新埼玉県立図書館基本構想(案)テキスト版 〔※印は巻末に用語解説を添付予定です。スライドは0から24まで、全部で25枚あります。〕 スライド0 令和4年度第4回新埼玉県立図書館基本構想検討専門家会議資料 新埼玉県立図書館基本構想(案) スライド1 目次 はじめに 01.埼玉県立図書館の概要 02.県立図書館を取り巻く環境の変化 03.新たな県立図書館の方向性と目指す図書館像 スライド2 はじめに 〔右上に埼玉県立図書館百周年記念ロゴマーク〕 ・埼玉県立図書館は、大正11(1922)年に「埼玉県教育会立埼玉図書館」が開設されたことに始まり、令和4(2022)年10月に100周年を迎えました。 ・こうした中、私たちを取り巻く社会環境は、少子高齢化やグローバル化※の進展、人口減少時代の到来など、大きく変化してきています。特に、情報通信技術(ICT※)の高度化は、時や場所を選ばないサービス提供を可能とし、これからの図書館サービスを展開していくに当たり、その活用は必要不可欠なものと考えられます。 ・今後、社会のDX※が進んでいく一方、情報格差などにより孤立化することがないように配慮しつつ、多様化・複雑化する社会課題を解決し、誰一人取り残さず、持続可能な社会を実現し、県民一人ひとりが心豊かに生活できる社会を実現していくことが求められます。 ・県教育委員会では、県立図書館が県民の学びのニーズに応え、県民が主体的に自分や地域の将来を考え、持続可能な社会の実現に参画するための基盤となる機関として、どのような役割を果たすべきなのか検討してまいりました。 ・本構想は、令和3年度の「新しいタイプの図書館検討有識者会議」における、これからの図書館に求められるミッションに関する議論をベースとし、県政世論調査、県民ワークショップ※でいただいた御意見も参考にしながら、「新埼玉県立図書館基本構想検討専門家会議」での議論を経て、新たな埼玉県立図書館が目指す姿、その姿を実現するために必要となる具体的な機能を示すものとして取りまとめました。 令和5年 月 埼玉県教育委員会 〔案のため、月は空欄です。〕 スライド3 〔第1章目次〕 01.埼玉県立図書館の概要  1.1.埼玉県立図書館の沿革  1.2.埼玉県立図書館の現状  1.3.図書館の位置付けと県立図書館の役割 スライド4 1.1.埼玉県立図書館の沿革(1) 大正から昭和30年代時代まで、市町村立図書館が十分整備されていない間は、趣味や実用書、小説などの生活に身近な図書の貸出も行うとともに、移動図書館車により、図書館がない地域におけるサービスも展開した。 昭和40年代には、急激な県人口の増加と都市化、情報化に対応し、昭和45(1970)年以降、熊谷・川越・久喜図書館を設置した(県内東西南北4館体制)。 その後、市町村立図書館の整備に伴い、県立図書館の役割を専門的な図書等の収集・提供を行うことに重点化するとともに、情報需要の増大等に対応するため、レファレンス※(調査・相談)など、資料の貸出以外のサービスにも注力してきた。 市町村立図書館の整備が更に進んだことや施設の老朽化などにより、平成8(1996)年に「埼玉県立中央図書館(仮称)基本構想」を策定し、現行の4館体制を見直し、平成15(2003)年に川越図書館を、平成27(2015)年に浦和図書館を廃止した。 スライド5 1.1.埼玉県立図書館の沿革(2) 〔スライド全体に年表があります。年表の項目は、全部で2個あります。年、内容です。〕 大正11(1922)年10月 北足立郡役所内に「埼玉県教育会立埼玉図書館」開設 昭和25(1950)年9月 移動図書館開設(巡回車を「むさしの」号と命名) 昭和26(1951)年3月 埼玉県立図書館設置条例制定、「埼玉県立図書館」と名称変更 昭和35(1960)年3月 新館整備(のちに浦和図書館と改称) 浦和図書館の2階入口の写真あり。 昭和45(1970)年4月 熊谷図書館設置 昭和50(1975)年10月 川越図書館設置 川越図書館の外観の写真あり。 昭和55(1980)年6月 久喜図書館設置 平成8(1996)年1月 「埼玉県立中央図書館(仮称)基本構想」策定(コンセプトとして「彩の国・情報創造館 -知の発見・交流・創造-」を掲げる) 平成15(2003)年3月 川越図書館廃止 平成21(2009)年2月 「県立図書館のライフチャンスライブラリー※化に向けて(提言)」(ハイブリッド化※や、分散している資料の集約とワンストップ化※等の必要性が示される) 平成27(2015)年3月 浦和図書館廃止 平成27(2015)年4月 熊谷図書館浦和分室開室 平成28(2016)年3月 熊谷図書館リニューアル開館(埼玉資料室・ビジネス支援※室・外部書庫の整備) 令和3(2021)年3月 「新県立図書館在り方検討委員会 報告」 取りまとめ(目指すべき県立図書館の在り方として、「情報」と「人」が交流し、価値を創造する図書館=「価値創造図書館※」を示す) 令和4(2022)年3月 「新しいタイプの図書館検討有識者会議 議論のまとめ」(これからの時代の県立図書館のミッション※として「県民とともに社会をつくる」が提唱される) スライド6 1.2.埼玉県立図書館の現状(1) 〔スライド上半分に2館の施設概要をまとめた表があります。この表の項目は、全部で4個あります。所在地、開館年月、所蔵冊数、職員数です。〕 熊谷図書館 所在地 熊谷市箱田5-6-1(JR及び秩父鉄道 熊谷駅から徒歩20分) 開館年月 昭和45(1970)年4月 所蔵冊数 約98万冊(うち外部書庫55万冊) 職員数 60人(うち司書47人) 久喜図書館 所在地 久喜市下早見85-5(JR及び東武伊勢崎線 久喜駅から徒歩20分) 開館年月 昭和55(1980)年6月 所蔵冊数 約60万冊 職員数 36人(うち司書29人) 職員数の注、臨時的任用職員を含む、注、終わり。 