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知事ブログ 知事の太鼓

知事の部屋

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掲載日:2015年1月9日

知事ブログアーカイブ(平成26年12月)

12月26日(金曜日)の一打「ジャネーの法則」

 県庁では、今年は12月26日で通常の仕事が終わりになります。いわゆる「仕事納め」です。年末年始もお仕事をされている県民の方には申し訳なく思っております。

 1年を長く感じる方がいる一方で、「年々、1年が短くなってくる」とお嘆きの方も存在します。実は、この「1年の長さ」を心理学的に説明した法則があるそうです。19世紀にフランスの哲学者ポール・ジャネという人が発案し、おいのピエール・ジャネがこの考え方を著作で広めた「ジャネーの法則」というものです。広めたと言っても、実は私も知らなかったくらいですので、紹介させていただきます。

 「ジャネーの法則」は、一般に次のように説明されています。
「生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する(年齢に反比例する)。
例えば、50歳の人間にとって1年の長さは人生の50分の1ほどであるが、5歳の人間にとっては5分の1に相当する。よって、50歳の人間にとっての10年間は5歳の人間にとっての1年間に当たり、5歳の人間の1日が50歳の人間の10日に当たることになる。」

 この「ジャネーの法則」そのものは一種の仮説であり、なぜそうなるのか、科学的に証明されたものではありませんが、私なりに解釈してみました。若い頃は問題を処理するにも時間が掛かったり、あるいは助けになる人的ネットワークが弱かったりします。まだまだ力が足りない時代ですから、日々の課題に悪戦苦闘し、もがき苦しむ結果、比較的時間を長く感じるのかもしれません。逆に、年配になってくると多くの経験を積んでいるために、自然と問題解決能力が高くなります。人的ネットワークの力や情報力によって、問題解決にあまり悩む必要がなく時を過ごすことができるようになります。それゆえに、時が短く感じられるのではないでしょうか。

 「最近、1年が短く感じる」という方々は、問題解決能力が高いと推察いたします。逆に、1年が長く感じられる方は、実は様々な課題に熱心に取り組んで、御苦労されているということかもしれません。こうした方は、解決したときの喜びも大きいはずで、そういう意味ではどちらがいいという話ではありません。

 どうしても時が短く感じるという方には、無理やり何か難しい課題をつくるという手もあります。例えば、語学をマスターするとか、あるいは新しい趣味を始めることによって1年を長く感じることができるとアドバイスをする方もいます。

 いずれにしても、月日の長短の感じ方には、御紹介した「ジャネーの法則」というものがあるそうです。「知事の太鼓」を読まれている皆さんには、「ジャアネー、また来年」と申し上げて、今年のブログを締めくくりたいと思います。

知事の写真 

12月25日(木曜日)の一打「1粒で2度おいしい」

 埼玉県が海外へ派遣する留学生の数が47都道府県で最大である、日本一であるということは既に御案内のとおりです。しかし、海外インターンシップの内容についてはあまり知られておりませんので、御紹介したいと思います。

 日本では、平成16年度の83,000人をピークに海外への留学生が年々減少し、平成23年度には58,000人とピーク時に比べて約3割も減少していました。そこで埼玉県では、平成23年度に地方自治体としては破格の10億円の基金を創設してグローバル人材の育成に取り組み、これまでの4年間で約1,100人を世界42か国に送り出しております。

 こうした留学支援だけではなく、県内企業の海外支店などへのインターンシップ、さらには中小企業の若手社員の海外研修など幅広いメニューをそろえているのが埼玉県の特色です。海外インターンシップにつきましては、これまで14社の協力の下、81人の方が9か国でインターンシップを経験し、その多くが海外拠点のある企業に就職して活躍をしています。

 12月22日(月曜日)に、このインターンシップを経験した方々の帰国報告会を開催し、20人の学生からそれぞれ感想などをお聞きしました。受入企業は、カルソニックカンセイ、サンケン電気、JTB関東、西武ホールディングス、カネパッケージ、ガリバー、ノムラ化成、秀文社です。

 インターンシップの期間は2週間ないし3週間、場所はフィリピン、シンガポール、バンコク、上海、アメリカのミネソタ州、ハワイ、カナダのバンクーバーと多彩です。そして、それぞれの学生の報告も極めてしっかりしていました。どの学生からも「多くの人に支えられた」という言葉があり、また県と受入企業に対する感謝の念もあって、そういうところがさわやかに感じられました。

 いずれにしてもたくましく、前向きな青年男女が結集したという感じでした。最近では、国際ロータリーやライオンズクラブの交換留学生でも女性が多く、外国からも、日本からも女性の留学生が多いという傾向があるようです。ウーマノミクスプロジェクトの精神は、既に若い世代ではごく当たり前になっているという感じです。

 埼玉県は、このようにただ留学生を派遣するだけでなく、帰ってからの県内企業との面談会や県内大学への外国人留学生も含めたネットワークづくり、さらには海外インターンシップなどもセットしながら、できれば海外に拠点を持つ優れた県内企業と何らかの関わりを持っていただきたいと考えているところです。

 学生の皆さんにとっては、留学支援だけでなく帰国後も幅広い支援を受けられるという意味で、また県にとっても、グローバル人材の育成という本来の意味に加え、優秀な人材を求める県内企業の支援、さらには外国人留学生が母国に戻った後に広がっていく埼玉県人脈の形成という意味で、まさに「1粒で2度おいしい」ということを考えております。

インターンシップ帰国報告会 

12月24日(水曜日)の一打「見沼田圃(たんぼ)の保全活動、未来遺産に」

 12月8日に、さいたま市と川口市に広がる「見沼田圃(たんぼ)」の市民団体の活動が、公益社団法人日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産2014」に登録されました。「未来遺産・見沼たんぼプロジェクト推進委員会」(さいたま市)が行っているこの活動は、「首都圏の大規模緑地・見沼たんぼを100年後の子ども達に残す」という長いプロジェクト名が付いています。

 日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」は、100年後の子供たちに地域の文化や自然遺産を残し、伝えていくことを目的とする「未来遺産運動」として2009年から行われています。第6回目となる今回、全国で三つのプロジェクトの登録が決定されました。

