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掲載日:2021年4月1日

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知事記者会見テキスト版 平成28年1月19日

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平成28年1月19日(火曜日)

 知事発表
“マグネシウム蓄電池”の実用化に目途

“マグネシウム蓄電池”の実用化に目途についてのパネル(PDF:1,415KB)

知事

こんにちは。今日は埼玉県産業技術総合センター、SAITEC(サイテック)が開発に成功しましたマグネシウム蓄電池についてのご報告をさせていただきます。現在、「先端産業創造プロジェクト」をやっているところでございますが、それ以前からの研究開発ですが、その延長線上で新エネルギー分野の一環として研究開発を推進しました。県内企業と連携して(マグネシウム蓄電池の)開発に成功した訳でありますが、小型民生用の様々な機器に活用される大きな可能性が出てまいりました。

その内容であります。これまでの小型蓄電池の主流はいわゆるリチウムイオン電池であります。携帯(電話)であり、あるいはまた時計であり、小さな蓄電池でたくさんの機能を果たしたわけでありますが、しかしリチウムイオン電池には若干の課題があります。電池容量の拡大に限界があること。水などに触れた時に発火の危険性があったりして、その安全性にも課題があります。よく飛行機などでリチウムイオン電池が何かの接触があった時にそういう可能性が高いことで非常に心配されることなどがそういうものであります。それから、原料のリチウムはレアメタルで高価であること。原産地が限られた地域にあったりして、いわゆる国際紛争などの時にそうしたものの調達が困難になったり、必要以上に高くなったりする場合がある。

そこで、これまで開発されてきたマグネシウム蓄電池にもやはり課題がありました。例えば低温で使うには安全面に課題、比較的高い温度で使われておりました。それから、充電の繰り返しによって劣化する。例えば60℃の温度でマグネシウム蓄電池が使われるとすると、腕時計には絶対使えないということになります。そういうものが今回は解消されまして、リチウムイオン電池の2倍を超える大容量が可能だ。ということは同じ量で言えば、仮に携帯(電話)で1日電池がリチウムイオン(電池)だったらもつということであれば、マグネシウム蓄電池であれば2日もつ。場合によっては容量が2倍になるわけですから、機器そのものを小さくすることができるということになります。それから発火の危険性がほとんどないということで、安全面でも非常にレベルが高くなっております。原料のマグネシウムそのものは安価で豊富であります。リチウムの25分の1の程度の価格で済む。極端なことを言えば海水からも取れる。無尽蔵に日本の場合はある。それから先ほども申し上げましたように、室温での使用でも安全性は確保できております。つまり、温度が低い状態で使えるようになった。そして充電を繰り返しても劣化が少ないというこれまでのマグネシウム蓄電池の課題を突破したということでございます。

そこで、この開発の経緯でございますが、平成20年度から平成23年度まではマグネシウム蓄電池の正極材量を開発する第一段階。これはNEDOの委託事業で特許の取得がもう済んでおります。この正極の部分であります。それから平成23年度からマグネシウム蓄電池の実用化に向けた開発を開始して、県内企業と連携して開発を進めてきました。加えて26年度からの「先端産業創造プロジェクト」に位置付けて、開発を加速させました。そしてこの27年度に入りまして、マグネシウム蓄電池の開発が事実上できまして、小型民生用の実用化に目途がついて、現在新たな特許出願中でございます。出願の届出は済んでおります。

この開発の内容ですけれども、(パネル(3)の開発内容の図を指しながら)基本的にはこの正極と負極、そしてマグネシウムとこのセパレーターになっておりましてこちらに電解液があって、この2つが重なることで電池の性能を出す。現在のところは大体10センチ四方で厚さ3センチ弱の物ができておりますので、これをどんどんどんどん圧縮していくことが可能でございますから、小さく小さくしていけば、いわゆる携帯(電話)、あるいはまた様々なパソコン、スマートフォン、タブレット等々。それからまた、ウェアラブルの機器などにも例えば温度が高ければメガネの横という訳にはいかないし、あるいはベルトとか、あるいはスーツとかそういったことも難しいわけですが(室温で使えるマグネシウム蓄電池なら)そういったことも可能です。これがリチウムイオン(電池)であれば水に弱いですから雨に濡れたり、あるいは湿度の高いところでは困難なところが出てくるということですが、非常にそういう点での汎用性が高くなってくる。で、SAITECが中心になりまして電池メーカー、あるいは県内企業と共同開発をしながら今後マグネシウム蓄電池の製品化につなげて、商品を開発していこうということを考えているところでございます。安全、小型、軽量で大容量が使えるということで場合によっては画期的な発明になる。また、画期的な製品化の動きを加速させるということになってくる可能性が高いのではないかと思っているところでございます。

