Myナビ 彩の国 開く

Myナビ 彩の国

総合トップ

県民向けトップ

事業者向けトップ

テーマ・目的別メニュー

  • 彩の国の安心・安全 危機管理・防災
  • 観光・魅力
  • 健康
  • 知事ブログ
  • マスコット

ドラッグ&ドロップで順番の並び変えが可能です

総合トップ > 県政情報・統計 > 広報 > 知事の部屋 > 知事ブログ > 知事ブログアーカイブ(平成28年6月)

知事ブログ 知事の太鼓

知事の部屋

ここから本文です。

 

掲載日:2016年6月28日

知事ブログアーカイブ(平成28年6月)

 6月30日(木曜日)の一打「ダムが人気」

ここにきて、ダムが人気です。雨が降らずに水がめがピンチになったから、神頼みではなくダム頼みで人気になったというわけではありません。6月11日(土曜日)付け日本経済新聞「NIKKEIプラス1」の「何でもランキング」でも「夏に行きたい観光ダム、ベスト10」などが発表されたりしています。ダムの風景が旅行者にとっても人気の的になっているところです。スタンプラリーではありませんが、それぞれのダムが発行するダムカードを集めて楽しむ人たちも多くいます。

埼玉県内のダムもなかなかのものであります。浦山ダムは秩父市街からそれほど遠くない場所にありますが、高さ156メートルで重力式コンクリートダムとしては国内2番目の高さを誇っています。また、合角(かっかく)ダムは「ごうかくダム」とも読めることから、ダムカードが大学などの合格祈願カードとして人気を集めています。滝沢ダムは自然豊かな秩父多摩甲斐国立公園内にあります。ダムとループ橋が奥秩父の雄大な景観と調和して、とても美しいと言われております。

水がめがピンチだということで急に人気になったのではなく、ダムの風景、ダムそのものが評価され、じわじわと人気になってきました。最近では健康づくりも兼ねた山登りやハイキングが盛んですけれども、ダム巡りもなかなか楽しいものだと思います。いかがでしょうか。

滝沢ダムと雷電廿六木橋
滝沢ダムと雷電廿六木橋(提供 独立行政法人 水資源機構)

6月29日(水曜日)の一打「熊本を応援」

熊本地震の被災地を支援するため、6月28日(火曜日)、29日(水曜日)、30日(木曜日)の3日間、県庁第2庁舎の食堂で「熊本応援フェア」として熊本県産の食材を使った特別メニューを提供しています。

第一弾(28日)は高菜とんこつラーメン。第二弾(29日)はブランド豚「りんどうポーク」のステーキ。そして第三弾(30日)はブランド鶏「大阿蘇どり」を使ったカツレツが提供されます。熊本県からの食材の仕入れは困難であり、限定120食といささか販売量は少ないかもしれませんが、大変おいしくいただけるはずです。埼玉県は福島県などの被災県についても同じようにその県で生産された食材を使った応援フェアを行っています。少しでも熊本県の皆さんの力になれればということで、このたびは熊本県産の食材を活用した応援体制を取っております。

応援の仕方も義援金による応援をはじめ、こうした食材の活用、あるいはボランティアで現地に行くなど様々な方法があります。一人一人ができることをできる範囲で応援することが被災地の復興、復旧につながるものだと思っております。そして、そのことが正に日本人はお互いに連帯していることを確認できる機会にもなると思います。

県庁の食堂は県職員でなくても利用できます。せっかくの機会ですので、是非、御利用いただければと思います。もう少し早く御案内すべきだったのですが。

知事の写真

6月28日(火曜日)の一打「ジリ貧とドカ貧」

6月25日(土曜日)の読売新聞のコラム「編集手帳」が目に留まりました。日米開戦の前夜、元首相の米内光政(よない みつまさ)は次のように述べたといいます。「ジリ貧を避けようとしてドカ貧にならぬよう、ご注意願いたい」。楽観を頼りにした短慮を戒めた発言だそうです。ジリ貧の閉塞感を根気強く押し返していく主張よりも、威勢のいい掛け声でちゃぶ台をひっくり返すドカ貧派の言動に、庶民感情は時に刺激を受けやすいものです。英国の国民投票もそうではないかという話です。

直前の予想を覆し、英国ではEUからの離脱派が勝利しました。「移民に職を奪われる」という英国国民の不満が表れた結果といわれていますが、EU離脱による経済の痛手は小さくないというのが世界の見方です。職の奪い手が「移民」から「不況」に代わるだけではないか、あるいはそこまで考えていないのか、ということです。英国の国民投票を左右した二つの感情があるそうです。「わが身が大事」、そして「昔は良かった」という感情です。何やら今の日本でもあてはまるところがありそうです。アメリカの大統領選挙を席巻している「トランプ旋風」にも通じる話だと思います。

人類は長い歴史の中で対立から統合を目指してきました。部族間の闘争、民族間の対立、そして国家間の戦争。そうしたものを乗り越えて一つの国家にまとまり、国際連合や国際通貨基金などの国際機関を通じて様々な紛争を調整する仕掛けを作ってきました。EUも二度と欧州で戦争は起こさないという決意の下、一つの欧州という理想を実現するための装置であると思います。

確かにジリ貧を座して待つ訳にはいかないが、ジリ貧の原因を丁寧に探って一つ一つ潰していく。正に、マックス・ウェーバーが著書「職業としての政治」の中で「政治という仕事は、情熱と判断力の両方を使いながら、堅い板に力をこめて、ゆっくりと穴を開けていくような仕事である。(中略)どんな事態に陥っても、『それでもわたしはやる』と断言できる人、そのような人だけが政治への『天職』を備えている」と述べています。困難なことの多い時代ですが、ジリ貧を避けるためにドカ貧にならぬように気を付けたいものです。

知事の写真

6月27日(月曜日)の一打「男女共同参画社会づくり功労者内閣総理大臣表彰」

平成28年度の「男女共同参画社会づくり功労者内閣総理大臣表彰」の表彰者が決まりました。全国で11名が受賞される中の一人として、埼玉県から三州製菓(さんしゅうせいか)株式会社 代表取締役社長の斉之平 伸一(さいのひら しんいち)さんが選ばれました。