 これまでは毎年全国で10件程度が登録されていましたが、今年はわずか3件のうちの一つに選ばれたわけですから、この取組はとても高い評価を受けているものだと思っています。昨年は、「熊谷市ムサシトミヨをまもる会」(熊谷市)の「世界で一つだけの『元荒川ムサシトミヨ生息地』保護活動」が「未来遺産」として登録されました。埼玉県としては昨年に続いて2件目の登録となったわけです。

 これまで、見沼田圃保全のため様々な活動をなさってこられたいくつものグループが、「未来遺産・見沼たんぼプロジェクト推進委員会」を立ち上げて、互いに力を合わせて保全活動を続けてきたことが今回の登録につながったようです。

 この委員会は、市民団体や教育機関など計20団体によって設立され、約1400人の会員で構成されています。体験農園や自然観察会などを主催し、見沼田圃と周辺の保全、継承を呼び掛けてきました。関係の皆様方のこれまでの御努力に敬意と感謝を申し上げたいと思っています。

 見沼田圃の治水機能だけでなく環境保全の面も重視し、埼玉県でも1995年に農地、公園、緑地等として土地利用を図る基本方針を策定しました。この方針を受け、所有地の維持が困難になった地権者の皆様から土地を買い取ったり借り受けたりする公有地化を進めています。
また、見沼田圃周辺斜面林を、「さいたま緑のトラスト基金」による保全第1号地として取得し、ボランティアの方々とともにその保全に努めているところです。
東京都豊島区に匹敵する面積の自然空間は、大都市圏の中で極めて重要なポジションを占めています。これを契機に、見沼田圃の保全活動が更に推進されることを期待しています。

体験農園

12月22日(月曜日)の一打「ウイルスの独占会見」

 12月4日付けの日本経済新聞夕刊の「あすへの話題」というコーナーに、独立行政法人地域医療機能推進機構の尾身茂(おみ しげる)理事長のコラムが掲載されていました。とても面白い内容でしたので、御紹介します。

 「ウイルス代表に独占会見!?」というタイトルです。尾身理事長は、「今回は私の妄想にお付き合い願いたい」という前置きで話を進めています。

 「先日ウイルス代表にインタビューする機会を得た。賢そうな顔つきだ。『現在のヒト社会をどう見るか?』と聞くと、開口一番『感謝している。お陰でわが世の春を謳歌(おうか)している』とヒトを食ったことを言う。
『これまで我々は鳥や野生動物が主な仕事場だったが、森林伐採など開発が進んで、ヒトと接触する機会が増えた。航空機で地球上どこでもあっという間に我々を運んでくれるので、活動拠点が広がった』と解説する。さらに『ヒトに健康被害が出ると、俄然(がぜん)我々は脚光を浴びるが、一段落すると、すぐに熱が冷める。好都合だ』と勝ち誇った態度。
そこで、『あなた方は難攻不落ということか?』と問うと、『我々も生存に必死で日々自己変革に取り組んでいる。その成果が試されるのが活動の初期だ。この時期を乗り越えると、その後は流れ作業になる。準備不足のヒトグループが最もくみしやすく、逆に我々の動きを察知して出鼻をガツンとやってくる場合が最も苦手だ』」

 このような“ウイルスへの独占会見”でありますが、面白いですね。尾身理事長は、更に続けます。

 「感染症対策の成否は初期対応の如何(いかん)にかかっている。正確な情報が得にくい初期段階に、感染の兆候を見逃さず、起こり得る最悪のシナリオを想定した果敢な攻めと、適宜修正していく柔軟さだ。ウイルスが密(ひそ)かに明かすヒト社会へのヒントだ。」

 尾身理事長のお話は、全ての仕事における重要なヒントとなる気がします。

 「普段からの準備とスピーディーな初期対応の重要性は他の危機管理にも当てはまる」とも、尾身理事長は言っておられます。なるほど、人間より一枚上手のウイルスに対抗するには、「普段からの準備とスピーディーな初期対応」という頭脳で勝負することが重要ということでしょうか。まさに、大地震など自然相手の危機管理にも当てはまることだなと思いました。

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 12月19日(金曜日)の一打「さいたまゴールド・シアターに『彩の国学術文化功労賞』を贈呈」

 12月17日(水曜日)、彩の国さいたま芸術劇場芸術監督の蜷川幸雄(にながわ ゆきお)さんが率いる「さいたまゴールド・シアター」の皆さんに、「彩の国学術文化功労賞」をお贈りしました。

 55歳以上の人たちで構成されている「さいたまゴールド・シアター」は、結成から8年が経ち、現在では平均年齢が75歳の演劇集団です。

 大変活発な活動をされており、昨年のパリ公演に続き、今年の11月には香港で、また12月には2度目となるパリで公演を行いました。海外公演の帰国報告のため県庁にお越しくださいましたので、それに合わせて「彩の国学術文化功労賞」を贈呈した次第です。

 当日は、劇団最高齢の89歳の方をはじめ、87歳、78歳、75歳という主力メンバーの方々がいらっしゃいました。劇作家の清水邦夫(しみず くにお)さんによる「鴉(からす)よ、おれたちは弾丸(たま)をこめる」は、蜷川幸雄芸術監督が演出したものです。なかなか迫力のある舞台で、パリでも香港でも大好評を博したそうです。青年役を演じる若手演劇集団「さいたまネクスト・シアター」の皆さんとの共演も、また見事なものであったそうです。

 この「鴉よ、おれたちは弾丸をこめる」は、チャリティーショーに手製爆弾を投げ込んだ罪で裁判にかけられている二人の青年を助けるため、爆弾、ホーキ、コーモリ傘等々の武器を持った老婆たちが法廷を占拠し、自分たちの手で検事らを裁判にかけるというものです。

 蜷川幸雄芸術監督がつくられた、この高齢者による演劇集団の見事なまでに完成された演劇に対し、各界からの評価が高まっていることを大変うれしく思います。もともとメンバーは役者としては素人だったわけですから、人生を本当の意味で「二役」やっていらっしゃるような感じを抱きました。