〔スライド下半分に所蔵資料の表があります。〕 所蔵資料(主なもの) 〔この表の項目は、全部で7個あります。図書、新聞、雑誌、マイクロフィルム、電子媒体、視聴覚資料、障害者サービス用資料です。図書の単位は冊です。新聞・雑誌の単位はタイトルです。マイクロフィルムの単位はリールです。電子媒体の単位は点です。視聴覚単位は点です。障害者サービス用資料の単位はタイトルです。〕 熊谷図書館、久喜図書館、2館合計の順です。 図書 978,657冊、599,254冊、1,577,911冊 新聞 119タイトル、38タイトル、157タイトル 雑誌 2,061タイトル、719タイトル、2,780タイトル マイクロフィルム※ 11,040リール、3,466リール、14,506リール 電子媒体※ 781点、547点、1,328点 視聴覚資料※ 45,442点、10,947点、56,389点 障害者サービス用資料※ 空欄、6,578タイトル、6,578タイトル 注、令和3年度末現在、注、終わり。 スライド7 1.2.埼玉県立図書館の現状(2) 青字、全国的に見た埼玉県立図書館及び埼玉県の特徴、青字、終わり。 白丸 専任の司書数は全国で2位 白丸 県蔵書冊数は約160万冊(〔都道府県立図書館の中で〕全国3位) 白丸 市町村の図書館設置率は9割超(全国11位)、県内図書館の蔵書総数は約2,500万冊(全国3位) 〔スライド下三分の二に、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県を比較する表があります。この表の項目は、全部で6個あります。施設、職員、蔵書、資料費、利用状況、県内状況です。都道府県名の欄に、人口と、47都道府県中の人口順位が書かれています。〕 埼玉県(人口739万人/5位) 施設 黒四角 2館合計面積 10,303平方メートル(23位)注、外部書庫含む、注、終わり。  【熊谷:3,580平方メートル・久喜:4,059平方メートル】 職員 黒四角 専任職員 71人(2位) 黒四角 青字、うち専任司書 55人(2位) 蔵書 黒四角 159万冊(3位) 資料費 黒四角 65,101千円(11位) 黒四角 人口一人当たり資料費 8.8円(43位) 利用状況 黒四角 入館者数 158,079人 黒四角 貸出数 175,621人(31位) 県内状況 黒四角 青字、図書館設置率 93.7%(11位)、青字、終わり。 黒四角 図書館数 178館(2位) 注、『埼玉の公立図書館』による、注、終わり。 黒四角 青字、蔵書総冊数 2,494万冊(3位) 千葉県(人口632万人/6位) 施設 黒四角 3館合計面積 13,024平方メートル(14位)  【中央:6,171平方メートル・西部:3,262平方メートル、東部:3,591平方メートル】 注、1館とする計画あり、注、終わり。 職員 黒四角 専任職員 63人(5位) 黒四角 うち専任司書 37人(5位) 蔵書 黒四角 143万冊(6位) 資料費 黒四角 64,615千円(12位) 黒四角 人口一人当たり資料費 10.2円(41位) 利用状況 黒四角 入館者数 152,795人 黒四角 貸出数 115,671点(39位) 県内状況 黒四角 図書館設置率 74.1%(32位) 黒四角 図書館数 144館(5位) 黒四角 蔵書総冊数 2,035万冊(5位) 神奈川県(人口921万人/2位) 施設 黒四角 2館合計面積 14,621平方メートル(11位)  【県立:12,130平方メートル・川崎:2,491平方メートル】 注、2022年9月に開館した「本館」の面積を反映していない、注、終わり。 職員 黒四角 専任職員 67人(4位) 黒四角 うち専任司書 50人(4位) 蔵書 黒四角 120万冊(13位) 資料費 黒四角 72,919千円(7位) 黒四角 人口1人当たり資料費 7.9円(44位) 利用状況 黒四角 入館者数 126,885人 黒四角 貸出数 109,970点(41位) 県内状況 黒四角 図書館設置率 87.9%(20位) 黒四角 図書館数 85館(12位) 黒四角 蔵書総冊数 1,801万冊(7位) 愛知県(人口757万人/4位) 施設 黒四角 1館 19,604平方メートル(5位) 職員 黒四角 専任職員 39人(9位) 黒四角 うち専任司書 33人(6位) 蔵書 黒四角 118万冊(14位) 資料費 黒四角 33,249千円(38位) 黒四角 人口1人当たり資料費 4.4円(46位) 利用状況 黒四角 入館者数 341,146人 黒四角 貸出数 345,107冊(16位) 県内状況 黒四角 図書館設置率 88.9%(16位) 黒四角 図書館数 97館(9位) 黒四角 蔵書総冊数 2,286万冊(4位) 職員の注、臨時的任用職員を含まず、注、終わり。 蔵書の注、「蔵書」は所蔵する図書(雑誌、視聴覚資料、録音図書、電子的資料は含まない)、注、終わり。 データ出所:順位は『日本の図書館2021』を加工して作成 各館面積・入館者数は各館令和3年度要覧より 図書館数は埼玉の公立図書館及び社会教育調査 スライド8 1.3.図書館の位置付けと県立図書館の役割 公立図書館は図書館法第2条に位置付けられるものであるが、そのうち県立図書館には、県民に対する直接サービスの実施に加え、市町村立図書館の運営支援や連絡調整等の実施により、県内全域の図書館サービスの向上に資する役割を担うことが求められる。