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掲載日:2021年4月15日

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妊娠中から気をつけたい母子感染について

何らかの微生物(細菌、ウイルスなど)がお母さんから赤ちゃんに感染することを「母子感染」と言います。

母子感染には、赤ちゃんがお腹の中で感染する「胎内感染」、分娩が始まって産道を通る時に感染する「産道感染」、「母乳感染」の3つがあります。

妊娠中に初めて感染すると、おなかの赤ちゃんに影響を与える場合もあります。妊婦さんはもちろんのこと、まわりの人も、感染症が疑われる場合は妊婦さんにうつさないように気を付けましょう。

清潔を心掛け、外出後は手洗い・うがいを、子どもや動物の唾液や糞尿に触れた場合にはよく手を洗いましょう。

赤ちゃんへの感染を防ぐとともにお母さん自身の健康管理に役立てるために、妊婦健診では、感染の有無を知るための検査を行うものもあります。

もし、検査で感染症が見つかった場合には、赤ちゃんへの感染や将来の発症を防ぐための治療や保健指導が行われます。

主な母子感染症

HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス)

妊婦健康診査での公費負担があります。

HTLV-1に感染した人のほとんどは、ウイルスによる病気を発症することなく一生を過ごしますが、一部の人は感染してから40年以上経過した後に、成人T細胞白血病(ALT)やHTLV-1関連脊髄症(HAM)という病気になることがあります。

妊婦が感染者だった場合の母子感染は、主に母乳を介して起こります。

妊婦健診が陽性であった場合には精密検査を受け、感染が分かった場合には、赤ちゃんを感染から守るための方法について医師や保健師に相談しましょう。

※埼玉県内相談機関一覧:HTLV-1相談機関(PDF:140KB)
※厚生労働省 妊婦さん向けリーフレット:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/boshi-hoken16/dl/06_2.pdf
※厚生労働省 HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)に関する情報:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou29/

風疹

妊婦健康診査での公費負担があります。

風しんウィルスを病原体とする、発熱、発疹、リンパ節腫脹を特徴とする感染症です。

妊娠4~20週に初めて風しんウィルスに感染した場合、赤ちゃんが難聴・白内障や緑内障・心臓疾患を起こすことがあります(先天性風しん症候群)。風しんにかかった記憶がなかったり、免疫(抗体)が十分にない女性は注意が必要です。

妊娠初期に検査で抗体価の低かった人は、以下のことに気を付けてください。

  • 風しんが流行している時期は、出来るだけ人混みに出ないようにしましょう。
  • 外出時はマスクを着け、外出後は手洗いを十分行いましょう。

また、男性で風しんの免疫がない人もいます。感染して家や職場などで妊婦さんにうつさないよう、夫や家族などが予防接種を検討することも大切です。

なお、風しんがすべて先天性風しん症候群を起こすわけではありません。妊娠週数によってもリスクは異なります。不安なときは産婦人科医などに相談をし、よく説明を聞きましょう。

 

B型肝炎

妊婦健康診査での公費負担があります。

日本では100人に1~2名の割合でB型肝炎ウイルスを持っており、妊娠中や出産時に赤ちゃんに感染することがあります。

感染しても多くは無症状ですが、まれに重い肝炎をおこすことがあり、将来、肝炎や肝硬変、肝がんになることもあります。

妊婦健診でのHBs抗原検査が陽性である場合には精密検査を受け、母子感染対策について医師に相談しましょう。

C型肝炎

妊婦健康診査での公費負担があります。

赤ちゃんに感染しても多くは無症状ですが、将来、肝炎、肝硬変、肝がんになることもあります。

妊婦健診HCV抗体検査が陽性であった妊婦には、C型肝炎キャリアかどうかの検査が行われます。

HIV感染症

妊婦健康診査での公費負担があります。

HIVに感染している妊婦が母子感染予防の対策を行わないまま出産した場合、赤ちゃんが感染する可能性があります。赤ちゃんに感染して進行すると、エイズ(後天性免疫不全症候群)を発症します。

トキソプラズマ症

寄生虫の1つであるトキソプラズマによる感染症で、成人の20~30%が感染していると言われています。健康な人が感染しても、症状は起こらないか軽い症状で済みますが、妊婦が初めて感染した場合には胎児に感染し先天性トキソプラズマ症になる場合があるので、注意が必要です。

食肉や猫の糞、土などに存在する寄生虫です。食肉は十分加熱して食べ、猫の排泄物や土いじりをする時は手袋を付け、終わったら十分手洗いをしましょう。

サイトメガロウイルス感染症

サイトメガロウィルスによる感染症です。

多くの人は成長の過程で免疫(抗体)を獲得しますが、特に妊娠初期に初めて感染した場合は、おなかの赤ちゃんに肝臓障害や難聴などの影響が出ることがあります。

子どもの唾液や尿などに多く存在しますので、食器や歯ブラシの共有は避け、おむつ替え後は、よく手を洗いましょう。

GBS(B群溶血性連鎖球菌)

妊婦健康診査での公費負担があります。

赤ちゃんに肺炎、髄膜炎、敗血症などの重症感染症を起こすことのある細菌です。

性器クラミジア

妊婦健康診査での公費負担があります。

赤ちゃんが結膜炎や肺炎を起こすことがある細菌です。

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お問い合わせ

保健医療部 健康長寿課 母子保健担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎4階

ファックス:048-830-4804

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