょう。 あわてない。 発作は数秒から数分で終わります。 15分以上発作が続かない限り、受診する必要はありません。 周囲の危険な物をどかし、自然に回復するのを待ってください。体を揺すったりせず、衣類やベルトなどをゆるめてください。 口の中に物を入れないでください。 発作が終わったら、ケガや失禁がないか確認してください。 エ発達障害のある人 発達障害者 (ア) 自閉症の人 3歳くらいまでに現れ、脳の中枢神経系の機能障害が原因と考えられています。 大きく次のような3つの特徴があります。 1対人関係の発達の偏りと遅れ 相手の表情を読みとることが苦手でまわりの人とうまく付き合えない。 2コミュニケーションの発達の偏りと遅れ 発語がないか、あってもオウム返しや独り言が多く、言葉をコミュニケーションの手段としてうまく使えない。 3興味や関心が狭く特定のものにこだわること 複数の情報を同時に処理することが苦手で、また、ある動作を反復したりする傾向がある。 また、軽く触れてもたたかれたと感じる、赤ちゃんの泣き声を嫌う、屋内の反響音が苦手、強い偏食がある、香水等特定の香りを嫌がるなど、感覚が過敏です。 状況に合わせて行動することが困難なため、自ら避難することやまわりの人の声かけに応じて行動することができないことがあります。 不安や緊張から、かみつく、叫ぶ、走り回る、自傷行為などのパニックを起こすことがあります。 一見障害があるということがわからず、また、症状は一人一人違います。 特に知的障害が伴わないものを高機能自閉症、さらに言葉の遅れもないものをアスペルガー症候群といっています。 言葉が達者で、不自由なく会話ができるように感じられるので、何でも理解していると思われがちです。 しかし自閉症の特徴を持ち合わせている人たちですので、相手の気持ちや暗黙の了解などの常識的なことの理解ができていない場合が多く、そのために、その場にそぐわない行動や発言をしてしまい、周囲から誤解を受けることが多くあります。 心がけたいこと ことばより視覚的に伝えた方がわかりやすい人が多くいます。 中には視覚的な情報処理が困難な人もいます。次に記したことばでの伝達もお願いします。 ことばでの合図のコツ 短く、ゆっくりと、低い声で、小さな声で、具体的で、肯定形で、が基本です。 肯定的な声かけの例 走り回っている子どもに、走らないで、は誤り。歩こうね、などが正しい。 近寄っていくと離れていきます。 決して人を嫌いなわけではありません。 自閉症の人たちは、自分なりの空間を持っている人が多いです。 無理に近づくのではなく、しばらくソッと様子を見て待ってみてください。 ただし、危険な場所などでは手をつなぐようにしてください。 その時もいきなり手をつなぐのではなく手をつなごうね、と優しく声を掛けてからの方が、安心して手をつなぐと思います。 急に大きな声を掛けられたり、体を触られるのを嫌がります。 聴覚過敏・触覚過敏があり、本人にとって耐えられない苦痛がある場合もあります。 他害、叩く、噛みつく、飛びかかる、自傷、自分の身体を傷つける、などパニックを起こしたとき。 周囲に危険なものがないように。 命に関わることでない限り、力ずくで押さえたりしないでください。余計にひどくなります。 気持ちを切り替えるために一人になれる空間を用意してあげてください。 安心グッズ、好きなオモチャ、本、好きな歌など、を提示して気分転換を図ってあげてください。 そして気持ちが落ち着くのを待ってあげてください。 パニックは いつもと違う環境や自分の身に何が起こっているのか理解できないゆえの不安、混乱、それから、見通しが立たないということや、周囲の障害特性を無視した対応が原因で起こるものです。 一番困っているのは自閉症の人たちです。どうかその事を理解して下さい。 体調不良を訴えることがなかなかできない人たちです。 そのことが原因でパニックになる人もいます。 汗のかき具合、顔色、肌の状態などにも注意を払ってください。 気圧・気温・湿度の変化などに過敏です。 てんかん発作を持っている人も多くいます。 社会のルールを逸脱したときは毅然とした態度で注意してください。 障害があっても守らなければならないことがあります。 生きていくために守らねばならないことはきちんと教えてあげてください。 これらのことを自分で説明することが難しい人たちです。 サポートブックを積極的に活用して下さい。 (イ) 学習障害(LD)のある人 全般的な知的発達に遅れはないのに、聞く、話す、読む、書く、計算するなどの能力のうち、特定のものの習得と使用が著しく困難な人です。 脳の中枢神経系の機能障害が原因と考えられています。 読み書きが苦手な人には、紙に書かれたものに読みがなを付けたり、言葉でも説明したりすることが必要です。 聞くことに難のある人には、肝心の説明を聞きもらしたりすることがあるため、個別の説明が必要になることがあります。 (ウ) 注意欠陥多動性障害(ADHD)のある人 年齢や発達に不釣合いな注意力、衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動などに支障をきたすものです。 脳の中枢神経系の機能障害が原因と考えられていて、7歳前に現れ、その状態が続きます。 多動の激しい人は、注意しても静止させることが難しいことがあります。 衝動性の激しい人は、ささいなことでけんかになりやすいことが多くあります。 細かいことを気にしなかったり忘れやすい人は、スケジュール管理が苦手です。 オ難病の人 難病患者 明確な定義はありませんが、その範囲は次のように整理されています。 原因不明、治療方法未確立で、かつ後遺症を残す恐れが少なくない病気。 経過が慢性にわたり、経済的な問題のみならず介護などに著しく人手を要するため、家族の負担が重く、また、精神的にも負担の大きい病気。 