(例、市町村立図書館では収集が困難な図書等の保存、資料の搬送ネットワークの構築など) 図書館の位置付け 図書館法第2条 図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存して一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーシヨン等に資することを目的とする施設 〔都道府県立図書館の役割を国立国会図書館と市町村立図書館と比較しながら説明する表があります。〕 国立国会図書館は、国立国会図書館法により設立されています。役割は、国会、行政、司法への支援である。また、この法が定める図書館サービスを国民に提供している。 埼玉県立図書館や埼玉県内の市町村立図書館は、図書館法に基づき、各自治体の条例により設置されている。 図書館法第7条の二には、「文部科学大臣は、図書館の健全な発達を図るために、図書館の設置及び運営上望ましい基準を定め、これを公表するものとする。」とある。 「図書館の設置及び運営上の望ましい基準※」の中には、都道府県立図書館の役割が述べられている。 市町村は、住民に対するサービス(生活圏を考慮)、当該市町村の全域サービス網の整備するが、県は、県民に対するサービスと共に、市町村立図書館の設置及び運営への指導・助言等を行う。また、市町村立図書館は直接サービスを実施し、各市町村の実情に即した運営を行うが、県立図書館は直接サービスの実施等、県域の実情に即した運営を行うだけでなく、市町村立図書館に対する運営支援や県内図書館間の連絡調整等に努めるものとされている。 スライド9 〔第2章目次〕 02.県立図書館を取り巻く環境の変化 2.1.人口減少と人口構造の変化 2.2.デジタル化の進展と行動変化  2.3.豊かに過ごせる社会への要請の高まり 2.4.価値創造の重要性の高まり  2.5.著作権法の動向 2.6.市町村立図書館の整備の進展  2.7.県民ニーズ スライド10 2.1.人口減少と人口構造の変化 〔見出しが2個あります。将来人口の見通し、人口構造の様々な変化、です。〕 青字、将来人口の見通し、青字、終わり。 〔箇条書きが1個あります。〕 青字、推計人口、青字、終わり。 本県の人口は令和4年12月1日現在で約734万人(全国第5位)で、一貫して増加してきたが、県の推計ではまもなく減少に転じると予想され、令和12年に約720万人、令和22年に700万人を下回る見通し。 青字、人口構造の様々な変化、青字、終わり。 〔箇条書きが全部で3個あります。〕 青字、人口構成、青字、終わり。:生産年齢人口(15~64歳)割合は、平成12年をピークに減少傾向。同推計によれば令和22年には県民の3人に1人が高齢者となる見込みである。 青字、人口分布、青字、終わり。:さいたま市、川口市、川越市、所沢市、越谷市等の圏央道以南の都市部の市に人口が集中する一方、圏央道以北の地域では人口減少や高齢化が進んでいる。 青字、在留外国人数、青字、終わり。:埼玉県内の在留外国人は令和4年6月末現在で約20万6千人と過去最高である。 〔スライド右側に埼玉県の将来人口の見通しの5年毎の推移の棒グラフと、高齢者人口(65歳以上)の割合によって塗り分けられた埼玉県の地図があります。〕 グラフのタイトル:埼玉県の将来人口の見通し(年齢3区分別) 〔横軸は、2000年から2040年まで、5年おきです。 縦軸は、0から800まであり、単位は万人です。〕 2000年から2020年までは、埼玉県人口全体が700万人前後で緩やかに増え、2020年から2040年までは緩やかに減少している。 年齢を3区分に分け、積み上げた棒グラフになっている。0歳から14歳までの人口は、2000年は102万人だが、2040年には75万人に一貫して減少する見込みである。15歳から64歳までの人口は、2000年は501万人だが、2040年には380万人に一貫して減少する見込みである。65歳以上の人口は、2000年は89万人だが、2040年には230万人に達し、一貫して増加する見込みである。 グラフのタイトル:65歳以上人口の割合(%) データ出所は埼玉県統計課「埼玉県町(丁)字別人口調査(令和4年1月1日現在)です。 〔埼玉県の地図があり、高齢者人口の割合によって4色で塗り分けています。 25%未満は白色、25%以上30%未満は水色、30%以上35%未満は青色、35%以上は紺色です。 高齢者人口の割合が35%以上の市町村は、幸手市、毛呂山町、越生町、小川町、川島町、吉見町、鳩山町、ときがわ町、皆野町、長瀞町、小鹿野町、東秩父村で、紺色で地図が塗られています。 高齢者人口の割合が25%未満の市町村は、さいたま市、川口市、草加市、蕨市、戸田市、朝霞市、志木市、和光市、八潮市、富士見市、吉川市、伊奈町、滑川町で、白色で地図が塗られています。〕 スライド11 2.2.デジタル化の進展と行動変化(1) 〔見出しが2個あります。社会のデジタル化の進展、デジタル時代における情報取得・行動の変化、です。〕 青字、社会のデジタル化の進展、青字、終わり。 社会生活の様々な分野において、デジタル技術を活用したコミュニケーションやサービス提供が行われることが浸透してきた。 日本のモバイルブロードバンド※普及率は世界第1位、モバイル端末の世帯保有率も高く、デジタル機器は便利な道具から人々の生活基盤に変化してきた。 一方、世界デジタル競争力ランキング※は29位(2022年)、世界電子政府ランキング※は14位(2022年)となっており、デジタル技術の社会実装に課題がある。 青字、デジタル時代における“情報取得”・“行動”の変化、青字、終わり。 