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掲載日:2022年2月17日
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映画館というとショッピングセンターに入っている映画館、いわゆる「シネコン」(=シネマコンプレックス)を想像する方が多いのではないでしょうか。しかし、全国には地域を主体にまちづくりを目指した映画館である「コミュニティシネマ」も存在しています。
埼玉県には2つのコミュニティシネマがあり、そのうちの1つが深谷市にある「深谷シネマ」(深谷市深谷町9-12)です。深谷シネマを運営するのは、特定非営利活動法人市民シアター・エフ(認定NPO法人、県指定NPO法人)。
シネマは今般のコロナウイルスの影響により約2か月間休館していましたが、6月7日(日曜日)から上映を再開し1か月が経ちました。
特定非営利活動法人市民シアター・エフは、映画文化の普及と発信を通じたまちづくりを目的にミニシアター「深谷シネマ」を運営しています。平成12年にNPO法人として活動を開始し、今年で活動20周年を迎える活動歴の長い法人です。映画の上映はもちろん、「歌声サークル」や地元落語家の寄席の開催、さらには県内の映画館のない地域における映画会のサポートも行っています。また、市や商工会議所、商店街連合会と連携した「ふかや映画祭」の開催を通じ、まちづくりに尽力しています。
深谷シネマは全国で唯一の酒蔵を改装した映画館であり、趣のある建物です。活動を始めた当初は、銀行跡地の空き店舗で映画館を運営していましたが、約10年前に現在の「七ツ梅酒造跡地」に移転しました。映画館の座席数は60席と、居心地の良い空間で、全席自由席になっています。また、ロビーには映画のポスターや映画に関する本・雑誌が配架されており、映画だけでなく資料も楽しむことができます。
旧七ツ梅酒造跡地に建つ「深谷シネマ」
ロビーには映画のポスターや雑誌などが配架されています
「話題作はもちろん、多様性という観点からヨーロッパの作品も上映している。また、ドキュメンタリー映画を上映しているのも深谷シネマの特徴のひとつ。」と話す代表理事の竹石さん。お客さんからのアンケートをもとに上映する映画を決定しているそうで、様々なジャンルの映画を鑑賞できるのがとても魅力的です。お客さんは深谷市内だけでなく、県内および県外の近隣の市町からも多く来館し、リピーターの方も多いとのことでした。
コロナウイルスの影響により、4月から6月の間多くの施設が休館となりました。深谷シネマも例外ではなく、約2か月間休館し、その後6月7日(日曜日)から上映を再開しました。再開した現在は感染症対策として、前後左右1席ずつ間隔を空け、定期的な換気や消毒、来場時の検温を実施しています。
「休館を決めた時は辛かったが、感染症対策として休館することにした。コロナウイルスの影響により大変なことも多いが、クラウドファンディング「ミニシアターエイド基金」で多くの方に支援をしてもらい、ありがたい。」と語る竹石代表。再開から1か月経った現在の様子を伺うと、「来客数は以前の半分くらいではあるが、徐々にお客さんの姿は戻りつつある。『テレビだけじゃ物足りない』と、映画館再開を喜ぶお客さんの声も届いている。」とおっしゃっていました。
竹石代表に今後の抱負を伺いました。
「コロナ禍でのシネマの運営は不安もあるが、行政と連携してこの困難を乗り越えたい。今後の課題は、さらに映画の輪を広げ、映画文化を通じたまちづくりをすること。いずれは市と協働して、小学校で団体映画鑑賞を行い、若い世代に映画の良さを知ってもらいたい。」と、映画文化の発信への意気込みを語りました。
また、「年2回、ミニシアターを運営する団体と交流会を実施しており、今後もNPOをはじめとする他団体と連携を図り、コミュニティシネマを増やしていきたい。『街に映画館を作りたい』という方がいれば、その際は知恵を貸すなど役に立てることがあると思うので、協力したい。」とおっしゃっていました。
深谷シネマのある七ツ梅酒造跡地には、映画館の他に古書店や雑貨屋、飲食店があり、レトロな雰囲気です。興味のある方はぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
七ツ梅酒造跡地入り口
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