三州製菓株式会社は米菓や洋菓子の製造販売を行う従業員数252名の春日部市に本社のある企業です。同社は自分の仕事以外に二つ以上の仕事を常にできるようにし、育児や介護などで帰宅や休暇取得が必要なときにお互いにカバーし合う一人三役制度の導入や、市場ニーズに敏感に応えるマーケティングを実践する全員女性の商品企画室を設置するなど、女性の活躍を生かした全国に誇れる男女共同参画先進企業です。

斉之平さんの主な功績としては、平成26年にアジア太平洋地域における女性の活躍が顕著な企業として、「APEC女性活躍推進企業50選」にあの資生堂などとともに日本の5社のうちの1社として選ばれたこと、そして本年2月にはワークライフバランスや地域の女性活躍への貢献が評価され第14回渋沢栄一賞を受賞されたことがあげられます。平成23年度に埼玉版ウーマノミクス推進委員会の座長を務められたことなども評価されたそうです。

埼玉県の受賞者はこれまで5人おられますが全員女性でした。男性としての受賞は県内初となります。また、埼玉県の企業人としても初めての受賞です。正に企業の価値創造の中に女性が働きやすい仕事場作りを意識されている社長さんだということになるのかもしれません。県の教育委員をしていただいたことがありますが、斉之平さんの社員を活かす力、社員の能力を伸ばす力、そうした手腕への評価は大変高いものです。NHKでも大きく報道されたりしています。改めて、心からお祝いを申し上げます。

知事の写真

6月24日(金曜日)の一打「外国人留学生の変化」

2015年に日本で学ぶ留学生は208,379人と、初めて20万人を突破しました。国別では、中国が45.2%、ベトナムが18.7%、ネパールが7.8%、韓国が7.3%で、中国出身者が初めて50%を割ったそうです。長く2位であった韓国が4位に下がって、ベトナム、ネパールといったところが2位、3位に上がってきました。企業が海外拠点を構える際に中国だけでなく、プラスもう一国にも拠点を持つことでリスクの分散を図ることを「チャイナ・プラスワン」と言いますが、その「チャイナ・プラスワン」の中で最も人気のあるベトナムなどが、経済だけではなく、留学生数でも伸びているようです。

もっとも、ベトナムにおける日本留学あっせん業者の中には、80万円から100万円の日本語学校での授業料に加えて、30万円から50万円という高額な手続料を要求する業者もいて、借金をして留学するケースも少なくないそうです。「日本で働きながら学べる」ことをうたい文句にする留学あっせん業者も少なからず存在するようですが、実際には勉強と仕事の両立は困難で、体を壊す学生や十分に学習効果が上がらない学生がいることが判明しているそうです。

受け入れる大学側も定員確保のために選考基準を大幅に緩和するところも散見され、そのことが、勉学は二の次で実質的には就労目的の留学生を増加させている側面もあるようです。

ベトナム、ネパールをはじめとした東南アジア、南アジア諸国から優秀な留学生を獲得し、質の高い教育を提供して知日派、親日家を育てることは日本の将来にとって重要な課題だと思います。

2016年6月号の『留学交流』(独立行政法人日本学生支援機構)を参考にしました。

知事の写真

6月23日(木曜日)の一打「モデル花壇」

埼玉県産の花や植木を2020年の東京オリンピック・パラリンピックの会場で是非利用していただきたいと考え、県と「さいたまの花普及促進協議会」が熊谷スポーツ文化公園に「モデル花壇」を設置することになりました。オリンピック・パラリンピックが開催される真夏に適した植物や植栽の展示を提案するものです。大会関係者や会場の設計、施工業者の皆さんを招いて、利用を働き掛ける予定です。東京に近いという本県の地の利を生かして、県産花植木を大いにアピールしたいと思います。

県内の約30の団体が、熊谷スポーツ文化公園に1区画、幅10メートル、奥行2メートルを基本に58.5区画の植栽花壇を作りました。オリンピック会場に見立てた陸上競技場やラグビー場などの周辺に埼玉県産の花や植木を実際に植栽、展示して、しっかりとアピールをしようという企画です。見頃は7月末ぐらいからです。展示は9月下旬まで行う予定で、関係者を招いた見学会も開催します。熊谷スポーツ文化公園は、まさしく2019年のラグビーワールドカップ大会の開催会場でもありますので、しっかりとアピールして埼玉県の花や植木の生産を伸ばしたいと考えています。

夏の花壇というのは一般的に難しいと言われておりますが、「あついぞ!!熊谷」の「モデル花壇」が上手くいけば、東京オリンピック・パラリンピックやラグビーワールドカップの会場などに植える花や植木は、この「モデル花壇」を活用すればいいということになるかと思います

市松模様の花壇装飾

6月22日(水曜日)の一打「魅力度ランキングと幸福度ランキング」

6月19日(土曜日)に城西大学(坂戸市)で開かれた公益財団法人日本青年会議所関東地区埼玉ブロック協議会の「第46回埼玉ブロック大会」のパネルディスカッションに出席してまいりました。
コーディネーターは、お笑いトリオ「我が家」の坪倉由幸(つぼくら よしゆき)さんで、パネリストは私と、人口860人の高知県の馬路村(うまじむら)で、ゆず加工品を開発して全国に村おこしの発信をした松崎了三(まつざき りょうぞう)高知工科大学地域連携機構特任教授、そして同じく「我が家」の杉山裕之(すぎやま ひろゆき)さんと谷田部俊(やたべ しゅん)さん、埼玉ブロック協議会会長の上林浩太郎(かんばやし こうたろう)さんの5人で行いました。

テーマは、『埼玉県民の愛郷心が薄いのではないか、なぜだ』でありました。特に株式会社ブランド総合研究所が昨年度行った「地域ブランド調査2015」における「出身都道府県に対する愛着度ランキング」で埼玉県が最下位になったことが取り上げられました。このランキングの上位は北海道、沖縄県、京都府、大分県、熊本県という順番になっています。また、同調査の「魅力度ランキング」では上位から北海道、京都府、東京都、沖縄県、神奈川県と並び、下位の方では43位が滋賀県、44位が埼玉県、45位が群馬県、46位が佐賀県、47位が茨城県といった形で出ています。

