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掲載日:2022年1月31日
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日本では今、7人に1人の子供が貧困状態にあると言われています。親の収入が低いことで、本人のやる気があるにもかかわらず十分な教育が受けられず、その結果、進学や就職面で不利になる「貧困の連鎖」がコロナ禍で目立っています。親の収入で将来が決まってしまう、自己肯定感や人とのつながりにも影響がある、こんな悪循環は断ち切らなければなりません。
こうした中、注目を集めているのが「子ども食堂」をはじめとする「子供の居場所」です。「子ども食堂」というと食事を提供する場所をイメージするかもしれませんが、最近では、体験活動や学習支援などの取り組みを行う所が増えています。また、子供を抱える親にとっても、親同士や地域の方と接し、悩みを相談する貴重な場になっています。
県では、こうした子供の居場所を子供たちの生きる力、「EQ」を育む場として活用できないかと模索しています。EQは心の知能指数とも呼ばれ、自分自身を動機づけ、挫折しても頑張れる能力や、他人に共感できる能力のことを指しています。EQ向上には、行政だけでなく、地域の力や熱意が不可欠です。地域の信頼できる大人たちと出会い、自己肯定感を育める子供の居場所は、大きな役割を担うことができるのではないかと期待しています。
一方で、そうした活動を行いたくても、ノウハウや人手がなく、実施できない団体も多くあります。県では平成30年12月に「こども応援ネットワーク埼玉」を立ち上げ、子供の居場所とそれを支援する企業、行政などとの連携を進めてきました。
今年度から、このネットワークも活用しつつ、県から子ども食堂などに講師を派遣し、子供たちのEQ向上を促進する事業を開始しました。留学生との国際交流や消防署での職業体験、プロチームによるサッカー教室などさまざまな体験の機会を提供しました。
また、困窮世帯の子供たちに学習支援を行っている団体のスタッフを講師として派遣し、子供たちの宿題や夏休みの課題を手伝っていただきました。
未来の担い手である子供たちのEQを育み、すべての子供たちが夢と希望を持って幸せをつかめる社会を実現させたい、そんな取り組みを全力で支援してまいります。
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