なお、この後SAITECのセンター長の方から詳しくこの中身については後で質問を受けたいと思っております。私は技術的な事ではなくて、全体的な事についてのご質問を受けたいと思います。以上です。

共同

幹事社から質問をさせていただきます。このような研究成果が得られたことについての感想とか期待をよろしくお願いします。

知事

そうですね。当然、ここにも出ておりますようにSAITECが中心にはなっておりますが、県内企業の力と電池メーカーなどのアイディア、あるいはこれまでの蓄積などもやはりアドバイスをいただいたりしておりましたので、結果的にはこういうかたちになってきた。今やっています「先端産業創造プロジェクト」の中でも研究サロンを作っていろいろな意見を吸収しているところです。ナノカーボンにしてもロボットにしてもあるいはまた医療イノベーションにしても、研究開発のための一段階前の研究サロンでいろいろな人たちに集まっていただいて、いざという時にそういうネットワークを組んでいろいろなかたちで側面から上から下から横から斜めから見ていただくという。そういう作業ができるようになっているのがここまで来れた原因の一つだと思っております。

これからもやり方は同じですのでSAITECではとりあえずこの新エネルギーを中心としたマグネシウム蓄電池の開発に成功したところですが、それぞれナノカーボン、あるいは医療イノベーション、ロボットの方でも、どこが主体になるかは別にしても埼玉県が関わっている範囲内で大きく成功に結び付けていきたいと思っています。

日刊工

一点、今回の開発に関しましての総額の投資額だとか費用がありましたら教えてください。

知事

申し訳ありません。ちょっと私の方で把握してはいないので後ほどセンター長の方から。

日刊工

もう一点すいません。県としてはこの成果をどう今後サポートして、共同研究、製品化に向けて具体的な取組などありましたらお願いします。

知事

当然、共同開発していただいた県内企業と相談をしながら、どことどういうかたちで組んでいくか。そういうことをきちっと詰めながら、より商品化、製品化の方に向けてかたちを作っていきたいと思っています。

朝日

まず製品化はいつぐらいを目途にされるご予定なのでしょうか。

知事

今の段階ではメーカーの都合でメーカーの名前を申し上げる訳にはいかない段階ではありますが、このメーカーとの調整をして、そのレベルで時間的なものは出てきますが、これはやはり早ければ早いほどいいということですので、その調整次第ということになります。

朝日

目安としては来年度中とかもあり得るのでしょうか。

知事

そうですね。その辺も含めてセンター長に聞いていただければと思います。

朝日

マグネシウム電池を京大のグループとかでも開発されたという発表が2年ぐらい前にあったみたいなのですが、どういう点が今まで無かったというか、新しい部分なんですか。

知事

さて。そこになってくると京大がどの程度なのかというのを私知りませんので、それも含めてごめんなさいね。センター長に聞いていただければと思います。

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 幹事社質問
狭山市における3歳女児の死亡事案について

共同

狭山市で火傷を負った3歳の女児が死亡した事件で、その後母親と同居の男がLINE(ライン)で虐待の方法を検討していたことや、押し入れにロープ用の金具が取り付けられていたこと、女児の栄養状態が悪かったなどということが、次々と明らかになりました。この事件に関して県として新たに把握した情報があれば教えてください。また、先日の会見で、検証して防止策に活かしたいとのお話がありましたが、具体的に検証の話がどの程度進んでいるのかも合わせてお願いいたします。

知事

大変痛ましい事件で、「知事への提言」でも大阪の方からもお手紙をいただきました、こんなに痛ましい話はないということでですね、本当に信じられない世界だというふうに思います。一般的に女性には母性があると言われていますし、人間には幼児を何となく愛おしむ本能があるとも言われていますが、そういうものとかけ離れた現象が起きているというようなところが昨今見られることに大変、人間の感性がどうなっているのだろうという、そういう思いを持ったりもします。