ゴールド・シアターの皆さんと

12月18日(木曜日)の一打「ケネディ大使、埼玉に来たる」

 12月15日(月曜日)、キャロライン・ケネディ駐日米大使が、本県の招待により県立浦和高校と大宮盆栽美術館、そして「大宮盆栽村」にある盆栽園の一つを訪問されました。

 初めに、ケネディ大使は埼玉県の誇るスーパーグローバルハイスクールである県立浦和高校を訪問され、留学を希望する同校と県立浦和第一女子高校の生徒20人と交流されました。大使から浦和高校OBの宇宙飛行士、若田光一(わかた こういち)さんのメッセージが紹介されるなど、生徒との活発な意見交換が行われたそうです。大変レベルの高い生徒たちの活動に感心し、賞賛されていました。

 その後、大宮盆栽美術館を訪問され、ここで長峰宏芳(ながみね ひろよし)県議会議長、鈴木弘(すずき ひろし)埼玉県議会盆栽振興議員連盟会長、そして清水勇人(しみず はやと)さいたま市長、霜田紀子(しもだ のりこ)さいたま市議会議長と共にコーヒーを飲みながら会談しました。冒頭、私からアメリカ大使館の商務担当のワイレガラ公使が浦和西ロータリークラブの交換留学生として1年間浦和高校で学んだ経験のあることや、来年3月には同ロータリークラブの40周年記念式典で講演していただくことなどをお話しさせていただきました。また、埼玉県がグローバル人材の育成に力を入れ、大勢の留学生を世界に派遣していることなども紹介させていただきました。

 さいたま市北区の盆栽町は、その名前に象徴されるように世界の盆栽のメッカ、聖地です。通称「盆栽村」と言われ、盆栽を育てたり、販売したり、あるいは教室を開いたりしている方々がたくさんおられます。

 今や「BONSAI」という英語があるくらい盆栽は世界に知られています。世界各地で盆栽大会が開かれていますが、第1回は1989年に大宮市(現さいたま市)で開かれました。2017年には、第8回大会がさいたま市で開催されることになっており、第1回の大会以来、28年ぶりの日本での開催となります。世界中から多くのお客様がいらっしゃることと思います。

 私も大使と一緒に大宮盆栽美術館を見て回りましたが、その際、大使は盆栽の持つ歴史や、盆栽の風格、品格などに大変驚いておられました。そして、お帰りの時には売店に立ち寄られ、絵葉書などを珍しそうに御覧になり購入されていました。世界的にも大変有名な方ですが、極めてフランクに私たちに話し掛けられていたことが印象的でした。また埼玉にお越しいただければありがたいと感じたところです。

ケネディ大使

 浦和高校にて

12月17日(水曜日)の一打「ふるさと納税」

 「ふるさと納税」には様々なプレゼントがあると雑誌などで紹介され話題になっています。もともと、「ふるさと納税」は「ふるさとを応援したい」という納税者の気持ちに応えるため、2008年(平成20年)に始まった制度です。納税といっても、実際には、それぞれの自治体に寄附をした金額の一部が、本来納めるべき税から控除される仕組みです。寄附先は、故郷に限らず、応援したい全ての都道府県、市町村が対象になっています。

 寄附される方の所得金額や家族構成によって異なりますが、例えば、5万円を自治体に寄附した場合、最大4万8千円の控除が受けられます。さらに、お礼の品を贈呈する自治体もありますので、それが2千円を超えていれば、寄附者にとってはプラスに感じられるかもしれません。

 最近では、お礼として地域の特産品を贈るなどの趣向が凝らされ、制度の利用者が増えているそうです。共同通信が実施した調査では、2013年度の都道府県への寄附件数は前年度の2.8倍ということですので、なかなかのものだと思います。三重県松阪市では寄附金5万円以上で松阪牛すき焼き用600グラム、鳥取市では1 0万円以上の寄附で松葉ガニ大2枚、または中3枚などといった特典があり、ふるさと納税の獲得競争が過熱気味だともいわれています。

 本県でも、幸手市は寄附金1万円以上で幸手市産のコシヒカリ5000円相当を贈るそうです。これはずいぶん気前がいいですね。また、宮代町では町外から2万円以上の寄附をされた方に、東武動物公園のワンデーパスペアチケットが贈られるなどの特典があります。2013年度のこの2市町の寄附件数は前年度の3~4倍に増えたそうです。

 ちなみに、2013年度の「ふるさと納税」受入金額の都道府県ランキングは、1位が鳥取県で3億3607万円だそうです。2位が岩手県で1億1544万円。3位は福島県と続いています。

 もっとも、寄附者が住んでいる自治体の減収分には一定の地方交付税が措置されるという、ある意味では国民全体の負担で成り立っている「ふるさと納税」制度の本質を考えると、謝礼合戦があまり過熱するのはどうかとも思います。埼玉県では、10万円以上の寄附をされた方に対して、本県のマスコット「コバトン」の人形や県産木材の置時計などを贈呈しているところです。

 2013年度の埼玉県への寄附金額は1282万円と、件数では全国18位、金額では全国22位だそうです。都市部の県で、しかも派手な謝礼を控えている割には、まあまあ善戦しているといってもおかしくないのかもしれません。

 埼玉県にお住いの方が埼玉県に寄附された場合もこの制度の対象となります。埼玉ファンの皆様からの御寄附をお待ちしております。

 詳しくは、「ふるさと納税のお願い」のページを御覧ください。
http://www.pref.saitama.lg.jp/a0209/z-furusato/

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12月16日(火曜日)の一打「太りすぎの話」

 11月20日付けのイギリスのフィナンシャル・タイムズ紙に、「太りすぎ」が世界経済の重荷になっているという報告書に関する記事が掲載されていました。世界的なコンサルティング会社として有名なマッキンゼー(米国)が発表した調査結果によると、世界の約3人に1人が「過体重」か「肥満」(※)だそうです。それによる経済損失は、世界の武力紛争の損失額に匹敵するそうです。「え~っ」という感じです。