デジタル化・オンライン化※により情報流通が拡大するとともに、情報の複製・加工・発信などが容易になり、人々が自ら情報を発信することも一般化した。 仕事・教育・買物などのコミュニケーションやサービス提供の方法が多様化してきた。 人々が誤った情報や断片的な情報に触れる機会も増大している。 〔右上に情報通信機器の世帯保有率の折れ線グラフがあります。〕 横軸は、2009年から2020年まで、1年毎です。 縦軸は0%から100%までです。 モバイル端末全体(携帯電話・PHS及びスマートフォン)の世帯保有率は、90%以上で横ばいです。 固定電話の世帯保有率は、2009年は91.2%でしたが、徐々に低下し、2018年から60%台です。 パソコンの世帯保有率は、2009年は87.2%でしたが、徐々に低下し、2020年には70.1%になりました。 スマートフォンの世帯保有率は、2010年に9.7%でしたが、2019年から80%を越えています。 タブレット端末の世帯保有率は、2010年に7.2%でしたが、2018年には40.1%になり、その後横ばいです。 出典は総務省「情報通信白書(令和3年度)」です。 〔右下にモバイルブロードバンド普及率の棒グラフがあります。〕 横軸は、日本、エストニア、フィンランド、米国、デンマークなど39の国と地域が、モバイルブロードバンド普及率の高い順に並んでいます。 縦軸は、100人当たりの数で、0から200までです。 日本は、39の国と地域の中で最も高く、約180です。 出典は総務省「情報通信白書(令和3年度)」です。 スライド12 2.2.デジタル化の進展と行動変化(2) 青字、《参考》市町村立図書館における電子書籍の導入加速、青字、終わり。 県内の電子書籍貸出サービス導入率について、平成28年度は2自治体(3%)が導入していた。 コロナ禍を契機に導入が加速し、令和3年度には25自治体(39%)と増加、令和5年1月現在では、36自治体(56%)まで拡大している。 青字、《参考》国立国会図書館における資料デジタル化の推進、青字、終わり。 平成12年から所蔵資料のデジタル化を開始し、このうち、絶版等入手困難なものの送信サービスを図書館等向けに平成26年より、個人向けに令和4年から実施している。 令和4年5月現在、311万点(約7%)のデジタル化資料を提供し、うち57万点をインターネット公開、152万点を図書館及び個人向けに送信、102万点を館内の端末で提供している。 全国の図書館、類縁機関、また出版者や著者等の権利者と連携し、「デジタルで全ての国内出版物が読める未来」(国立国会図書館ビジョン2021-2025)の実現を推進 〔右上に電子書籍導入自治体数の推移の棒グラフと折れ線グラフの組み合わせグラフあり。 横軸は、平成28年度から令和4年度です。 縦軸は、0%から60%です。〕 平成28年度から令和元年度までの増え方より、令和元年度から令和4年度までの増え方が大きくなっている。 〔右下に国立国会図書館における資料のデジタル化の現状についての表あり。項目は全部で5つあり、資料種別、インターネット公開資料の提供数、図書館・個人送信資料の提供数、国立国会図書館館内提供資料の数、合計です。〕 デジタル化資料提供数(概数) 資料合計 インターネット公開57万点、図書館・個人送信資料157万点、国立国会図書館館内提供資料102万点、合計311万点 資料種別図書 インターネット公開36万点、図書館・個人送信資料54万点、国立国会図書館館内提供資料38万点、合計128万点 資料種別雑誌 インターネット公開2万点、図書館・個人送信資料82万点、国立国会図書館館内提供資料51万点、合計135万点 資料種別古典籍 インターネット公開8万点、図書館・個人送信資料2万点、国立国会図書館館内提供資料記入なし、合計9万点 資料種別博士論文 インターネット公開2万点、図書館・個人送信資料13万点、国立国会図書館館内提供資料2万点、合計16万点 資料種別官報 インターネット公開2万点、図書館・個人送信資料記入なし、国立国会図書館館内提供資料記入なし、合計2万点 資料種別憲政資料 インターネット公開1万点、図書館・個人送信資料記入なし、国立国会図書館館内提供資料0.2万点、合計1万点 資料種別録音・映像関係資料 インターネット公開記入なし、図書館・個人送信資料記入なし、国立国会図書館館内提供資料1万点、合計1万点 資料種別地図 インターネット公開記入なし、図書館・個人送信資料記入なし、国立国会図書館館内提供資料0.1万点、合計0.1万点 資料種別その他 インターネット公開8万点、図書館・個人送信資料2万点、国立国会図書館館内提供資料9万点、合計18万点 注、図書館向けデジタル化資料送信サービス(図書館送信)に参加している公共・大学図書館等の参加館及び国立国会図書館の館内での閲覧、また日本国内に居住する国立国会図書館の個人の登録利用者の閲覧※が可能な資料、注、終わり。 スライド13 2.3.豊かに過ごせる社会への要請の高まり 〔見出しが2個あります。人生100年時代の到来、SDGsの進展、です。〕 青字、人生100年時代※の到来、青字、終わり。 国の「人生100年時代構想会議」においては、海外の研究で、2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されていることを紹介した。 100年という長い期間をより充実したものにするためには、幼児教育から小・中・高等学校教育、大学教育、社会人の学び直しに至るまで、生涯にわたる学習が必要であるとしている。 全ての人が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことのできる社会が求められる。 