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掲載日:2023年9月22日

症状について 

よくみられる症状

痛み(いたみ) 

がんの患者さんの8割で痛み(いたみ)を生じるといわれています。2割の患者さんは痛み(いたみ)はありません。また痛み(いたみ)は他の症状と比べて、早いうちから生じることも多いです。しかし、痛み(いたみ)のある患者さんのほとんどは医療用麻薬(いりょうようまやく)を中心とした痛み(いたみ)止めでを痛み(いたみ)を取り除くことができます。

痛み(いたみ)はがまんしたほうが良いのですか?

痛み(いたみ)にかぎらず、症状はできるだけがまんせずに緩和していったほうが体への負担も少なくてすみます。痛み(いたみ)をがまんしていると、夜眠れなくなり、そのために昼間にだるくなったり、ねむくなったり、食欲が落ちたりして、からだが弱っていきます。また、症状が軽いうちは、外来で薬の調整をして自宅で様子をみていくことができますが、症状を限界までがまんしてから薬を調整しても、すぐには効果が出ないために入院が必要になってしまいます。「がまんしないこと」はできるだけ入院せずに、自宅で過ごすために大事なことなのです。

モルヒネは最後の薬ですか?

モルヒネなどの医療用麻薬(いりょうようまやく)には多くの誤解があるようです。多くのがんの患者さんが医療用麻薬(いりょうようまやく)を上手に使いながら日常生活を送っています。

医療用麻薬(いりょうようまやく)は「最後に使う薬」と思われがちです。最初から強い薬を使うと後で痛くなった時に効かなくなるのではと心配されるかと思いますが、そのようなことはありません。逆に、最後まで使わないようにと考えて、ぎりぎりまでがまんしてから、これらの薬を使う場合、最初から薬を多く使うわけにはいきませんので、なかなか痛み(いたみ)がとれないことがあります。まだ痛み(いたみ)が軽いうちから、医療用麻薬(いりょうようまやく)を徐々に使っていくことが、上手に痛み(いたみ)と付き合うコツです。実際に患者さんで、何年も医療用麻薬(いりょうようまやく)を使いながら過ごしている患者さんもいます。

医療用麻薬(いりょうようまやく):現在、使用されている医療用麻薬には、モルヒネ(オプソ、カディアン、MSコンチンなど)、オキシコドン(オキシコンチン、オキノーム)、フェンタニル(デュロテップMTパッチ)の、主に3種類の薬があります。担当医師が患者さんに合った薬を検討します。

モルヒネで胃(い)が荒れませんか?

モルヒネなどの医療用麻薬(いりょうようまやく)には胃(い)が荒れるといった副作用はありません。そのため、食事とは関係なく、空腹時に内服していただいても全く問題がありません。むしろ、軽い痛み(いたみ)止めと考えられている消炎鎮痛薬(しょうえんちんつうやく)(ロキソニン、ボルタレン座薬など)の方が、実は胃潰瘍(いかいよう)や腎障害(じんしょうがい)といった命にかかわる副作用があります。医療用麻薬(いりょうようまやく)の良いところは、少ない量から始めて、三割から五割ずつ徐々に増やしていけば、命にかかわる副作用がないところです。

モルヒネを使うと命が縮む?

モルヒネなどの医療用麻薬(いりょうようまやく)を使った場合と使わない場合では命の長さに変わりがないということが研究でわかっています。むしろ、痛み(いたみ)をがまんしていると、夜眠れなくなり、そのために昼間にだるくなったり、ねむくなったり、食欲が落ちたりして、からだが弱っていくことが多いように思います。

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息切れ(いきぎれ)、息苦しさ(いきぐるしさ)、セキ

原因はさまざまですが、半分以上の患者さんで生じる症状です。酸素(さんそ)が足りなくなるような患者さんでは、酸素(さんそ)を吸う方法もあります。在宅酸素療法(ざいたくさんそりょうほう)といって、自宅でも行うことができます。また、息切れ(いきぎれ)、息苦しさ(いきぐるしさ)、セキに対しても、モルヒネなどの医療用麻薬(いりょうようまやく)は効果があります。セキに対しては、薬局などで売られているセキ止めに比べて効果があります。

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食欲低下

食欲の低下は多くの患者さんでみられます。

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便秘(べんぴ)

便秘(べんぴ)はがんの患者さんで多くみられる症状です。普段どおりの排便(はいべん)ができるように下剤の調整が必要になります。もともと1日1回排便(はいべん)がある方はそれを目標とします。排便(はいべん)のない日数が長くなればなるほど、便は硬くなり、出にくくなりますので、早めの対策が必要です。また、便の回数だけでなく、便の量やかたさも注意してみていきましょう。毎日、あるいは、トイレに行くたびに少しずつ軟らかい排便(はいべん)がある場合には宿便(しゅくべん)の可能性も考えなければいけません。宿便(しゅくべん)になると、硬い便が腸の中に残っていて、まわりの軟らかい便だけが出てくる状態です。この場合、毎日、排便(はいべん)があったとしても安心はできません。場合によっては浣腸(かんちょう)などで腸の中の硬い便を出してしまわなければならないこともあります。そのような症状が続く場合には担当医師と相談してみましょう。

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むくみ

特に足のむくみは多くのがんの患者さんでみられます。むくみが出てくると不安に感じる方も多いと思いますが、すぐに対処しなければいけないことはほとんどありません。むくみの原因は、がんがあると、どうしても血管やリンパ管から水分がしみでやすくなるためと考えられています。むくみがあっても患者さんが苦痛と感じていなければ、特別な対処は必要ありません。むくみのために足が重い、だるいなどの苦痛がある場合には、圧迫療法(あっぱくりょうほう)や利尿剤(りにょうざい)(尿を多くする)で対処することもあります。

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夜ねむれない

多くの患者さんで夜ねむれない(不眠症:ふみんしょう)が生じます。原因はさまざまですが、病状についての不安などが原因ということも多いようです。不眠症(ふみんしょう)になると、疲れやすくなったり、日中、うとうとしてしまったり、さらには昼と夜が逆転して、日中に眠って、夜起きているというパターンになってしまうことがあります。心身ともにすこやかな生活には、眠りは何より大切です。ぐっすり眠ることができれば、翌朝には心身ともにすっきりすることができます。床に就く前には、静かな音楽を聞いたり、好きな香りを楽しんだり、お風呂に入ったり、リラックスすることが安眠につながります。どうしても眠ることができないことが続くようであれば、睡眠薬(すいみんやく)を使う方法があります。睡眠薬(すいみんやく)はクセになるので、できるだけ使わないほうが良いと考える方も多いようです。しかし、がんのように休息が必要な病気では、睡眠薬(すいみんやく)を使って、夜に十分な休息をとることは重要です。睡眠薬(すいみんやく)は何種類もありますので、不眠の状況によって、担当医師と相談して選ぶとよいでしょう。

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地方独立行政法人埼玉県立病院機構 埼玉県立がんセンター  

郵便番号362-0806 埼玉県北足立郡伊奈町小室780番地 埼玉県立がんセンター

ファックス:048-722-1129

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