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掲載日:2023年12月8日

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働く障害者と事業主のインタビュー《平成26年度》

働く障害者の応援レポート

障害者福祉・障害者雇用に関心のある方々にご協力いただき、障害者が働く企業を訪問して、障害者本人や企業の担当者にインタビューしていただいたものです。なお、【 】はインタビューを受けて頂いた従業員の方の障害種別、《 》は訪問企業の主たる事業内容です。

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 コバトン

  1. 【知的】《製造業》株式会社埼玉富士
  2. 【知的】《製造業》株式会社マスダック 

 

1 株式会社埼玉富士の障害者雇用

インタビューした日

平成26年11月4日

インタビューした方

経営企画本部 総務部 部長 中 光敏さん


男性Tさん(20歳)、男性Iさん(18歳)

協力レポーター

須田さん(越谷市)、青木 律子さん(さいたま市)

企業概要

 

  • 名称:株式会社埼玉富士 
  • 所在地:秩父市山田783
  • 事業内容:制御リレー、マグネットスイッチ、電子応用品、FA(ファクトリーオートメーション)省力化装置、レーザー加工装置の設計製作(オーダーメイド)、金属部品の加工
  • 総社員数:189名
  • うち障害者数:3名

 

 埼玉富士工場

 

 

企業の方へのインタビュー (レポーター:須田さん)

(1)企業について

 埼玉県障害者雇用優良事業所に認定されている株式会社埼玉富士(以下「埼玉富士」とします)は、昭和45年に設立され、生産設備の内部設計・製作、FA(ファクトリーオートメーション)の設計・製作等を行っている企業です。
 埼玉富士では高い技術力を生かして、「てづくりEV」(電気自動車)の製作など、エコ社会への貢献にも挑戦しています。
 また、平成18年から導入している「VM・06S」活動によって、「目で見る管理、作業のマニュアル化、ものの定置化」などが徹底され、健常者でも障害者でも効率的に仕事ができる環境となっています。

※VM:ビジュアルマネジメント(目で見る管理)
 O(オー):おどろき・おもてなし
 6S:整理・整頓・清潔・清掃・躾・即実行

 

 引き出しの中に定置化されている事務用品

 

 定置化されている工具

 

 (2)障害者の雇用について

 創業時から雇用していた聴覚障害者の方が定年まで勤めていたことから、社内に障害者雇用への理解が育っていました。
 採用当初は筆談による作業指示や、就業状況の確認作業等に苦労しましたが、その後採用した社員が手話を得意としていたことから、その職員を介してコミュニケーションが飛躍的に向上したこともあり、定年まで勤務することができたそうです。
 平成20年度に特別支援学校から実習を受け入れ、知的障害者も就労できることが分かり、平成25年度、平成26年度と特別支援学校から2名の障害者を採用しました。
 今回取材に応じていただいた知的障害者のお二人は、午前8時05分から午後5時00分までの勤務時間で、健常者と同じく電子応用機器(避雷器)や、マグネットスイッチの組立を行っています。

 部長の中さんによると、障害者雇用に当たっては、実習を積極的に取り入れることや、「目で見る管理、作業のマニュアル化、ものの定置化」の徹底が効果的と考えているとのことです。

 

  生産進度が分かりやすく管理されている 

  

 

障害のあるの方へのインタビュー (レポーター:青木 律子さん)

 今回インタビューに応じてくださったのは、TさんとIさんです。お二人とも知的障害のある男性です。

(1)Tさん

 Tさんは入社2年目で、避雷器の組立を担当しています。特別支援学校高等部在学中に埼玉富士で実習を行い、卒業と同時に入社しました。
 Tさんは細かい作業が得意で、子どものころはプラモデルなどをよく作っていたそうです。インタビューの日、Tさんはピンセットを使って製品の決められた位置に小さなシールを貼る作業をしていました。貼る位置がずれても、シールにしわが寄ってもいけません。正確さと集中力が要る作業です。Tさんは静かな職場の中で、黙々と作業をこなしていました。
 「仕事をする中でうれしかったことは何か」とお聞きしたところ、「特にありません」と答えたTさんでしたが、得意なところを生かして仕事をしていること自体が、とても素晴らしいことだと思いました。
 一方大変だったこととして、Tさんは、一日中立ったままで作業をするので足が痛くなったことをあげていました。現在は多少慣れたそうです。
 休日は家でのんびり過ごしたり、一人で出かけてDVDを借りたりします。ホラーなど怖い話も好きだそうです。

