総合トップ > 県政情報・統計 > 県政資料・県報 > 県政ニュース(報道発表資料) > 2016年度 > 2017年1月 > 県四半期経営動向調査(平成28年10~12月期) 景況感は2期連続で改善
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発表日:2017年1月5日14時
部局名:産業労働部
課所名:産業労働政策課
担当名:産業・雇用企画調査担当
担当者名:関根・藤波
内線電話番号:3722
直通電話番号:048-830-3723
Email:a3710-10@pref.saitama.lg.jp
○ 県内中小企業の経営状況は、緩やかな持ち直しの動きが続いている。
○ 先行きには不透明感がみられる。
○ 10~12月期の自社業界の景気について尋ねたところ、「好況である」とみる企業は4.5%、「不況である」とみる企業は47.8%で、景況感DI(「好況である」-「不況である」の企業割合)は▲43.3となった。
○ 前期(▲46.3)に比べて3.0ポイント上昇し、2期連続で改善した。
○ 今後の景気見通しについては、「良い方向に向かう」とみる企業の割合は、 6.2%で前期(8.0%)に比べて1.8ポイント減少し、「悪い方向に向かう」とみる企業の割合は26.5%と前期(22.3%)に比べ4.2ポイント増加した。
○ 企業からは、現状について「前期よりは前向きになっている」(一般機械器具)、「下請けが忙しく、良くなっている気がする。悪くはない」(建設業)などの声が聞かれた。一方、今後については、「先行きが不安であり、積極的な設備投資ができない」(金属製品)などの声が聞かれた。
○ 事業継続に重大な影響を与えるリスクについて聞いたところ、「地震」と回答した企業が61.8%と最も多く、次に「火災」(43.8%)、「経営者の入院等による長期不在」(37.5%)、「停電」(35.0%)の順で回答が多かった。
○ 事業継続計画の認知度について、「内容まで知っていた」と回答した企業が16.2%、「内容は知らないが、聞いたことはあった」が40.2%と、過半数の企業が「知っている」「聞いたことがある」と回答した。
○ 事業継続計画の策定状況については、全体では「策定済み」が3.9%、「策定中」が4.4%で、この2つを合わせても8.3%と低い割合にとどまった。また、従業員規模別にみると規模が大きいほど「策定済み」及び「策定中」の企業の割合が高い。
○ 策定しない理由をみると、(1)「人的余裕がない」が最も多く、以下(2)「具体的な策定方法が分からない」、(3)「資金的余裕がない」、(4)「より優先すべき課題がある」、(5)「時間的余裕がない」、(6)「具体的なメリットが感じられない」の順であった。
○ 全体では、80.7%の企業が「ほとんど変わらない」とするなか、「緩やかになった」は11.1%で、前回調査(平成27年10~12月期)より3.7ポイント増加した。また、「厳しくなった」は8.2%で、前回調査より1.5ポイント増加した。
・調査の方法
1 書面によるアンケート調査
2 業界団体及び個別企業への訪問ヒアリング
・調査対象期間:平成28年10~12月(調査日:平成28年12月1日時点)
・調査対象業種及び回答数
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対象業種 |
対象企業数 |
回答数 |
回答率 |
アンケート調査
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製造業 非製造業 計 |
企業 960 1,240 2,200 |
企業 662 858 1,520 |
% 69.0 69.2 69.1 |
ヒアリング調査
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製造業 小売業 情報サービス業 建設業 計 |
団体・企業 25 9 3 3 40 |
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※製造業(12業種)
食料品、繊維工業、家具・装備品、パルプ・紙・紙加工品、印刷業、化学工業、プラスチック製品、鉄鋼業・非鉄金属、金属製品、電気機械器具、輸送用機械器具、一般機械器具
※非製造業(7業種)
建設業、卸売・小売業、飲食店、情報サービス業、運輸業、不動産業、サービス業
○ 経営者の景況感
景況感DIは▲43.3で、前期比3.0ポイント上昇。2期連続で改善。前年同期比では1.8ポイント上昇した。
○ 今後の景気見通し
「良い方向に向かう」とみる企業は6.2%で、前期に比べ1.8ポイント減少。