 現在の「太りすぎ」の増加傾向に歯止めがかからない限り、15年後には、世界の成人人口の半分が過体重になり、医療費の負担が増え続けるそうです。マッキンゼーの報告書では、肥満が世界経済にかける負担額を年間2兆ドル、約240兆円と試算しています。これは世界のGDPの実に2.8%に相当する額です。

 2兆ドルの内訳の一つは、肥満による病気などが原因で生産年齢が短縮され、生産性が低下することだそうです。早めに社会からリタイアするということになってしまうのでしょうか。また、医療制度からの支出が増えることも挙げられています。これはなんとなく分かりますね。

 一方、武力衝突や戦争・テロが世界経済に及ぼす経済的損失は2.1兆ドル、約250兆円だそうで、まさに同じ規模の損失だということになります。世界中にあれだけ起こっている武力紛争や戦争・テロと、太りすぎの経済的損失が同じだと言われると、心当たりがある方々は少しドキッとされるかもしれません。

 肥満問題は、この10年で先進国から他の国にも広がっていて、過体重または肥満とされる人の数は世界で約21億人になっているそうです。これは、栄養不足の人の2.5倍にもなるそうです。世界保健機関(WHO)によると、毎年、280万人が太りすぎに由来する原因で死亡しているとのことです。こういう恐ろしい話を聞かされるのは、肥満の方にはつらいですね。マッキンゼーの報告書では、英国向けの肥満対策の推奨策をまとめています。私から見ると、英国はそれほど肥満の人が多いという感じはしなかったのですが、それでも人口の37%が過体重で、4分の1が肥満とされているそうです。

 実は、私は日本の特定健診、いわゆる「メタボ健診」の基準は少し厳しいのではないかと思っています。しかし、こうしたものを読むと考え方を変えざるを得なくなってきております。

 一方で、「長生きするにはそこそこ太っていたほうがいい」という話もあったりしますので、健康と体型の関係についてはよく分からない部分もあります。ただ、過度な肥満は間違いなく体に良くないということが分かりました。

これから寒くなります。忘年会シーズンでもあります。少し太っていたほうが寒さには強いかもしれませんが、元の体重に戻すのは大変ですから、食べ過ぎ飲み過ぎには皆さん気を付けましょう。

※世界保健機関(WHO)では、BMI25以上を「過体重」、30以上を「肥満」としている。「BMI(肥満指数、Body Mass Index)」とは、身長と体重から計算される肥満度を表す数値。計算式 BMI=体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}

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12月15日(月曜日)の一打「秩父の魅力再発見」

 12月定例県議会の一般質問で、秩父郡選出の県議会議員から「ジオパーク秩父と奥秩父の鍾乳洞について」の質疑がありました。ちょうど12月11日の東京新聞埼玉版にも同じような記事が出ていました。

 実は、秩父地方は3年前に日本ジオパーク委員会から「日本ジオパーク」に認定されています。ジオパークとは、地域固有の地質や地理、生態系、歴史・文化などありのままの地域資源を素材として整備された「地球と人間のかかわり」を主題とする市民公園です。秩父地方は日本の中でも相当レベルの高い古生代から新生代にかけての岩石や地層を持つところです。特に、新生代に秩父盆地が海だった時代の地層が、地表から比較的よく見えることでも有名です。

 「雨ニモマケズ」の詩で有名な宮沢賢治(みやざわ けんじ)も学生の頃、この秩父の地質を見るために相当な時間をかけて盛岡からやってきて、秩父に泊まった記録が残されています。賢治が訪れた小鹿野町にある最も巨大な地層のことを地元では「ようばけ」と呼んでいます。「はけ」とは秩父地方の方言で「崖」のことであり、この崖に陽の当たる様子から「ようばけ」と名付けられたそうです。

 また、ライン下りで有名な長瀞のエリアでも、様々な地質が見られます。長瀞町には、様々な化石や岩石・鉱物をはじめ地層の様子が分かる地学展示や、埼玉を代表する4つの森とそこにすむ動物たちの様子が分かる大ジオラマの生物展示がされている「県立自然の博物館」(12月16日から18日までは展示改修のため臨時休館)もありますので、是非足を運んでいただければ幸いです。

 奥秩父にはかねてから大きな鍾乳洞があることが知られていました。関東では最大級の鍾乳洞ですが、アクセスが困難なことや出入り口が狭いことなどもあり、メジャーにはなっていませんでした。人の手があまり入っていないため、専門家の間では高い評価を受けている鍾乳洞です。このたび、この鍾乳洞でほぼ全身にわたる大型のクマの化石が全国で初めて発見されました。

 NPO法人日本洞穴探検協会が10月12日と11月2日に行った調査では、この化石は本州に生息しているツキノワグマ(体長1.2メートル程度)より大きく、北海道のヒグマ(体長2メートル程度)と同じくらいの大きさとのことです。秩父地方に大型のクマがいたことがはっきりしたわけです。

 また、オオカミの仲間の下顎の前歯も1本見つかり、専門家からニホンオオカミの可能性が高いと言われています。今後の調査次第では、大変貴重な発見になるかもしれません。秩父は観光の名所ですが、ジオパークの視点からもとても楽しめるところです。今後、鍾乳洞の様々な調査によって、新たに秩父が全国の注目の的になる可能性も出てきました。

 なお、秩父鉄道では、「秩父ジオパークトレイン」という、太古の時代に秩父地方に生息していた生物から現在生息している生物までを親しみやすいキャラクターとして車両にデザインしたフルラッピングの列車を運行しています。この列車に乗ると、羽生から秩父を訪ねる中で太古から現在までの生物を楽しむことができますので、こちらもお勧めです。

写真:ようばけと呼ばれる地層

 ようばけ

12月12日(金曜日)の一打「知られざる『うどんの国』埼玉」

 「うどん県」といえば、讃岐うどんで知られる香川県ですが、実は埼玉県もなかなかの「うどんの国」です。10月20日付の日本経済新聞電子版にも詳しく紹介されています。埼玉のうどん生産量は香川県に次ぎ、47都道府県中2位、そば・うどん店の店舗数も全国2位を誇ります。埼玉の2012年産の小麦産出額は全国4位。主な作付け地域は熊谷市や加須市、鴻巣市など県北部が並びます。