青字、SDGs※の推進、青字、終わり。 誰一人取り残すことのない持続可能な世界を2030年までに実現するための国際目標として、国連サミットで採択された。 17の目標のうち「質の高い教育をみんなに」の目標や「情報への公共アクセスを確保し、基本的自由を保障する」等のターゲットは図書館の取組と密接に関連している。 〔右上に中央教育審議会「人口減少時代の新しい地域づくりに向けた社会教育の振興方策について(答申)」で示された社会教育の意義と果たすべき役割の図あり。左上に人づくり、右上につながりづくり、下に地域づくりがあり、三つが楕円で結ばれている。その中心に、「学びと活動の好循環」の言葉あり。〕 社会教育:個人の成長と地域社会の発展の双方に重要な意義と役割を持つ。 青字、人づくり、青字、終わり。 地域における住民の自主的・自発的な学びは、その過程を通じ知的欲求が満たされ、自己実現・成長につながっていくことが期待される。 青字、つながりづくり、青字、終わり。 社会教育における学びの場では、住民の相互学習を通じ、つながり意識などが醸成され、住民同士の絆が強まるなどの効果がもたらされる。 青字、地域づくり、青字、終わり。 地域で共に学び、問題意識を共有したり、相互に認め合い、自らが地域の中に居場所を持っているという肯定感を得たりする過程を通じて、地域に対する愛着や帰属意識が生まれる。また、地域の将来像を考え取り組む意欲を喚起させる。さらに、住民の主体的な参画による地域課題解決は、一人ひとりの人生をより充実したものとする上で大きな意義を持つと考えられる。 このように、社会教育は、個人の成長と地域社会の発展の双方に重要な意義と役割を持ち、要となるのが、学びの場を通じた住民相互のつながりづくりである。 出典は、中央教育審議会「人口減少時代の新しい地域づくりに向けた社会教育の振興方策について(答申)」(平成30年12月) 〔右下にSDGsと図書館の貢献例(抜粋)の表あり。この表の項目は、全部で2個あり、持続可能な開発目標、図書館の貢献例(IFLA※)です。〕 目標4 すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。 図書館の貢献例 図書館は教育機関で重要な役割を担う。リテラシー教育を支え、学習空間を提供し、調査研究を支える。生涯学習を促進する機能も有す。 目標11 強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。 図書館の貢献例 図書館は記録遺産を保護・保存する責務を負う。よりよい地域コミュニティを実現する上で、文化的な要素は欠かせない。高齢者・移民・難民等にも広く開かれた空間を提供しうる。 目標16 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。 図書館の貢献例 一般市民等の主要な情報入手先として図書館は重要な役割を担う。情報を十分に利活用できるよう、信頼性の高い情報源を揃え、習熟した職員が支援を行いうる。 <出典>IFLA, Libraries and the sustainable development goals : a storytelling manual. 2018( http://www.ifla.org/node/36272) p.5-7 <日本語訳>塩崎亮著「国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)と図書館」(『聖学院大学総合研究所Newsletter』Vol.28 No.2, 2018年) スライド14 2.4.価値創造の重要性の高まり 青字、情報社会※から超スマート社会※へ、青字、終わり。 平成28年に閣議決定された国の「第5期科学技術基本計画」において、新たな社会を生み出す変革を科学技術イノベーションが先導していく、Society5.0※が提唱される。 様々な背景を持ち、時に互いに絡み合う課題に対応するため、分野横断的な知識や情報をデジタル技術を用いてワンストップで取得することや、社会全体で共有することへのニーズが増加している。 地域課題の解決や個人の学びの参考になる取組として、学術界やビジネス界は、自分とは異なる意見や考え方に意識的に触れ、異分野からアイデアを得ようとする異分野・異業種交流等を積極的に展開している。 複雑化する社会課題に対し、デジタル技術の更なる活用や他者との協働により新たな価値を創造することで解決を目指すことが、今後ますます重要になっていくと思われる。 〔右上にSociety5.0で実現する社会の図あり。円が十字に分割され、これまでの社会とSociety5.0で実現する社会を4つ例示しています。円の右上から時計回りに読み上げます。〕 これまでの社会は、少子高齢化や地方の過疎化などの課題に十分対応することが困難だが、Society5.0では、少子高齢化、地方の過疎化などの課題をイノベーションにより克服する社会。 〔ドローンが段ボール箱を白髪の男性に届けているイラストがあります。〕 これまでの社会は、人が行う作業が多く、その能力に限界があり、高齢者や障害者には行動に制約があるが、Society5.0では、ロボットや自動運転車などの支援により、人の可能性が広がる社会。 〔応対するロボットや、足腰を支える器具を装着した人が一度に2箱持ち上げているイラストがあります。〕 これまでの社会は、情報があふれ、必要な情報を見つけ、分析する作業に困難や負担が生じるが、Society5.0では、AIにより、多くの情報を分析するなどの面倒な作業から解放される社会。 