 

 避雷器の組立作業を行うTさん

 

 (2)Iさん

 Iさんは平成26年の4月に入社しました。特別支援学校高等部在学中には他の会社でも実習を行いましたが、適性などを考えて、卒業と同時に埼玉富士へ入社を決めました。
 Iさんが担当しているのは、マグネットスイッチの組立です。こちらは機械の音がにぎやかな中で作業を行います。Iさんによれば、一人での作業が多く大変でしたが、上司や同僚に教わりながら仕事に慣れていったとのことです。仕事をする中でうれしかったこととして、Iさんは「部品をうまく作れた」ことと「ほめられた」ことをあげていました。
 一方大変だったこととして、Iさんは、仕事の変更を急に頼まれたことをあげてくれましたが、そのときは周囲の人の助けもあってうまく切り抜けられたそうです。
 休日にIさんは、一人で東京や横浜など遠方に電車で行って、気分転換を図ることがあります。出かけた先では服を見たり、中華街でおいしいものを食べたりするそうです。
 また、Iさんは社会人になって、時間に対する意識が学生の頃とは変わったことを自覚しています。例えば日曜日の夜、学生の頃は遅くまで起きていましたが、現在は翌朝の始業に備えて早く寝るようになったそうです。

 

 マグネットスイッチの組立作業を行うIさん

 

 

 (3)これから働きたいと思っている方へのアドバイス

 Tさんからは「休まないで働くように頑張ること」、Iさんからは「仕事に慣れるようにすること」「無理せず仕事を頑張ること」「体調を崩さないようにすること」というアドバイスがありました。長く働き続けていく上では、大事なことといえます。  

見学させていただいた感想:青木 律子さん

 作業の手順や進捗状況、備品や工具の収納場所、経営方針などあらゆるものを徹底して「見える化」していて、障害のある人があえて特別な配慮を受けなくても働けるような環境ができているところが強く印象に残りました。

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2 株式会社マスダックの障害者雇用

インタビューした日

平成27年2月18日

インタビューした方

食品事業部 製造部 田部 浩明さん


男性Mさん(32歳)

協力レポーター

鈴木 京子さん(三郷市)、並木 静子さん(越谷市)

企業概要

  

  • 名称:株式会社マスダック
  • 所在地:所沢市小手指元町1-27-20  
  • 事業内容:製菓機械の開発・製造・販売/メンテナンス/菓子の研究開発・製造・販売
  • 総社員数:780名(うちパート、アルバイト520名)
  • うち障害者数:16名

 

 マスダック食品工場

 

 

企業の方へのインタビュー (レポーター:鈴木 京子さん) 

 所沢市にある株式会社マスダック(以下「マスダック」とします)は、製菓機械の開発・製造・販売・メンテナンスや、菓子の研究開発・製造・販売などを事業としており、総従業員数780名(パート・アルバイトを含みます)の企業です。

 

 訪問当日は雪の予報でしたが、雨に変わり安心して訪問することができました。

 警備は厳しく、それ以上に衛生管理は二重、三重に厳重で驚きました。

 

 マスダックが障害者雇用に取り組むきっかけとなったのはハローワークの指導でした。

 それに応えて平成24年に、社長が全社に障害者雇用の推進を宣言しました。

 推進に当たっては、埼玉県障害者雇用サポートセンター(以下「サポートセンター」とします)と二人三脚で取り組んできました。

 障害者雇用に携わっている各方面の方々の熱い想いと、社長からのトップダウンに後押しされて、会社全体で障害者雇用の受入体制ができていったそうです。

 マスダックでは現在、16名の障害者が働き、お菓子箱の組み立て、トレイの補充、原料の準備などの作業をしているそうです。

 