 県北部で独自のうどん文化を培ってきたのが加須市です。江戸時代から続くうどん文化を次世代に引き継ぐため、6月25日を「うどんの日」に定める条例を昨年制定したくらいです。加須市のうどんの特徴は手打ち麺です。市内に40~50店舗の手打ちうどん店が存在するだけでなく、市内の一般家庭でも冠婚葬祭の日にうどんを自分で打つ風習が今も残っています。白くつるつるしたうどんは来客をもてなすハレの日のごちそうになっています。

 農作業でおなかが空いたときに気楽に食べられることで、うどんが発達したようです。また、埼玉県には、地域により名前は違いますが、うどん粉で作った饅頭や、野菜・肉などと一緒に煮込んだ団子汁もあります。米と背中合わせの裏作で広がった小麦の文化が生んだ「ふるさとの味」です。

 鴻巣市と吉見町の間を流れる荒川の川幅は2537メートルで、日本一を誇っています。このセールスポイントをうどんに生かして、鴻巣市で「川幅うどん」というものが作られました。麺の幅は5センチ以上と定められ、広いものでは10センチにも及びます。市内の10店舗で、この「川幅うどん」が食べられます。

 また、埼玉県には、ドライバーの皆さんたちに大変人気のうどんチェーン「山田うどん」があります。「山田うどん」に象徴されるように、うどんは埼玉県の気楽に味わえる身近なグルメなのです。

 写真:川幅うどんを箸で持ち上げている

 川幅うどん

12月11日(木曜日)の一打「子守唄と親守詩」

 去る12月6日に、「スミセイ子育てフォーラム」が埼玉会館で開かれました。主催者は「公益財団法人住友生命健康財団」です。

 世の中には、皆さんがよく知っている「子守唄」というものがあります。子守唄といえば、お母さんが優しく静かに歌うリズムの中で赤ちゃんが眠りにつくというイメージが浮かんでくることでしょう。あるいは、中学生くらいの女の子が小さな赤ちゃんを背負って歌を歌っているようなイメージを思い浮かべることでしょう。いずれにしても、赤ちゃんが大切にされている、子供が大切にされているというイメージが湧いてきます。

 同じように、親を大切に思い、親にもっと感謝する気持ちを伝える「親守詩」(おやもりうた)をつくろうという運動が展開されています。本県の教育委員会委員長を務められた明星大学の髙橋史朗(たかはし しろう)先生が提唱され、全国に広まっております。

 今回の「スミセイ子育てフォーラム」は、子守唄と親守詩がコラボする大会になりました。オープニングでは、現場の教師の方お二人から、5分ないし10分という短い時間でしたが、日本の親や社会が子供をいかに大切にしてきたかについての紹介をされました。ヨーロッパなどでは子育てに鞭(むち)が必需品だといわれますが、日本ではそんなものは昔から必要ありません。明治の頃、日本に来た外国人が、「日本は子供にとって天国だ。日本の子供たちはみんな笑っている。こんなに幸せな子供たちはいない。」との手記を残しています。

 フォーラムでは、子供が親に感謝し、親が子供を思う、そうした気持ちを書いた連歌や詩などの発表がありました。連歌の部で埼玉県知事賞に輝いたのは、「外は雨 自転車通勤 気を付けて 心のメモに 書き残したい」。これは、親を心配する子の気持ちとそれを心に焼き付けておきたいという親の心情を表したものです。

 県議会議長賞は、二作品です。一つは「お母さん 休むひまなく かわいそう 家族のためなら つらくはないよ」。子からのお母さんに対するいたわりの言葉に対し、お母さんから子供への、家族のためならつらくないよとの返答です。

 もう一つは「ヒーローだ ぼくは好きだよ お父さん 君の笑顔が パワーの素さ」。お父さんへのあこがれに対し、子供の笑顔に幸福をかみしめるお父さんの想いが伝わります。

 私が気に入ったのは、作文・詩の部の次の作品です。

 「誕生日、毎年両親はお祝いしてくれる。『無事に健康に育ってくれてありがとう。元気に大きくなってね。』と母が言う。
誕生日は『生まれた日』というだけでなく、『親に感謝する日』でもあることに気がついた。『産み育ててくれて、ありがとう。』」

 これは中学生の詩です。いいですね。私も誕生日に、親からおめでとうとお祝いの言葉をかけてもらったことがありましたが、親に感謝する日であったことには気付きませんでした。今更ながらやっと気付いて、誠に申し訳なかったと思っています。位牌の前で、このことを言わなければと感じています。

 このように、それぞれの受賞作品が発表され、改めて親と子の絆がしっかりと確認される大会になりました。子守唄と親守詩がコラボして親子の絆が強くなっていけば、教育の面にも良い影響を与えるのではないかとこのフォーラムを通じて思いました。

スミセイ子育てフォーラム

12月10日(水曜日)の一打「埼玉伝統芸能フェスティバル」

 去る12月7日(日曜日)に、彩の国さいたま芸術劇場で「埼玉伝統芸能フェスティバル」が行われました。伝統芸能は、一度途絶えてしまうとよみがえらせることが極めて困難です。そこで、県が主催して、特色ある伝統文化が将来にわたって確実に引き継がれ、県民の財産になるように、5年前から「埼玉伝統芸能フェスティバル」をスタートさせました。

 埼玉県には様々な伝統芸能があります。例えば、地芝居や人形遣い、太鼓、踊りなどです。今回は「受け継がれる人形芝居」という副題のもと、2つの団体が発表を行いました。1つは、皆野町の出牛(じゅうし)人形浄瑠璃保存会の皆さんによる三人で人形を操るものです。文楽人形に代表されるように全国に多く伝承されているのが、この三人遣いの人形芝居です。もう1つは白久(しろく)串人形座で、秩父市の白久地区の皆さんが行っているものは1体の人形を二人で操るという全国でも極めて珍しいものです。