「悪い方向に向かう」とみる企業は26.5%で、前期に比べ4.2ポイント増加。
「どちらともいえない」とみる企業は67.3%で、前期に比べ2.4ポイント減少。
○ 売上げ
売上げDIは▲12.2で、前期比9.5ポイント上昇。3期連続の改善。
来期は悪化する見通し。
○ 資金繰り
資金繰りDIは▲15.8で、前期比3.7ポイント上昇。2期ぶりに改善。
来期は悪化する見通し。
○ 採算
採算DIは▲22.9で、前期比4.0ポイント上昇。2期ぶりに改善。
来期は悪化する見通し。
○ 設備投資
実施率は21.7%で、前期比0.6ポイント下降。2期連続で減少。
来期も減少する見通し。
※ DI値は、割合(%)を小数点第2位を四捨五入して表記しているため、±0.1の範囲で差異が生じることがある。
<現在の景況感>
○「景気全体は横ばいだが、食品製造業はまずまずの状況」(食料品製造)
○「前期よりは前向きになっている」(一般機械器具)
○「下請けが忙しく、良くなっている気がする。悪くはない」(建設業)
<売上・採算>
○「天候が安定している中で気温が下がったので、衣料や住居・余暇関連商品が復調基調にある」(スーパー)
<今後の見通し>
○「先行きが不安であり、積極的な設備投資ができない」(金属製品)
○「米国の経済政策が自動車産業にどのような影響を与えるのかを不安視している」(輸送用機械器具)
(1)事業継続に重大な影響を与えるリスク【複数回答】 |
「地震」61.8% 「水害」23.9% 「その他の自然災害」25.4% 「火災」43.8% 「停電」35.0% 「システム障害」22.5% 「伝染病(新型インフルエンザ等)」14.4% 「犯罪行為(不正アクセス・テロ等)」8.1% 「経営者の入院等による長期不在」37.5% 「その他」3.1% |
(2)事業継続計画(BCP)の認知度 |
「内容まで知っていた」16.2% 「内容は知らないが、聞いたことはあった」40.2% 「聞いたことがなかった」43.6% |
(3)事業継続計画(BCP)への関心【複数回答】 |
「支援機関、コンサルタント等に相談」5.5% 「取引先に相談」4.3% 「セミナーや研修等に参加」9.2% 「ネットや書籍等で調べた」11.1% 「特に何もしていない」74.9% |
(4)事業継続計画(BCP)の策定状況 |
「策定済み」3.9% 「策定中」4.4% 「策定を検討中」9.4% 「策定は未定」55.5% 「策定する考えはない」26.7% |
(5)策定しない理由【複数回答】 (4)で策定を検討中・未定・策定する考えはないと回答した企業 |
「具体的な策定方法が分からない」32.2% 「人的余裕がない」35.5% 「資金的余裕がない」27.8% 「時間的余裕がない」25.8% 「より優先すべき課題がある」25.9% 「取引上必要がない」5.0% 「具体的なメリットが感じられない」19.5% 「その他」4.4% |
(6)運用面での課題【複数回答】 (4)で策定済み・策定中と回答した企業 |
「実務的な対応マニュアルの策定」40.9% 「社員への定期的な周知・確認」43.5% 「定期的な訓練」29.6% 「取引先や同業他社との関係づくり」32.2% 「定期的な修正・見直し」41.7% 「運用する際の人材の確保」24.3% 「特にない」3.5% 「その他」0.9% |
2 取引先金融機関の貸出姿勢等について |
(1)1年前と比べた現在の取引先金融機関の貸出姿勢 |
「厳しくなった」8.2% 「ほとんど変わらない」 80.7% 「緩やかになった」 11.1% |
(2)貸出姿勢が「厳しくなった」とする理由【複数回答】 (1)で「厳しくなった」と回答した企業 |
「金利引き上げ」23.1% 「新規貸出の拒否」33.1% 「融資申込額の減額」24.8% 「繰上返済の要求」5.8% 「担保・保証条件の厳格化」25.6% 「審査期間の長期化」15.7% 「条件変更申出の拒否」7.4% 「その他」13.2% |
(3)金融機関に期待すること【複数回答】 |
「安定した資金供給」 42.9% 「金利の優遇」44.6% 「担保・保証条件の柔軟な対応」24.0% 「経営改善についてのアドバイス」10.2% 「事業計画策定についてのアドバイス」 6.5% 「補助金申請の支援」17.1% 「取引先の紹介・販路開拓の支援」21.0% 「事業継承の支援」 12.2% 「経営に役立つ情報の提供」24.9% 「その他」 1.1% 「特になし」15.4% |
詳細については、ホームページをご覧ください。https://www.pref.saitama.lg.jp/a0801/doukou.html