こうした課題について、どういうふうに考えればいいのかというのが議論の中心です。私は愛着度ランキングや魅力度ランキングの上位の北海道、京都府、沖縄県というような順番は、実質的には「旅行に行きたいランキング」ではないか、市区町村の魅力度ランキングの上位の函館市、札幌市、京都市、横浜市、小樽市といった順番は「カラオケでよく歌われる都市名のランキング」ではないかと申し上げました。一方、一般財団法人日本総合研究所が「健康」、「文化」、「仕事」、「生活」、「教育」の5分野などで、計60指標の統計データを基に都道府県別の「幸福度」を分析しています。この「幸福度」のランキングでは、上位は福井県、東京都、長野県、鳥取県、富山県となりますし、下位は大阪府、宮城県、青森県、高知県、沖縄県となります。愛着度で2位、魅力度では4位の沖縄県が幸福度では47位になっております。
さらに、魅力度ランキングと幸福度ランキングを比較していきます。魅力度1位の北海道は幸福度では40位、2位の京都府は18位、魅力度44位の埼玉県は京都府より勝っておりまして、16位です。魅力度3位の東京都は幸福度でも2位と両方が大変高い順位となっています。先にあげたように魅力度4位の沖縄県は幸福度では47位ですが、魅力度最下位の茨城県は逆に幸福度は20位、46位の佐賀県は25位、45位の群馬県は15位と、こんな調子であります。この幸福度ランキングと魅力度ランキングの落差を考えざるを得ません。

このパネルディスカッションでは、愛郷心というのは遠くに離れて強く思うものではないか、という意見がありました。遠く北海道や沖縄県から東京や埼玉に出て来た人は、北海道や沖縄県に対する思いが強くなりますが、埼玉から東京に出てきた人たちに、「埼玉のことをどう思いますか」と聞いても「1か月に1回は埼玉の実家に帰っています」という答えになりがちです。しかも、調査した全国の3万件のサンプルのうちの1割程度は東京でのサンプルとなっているようですので、多くを占める東京を中心としたサンプルの中では、より遠い北海道や沖縄県の出身者の方がより強く故郷を思うものになってくるし、近場の埼玉ではやや不利になってしまうという問題がある、ということも話題になりました。また、埼玉はあまりにも様々なものが便利過ぎたり、豊か過ぎて困らないので、強い愛郷心が沸かないのではないかとも言われました。
また、例えば福井県などは幸福で愛郷心も強いのではないかという話になるのですが、福井県が嫌な人はもう出て行っていますので、残った人は福井県が好きな人だけであると。逆に埼玉県には、いろいろな都道府県から新しく来られた人が多く、そういう人たちは必ずしもまだ埼玉になじんでいなかったり、あるいは、埼玉と故郷とを比較して、まだ故郷の方が良いと思ったりする方もおられるだろうというような話もありました。

とにかく、「我が家」の坪倉さんの非常に上手なコーディネートと、そして若干の笑いを取り交ぜた「我が家」のパネラーのお二人のコメントも加わって、会場は大いに盛り上がり、結局、「埼玉もなかなか捨てたものではない」という結論になりました。
JCの埼玉ブロック協議会の会長であります上林さんが「ないものねだりするよりも、あるもの探しをしっかりやっていこう。」と言われたのがとても印象的でした。

知事の写真

6月21日(火曜日)の一打「またまた、埼スタに決定」

うれしいニュースが届きました。FIFAワールドカップロシア大会のアジア最終予選について、日本サッカー協会から県サッカー協会を通じ、年内に行われるホームの3試合を全て埼玉スタジアム2〇〇2で開催する旨の話がありました。大変有り難い話です。

日程は9月1日(木曜日)に日本対UAE(アラブ首長国連邦)。10月6日(木曜日)、日本対イラク。11月15日(火曜日)、日本対サウジアラビアです。しっかり勝ち抜いてアジアの代表になっていただきたいという思いを持っているのは私だけではないと思います。どうやらFIFAワールドカップの日本代表戦に関しては、埼玉スタジアム2〇〇2でというようなことが定着したような気がいたします。

日本サッカー協会には「どうして埼玉だけなんだ」というような意見も来ているそうですが、日本サッカー協会は、「選手と監督が埼スタでやりたいという強い希望を持っている」というような返事をしているとのことです。選手の皆さんには埼スタという最高の環境の中で、思う存分、力を発揮していただきたいものです。

知事の写真

6月20日(月曜日)の一打「埼玉アストライア始球式」

6月12日(日曜日)に県営大宮野球場で行われた女子プロ野球「埼玉アストライア」対「京都フローラ」の試合開催に当たり、挨拶と始球式に行ってまいりました。「女子のプロ野球があるんです」と言ってもなかなかピンとこない人が多いかもしれませんが、実は京都に本部を置く一般社団法人日本女子プロ野球機構という組織があります。参加チームは残念ながらまだ4つしかありません。埼玉県を本拠地とする「埼玉アストライア」、京都府を本拠地とする「京都フローラ」、兵庫県を本拠地とする「兵庫ディオーネ」、宮城県を本拠地とする「レイア」です。設立は平成21年で平成26年からは一般社団法人化しています。

この「埼玉アストライア」の主なスポンサーは「イオン」です。民間のスポンサーの皆さんたちによるしっかりとした支援の下で、プロ野球チームとして年間約数十試合を戦い、それと同時に社会貢献活動として、地元の野球チーム、女子野球チーム、野球未経験者を対象に年に170回も野球教室を実施しておられます。また、新体力テストの項目である「ボール投げ」の記録向上のため、県内小学校において年20回程度「投げる力の向上教室」なども行っておられます。大変ありがたいことです。