 人形芝居は、人形遣いが人形を動かして芝居を演じます。歌舞伎芝居では役者がセリフを言いますが、人形は当然しゃべりません。そこで、人形芝居では、情景描写やセリフは、太夫(たゆう)が三味線とともに説経節(せっきょうぶし)とか義太夫節(ぎだゆうぶし)を語ります。歴史上の事件をベースに、主に江戸時代に作られた脚本で人形芝居が演じられます。

 私も楽屋裏で、どのようにして動かすのか、いろいろな秘密を見てまいりました。黒衣装に頭巾を着けた黒子の皆さんたちが人形の手足や、驚いたことに目や眉まで動かします。精巧にできていて、人形によっては指なども動きます。楽屋裏で記念撮影をする際に、人形にVサインができないかと頼んでみたのですが、それは無理でした。でも、握手はできました。

 かつて、人形芝居は村祭りや寺の縁日に、その境内や農家の座敷などで上演され、長い間人々の娯楽として定着し、日々の暮らしに潤いを与えてきました。残念ながら、時代の移り変わりの中で、人々の娯楽はいつしか映画やテレビへと移っていきました。しかし、今回、「彩の国さいたま芸術劇場」には700人もの方々が県内各地から駆けつけて、しっかりと楽しんでおられました。伝統文化をなんとか保存していきたいものですね。

 埼玉伝統芸能フェスティバル

12月9日(火曜日)の一打「少子化は高齢化が招くものという上田仮説」

 私は時々、講演などで「高齢化が少子化を招いているのではないか」ということを申し上げております。その理由は、より長く生きるということは、老後の資金を確保しなければならない、そのために子供にお金をかけることができない、だから子供をつくらないということです。つまり、自己生存本能というものが働き、お金のかかる子育てを避ける傾向につながっていると私は思っています。

 人類は医療の発達等により長く生きられるようになりました。長く生きるので、老後の生活資金をどのようにするかということをシビアに考えざるを得ない。そして老後の生活資金をきちっと確保するためには、必要以上に子供にお金を使うわけにはいきません。それが少子化の大きな要因ではないかと、私は自己生存本能から見る少子化説を唱えております。

 また、高齢化は金利の低下というやっかいな事態を招きます。皆モノを買わなくなり、企業も投資を控えるので、先進国で金利が低下していきます。普通は金利が下がれば企業の投資意欲が戻り、景気が回復します。しかし、高齢化という構造的要因による金利低下は個人消費の回復につながりにくく、世界中の国々が高齢化すればするほど景気が長期停滞するという事態に悩まされています。生産年齢人口が少なくなっていくのですから経済的パワーが衰えてくるわけです。

 その経済的パワーをカバーすべく政府が何らかの形で資金投下をしていきます。その資金投下をするたびに借金が増えていきます。なぜならば、生産年齢人口が少なくなってきますから、税金を納める人や保険料を納める人が少なくなって、逆に社会政策を受ける人が多くなる。したがって、国家の財政が立ち行かなくなってきて、国の借金が増える。国の借金を増やしていく限り、金利が高いと国債の利払いが大変になるため、意図的に金利を引き下げていきます。そうすることで国の借金を増やさないようにする、あるいは借金返しを楽にするという仕組みができ上がります。

 そこで、つらくなるのは預金者である高齢者です。金利が低いゆえに、預貯金から生まれる果実(利子)がありません。そこで、株式や何らかの金融商品などに投資をし始めます。そうした投資資金の一部が流れ込む外国為替市場では、世界中で一日300兆円ほど取引されています。時々、そうした投資資金が過熱化し、バブルが生じます。そうすると、高齢者の虎の子の預貯金あるいは金融商品などが紙屑のようになってしまいます。なかなか世の中、うまく回らないようです。

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12月8日(月曜日)の一打「グローバル人材」

 県議会12月定例会の本会議一般質問の初日に、グローバル人材育成についての質問がありました。私が最近知った衝撃的なデータの一つに、もし企業が新しい工場を新設したり移転する場合、どこを選ぶかというアンケートに対する答えの第1位に「海外」が選ばれたというデータがあります。これは帝国データバンクの調査によるものです。2位は「愛知県」で、3位は「埼玉県」ということでした。埼玉県が3位でしたので、多少ほっとしたところもありますが、まさに経済のグローバル化というのはこういうことなのかと思いました。

 グローバル企業は研究、生産、販売の最適地を求めて、世界中どこにでも進出します。日本のグローバル企業は日本国内での生産額よりも海外での生産額の方が上回るケースがあります。例えばトヨタなどは世界中で合計約1000万台の車を作っておりますが、日本国内ではそのうち約400万台にとどまっています。研究や生産の根幹は国内に残すという企業戦略だけでなく、国内経済や雇用に対するトップ企業としての企業責任、高倉健さん的には義理と人情で日本で作っている部分がもしかしたらあるのかもしれません。

 こういう状態を見ると、これからグローバルな人材がますます必要になるということは明らかであります。そこで、埼玉県は他県に先んじて、このグローバル人材の育成に取り組んでいます。世界の留学生の状況を調べてみますと、日本では著しく留学生が減っていること、平成16年をピークにどんどん減っていて、平成23年当時にはピーク時の7割程度になっていることを統計で知りました。

 これではいけないと思って、私は10億円の「グローバル人材育成基金」を用意して、「埼玉発世界行き」の奨学制度をスタートさせました。これにより毎年280人前後、これまで4年間で約1100人の学生を世界に送り出しています。昨年だけを見ても281人を送っております。ちなみに東京は200人、大阪が120人ということですので、埼玉県の取組の規模感というものを理解いただけると思います。

 ただ、私は留学生を単に世界中に派遣するだけではなくて、日本に戻ってきた留学生に、埼玉県内のグローバル企業でのインターンシップやグローバル企業とのマッチングなどに参加してもらっています。できれば県内にある優秀な輝いている企業に就職してもらいたいという思いを持っているからです。

 現在、この「埼玉発世界行き」の奨学金を利用し世界で学んだグローバル人材が県内の優れた企業を知り、そして就職するという流れがどんどん出てきております。学生と企業にとって、お互いに「Win-Win」の関係かなと感じているところです。また、こうしたグローバル人材を受け入れた企業が、「グローバル人材育成基金」にしっかり寄附をしてもらえれば、一石二鳥、三鳥、四鳥ということにもなると思っています。