〔たくさんの情報からAIが選んだ情報をスマホで確認する人のイラストがあります〕 これまでの社会は、必要な知識や情報が共有されず、新たな価値の創出が困難だが、Society5.0では、IoTで全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、新たな価値がうまれる社会。 〔パソコンの前に座っている人の吹き出しに「!」と書かれているイラストがあります。〕 出典は、内閣府「Society5.0」https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/index.html 〔右下に点線で囲まれた、Society5.0や予測できない未来についての引用文があります。〕 我が国が目指すべき未来社会の姿として、Society5.0が提唱された。Society5.0は、デジタル革新と多様な人々の想像力・創造力の融合によって、社会の課題を解決し、価値を創造する社会である。(「Society5.0」(一般社団法人 日本経済団体連合会より)    予測できない未来に対応するためには、蓄積された知識を礎としながら、膨大な情報から何が重要かと主体的に判断し、自ら問いを立ててその解決を目指し、他者と協働しながら新たな価値を生み出していくことが求められる。(「2030年の社会と子供たちの未来」(中教審教育課程企画特別部会「論点整理」より) スライド15 2.5.著作権法の動向(1) 〔見出しが2個あります。近年の法改正、所在検索サービス、です。〕 青字、近年の法改正、青字、終わり。 2018年のTPP11協定の締結に伴う著作権保護期間の延長(保護期間50年から70年へ)や、教育の情報化に対応した権利制限規定が整備された。 近年では、新型コロナウイルス感染症のまん延や社会のDXの進展に伴い、デジタルサービスの促進を目的に更なる権利制限規定の整備が進展している。 青字、所在検索サービス(平成30年著作権法改正)、青字、終わり。 著作物利用の円滑化を図り、新しいイノベーションを促進するため、デジタル化・ネットワーク化の進展に対応した。 (平成31年1月1日施行部分)新たな情報・知見を創出するサービスの提供に付随して、著作者の許諾を得ずに著作物を軽微な形で利用する規定を整備した。 例として、著作物の所在(書籍に関する各種情報)を検索する「所在検索サービス」において、その結果と共に著作物の一部分を表示(注)したり、その準備のために著作物を複製等することが可能になった。 注、一部分を表示:表示できる条件 1 著作物の一部分(付随的に軽微な形)、かつ、2 権利者の利益を不当に害しない、注、終わり。 〔右下に所在検索サービスを説明する図があります。〕 所在検索サービス(広く公衆がアクセス可能な情報の所在を検索可能にするとともに、その一部を検索結果と併せて表示するサービス) 公衆に提供・提示されている情報を、事業者においてデータベース化する。入力されたキーワードに関する著作物に関する情報を、著作物の内容の一部とともに利用者に提供する。 〔右にあるパソコンの前に座る人のアイコンから、左にあるデータベースのアイコンへ、左向きの矢印があります。〕 左向き矢印の説明 キーワードの入力。 〔左にあるデータベースのアイコンから、右にあるパソコンの前に座る人のアイコンへ、右向きの矢印があます。〕 右向き矢印の説明 検索結果。 〔右向き矢印の下に、吹き出しがあります。〕 吹き出しの中の説明 例えば、書籍のタイトルや著作者名等とともに、書籍の本文(著作物)の一部を表示する。 出典は、文化庁「著作権法の一部を改正する法律(平成30年法律第30号)について」 (https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/h30_hokaisei/)を加工して作成。 スライド16 2.5.著作権法の動向(2) 青字、図書館等公衆送信※(令和3年著作権法改正)、青字、終わり。 新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、オンライン利用ニーズが顕在化した。 (令和5年6月1日施行部分)調査研究目的のため、図書館資料の一部分を公衆送信(FAX、メール、インターネット送信等)することが可能になる。 【条件】 送信主体・・・「特定図書館等」(責任者の配置、職員への研修などが必要) 送信可能な範囲・・・著作物の一部分(政令で定める場合等は全部) 権利者への補償金を支払うこと データの流出防止措置を講じること 正規の電子出版等の市場を阻害しないこと 〔右側に図書館等公衆送信を説明する図があります。〕 現行:紙での複製・提供のみ可能 〔左側に国会図書館やその他図書館を表すイラストがあります。 その右側に、家の中でパソコンの前に座る人のイラストがあります。 中央に、封筒に入った白い紙のイラストあります。〕 現行の複写サービスは、紙媒体で提供されている。 〔図書館のイラストから、家の中でパソコンの前に座る人のイラストに向かって、赤い矢印あり。〕 赤い矢印の説明 著作物の一部分をメールなどで送信できるようにする。 〔図書館のイラストは点線で囲まれています。〕 点線の説明 権利者への補償金支払い義務あり。 出典は、文化庁「著作権法の一部を改正する法律(平成30年法律第30号)について」)(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/h30_hokaisei/)を加工して作成。 スライド17 2.6.市町村立図書館の整備の進展 〔見出しが2個あります。