第17回(平成30年度)渋沢栄一賞の受賞者について
渋沢栄一賞は、多くの企業の設立や育成に携わる一方で、福祉や教育などの社会事業にも尽力した渋沢栄一の生き方や功績を顕彰するとともに、今日の企業家のあるべき姿を示すため、渋沢栄一の精神を今に受け継ぐ全国の企業経営者を表彰するものです。
今回は全国から過去最多となる33名の推薦・情報提供があり、選考委員会の審査を経て3名の受賞者を決定しました。(受賞者は五十音順です。)
受賞者及び受賞理由
浅田 剛夫(あさだ たけお)氏
井村屋グループ株式会社(三重県津市) 代表取締役会長

会社概要
菓子・食品製造業 1896年創業 従業員数923人
優れた経営
- 社長就任直後より海外事業進出にも注力して業績を回復させ、直近で過去最高の経常利益15億円を計上
- 「肉まん・あんまん」や「あずきバー」はロングセラーに育成
- 2010年に持株会社制に移行し、2017年に東証・名証第一部に上場
社会への貢献
- 2008年から小学生以下を対象に食育活動を開始。毎年約2万人が参加。あずきを育てるなどを通して日本の伝統食文化を継承
- 環境活動強化にてCO2削減や、森を育て水を守る「アズキキングの森」活動を実施中
池田 啓子(いけだ けいこ)氏
株式会社特殊衣料(北海道札幌市) 代表取締役会長

会社概要
リネンサプライ業、福祉用具企画製造・販売、清掃 1979年創業 従業員数176人
優れた経営
- 病院・施設から出る布おむつのクリーニング業者から、リネンサプライ業、福祉用具製造業に事業を拡大
- デザイン性に優れた転倒保護帽子「アボネット」を開発、年間約1万5千個販売
- 障害者法定雇用率27.2%、障害者平均勤続年数15年
社会への貢献
- 2004年、障害者の就職を支援するため、「社会福祉法人ともに福祉会」を設立し理事長に就任。設立に当たり会社で1億円、個人でこれまで2,000万円を寄付
田代 正美(たしろ まさみ)氏
株式会社バローホールディングス(岐阜県多治見市) 代表取締役会長兼社長

会社概要
スーパーマーケット事業等 1958年創業 従業員数5,921人
優れた経営
- 中部地域を中心に食品スーパー・ドラッグストア等860店舗を展開
- 製造から流通・販売まで担う「製造小売業」として、社長就任時から売上を10倍、利益を12倍に拡大
- 2005年に東証・名証第一部に上場
社会への貢献
- 創業者である義父が設立した財団法人を通じて奨学金支給などを実施。2017年度までに累計10億円の拠出実績があり、業績拡大に合わせ支出金額を年々拡大