私も埼玉西武ライオンズの試合で始球式を4回ほどやったことがありますが、ここ3、4年は行った記憶がありませんので、久しぶりの始球式でありました。一週間前からシャドーピッチングを毎日20球程度やって臨んだ効果か、本番では上手くストライクゾーンに投げることができました。ただ残念なことに、キャッチャーミットまでは届いたもののギリギリという感じでありました。もうちょっとミットの中にスポーンと入れたい感じではありました。私の投球に観客の皆さんたちはどよめきと拍手も多かったような気がしました。ついでに引き揚げるときは、得意の後ろ歩き(後ろ走り?)で引き揚げて、これについても少しウケたのではないかと思っております。
今シーズン前期を終え、「埼玉アストライア」は「兵庫ディオーネ」、「京都フローラ」に次いで3位でした。後期の健闘を期待したいと思います。皆さんも是非応援してください。

埼玉アストライア公式ホームページ

写真:投球する知事

6月17日(金曜日)の一打「水がめピンチ」

6月16日(木曜日)から利根川水系で10パーセントの取水制限が始まりました。6月の段階での取水制限は29年ぶりです。利根川水系の取水制限としては3年ぶりです。昨年から今年にかけて雪の量が少なかったこと、そして5月に雨が少なかったことなどが影響し、利根川上流の8つのダムの貯水量が大幅に減っています。

利根川上流の8つのダムの容量は、最大で4億6,000万立方メートル程度ありますが、現在の貯水量は1億7,000万立方メートル程度と半分以下になっています。荒川水系は現在のところ問題になっていませんが、圧倒的に水量の多い利根川水系のダムの貯水量が低下すると、利用地域である東京、埼玉、千葉、群馬、茨城、栃木は取水制限ということになります。

県民の皆様にも節水の御協力をお願いしなければなりません。歯磨きなどで水を流しっ放しにしない、あるいはお風呂の残り湯を有効に活用するなど、できる範囲での御協力をお願いいたします。今後、貯水量が1億5,000万立方メートル以下になると20パーセントの取水制限になる可能性もゼロではありません。

また、河川からの取水には水利権という権利が必要です。八ッ場(やんば)ダムが完成するまでは、埼玉県の水利権の3割が暫定水利権ということになっております。暫定水利権とは、水量が十分にある時にだけ利用できる権利です。したがいまして、暫定水利権の割合の高い本県は他の都県よりも厳しい取水制限をしなければならないこともあるかもしれません。

お天気次第のところがありますので、悩ましい限りです。雨が降らない方が気持ちは良いのですが、これから夏にかけては雨が降ってくれないと困ります。なかなかつらいところですが、県民の皆様も、当面、この取水制限に御協力をお願いします。

知事の写真

6月16日(木曜日)の一打「ハーバードでいちばん人気の国・日本 その3」

昨日と一昨日、『ハーバードでいちばん人気の国・日本 なぜ世界最高の知性はこの国に魅了されるのか』(佐藤智恵著・PHP新書)について取り上げてきました。今日はその3回目です。

ハーバード大学の教授の皆さんは、日本は技術力だけでなく美意識にも優れていることに注目しています。そして、人を大切にするマインドと改善の精神が強いことに対しての評価も高いようです。さらに、日本人の環境意識は地球環境を救うのではないかと考えている人たちもいるようです。

また、高齢化社会は日本にとって千載一遇のチャンスだと指摘する教授もいます。困難な課題であればあるほど、日本人はそれをクリアする力を持っているので、まさしく高齢化も新たなイノベーションを起こすチャンスになるのではないかという見方すらあります。

こう見てくると、何やらこの本は日本礼讃の本のような感じもします。しかし、ハーバード大学では、日本のいろいろな課題について指摘されていることも事実です。

一番の課題は、日本が非常に快適な社会を作っていること。日本には安くておいしいレストランがいくつもあり、電車は遅れないし、犯罪も少なく、英語を話せなくとも何の不自由もないこと。こうした快適な社会は、日本の強みであると同時に弱点でもあるのではないかということです。快適な社会で生きているから、その社会の外に出るのを嫌がってしまう。こうした内向き志向になっているうちに、世界の流れに遅れてしまうのではないか。そうした意識によって、日本の長期低落は始まり、そこから脱出することが難しくなるのではないかと思われているようです。

また、日本の若者と話をすると、彼らは非常にクリエイティブで先端的なビジネスのアイデアを持っていることが分かるが、彼らは入社して20年くらい経たないと自分が本当にやりたいことができない。これでは若者の創造性を潰してしまうと指摘する教授もいます。

タイトルを見て手に取った本でしたが、一気に読み上げました。世界のトップエリートを育てる大学で、日本がこれほど興味を持たれ、評価されているとは知りませんでした。

いいところだけ読めば、ほめ殺しのようにも読めますが、実は、日本は自らのすばらしさをもっと生かせるはずだという激励の声であり、それを集めた書であると受け止めました。

知事の写真

6月15日(水曜日)の一打「ハーバードでいちばん人気の国・日本 その2」

昨日に引き続き、『ハーバードでいちばん人気の国・日本 なぜ世界最高の知性はこの国に魅了されるのか』(佐藤智恵著・PHP新書)についてです。

日本経済もハーバード大学では関心の的になっているそうです。日本経済は異例づくめだそうです。戦後の急速な成長も異例なら、20年以上にわたる経済停滞も異例。金融政策の歴史やアベノミクスについても、次々と教材が執筆されているそうです。

現在成長中の新興国が経済停滞を迎えたとき、参考にするのは今の日本がどのようにこの問題を解決したかということになるようです。日本は高度に発達した文明社会であるがゆえに、世界の様々な問題を先取りしている。そこに日本から学ぶ意味があるということで、現在ハーバード大学では日本論が盛んになっているということです。

この本の中では、一貫して日本のことを評価する話がいろいろな論点から出されています。例えば、日本がインフラ先進国であるという評価があります。世界に先んじて整備されたアメリカのインフラが今は老朽化して深刻な状態にある一方、日本のインフラは極めてしっかりしていることについての評価です。インフラにはメンテナンスと改善が不可欠ですが、日本では当たり前になっています。

日本がインフラ先進国である具体的な理由が三つ挙げられています。一つ目は、日本は戦後、インフラを全てゼロから再建しなくてはならなかったということです。その時代の最新技術を使って、最初から新しいインフラを構築できたため、日本のインフラは他国よりも優れているということです。