 写真:広い会場で複数企業が面接している

グローバル人材向け就職面接会の様子

12月5日(金曜日)の一打「22%と30.4%」

 預貯金などの金融資産を持たない二人以上の世帯の割合は22%程度だと記憶していたのですが、直近のデータを見る機会があり、金融広報中央委員会の今年6~7月の調査では30.4%になっていると知りました。そこで、念のため、1980年からの統計データを取り寄せてみました。

 2013年は、難しい言葉でいうと金融資産非保有世帯比率が31.0%と過去最高でした。22%でも約5世帯のうちの1世帯が預金ゼロということになりますが、31%となると3世帯のうちの1世帯が預金ゼロということなので、大変困ったことです。

 実はかつて日本は「預金大国」と言われるくらい、預金をするのが得意な国民でありました。1987年(昭和62年)には、この金融資産非保有世帯(2人以上の世帯が対象。以下同じ。)の比率が3.3%でした。それが1997年ぐらいまでにじわじわと上がり、10%ぐらいになりました。

 小泉内閣の構造改革の前には10%台であったものが、2003年、第1次小泉内閣が終了する頃までに21.8%まで上がっておりました。この後、2004年には22.1%、2005年には22.8%、2006年には22.2%、2007年には20.6%、2008年には22.1%、2009年には22.2%、そして2010年には22.3%という数字になっています。私が記憶していた22%が、いい加減な数字ではなかったということです。直近の30.4%という数字からも家計所得が下がっていることが分かります。非正規社員の増加などで、預金するほど生活に余裕がない人が増えていることがうかがえます。

 ひょっとしたら、「いざという時のために預金をしなければ」という意識が薄れているということもあるのかもしれません。もし、最終的には生活保護を受ければいいという安易な風潮があるとしたら、それはそれで困ったことです。

 賃金ベースで見ても、そのことは明らかであります。1995年の国民生活基礎調査では、一番多い所得階層が「300万円~400万円」でしたが、2013年現在ではそれが「200万円~300万円」となり、100万円も減っています。ここに問題があります。また、200万円以下の所得の方々も全体の約2割と多くなっております。

 こうした状況を変えるには産業政策、経済政策が大切になってくると私は思っております。
グローバル企業は、高い生産性を誇り、従業員の所得においても高いものがあります。一方、ドメスティック、つまり国内市場を相手にしている企業は、相対的に生産性が低く、給与も少ない傾向にあります。国内市場を相手にしている企業の生産性を高めて賃金に反映させるということが極めて重要だということが、こうした預貯金の統計からも見えてきます。

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12月4日(木曜日)の一打「伝統工芸士」

 去る12月2日(火)、「埼玉県伝統工芸士」として4人の方を認定させていただきました。埼玉県には、足袋や染織物、あるいは節句人形、桐製品など30品目の伝統的手工芸品があります。県では、こうした伝統的手工芸で際立った技術を保持されている方々を「伝統工芸士」として認定し、顕彰しています。

 本県には実に多彩な伝統的手工芸品があります。特に、節句人形では岩槻や鴻巣が日本有数の産地であり、その技術は全国に誇れるものです。過日、細川紙の手漉(てすき)和紙技術がユネスコの無形文化遺産になりましたが、まさにこの紙漉きの技術者にも伝統工芸士の称号を持つ方が多くおられます。
このように、様々な分野で素晴らしい伝統的手工芸品を作ることができる匠の技を持った方々を認定し顕彰することで、本県の伝統的な手工芸品産業を維持・発展させようとしております。

 かつては、行田市が足袋の日本一の産地でもありましたし、熊谷染や秩父銘仙など、まさに「日本のシルクロード」の一部として栄えた名残がしっかり残っているのが埼玉県の歴史・伝統でもあります。
埼玉県は、単に東京の隣でそのおこぼれで発展してきたのではありません。本県には独特の伝統文化が息づいています。そのことを私たちは大いに誇りにし、広く伝えていかなければならないと考えております。
改めて埼玉の伝統的手工芸品について、是非関心を持っていただければありがたいと思います。

 伝統工芸士

 認定証の交付

12月3日(水曜日)の一打「地方創生」

 去る11月27日(木)に、時事通信社主催の内外情勢調査会で講演をさせていただきました。テーマは「地方創生」でした。タイトルとして「構造的変化に直面する日本」という少し仰々しい名前を付けさせてもらいました。

 地方の人口が減り続け将来的には半分の市町村が「消滅」しかねないというショッキングなレポートが発表されたことを契機に、地方を活性化させなければならないというムードがかつてないほど高まっています。とにかく内閣に地方創生担当大臣を置き、しかも大臣には自民党内での実力者である石破茂(いしば しげる)前幹事長が就任したぐらいであります。

 今の地方創生の論点の一つは、子育て支援をもっと充実させようというものです。もう一つは、東京をはじめとする三大都市圏への一極集中を是正し分散させ、地方に人口を移動させようという論点です。この二つの論点が地方創生の大きなテーマになっていると思っております。ただ、現時点では議論がやや表面的ではないかという印象を私は持っています。

 国は、昭和37年に策定した「第一次全国総合開発計画」から始まり、常に人口や産業の地方分散を目指してきました。例えば、地方への工場の移転・新設を促す「工業再配置促進法」、あるいは「日本列島改造論」などです。しかし、現実にはそれは実現しておりません。それがなぜなのかを考えなくてはなりません。
それは、東京も地方も産業構造の変化という大きなトレンドの中に組み込まれているからだと私は考えます。

 具体的に言えば、第一次産業の代表である農業の近代化によって、少ない人数で多くの食料を生産することが可能になったことで農村に余剰人口が生まれ、それが都市に流入してきました。そして、安価で広い土地がある地方に立地した製造業も、経済のグローバル化の中で新興国との競争に負けて工場を縮小し、場合によっては工場閉鎖を余儀なくされてきました。現在では、農業や製造業に代わり医療や福祉を含むサービス産業が我が国の雇用の受け皿の中心となっています。しかし、このサービス産業は対面型で人口比例的に立地されるものですから、当然人口の多い都市ほど多くのサービス業が生まれ、また拡大もしていきます。こうしてますます都市に人が集まるようになります。少なくとも地方圏では、この20年だけ見ても220万人も就業者数が減っており、逆に三大都市圏は86万人増えております。この間、製造業に限ってみれば、都市圏も地方圏もともに200万人を超える就業者数が減っています。