それはさておき、本件の事件に関して言えば、警察で捜査中ということで現在のところは報道以上の情報は上がって来ていません。一番、私が今の時点で気になっているというのは、例えば、この家庭においては2年くらい前に乳幼児(後に追加)健診をしていなかったという事実があったこと。そして、警察は警察の判断で通報があって立入りをなされて、その時点での判断は虐待事件ではないと判断をされた。しかし、通報があったというのは一つのシグナルであった。しかし、虐待の案件とまで見る中身は無かった。こういう時に、もし通報があったということが何らかのかたちで関係機関に伝わって、念のために関係機関で「母子(後に「乳幼児」に修正)健診なんかちゃんとやっているかしら」と見る。そうすると母子(後に「乳幼児」に修正)健診をやっていない。ある意味ではいい加減な育児をやっている。そうするとリスク1、リスク2、リスクの例が2つ出てきた。通報だってやっぱりリスクの一つだ。乳幼児(後に追加)健診も一つのリスクだ。2つ出てきたら「これは一回ちょっと丁寧に見る必要があるね」とか、結局それぞれの機関に壁があるので、まあ連絡協議会などが、いわゆる要保護児童対策地域協議会などがあって、そういうことができるようにはしているのですが、それはまさに全部が集まらなければ、またそれができないかたちになっていますから。シグナルが2つくらい出れば、1個だけではともかく、シグナルが2つ出れば、もうそれは少しでも交差しているということで何らかのかたちで踏込みを強くするという。そういうことが可能かなということを、私は検証が必要だということを先週申し上げた時に、今の時点で自分なりの感じ方をしているところです。まだこれはどこの機関にも話したことではありません、この記者会見場で初めてお話をすることです。したがって、今後検証を丁寧にしなくてはいけない話ではありますが、検証の材料の一つとして、今後シグナルが2つ重なったら「これは何かあるぞ」。一つだけだと確かに重大案件にならない可能性がありますので、それぞれが違うところでたいしたシグナルが出ていない。しかし、二つも三つも出てくると小さなシグナルでも、それは大きな可能性があるというふうに見るようにするという。そういうやり方もあるのではないかということを、私は今考えたところでありますので、私の考え方もお伝えしたいと思いますし、検証の段階で当然、検証するたびに一つ一つ私たちは知恵を深めて防止策を高めていることは間違いないと思っています。よりレベルの高い防止策を作ることで、こうした悲惨な非常に痛ましい事件を極力、絶対に起こさない、そういうことに繋げていきたいと思っています、話の回答にはなっていませんけれど。

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 その他
先端産業創造プロジェクトの成果について

日経

冒頭の発表に関連してちょっと先端産業創造プロジェクト全体についてちょっとお伺いしたいのですが。今年でプロジェクト3年目に入って、ようやくというか一つ研究の成果が出てきたわけですけれども、これは知事としましては、当初始めた頃に想定していたより「思ったより早く結果が出た」というご認識なのか「結構時間がかかったな」と思われているのか、進捗状況の評価、ご自身としてはいかがでしょうか。

知事

これもですね、私自身が技術的な判断を持つだけの知見を持っていませんので、早い遅いというのは言い難いところですが、ただ一般的には最低でも5、6年かかるというのがこの手の世界だというふうに聞いています。たまたまこれは若干助走期間も、まだ先端産業創造プロジェクトの前からありましたので、まあそれでもやっぱり5、6年掛かっているということですので基本的には。ただ「芽」と言うんでしょうか、「これは行けそうだ」というのは「10あったら3つくらいは行けそうだ」とか、その3つの中から最終的には1つになるかもしれませんし、3つともダメになるのかもしれませんが、そういうのは3年目くらいでそこそこ見えてくるというふうなお話は聞いています。場合場合によるのかなと思いますので、比較的先行事例の多いロボットなんかの汎用、例えば医療器具に使うものだとか、こういうのは比較的早いはずだというふうに思っています。本来的にはナノカーボンなどは、本当に全ての材料の中身を変えるくらいに大きな革命的な話なんですよね。ずっと早くから注目されているわけです。鉄よりも固く、柔軟でなおかつ錆びない、腐らない。場合によっては自然に戻すこともできるという、夢の素材な訳ですよね。現実に今、それが使われ始めてきた。これは大量に使われる可能性が高いのですが、意外にスピードは遅いですよね。これはやはり価格との関係なんかもありますので、一旦利用されるとあっと言う間に広がる部分があると思いますが、いわゆる今の薄型テレビも200万円の時には全く広まらなくて、60万円になってぼちぼち動き始めて、30万円になった途端にうわっと広がって、とうとうもう10万円以下の世界になってしまった。そういう価格との関係なんかも出てくるのでないかと思います。単に素晴らしいだけではなく、そことの関係もあるので、そことの競争だと思います。ただ医療(用)ロボットとかそういうのは自分の命に関わったり、自分の体の代替機能も果たすのでお金に余裕のある人はどんなに高くても調達する。命には代えられない。薬剤なんかと同じですよね、あるいは手術なんかと同じですよね。だから、価格競争とは関係なくそういうものはどんどん出て行くと思いますが、まさに一般に使われるような商品になるものは価格との関係もありますので、そことの競争で少し時間がかかる部分があると思います。汎用、実用化は早くできても、製品としてずっと広がるにはちょっと時間がかかったりするところがあると思いますので、ケースバイケースで今のところはあまりそんなにどれがこれとは言いません。ただ、一般的に言えば先ほど申し上げたような医療(用)ロボットだとか命に関わるような話、自分の体を補強するような話というのは比較的値段が高くても広まりやすい。こんなふうに思っております。

