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掲載日:2017年5月8日
「梅沢屋ありがとうファーム」小河浩一さんは新規就農するにあたり、家業の屋号「梅沢屋」と、もっとも素敵な言葉として「ありがとう」を農園に命名しました。
2005年夏、愛知県で開催された「愛・地球博」。人と自然の共存「自然の叡智」をテーマに開催されたこの万博で小河さんは、健康と環境こそがこれからの課題だと感じました。
栄養系の大学卒業後、食品会社で働いていた小河さんは、野菜の色彩や栄養面で生活の中から健康を支えていきたいと新規就農を決意します。
そこで、栽培品目の中心には、子供から高齢者まで食べやすく、栄養価の高い野菜として「いちご」を選択しました。休日に茨城の農家へ通い栽培技術を学んだ小河さんは、平成24年パイプハウス6棟を設置し就農しました。
小河さんの「いちご」は収量こそ上がらないものの品質は高くレストランなどに好評でしたが、平成26年の雪害でハウスが倒壊してしまいました。
栽培方法にもこだわっていた「いちご」でしたが、ハウス再建を機に広く機能性を持った野菜の生産をしたいと考え、ポリフェノールが豊富な赤色や紫色の野菜や西洋野菜を主力品目に変更しました。
このことにより栽培品目が増加し、直売所やスーパー、レストランへ出荷量が増え経営も安定しました。
小河さんには親から引き継いだ家業があるため、農業を専業とすることができません。
そのため雇用により栽培管理を補完していますが、従業員を地域の担い手として育成することにも注力しています。平成28年度の埼玉県青年農業者研究大会では、従業員の村上さんが取組んだプロジェクトを発表しました。
また、「野菜を通じて元気を支えていく」ため野菜ソムリエの資格を取得し、生産だけでなく食べ方の提案などにも積極的に取り組んでいます。
小河さんが就農している東松山市は、人口9万人の直売野菜生産が主体の地域。
大規模な農家はいませんが、消費者と直結しているメリットをいかし、今後は種苗会社や食品加工会社と連携して、「見て、食べて元気になる」野菜の魅力を伝える取組みをしていきたいと考えています。
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