難病の人の中にも、長期間にわたり継続的な薬物療法や酸素療法、人工透析療法などの医療が必要な人がいます。 外見ではわからない場合もありますが、特別な配慮が必要です。 2普段からできること 高齢の人や障害のある人といっても、寝たきりの人、認知症の人、目の不自由な人、耳の不自由な人、内部障害のある人、知的障害のある人、精神障害のある人など、みな違います し、また同じ障害であっても人によって様々です。 地域の皆さんが普段からできることなどを紹介していますが、必ずこうしなければならないというものではありません。 また、障害程度が違っていたり、複数の障害がある場合などには、その方法が正しいとは限らないこともありますので、一つの例ということで理解するようにしてください。 また、緊急時においては、障害のある人の話を聞きながら、その場にふさわしいと思われる方法で行動してください。 高齢の人や障害のある人の家庭の安全対策に協力しましょう。 例 家具や照明器具などの固定、ブロック塀の修繕、家の周りの整備など 目の不自由な人の家で、家具の配置を変更したときなどは、必ず本人に伝えましょう。 障害のある人のお手伝いをするときは、黙っていきなりからだに触れたり、車いすを押したりするのではなく、まず、声をかけて、何をしてほしいのかを聞くことも大切です。 災害のときにお互いが助け合う際に、とても頼りになるのは、地域の中での普段からつきあいや交流によるつながりです。 近くに住む高齢の人や障害のある人と、日ごろから積極的に交流をはかり、日ごろの備えに協力しましょう。 このことが災害時の安否確認、情報提供、避難誘導などへの協力につながります。 ただし、個人のプライバシーには、十分に注意しましょう。 近くに住む高齢の人や障害のある人に防災訓練への参加を呼びかけ、一緒に訓練を受けるとともに、高齢の人や障害のある人に対する避難誘導方法、情報伝達方法などについて理解を深めましょう。 障害のある人もない人も、皆、地域で生活している一人として、まちのすべての活動、防災訓練も含む、に一緒に参加するなど、お互いを特別視したりしない自然のつきあいをすすめたいものです。 避難経路に放置自転車などがないか、車いすが通れるか、避難準備情報などが、きちんと伝わるかなど、高齢の人や障害のある人の視点に立った環境づくりに心がけましょう。 自主防災組織の普段の活動例 組織体制の整備 災害発生時の安否確認、避難誘導、被災者の救出・救護、消火活動、炊き出しなどの役割分担を明確にしておく。 緊急連絡網を作成するとともに、防災のための資材や機材を整備しておく。 防災訓練への参加、実施 市町村の防災訓練に積極的に参加する。また、地域の中で市町村や消防本部の指導の下に訓練を実施する。 家庭内の安全対策への支援 家具の転倒防止措置、家屋周辺の整備、備蓄品の確認など、家庭における安全対策の支援を行う。 地域の把握 避難場所、避難経路、危険か所、防災倉庫などを確認しておく。 地域防災マップの作成など。 家庭の把握 個人情報に十分配慮しつつ、各家庭の状況、特に災害時要援護者の状況を把握する。 把握した情報の適切な保管・管理を徹底する。 市町村における災害時要援護者情報の把握方法 同意方式 防災・福祉部局、自主防災組織、福祉関係者等が住民一人一人と接する機会をとらえて災害時要援護者本人に働きかけ、必要な情報を把握する方式。 手上げ方式 制度について周知した上で、自ら災害時要援護者の登録を希望した者について、避難支援プランを策定する方式。 共有情報方式 市町村において、平時から福祉関係部局が保有する災害時要援護者情報を防災関係部局も共有する方式。 3災害のときの行動 高齢の人や障害のある人が近所に住んでいるとき 職場や学校、福祉施設などにいるとき 安否の確認をする。その人と一緒にいる家族などの安否も確認する。 火の始末やガスの元栓、電気のブレーカーの確認などに協力する。 非常時持出品などの確認に協力する。 災害の状況や避難準備情報も含めた避難の必要性などを連絡する。 避難が必要な場合には、安全な場所への誘導に協力する。 目の不自由な人などの避難誘導を支援する。 耳の不自由な人や言語の不自由な人などから電話の代理を依頼されたら、進んで協力する。相手からの返事などは、筆記して渡す。 高齢の人や足の不自由な人などすばやい避難行動が困難な人の場合、緊急のときは、状況によっては、おぶって安全な場所まで避難する。 精神障害のある人などが強い不安を訴えたり症状の悪化がみられる場合には、きちんと薬を飲んでいるかどうか確認する。 対応に困った場合は通院先医療機関又は保健所、保健センター等専門の人に相談する。 発達障害のある人などがパニックを起こしたときには、家族の説明も聞きながら誘導に協力するなど、落ち着いた対応をする。 高齢の人や障害のある人が外出しているとき 声をかけて周囲の状況を伝え、必要な場合は、安全な場所へ誘導する。 ブロック塀や電線などから離れ、頑丈なビルや広場に誘導する。 デパートなどでは、倒れやすいショーケースなどから身を離し、柱や壁際に誘導する。 地下街では、壁面や太い柱に誘導する。 海岸では、高台に誘導する。 避難のときに人手が足りないときは、まわりの人に応援を依頼する。 耳の不自由な人や言語の不自由な人などから電話の代理を依頼されたら、進んで協力する。 相手の返事などは、筆記して渡す。 知的障害のある人の場合、言葉が理解されないときは、手を引いて、安全な行動ができるよう誘導する。 精神障害のある人などが、災害時の不安から症状の悪化傾向が見られた場合には、まずは本人の訴えをよく聞く。 内部障害のある人、難病の人、精神障害のある人、高齢の人などから、依頼があったり、体調や精神症状の変化がみてとれたときは、緊急連絡先を聞き、医療機関や保健所、保健センター、家族などへの連絡に協力する。