市町村の図書館設置率の上昇、県内図書館蔵書冊数の増加、です。〕 青字、市町村の図書館設置率の上昇、青字、終わり。 県立図書館4館を整備した昭和55年当時、図書館を設置している市町村は5割強あった。 その後市町村立図書館の整備が大幅に進展し、平成12年には8割の市町村が図書館を設置した。 平成11年以降のいわゆる「平成の大合併」を経て、現在9割を超える市町村が図書館を設置している。 設置館数は、昭和56年の64館から、令和3年には178館に増加した。 青字、県内図書館蔵書冊数の増加、青字、終わり。 市町村立図書館の設置率上昇に合わせ、県立図書館を含む県内図書館総蔵書冊数も増加している。 〔右上に、市町村立図書館の設置状況の表があります。この表には、項目が全部で4個あります。年、市町村数、図書館が設置されている市町村数、設置率です。〕 表のタイトル:市町村立図書館の設置状況 1980年(昭和55年) 92 50 54.3% 1990年(平成2年) 92 65 70.7% 2000年(平成12年) 92 75 81.5% 2010年(平成22年) 64 60 93.8% 2021年(令和3年) 63 59 93.7% 出典 埼玉県図書館協会「埼玉の公立図書館 〔右下に、県内図書館蔵書冊数の棒グラフと折れ線グラフの組み合わせグラフがあります。横軸は、1989年から2021年まで、8年毎です。縦軸は、0冊から2500万冊です。 県立図書館の蔵書冊数、市立図書館の蔵書冊数、町村立図書館の蔵書冊数の積み上げ棒グラフです。また、総冊数が折れ線で描かれています。〕 グラフのタイトル:県内図書館蔵書冊数(冊) 1989年(平成元年)の総冊数は、10,037,338冊で、2021年(令和3年)の総冊数は、25,191,142冊です。上に凸のカーブを描きながら増加しています。 出典 埼玉県図書館協会「埼玉の公立図書館」 スライド18 2.7.県民ニーズ(1)県政世論調査 県政世論調査の概要 趣旨 県民の県政に対する要望、意見及び県民の生活意識などを把握し、県政推進のための資料とする。 調査の設計 調査時期 令和4年7月8日から7月29日まで 調査地域 埼玉県全域 調査対象 満18歳以上の個人 標本数 5,000 抽出方法 住民基本台帳による層化二段無作為抽出法 調査方法 郵送法(郵送配布、郵送回収・インターネット回収併用) 回収結果 有効回収数(率) 2,524(50.5%)  主な意見 〔見出しが3個あります。利用状況、利用目的、利用したいサービス、です。〕 利用状況 これまでに県立図書館(熊谷・久喜・浦和分室)を利用した回答者は11.7%、過去に一度も利用したことがない回答者は86.2%。 利用したことがない理由は、「居住地や勤務地から遠い」(59.3%)が最も高く、次いで「県立図書館の存在を知らなかった」(37.0%)が続く。 利用目的 「本、雑誌、新聞などを館内で読んだ」(47.5%)、「本、雑誌などを借りた」(47.5%)。 利用したいサービス 「本、雑誌、CDなどを借りたり、館内で本や雑誌を読んだり、CDを視聴したりする」(33.7%) 「専門的な本や雑誌等、市町村立図書館にはない資料を借りたり、館内で読んだりする」(30.0%) 「自分のパソコンやスマートフォンからデジタル図書などを観る」(15.8%) 「自分のパソコンやスマートフォンから、県内の博物館、美術館、図書館、文書館などが所蔵する文化財、美術作品、古文書等のデジタル資料を観る」(13.0%) スライド19 2.7.県民ニーズ(2)県民とともにつくる新県立図書館ワークショップ ワークショップ概要 趣旨 新しい県立図書館にふさわしい機能・サービスを県民とともに考える 開催日 第1部8月20日(土曜日)浦和会場 9月10日(土曜日)熊谷会場 9月28日(水曜日)オンライン 第2部10月15日(土曜日)浦和会場&オンライン 参加人数 延べ43人 主な意見 〔見出しが3個あります。資料収集・図書館サービス、市町村立図書館との連携、知の交流・創造、です。〕 青字、資料収集・図書館サービス、青字、終わり。 埼玉県のことが何でもわかる図書館(地域、歴史、文化、産業等、埼玉のすべて/デジタルアーカイブ※の充実) 誰一人取り残さない図書館(県民の多様性に配慮した資料の整備(例:母語で学べる学習用テキストなど)) 青字、市町村立図書館との連携、青字、終わり。 市町村立図書館と連携した新たな図書館サービスの検討 青字、知の交流・創造、青字、終わり。 埼玉県のコミュニティーの拠点となる図書館(リアル・デジタル・ハイブリッドに交流) 得た情報を他者と交流・議論(アウトプット)することができる図書館 県民の成果を図書館が保存・提供 スライド20 〔第3章目次〕 03.新たな県立図書館の方向性と目指す図書館像 3.1.新たな県立図書館の方向性  3.2.新たな県立図書館が目指す図書館像  3.3.新たな県立図書館の機能  3.4.新たな県立図書館の主なサービス スライド21 3.1.新たな県立図書館の方向性 急激な社会環境の変化や県民ニーズを踏まえ 〔4つの社会環境の変化による県民ニーズが述べられている。〕 黒四角 人口減少時代、人生100年時代を迎える中、誰一人取り残すことなく、県民の学びのニーズに応えるサービス展開が求められる。 黒四角 今後、さらに進展が見込まれるDXを踏まえつつ、これまで以上にデジタル技術を活用するとともに、将来にわたり図書等がニーズに応じた媒体で提供可能なサービス展開が求められる。 黒四角 場所的、時間的制約から利用者が限られている従来の県立図書館の来館型サービスの枠を超えたサービス展開が求められる。 