二つ目は、日本国民の意識の高さが挙げられています。日本人は社会に対する責任感がとても強いと思われています。「自分が何かモノをつくるのであれば、それは国全体のためにならなくてはならない」という意識を持っていること。日本には企業の利益よりも社会全体の利益を優先する文化があります。こうしたことについての評価がとても高いようです。

三つ目は、日本人が秩序と清潔を重んじる国民だということです。家の中でも観光地でも清掃が行き届いていて、散らかっていることはありません。日本人は腐蝕したり劣化しているものを見ると、「新しいものにしたい」、「きれいにしたい」と直感的に思ってしまうのではないかと思われているそうです。

(次回へ続く)

知事の写真

6月14日(火曜日)の一打「ハーバードでいちばん人気の国・日本 その1」

ハーバード大学で一番人気のある国が日本と言われると、ちょっとビックリしますね。NHK報道番組のディレクターを務め、今は作家・コンサルタント・コメンテーターとして活躍している佐藤智恵(さとう ちえ)さんが書かれた『ハーバードでいちばん人気の国・日本 なぜ世界最高の知性はこの国に魅了されるのか』(PHP新書)を読みました。

ハーバード大学の授業では、「ケース(事例)」と呼ばれる教材をもとに、様々なディスカッションが行われています。その中で日本の事例は、学生たちに大変人気だそうです。

日本関連の事例は、大きく分けて三つの種類があるそうです。一つ目が、明治維新、戦後の経済成長など「日本が世界で初めて何かを成し遂げた事例」。二つ目が、英語公用語化、グローバル化、再建、環境経営など、どの企業でも直面しそうな「課題事例」。三つ目が、社員の“働く誇り”を引き出しわずか7分間で新幹線の全車両とトイレの清掃を終わらせる「新幹線お掃除劇場」など、いつの時代にも通用する「普遍的なリーダーシップの成功事例」だそうです。

このようにハーバード大学で日本が注目されている理由は、日本が「不確実性の時代を生きていくうえでの指針」を示していると考えられているためです。世界でも類を見ないほど平和で安定した国家をつくる偉業に成功した日本から、何が起こるか分からない時代の指針を見出そうとしているとのことです。

特に日本が世界の未来を先取りしているのが人口問題だと言われています。日本は先進国の中で最も高齢化が進んでいる国であり、このまま移民を受け入れないでいくのか、高齢者がもっと働けるような仕組みをつくるのか、あるいはもっと利子や配当などの資本所得を得られる仕組みをつくるのか、少子高齢化の問題にどう対処するのか、世界が注目しているようです。

環境問題についても日本は課題先進国とのことです。地球温暖化が進めば、小さな島国に1億2千万人を超える人々が住んでいる日本は特に甚大な被害を受けることになります。改めて日本の環境政策などが注目されています。

(次回へ続く)

知事の写真

6月13日(月曜日)の一打「1974年に人口抑制政策を採っていた日本」

日本が人口爆発を恐れて人口抑制政策を取り上げたのが1974年、昭和49年、わずか40年ほど前のことです。当時、穀物価格が暴騰したり、世界の人口が爆発的に増えている状況を見て、世界各国の科学者、経済学者、経営者などにより設立されたローマ・クラブは、『成長の限界 ローマ・クラブ人類の危機レポート』を世に出し、人類の未来に警鐘を鳴らした頃でもありました。

日本では田中内閣の「日本列島改造論」などに象徴される高度経済成長期でもありました。しかし実は合計特殊出生率を見ると、第2次ベビーブーム期(昭和46~49年)も含め、人口が安定的に推する水準とされる概ね2.1台で推移していたのです。そういう時期に、人口抑制政策が採られ、以降、日本の住宅政策は子供2人の4人家族が標準モデルになり、住都公団、県営住宅、市営住宅、民間のマンション等も3LDKが主流になり、様々なテレビのコマーシャル、雑誌なども4人家族がモデルとなってきました。

それ以降、合計特殊出生率は下がり始め、平成17年には全国で1.26、埼玉県で1.22になり、ここまで下がった頃から、このままでは困るということで、今度は人口を増やさなければというような声が大きくなりました。人口抑制政策を採ってわずか30年で、逆の政策展開を言い始めたのです。国の長期政策の誤りと人間がいかに忘れっぽいかということがよく分かります。

その後、こうした問題意識を持ったこともあり、平成27年には全国が1.46、埼玉県が1.34と、徐々にではありますが、少子化に歯止めがかかりつつあるような気もいたします。

実は、夫婦が最終的に持つ子供の数、いわゆる完結出生児数でありますが、昭和27年から32年ぐらいまでは3.5などという数字が出ておりました。その後は少しずつ低下し、昭和47年頃から平成14年頃までは平均して2.2くらいで安定しておりました。最近では晩婚化の影響でしょうか、2.0を切って平成22年には1.96という数字が出ております。

ただ、国立社会保障・人口問題研究所の全国調査によると、夫婦の理想子供数は2.42、つまり子供を2人ないし3人は欲しいというのが夫婦の希望でありますので、そうした意味ではまだまだ希望があります。

問題はそうした希望がかなわない社会の在り方にあります。少子化の克服は簡単なことではありませんが、埼玉県は、市町村とともに、少子化対策に徹底的に取り組んでいきたいと考えています。

知事の写真

6月10日(金曜日)の一打「埼玉から始まったデジタルシネマ(第13回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭)」

埼玉県と川口市が映画祭を主催していることを県民の皆さんは御存じでしょうか。実は、13年前から毎年、川口市のSKIPシティでデジタルシネマの祭典である「国際Dシネマ映画祭」を開催しています。13年前の当時は、まだフィルムが主流でデジタル映画は必ずしも主流ではありませんでした。現在では、ほとんどの映画がデジタル化しているのは御承知のとおりであります。デジタルシネマの本格的な普及に埼玉県とこの映画祭が果たした役割は、多くの人々が評価しているところです。