 障害者雇用を進めていくに当たっては、既に障害者雇用を進めている企業への見学会などから得られた知識や心構えなどを参考に色々と工夫をしたそうです。しかし、大事なことは、健常者も障害者も、人それぞれに個性があるということを念頭に置き、人を理解し障害を理解することで、その人の得意なことをどれだけ見つけられるかということだそうです。

 

 障害者雇用を進める中で大変だったことは、経費節減や効率などとの兼ね合いをどうするかだったそうです。

 (一人の仕事を二人でする→サポートが必要→時間の制約がある)

 しかし、それらは仕事の切り出しで、障害者が自立して働けるように構造化することで払拭できるよう取り組んでいるそうです。

 

 障害者雇用を進めてきて良かったことは彼らと深い付き合いが生まれ、素直な会話の中から職場に埋もれている問題点に気付くことができ、それが職場改善のヒントになる可能性があることだそうです。

 これから障害者雇用を始めようとする企業へのアドバイスとしては、サポートセンターなどの相談機関を活用し、セミナーや見学会などに参加することなど、まず一歩を踏み出すことが大切だそうです。その中で得られた知識や心構えなどが支えとなり、積極的にチャレンジできるようになったとのことです。

 

 インタビューに応じてくださった田部さんは、自分から障害者雇用の担当に手を挙げ障害者生活相談員講習を受講したそうです。そのチャレンジ精神にエールを送ります。まずは障害者雇用に関心を寄せてくれることが大切だと思います。

 また田部さんは、働きたいという気持ちを持つことがとても大切だとおっしゃいました。

 インタビュー中にMさんに向けて時折見えた優しいまなざしと、ステキな微笑みがとても印象に残りました。

 

 さいたまっち

 

 

障害のあるの方へのインタビュー (レポーター:並木 静子さん)

 今年3回目の大雪注意報が出された、平成27年2月18日の午後に、所沢市にあるマスダックを訪問しました。幸いなことに雪とはならずにホッとしました。

 正門にある来訪者受付で手続を行い、敷地内に入ったとたんに甘い香りに包まれて、しばしウットリとなりました。

 

 今回インタビューに応じてくださったのはMさんです。

 Mさんは、療育手帳C判定で32歳の男性です。10年以上勤めたダンボール会社が閉鎖となったことから、ところざわ障害者就労支援センターの支援を受けて、2年前にマスダックに採用されました。

 

 Mさんが現在担当する仕事は、お菓子箱の組み立て作業です。何種類かある箱を、手作業や、製函機(せいかんき)を使用したりして組み立てています。

 箱によって異なる種類の仕切りを入れたり、複雑な作業もありますが、きれいにできるようになったときには達成感が得られました。

 また、製函機の操作方法がよく分からなかった実習生に、操作手順を分かりやすく工夫して説明したところ理解してもらえました。その時は、苦労したけれども上司にも認めてもらえてとても嬉しかったそうです。

 

 休日はプラモデルを作ったり、映画を観に行ったりして過ごします。ゴジラ(怪獣)系の映画などが好きで、最近では「ミュータントタートルズ」を観に行きました。

 お正月には甥っ子たちとも楽しく過ごし、お年玉をあげたそうです。

 

 これから就労を目指す後輩にMさんから一言、「失敗を恐れるな。練習すれば、できるようになる。あきらめないでやってみる」とのアドバイスをもらいました。

 職場の厳しくも和やかな雰囲気の中、きびきび働くMさんは明るい青年で、私の質問にも礼儀正しく丁寧に答えてくれました。

 Mさん、マスダックの皆様、どうもありがとうございました。

 

 菓子箱を組み立てるMさん

 

   

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産業労働部 雇用労働課 障害者・若年者支援担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎5階

ファックス:048-830-4851

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