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発表日:2020年7月28日11時

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県政ニュース

関東平野上空の光化学スモッグをドローンを活用して解明

部局名:環境部
課所名:環境科学国際センター
担当名:大気環境担当
担当者名:米持

直通電話番号:0480-73-8352
Email:g738331@pref.saitama.lg.jp

埼玉県は光化学スモッグ注意報の発令日数が、全国で最も多い地域です。環境科学国際センターでは、一昨年の夏に全国で初めて、山間部でドローンを用いて埼玉県上空の状況を調査し、夜間、上空に高濃度のオゾン(光化学スモッグの原因物質)があることを明らかにしました。

今年は、実際に平野部上空のオゾンを高度300mまで調べます。同時にオゾンの生成に関係が深く、地上で発生する、窒素酸化物(NOx)、揮発性有機化合物(VOC)の濃度や時間変化について地上と上空との違いを明らかにします。

地上と上空との濃度の比較は、オゾンがどのように生成され、消失されるかを調査するための重要な基礎データとなるため、光化学スモッグ注意報発令の予測精度向上やその対策等、県民の安全を守ることに繋がります。

1.光化学スモッグについて

  • 光化学スモッグは、春から夏にかけて、晴れて日射が強く、気温が高く、風の弱い日に発生しやすくなります。光化学スモッグが発生すると息苦しくなったり、目がチカチカしたりします。また、遠くの景色がもやがかかったように見えにくくなったりします。
  • 光化学スモッグは、窒素酸化物(NOx)と揮発性有機化合物(VOC)が、太陽光で光化学反応を起こしてできる光化学オキシダント(主にオゾン)の濃度が高まることで発生します。

2.調査の意義

  • 大気モニタリングは平野部の測定局で実施されていますが、汚染は上空にも広がっています。上空のオゾンやNOx 、VOCなどの分布や時間変化はよく分かっていません。
  • 一昨年、ドローンを活用して日中から夜間の高度1,000mまでのオゾン濃度を調べたところ、夜間は高度850mより1,000mの方が、オゾンの濃度が高いことが分かりました。
  • 埼玉県の光化学スモッグの生成・解消のメカニズムを解明するためには、平野部だけでなく、上空のオゾン、NOx、VOCの解明が重要です。

3.調査の概要

測定のイメージは図1のとおりです。

200728-0602

図1測定の全体イメージ

  • 調査日時:令和2年8月4日(火曜日)~6日(木曜日)のうち、光化学オキシダントの 高濃度が予想される1日10時、12時、14時、16時、18時(計5回、一般に、光化学オキシダントは14時~16時に高濃度になります。)
  • 調査場所:埼玉県環境科学国際センター生態園
  • 調査高度:0m、100m、200m、300m
  • 測定項目:飛行(1)VOC(高度300mのみ)

飛行(2)オゾン、NOx、PM2.5、風向、風速、温度、湿度、気圧

【参考:一昨年の調査結果(平成30年12月26日発表)(PDF:263KB)

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