13回目となる今年は、過去最多となる88の国と地域から919の作品が集まりました。映画祭では一次審査を通過した長編部門、短編部門、アニメーション部門の各12作品をコンペティションとして上映します。最優秀作品賞などの受賞を目指して才能あるクリエイターの皆さんが競い合う、正に若手の登竜門となっています。

実際、この映画祭でスタートした新進気鋭の若手映画監督の皆さんが世界の各映画祭で様々な賞を獲得されています。
2005年に短編部門で最優秀作品賞を受賞された熊坂出(くまさか いずる)監督は、その後、第58回ベルリン国際映画祭で最優秀新人作品賞を、第6回シネマデジタルソウル国際映画祭ではグランプリを獲得されています。
また、2007年に短編部門で奨励賞を受賞された外山文治(そとやま ぶんじ)監督はモナコ国際映画祭2011短編部門で最優秀作品賞を含む5賞を受賞されています。
このほか、2009年に長編部門SKIPシティアワードを受賞された白石和彌(しらいし かずや)監督は、第37回日本アカデミー賞で優秀作品賞、優秀監督賞を、2012年の長編部門監督賞、SKIPシティアワードを受賞された中野量太(なかの りょうた)監督は、第3回サハリン国際映画祭でグランプリに輝いておられます。
このように見てきますと、この「国際Dシネマ映画祭」が若手のクリエイターたちにとって、いかに大きな意味を持っているかが御理解いただけると思います。

13年前、このSKIPシティにNHKのアーカイブスが設置されました。そのチャンスを生かして、映像産業をこの地区に集積して新しい産業を興していこうという当時の埼玉県の意欲が、「国際Dシネマ映画祭」の開催につながったところでもあります。

今や国内の映画館の97%で映像機器がデジタル化され、映画は撮影から上映まで全てデジタルで行われるようになってきました。埼玉県がデジタルシネマの普及に大きな役割を果たしてきたという事実を県民の皆さまにも知っていただきたいと思います。そして、7月16日(土曜日)から24日(日曜日)まで、川口市のSKIPシティで開催されるこの映画祭に是非ともお越しいただきたいと思います。

「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016」のホームページ

知事の写真

6月9日(木曜日)の一打「日本健康会議での発表」

去る6月2日(木曜日)に、経済人を中心にしてつくられた日本健康会議が主催する「健康づくりと生涯現役社会を考える首長懇談会」に出席をしてまいりました。共同代表は日本商工会議所会頭の三村明夫(みむら あきお)さん、そして日本医師会会長の横倉義武(よこくら よしたけ)さんであります。医療や経済、そして大学の関係者などが集まって、日本人の健康づくりについて、まちづくりや職場づくりなども含めてしっかりやっていこうという趣旨の会であります。

会議では、青森県、茨城県、福岡県、そして私の4知事から、各県での取組についての発表をし、若干の意見交換を交えながら議論が進みました。
私は、「健康長寿埼玉プロジェクト」で平成24年、25年、26年と3か年にわたって7つの市でそれぞれ特徴を持ったモデル事業を進めてきたことを紹介し、その成果がどのような形で表れているかということを報告しました。

具体的には、「毎日1万歩運動」では年間約2万4千円、「筋力アップトレーニング」では年間約7万9千円の医療費削減効果が見られたこと、27年度からは、それを推奨モデルとして市町村に提示し、県全体に広げる取組をしていることを報告いたしました。
全県に広げる上で、まずは1000人規模でこの実験を行う市町村として、平成27年度は志木市と三芳町に、本年度はさらに鴻巣市、北本市、ふじみ野市に取り組んでもらっています。

また、この日の会議では本県の「糖尿病の重症化予防対策」も注目を集めました。健診データからハイリスク者を絞り込み、医療機関への受診や生活習慣の改善を直接働きかけるという埼玉県の取組は、国も注目して全国に紹介しているくらいです。

いずれにしても、超高齢化社会に向けて医療・介護の体制をしっかりとつくることが重要であることはもちろんですが、元気でアクティブなシニアがどれだけ活躍できるか、どれだけ健康を維持できるかという、より前向きかつ予防的な取組が求められています。こうした視点からも、この日本健康会議はしっかりと論点を整理しながら日本中に横展開を進めていくための材料を用意しているとのことです。

知事の写真

6月8日(水曜日)の一打「元気な埼玉経済」

2日間にわたって経済格差についての話をさせていただきました。今日は埼玉県の経済状況について見てみたいと思います。

まず6月1日(水曜日)に公表された「平成25年度県民経済計算」によれば、平成25年度の埼玉県の「一人当たり県民所得」の全国順位は19位でした。県内総生産(GDP)が5位であることを考えると、なぜそんなに低いのかと疑問を持たれる方も多いかと思います。

結論から言うと、埼玉県民の所得が低いということでは全くありません。
県民所得は給料や退職金などの「雇用者報酬」と会社や自営業の営業利益に当たる「企業所得」、それに利子や賃貸料に当たる「財産収入」の3つから成りますが、このうち「企業所得」は企業の所在地に計上されます。
埼玉県から東京都内には約84万人(平成22年)と、小さな県の総人口に匹敵するくらい多くの県民が通勤しています。
この都内に通勤する県民が生み出した価値のうち、給料として自らが受け取る部分は「雇用者報酬」として埼玉県の県民所得に計上されますが、企業に留保される部分は「企業所得」として東京都の都民所得に計上されることになります。
一方で、職場と住所が同じ県内で自己完結している地方の県では「雇用者報酬」も「企業所得」も同じ県に計上されます。
埼玉県の県民所得の順位が低く出るのはこのためで、決して県民一人一人の所得が低いわけではありません。やはり東京への通勤者が多い神奈川県を見ても16位、千葉県は12位という状況です。

したがって、県民一人一人の平均所得という意味では「一人当たり雇用者報酬」の全国順位を見るのが正しい見方だと言われております。
こちらの方は埼玉県は7位であります。1位が東京都、2位が大阪府、以下神奈川県、栃木県、奈良県、愛知県と続きます。

経済の伸びという点で、平成15年から25年までの県内総生産の増加額を見ると、愛知県が1位で埼玉県は2位、3位が三重県、4位が福岡県。東京都は実は最下位です。神奈川県も42位でともにマイナス成長です。埼玉県の勢いがよく分かるデータです。

