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掲載日:2020年10月22日
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薬物依存症を完全に治すことはとても難しいとされている。ここでは、覚醒剤を例にして説明しよう。
薬物を使い続けると、精神に異常をきたし、幻覚や幻聴、被害妄想などを生じるが、覚醒剤の場合は2,3ヶ月乱用すると、これらの病的症状が出てくるようになる(上の図の「発現」の部分)。この中毒性精神病(覚醒剤精神病)は、早期に治療を受ければ治る場合もあるが、早い時期の治療を受けなければ、幻覚などの症状が慢性化・固定化してしまい、完治させるのはたいへん困難になってしまう。
また早期の治療で治ったように見えても、脳は覚醒剤を乱用したときの状態を覚えており、上の図のように、再び覚醒剤をほんの少し使用しただけで幻覚や妄想といった症状が、かんたんに再燃(上の図の2つめの山)してしまうことがある。こうなると、覚醒剤を使用しなくても、ストレスや不眠などによる疲労、大量の飲酒などが契機となって、脳が覚醒剤を乱用したときの状態を急に思い出し、幻覚や妄想といった精神病の症状に襲われる。これを「フラッシュバック現象」といい、上の図に示すように、何年も時間がたてば大丈夫だろうということはない。脳の中には半永久的に精神病発現のスタンバイ状態が形成されてしまっているからである。
覚醒剤に限らず、薬物に一度でも手を出してしまったら、やめることが難しいということをしっかり覚えておこう。
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