黒四角 市町村立図書館にはない図書等へのアクセスや県民の価値創造、知の交流の機会提供などのサービス展開が求められる。 環境の変化を踏まえて県立図書館に求められる役割 〔5個の役割が箇条書きになっている。〕 人生100年時代の到来等を踏まえた、埼玉に関する地域資料の収集・保存の重点化、市町村立図書館にはない図書等や図書館以外の機関が有する資料へのアクセスなど、県立図書館ならではのサービスの提供 社会のデジタル化や著作権法改正の動向に合わせたデジタルサービスの提供 著作権法上の制約によりデジタル化が困難な図書等の提供など、アナログサービスの継続 高齢者、在留外国人、障害者など多様性に配慮した、誰一人取り残さない図書館サービスの提供 課題解決に向け、他者と協働して新たな価値を創造する取組に対する支援 今後の方向性 〔3個の方向性が箇条書きになっている。〕 市町村立図書館等との連携による、幅広い資料へのアクセスが可能な図書館へ デジタル技術の活用により、非来館型サービスが充実した図書館へ 県民の協働による学びを支援する図書館へ スライド22 3.2.新たな県立図書館が目指す図書館像 新たな県立図書館は、 埼玉の多彩な地域や文化に関する資料はもとより、市町村立図書館にはない図書など 県民の情報への幅広いアクセスを可能とし、新たな時代の学び・交流・創造を育むとともに、 デジタル技術を最大限に活用して、 時間の制約なく(いつでも)、居場所にかかわらず(どこでも)、多様なニーズに応える(だれでも) 「知の拠点」へ 新たな県立図書館が目指す図書館像 〔4個の図書館像が、緑色、赤色、青色、黄色の4色の枠の中に書かれています。〕 目指す図書館像1 埼玉の地域資料の拠点となる図書館 目指す図書館像2 デジタルサービスにより来館しなくても県民誰もがサービスを享受できる図書館 目指す図書館像3 県内公立図書館サービス全体の充実に資する図書館 目指す図書館像4 県民の新たな時代の学び・交流・創造を育む図書館 〔スライドの右側に、赤、青、黄色の面からなる立方体があり、上に緑の双葉が生えているイラストあり。〕 スライド23 3.3.新たな県立図書館の機能 目指す図書館像を実現していくため、新たな県立図書館においては、主に次の機能を重点に置き、現在の法制度やデジタル技術の状況及び今後の動向を的確に踏まえつつ充実・強化していく。 〔4個の機能が書かれている。各機能には、関連のある図書館像が2つまたは3つ示されている。〕 機能1 デジタルライブラリー※機能 対応する目指す図書館像2,3,4 デジタル技術を活用した図書館サービスを提供する機能 機能2 埼玉ゆかりの地域資料の収集・提供・保存機能 対応する目指す図書館像1,2,3 埼玉ゆかりの地域資料の拠点として、これを幅広く 収集・提供する機能 地域資料を次世代の県民に引き継ぐため、紙及びデジタルで適切に保存する機能 機能3 県内公立図書館サービス等の補完・つなぎ・支援機能 対応する目指す図書館像2,3 市町村立図書館にはない専門図書等の収集などの補完機能 県内図書館間の相互貸借※や蔵書横断検索※などの県内公立図書館をつなぐ機能 市町村立図書館職員の人材育成などの支援機能 機能4 従来にない付加価値提供機能 対応する目指す図書館像1,4 国立国会図書館及び県内博物館等の資料など多様な情報へアクセスできる機能 県民同士のつながりを育み、県民の学びあいを支援する機能 県民の対話等により生み出された新たな価値を保存・提供し、県民の交流を促進する機能 スライド24 3.4.新たな県立図書館の主なサービス 新たな県立図書館が持つ機能による主なサービスの内容 〔4個の見出しがあります。資料の提供・収集・保存、資料や情報へのアクセス、県内図書館の運営支援、学び・対話・交流、です。各サービス例に1つから3つの関係する機能が示されています。注、先頭に(新)とあるのは、新しい要素を含むサービスです。機能1:デジタルライブラリー機能、機能2:埼玉ゆかりの地域資料の収集・提供・保存機能、機能3:県内公立図書館サービス等の補完・つなぎ・支援機能、機能4:従来にはない付加価値提供機能、注、終わり。〕 資料の提供・収集・保存 〔4個のサービスの例があります。〕 埼玉ゆかりの地域資料の紙ベースによる収集とデジタルアーカイブ化によるハイブリッド型提供サービス 機能1,2,3 専門図書や多様性に配慮した図書等の収集による提供サービス 機能3 図書等の閉架書庫での保管・保存による、継続的な提供サービス 機能2 (新)電子書籍の導入、デジタル化資料の公開サービスの拡大 機能1 資料や情報へのアクセス 〔4個のサービスの例があります。〕 (新)充実した書誌情報による蔵書検索、公立図書館横断的な蔵書検索及び図書館所蔵資料に限らない検索サービス(ディスカバリーサービス) 機能1 (新)ハイブリッド型(対面・オンライン等)レファレンスサービス 機能1,3 (新)国立国会図書館デジタルコレクション及び博物館等の外部機関につなぐサービス 機能1,4 市町村立図書館等と連携した図書等搬送・貸出サービス 機能2,3 県内図書館の運営支援 〔3個のサービスの例があります。〕 市町村立等図書館の間の図書等の搬送支援 機能3 公立図書館職員の資質・能力向上支援 機能3 市町村立図書館への先進事例提供等の運営支援 機能3 学び・対話・交流 〔2個のサービスの例があります。〕 (新)県民の学びあいを支援するハイブリッド型(対面・オンライン)交流機会の提供サービス 機能1,4 (新)県民の対話等により生み出された成果の保存・提供サービス 機能1,4 〔新埼玉県立図書館基本構想(案)テキスト版 終わり〕