同じ平成15年から25年の期間で、県内総生産の全国に占める各都道府県のシェアの増加ポイントで見ても、やはり愛知県が1位、埼玉県が2位、九州全体の富を集めていると言われている福岡県が3位となっています。神奈川県は、シェア自体は大きいのですが、この間のシェアはむしろ減少しています。東京都も同様でシェアを小さくしています。

日本の経済停滞を分析する上で「日本経済が成熟期に入った」と言われることがあります。
確かに、これまで見たデータからも、東京都や神奈川県のような、正に成熟した都県は、経済の規模は大きいものの「勢い」あるいは「伸びしろ」という面では難しいところがあるのかもしれません。
それに対して、埼玉県は規模では及ばないものの、「勢い」という点では元気な県と言えるのかもしれません。

知事の写真

6月7日(火曜日)の一打「埼玉県の格差」

昨日は、新しい経済格差についての話をさせて頂きました。今日は埼玉県の状況はどうだということを申し上げなければなりません。そこで、埼玉県における経済格差の実態について、幾つかのデータから見てみましょう。

まず、平成24年10月における非正規労働者の割合は39.6%で、全国平均の38.2%を上回っています。10年前の平成14年は33.3%でしたので、10年で6.3ポイント上昇しています。ただし、同じ非正規と言っても本人があえてそのような働き方を選んでいる場合もあります。特に、埼玉県はスーパーなどが多く短時間だけパートで働きたいという人も大勢います。この点は注意して数字を見る必要があります。
次に、子供の貧困について見ると、学用品費等で就学援助制度(経済的理由で就学困難な児童生徒のための支援制度)を利用している子供の割合は平成25年度で13.1%。こちらは全国平均の15.4%を下回っていますが、およそ8人に1人が援助を受けているという現状があります。

こうした格差の問題に対して、埼玉県では様々な施策を講じています。
今年の2月8日(月曜日)には、国と県、そして労働団体、経済団体の代表者が、雇用や労働の課題について一つのテーブルで話し合う「埼玉県公労使会議」を立ち上げました。今後、非正規雇用の問題についても大いに議論を深めていきたいと考えています。
子供の貧困については、「貧困の連鎖」を食い止める埼玉県の取組が国を動かし、全国展開に向けて法改正が行われました。生活保護世帯の子供たちが大人になったときに貧困に陥らないように、学習支援を丁寧に行い、高校進学をサポートする取組です。サポートを受けた中学生の高校進学率は86.9%から97.7%へと、県内平均とほぼ同程度まで上昇しました。

かつては「一億総中流」と言われた時代もありました。しかし、最近はGDPが増えない中で限られたパイを、政府で言えば社会保障費や国債費などの義務的な経費に充てざるを得ず、企業で言えば今いる正社員の生活を守ることを優先せざるを得ないという状況が長く続きました。その結果として、中間層や既得権を持たない若者に社会のしわ寄せがいっていることが、格差が広がる大きな背景としてあると思います。

明日は埼玉県全体の経済、あるいは雇用について触れてみたいと思います。

知事の写真

6月6日(月曜日)の一打「新しい経済格差」

200万円未満の収入で働く人が、就業者全体の33.4%に当たる1,883万人に上るというデータを、寺島実郎(てらしま じつろう)氏の資料集「時代認識と提言(2016年初夏号)」で拝見しました。寺島氏は、こうした状況の背景には、2000年から2015年の15年間に起きた産業間の就業者の移動によって生じた所得の劣化があると言われています。

この間、製造業から286万人、建設業から153万人の雇用が失われた一方で、広義のサービス業の就業者は583万人増加しております。就業者全体としては増加という形になります。
しかし、給与が減少しております。現金給与総額の平均でゆくと広義のサービス業の平均は年359万円で、建設業から比べると97万円マイナス、製造業から比べると92万円マイナスです。サービス業の中でも、2000年と比べて特に就業者が増加している医療福祉(330万人増)、宿泊飲食業(20万人増)の平均は年252万円で更に落ち込みます。医療福祉業の中で就業者が増えているのは、いわゆる介護の分野ですが、正にこの部分が年収250万円の世界だということになるわけです。インバウンド(外国人旅行者の受け入れ)で観光立国日本を目指し、宿泊飲食業を多くの人の雇用の受け皿にしたいと思っているところですけれども、これもまた年収250万円の世界ということになります。このままでは、ますますプアな就業者が増えていくということになります。

アベノミクスで安倍総理には頑張っていただきました。3年間の総括を見れば、2012年の平均で121兆円であったマネタリーベースが、2016年1月の平均では355兆円ですから2.9倍に増えています。マネタリーベースは「現金通貨+日銀当座預金」ですから、日銀が銀行から大量の国債を買い、その代金が銀行が日銀に持っている口座に振り込まれた結果、極めて高い伸びを示しています。マネーストック(現金通貨+預金通貨)は期待ほど伸びていませんが、銀行の貸出残高は2012年の平均397兆円から2016年1月平均で434兆円、プラス9.3%、3年間で9.3%伸びています。

ところが、勤労者の可処分所得(2人以上世帯)を見ると、2012年の月額平均が42万5千円だったのが、2015年では42万7千円ですので、ほとんど動いていません。家計消費支出においても、2012年の月額平均28.6万円が2015年は28.7万円と、これもほとんど動いていません。こうした勤労者の可処分所得が増えない、家計の消費支出が増えない背景には、まさしく年収200万円以下の就業者が33%にも上るという事実があります。

このように、貧困と格差が拡大する背景には、産業・雇用構造の大転換があり、更にその背景には、巨大でしかも制御の難しい経済のグローバル化があります。アメリカやヨーロッパの先進各国が皆この問題に悩まされています。
貧困と格差を克服する政策が、正に世界的にも喫緊の課題になっているように思います。さてさて埼玉県も頑張らなければと思います。次回は埼玉県の現況についてお知らせをします。