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 埼玉県厚生農業協同組合連合会における病院事業の譲渡について

埼玉

先日、JAの埼玉県の厚生連が公的要素の強い熊谷、久喜両総合病院を売却するという発表があったのですけれども、これまでも二次指定の救急病院だったり、患者の、受入れ困難な方を積極的に受け入れてくれているという病院でもありますけれど、患者さんの声を聞くと不安な声もあるようでして、その耐震性の問題とかですね。県としてこの売却、あるいはその先を見据えて、どのような関与、関わっていきたいというお考えがありましたらお願いします。

知事

基本的には譲渡元があり譲渡先があるという、この関係の中では県は立ち入りできませんが、医療全体に関しての、例えば救急告示病院の指定をするとか二次救急の指定をしていくとか、そういうことそのものも病院としての一つのプライドと言うのでしょうか、格と言うのでしょうか、価値というものを高めていくことにもなりますので、そういう意味での県の関わりというのは非常に重要になっていきますし、これまでの厚生連の久喜総合病院、熊谷総合病院、いずれも譲渡先の病院グループがこれまでと同じ扱いをしていく。それから、基本的には医師も看護師もそのまま雇用関係は継続するということを発表されておりますので、今の時点では約束どおり、そのことをなされるかどうかを県としては見守りたい。そして、可能なだけご相談事には応じて、これまでどおりにやっていただきたいし、場合によっては全国展開している病院ですので、それ以上のことが可能になるかもしれませんので、場合によってはそれ以上のことをお願いできれば、まさに「災い転じて福と為す」というか、「災い」と言うと大変失礼な話ですが、経営がなかなか困難であった状態から、比較的大きな病院グループですので、いろんな意味でのやりくりが可能になりますので、非常に経営が安定してくると、そういう経営が安定した中でより高度な医療や受入れをやっていただく。そういう枠組みを広げていただければありがたいと思っております。またそんなふうになるのを期待していますので、県としていろんなご相談があれば最大限に協力したいと思っています。

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 斎藤雅樹投手の野球殿堂入りについて

埼玉

野球殿堂についてなのですけれども、川口市出身の斎藤雅樹さんが昨日(野球)殿堂入りをされましたけれども、知事のご感想を言っていただいてもよろしいでしょうか。

知事

斎藤元選手は埼玉県にも関わりが結構深かった方ですよね。そういう意味では、「何でも埼玉」っていう感じでありがたいことだと思います。大変ある時期は力のある選手として活躍もされておられましたので、そういう点では改めてきちっと発表されてそういうことが表に出てくると「ああ、あの人だ」というかたちでですね、野球ファンの埼玉県民の皆さんは喜んでいただいているんじゃないかなというふうに思います。大変うれしいなと思います。

テレ玉

今後、県として何か表彰するとか何か関わっていくみたいなことはあるのですか。

知事

そうですね。まだそこまで考えてはいませんでしたが。また事務方からのお話もあるかもしれません。どういうパターンで今まで対応していたか。多分初めてかな。(野球)殿堂は。(野球)殿堂は初めての例ですので、ちょっとよく調べてから返事してみたいと思います。

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 平成28年1月17日からの降雪による農林業への被害状況について

埼玉

雪の関係で伺いたいのですが、昨日県内各地で積雪があり、秩父や小鹿野など29市町で62棟の農業用ハウスに被害が出ましたが、農作物の詳しい被害状況と今後の支援について何かお考えがあればお聞かせ下さい。

知事

はい。まだ全部が全部掌握している訳ではありませんが、結構パイプハウスの損傷が明らかになっております。金額もまだ明らかになっておりませんが、現時点で(埼玉県)農業災害対策特別措置条例に基づく特別災害の指定が適用できるのかどうかを(調査するよう)指示しております。で、調査をした上でこれが適用できるというかたちになれば指定をして、できるだけまた農業に対する意欲を強く持っていただくための様々な手助けをしたいというふうに思っています。

(終)

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お問い合わせ

知事直轄 報道長  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎1階

ファックス:048-830-0029

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