 以上の事実は、三大都市圏では製造業の就業者の減少を上回る雇用がサービス産業で生まれているのに対し、地方圏では製造業の縮小に代わる雇用が生まれていないということを示しています。
そうしたことを考えれば、産業構造の面からこの地方創生を考えなければならないことは明らかです。こうした取組があまり行われてこなかったことが、都市と地方との格差が広がった要因の一つではないかと思っています。

 人口減少という点では、人が集まる都市はなぜか子育てがうまくできない環境のようです。合計特殊出生率が一番低いのは東京都です。大都会ほど出生率が低い。逆に地方圏ほど出生率が高いというのも事実です。都市部では、子育てを助けてくれる「爺(じじ)・婆(ばば)」が近くにいないこと、また教育費や住宅費など都会での生活費が高くつくことも、都市部での子育てに不利な条件になっているのかもしれません。

 また、安心して結婚し、子供を育てるためには一定の所得が必要です。その点、グローバル企業は高所得の就業者が多いのですが、サービス業の所得は都市圏でも地方圏でも低い状況です。その理由の一つは、生産性が諸外国と比べて圧倒的に低いことです。生産性が低いところで所得が上がるわけがありません。そういう意味で、都市圏であろうと地方圏であろうとサービス産業の生産性を上げるような枠組みをつくることができるかどうかが地方創生の「カギ」だと私は考え、講演の基本的な内容にさせていただきました。

 たぶん、この認識は間違っていないと思っています。今後、埼玉県においてもサービス産業の生産性をいかに高めるかということを大きなテーマにしていかなければならないと思っています。

知事の写真

12月2日(火曜日)の一打「コアラ外交」

 11月15(土)、16日(日)にオーストラリアのブリスベンで20か国・地域の首脳会議、いわゆるG20首脳会議が開催されました。そこで、オーストラリアの人気者コアラが外交の場で活躍しました。
議長役のアボット豪首相はG20の公式会議が始まる前、各国首脳らをコアラとともに迎えました。オバマ米大統領をはじめウクライナ危機で批判を浴びているロシアのプーチン大統領ら各国の首脳が次々とコアラを抱き上げ、ニッコリとした表情で記念撮影に応じ場を和ませていました。

 このコアラは、「ジンベラン」という名前の2歳半のコアラです。「ジンベラン」とは先住民のアボリジニの言葉で「友達」を意味するそうです。ブリスベンを州都とするクイーンズランド州のニューマン首相は、このジンベランの活躍を喜び、16日に首脳会議の記者室を訪れて、姉妹提携を結んでいる埼玉県に来年寄贈するコアラであることを披露されたそうです。

 プーチン大統領に抱き上げられた時に、ジンベランはまるで「イヤイヤ」をするような素振りを見せていました。私はこの様子を見て、「この子はきっと私が7月にクイーンズランド州を訪問した際に、埼玉県に寄贈されるコアラとして受け取った子だ」と直感しました。案の定、その後の新聞報道で、ニューマン首相がジンベランを埼玉県に寄贈されるコアラとして披露したことを知りました。私の勘が当たったわけです。たった1度、しかも5分ぐらいしか会っていませんが、それだけで見抜く力を私は持っていたわけで、少し誇らしい気分です。
ジンベランのあの「イヤイヤ」の素振りは、私の時と全く同じような光景でした。私だけに「イヤイヤ」していたのではなく、プーチン大統領に対しても「イヤイヤ」したと分かり安心しました。たぶん、恥ずかしがり屋でわんぱくなのではないかと思います。 いよいよ来年には、クイーンズランド州からこのジンベラン嬢を含むメス2頭とオス1頭の計3頭が、埼玉県こども動物自然公園(東松山市)に贈られてまいります。本県に来るコアラがG20の首脳の皆様に抱かれたり、「イヤイヤ」したりしながらコアラ外交をしている光景は、楽しいものでありました。埼玉県での活躍が楽しみです。

 改めてコアラのお披露目をいたします。皆さん、楽しみにして待っていてください。

写真:コアラ

 ジンベラン

12月1日(月曜日)の一打「細川紙 ユネスコ無形文化遺産に正式決定」

 このたび、埼玉県の小川町、東秩父村で生産されている「細川紙(ほそかわし)」が「和紙:日本の手漉(てすき)和紙技術」として正式にユネスコの無形文化遺産となりました。石州半紙(せきしゅうばんし)、本美濃紙(ほんみのし)と並ぶ三つの手漉き和紙技術の一つとして無形文化遺産となったわけです。細川紙の由来については、11月6日のブログでも御紹介させていただきました。

 今後は、この細川紙の紙漉き技術をいかにして守り、育てていくのかが課題になります。「無形」文化遺産とはいっても、細川紙という実際の和紙があるわけですから、まずはこの細川紙をいかに日本中の皆さんに見てもらい、知ってもらうかが、小川町や東秩父村にとっても、そして埼玉県にとっても大きな課題です。まさに観光資源としても生かせる地域資源です。

 県としては、早速、県庁や各地域機関、そして小・中・高校などの目立つところに、ユネスコの無形文化遺産になったことをお祝いするポスターを掲示して、大々的にアピールし、県民の皆様に広く関心を持っていただこうと思っています。

 また、御当地の小川町や東秩父村では、和紙や和紙を使った様々な紙細工などの展示・販売を通じて、伝統的な細川紙の紙漉き技術を広く観光客にアピールすることができると思います。人口がやや減少気味の小川町や東秩父村には、細川紙が無形文化遺産になったという最高のチャンスを地域の活性化に生かせるようにしっかりと対応をお願いしたいところです。県としても、いろいろなアイデアを出して、両町村と連携して取り組んでいきたいと考えております。

細川紙

 

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