知事の写真

6月3日(金曜日)の一打「台湾国立彰化高級中学の表敬訪問」

5月31日(火曜日)、台湾の国立彰化(しょうか)高級中学の生徒の皆さん54名と校長先生をはじめ引率の先生5名が、県庁を訪問されました。日本で言うと高校1・3年生の皆さんの教育旅行先に埼玉県を選んでいただき、その一環としての訪問です。この日は秩父で民泊体験もされるとのことでした。

海外の高校生の、しかもこれだけの人数の民泊が、秩父で行われるというのは大変すごいことであります。受け入れ先における家族ぐるみの歓迎が、日本と台湾の真の意味での友情を育むことに大いに役立つものと思われます。快く受け入れていただいた秩父の皆さんにも心からお礼を申し上げたいと思います。

生徒さんたちは「県立歴史と民俗の博物館」での勾玉(まがたま)づくりや「ちちぶ銘仙館」での藍染体験、県立熊谷高校の生徒さんとの交流、東京ディズニーランド訪問など、日本を広く学び、楽しんで帰られます。

御案内のとおり、東日本大震災で最初にしかも多額の義援金を送っていただいたのが台湾です。私たちが想像する以上に台湾の皆さんは親日的で、日本を尊敬し、そして日本に憧れておられます。
埼玉県も8月には台湾に「埼玉国際観光コンシェルジュ」を設置して、民泊を利用した教育旅行誘致をはじめ、観光地や名産品、文化など、広く埼玉県の魅力をPRして、より多くの台湾の皆さんに埼玉県を訪れていただきたいと考えております。

国立彰化高級中学の皆さんには、日本での体験、埼玉県での体験を一人一人の心の中にしっかりと残していただき、大人になった時にビジネスマンとして、あるいは観光客として、再び日本そして埼玉県に来られることを期待するところです。
ちなみに国立彰化高級中学は、台湾内では有数の進学校で、多くのリーダーを輩出しているそうです。将来、台湾のトップリーダーが、日本と言えば埼玉県を思い浮かべてくれるとしたら大変うれしいことです。

台湾の国立彰化高級中学の生徒の皆さん

 6月2日(木曜日)の一打「ダイアモンド✡ユカイさん『埼玉県こうのとり大使』に就任」

このたび、埼玉県に大変縁が深いダイアモンド✡ユカイさんに「埼玉県こうのとり大使」に就任していただきました。ダイアモンド✡ユカイさんは東京都の出身ですが小学生から大学生までを埼玉県で過ごされました。埼玉から誕生したロックバンド「レッド・ウォーリアーズ」のボーカルとして芸能活動のスタートを切り、バンド解散後は音楽はもちろんタレントや俳優としても活躍しておられます
実は、ダイアモンド✡ユカイさんは男性の100人に1人いると言われる無精子症であることを公にしておられます。御自身によれば、結婚後に不妊検査を受けた結果、無精子症だと分かったそうです。そして男性不妊治療をされて、今や3児の父親として熱心に子育てをしておられます。

不妊は女性の問題と考えられがちですが、実は原因の約半分は男性側にもあります。この事実は意外と知られていません(不妊原因の男女別割合:男女両方24%、男性のみ24%、女性のみ41%、不明11%。WHO調査)。
だからこそダイアモンド✡ユカイさんに「埼玉県こうのとり大使」になってもらって、男性不妊治療の重要性を発信していただく意義は大変大きいと思っています。100人に1人と言われる無精子症の方でも精子採取術などによって不妊治療ができます。

2010年に実施した厚生労働省出生動向基本調査によれば、妻が49歳以下の初婚同士の御夫婦のうち、3組に1組が不妊を悩んだことがあるそうですが、一般的に言えば、結婚後子供ができなくても2年ほどは様子を見る。そして、結婚3年目ぐらいからそろそろ病院に行ってみようと考える御夫婦が多いように思います。

自分の体のことは意外と分からないものです。妊娠しにくいことが早い段階で分かっていれば、病院で適切な治療やアドバイスを受け、子供を授かることができたのにと後悔する方もおられると聞きます。加齢とともに妊娠率も低下していきます。大事なことは男女ともなるべく早めに病院に行っていただくことです。

埼玉県では、不妊に対する正しい認識を広げていく運動を積極的に展開したいと思っています。今回、「埼玉県こうのとり大使」を引き受けていただいたダイアモンド✡ユカイさんには深く感謝を申し上げます。

ダイアモンド✡ユカイさんと知事

6月1日(水曜日)の一打「三陸へ心の俳句」

東松山市の社会保険労務士の小林克治(こばやし かつじ)さんが、東日本大震災後に知り合った宮城県南三陸町の男性を励まそうと、趣味の俳句を書いた色紙30枚以上を2年間にわたって送り続けておられます。小林さんは昨年5月に同町で行われた桜の植樹祭にも参加されて、被災地への思いを直接伝えておられます。なかなかすばらしい句を作っておられます。

「追憶を 海へ沈めて 雪降れり」
「人はみな 支え寄り添い 秋ざくら」

いろいろな思いを海に沈めて、雪がそれを隠してくれる。人は皆、支え寄り添い、生きている。それはまるで寄り添って咲いている秋ざくらのようでもある。という気持ちでしょうか。

小林さんは『南三陸』というタイトルの句集も作られています。挿絵も御自身で描かれて、とても明るく感じのいい句がたくさんあります。中でも、私が気に入ったのが・・・

 

「また燕来る 東北の海の青」

いろいろなことがあっても生命は育まれている。また今年も燕が来て、東北の海の青さは変わらない。そういう思いです。とてもすばらしい句ですね。

全体として、この世に生を受け、そしていつかは去っていく生命の無限の営み、その中でつらい思いも何もかもすべてを飲み込んでいく悠久の自然、そういう流れの句が多いような気がします。挿絵も全体として明るいタッチなのは小林さんの前向きな生き方が表れているからでしょう。

大変心に響くお話です。こうした様々な形で被災地の皆さんを応援している方がいらっしゃることを知ることもまた気持ちの良いものです。

南三陸の俳句の写真

お問い合わせ

県民生活部 広聴広報課 ウェブ管理・企画担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎1階

電話:048-830-2852

ファックス:048-824-7345

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?