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WORLD of SAITAMA じてんしゃ王国「埼玉」特集

表紙

Interviews vol.6 パイオニア株式会社

更新日:2018年12月3日(月曜日)

オーディオ機器やカーナビの電機メーカーとして知られるパイオニア。自転車との関係はあまりないイメージですが・・・。実は川越にサイクルスポーツ事業推進部があり、そこでは自転車のペダリングをモニターする製品を開発しているそうなのです。ペダリングをモニターするとはどういうものなのか???

というわけで、今回、ペダリングモニターなどのサイクル関連製品を開発されている「パイオニア川越事業所」を訪問してきました。

ポタガールリーダー絹代さん、橋本さん、利恵さん、玲香さん、いくみんさん、智香さんが潜入します。

 

【プロフィール】

パイオニア株式会社

創業者の松本望は、アメリカのダイナミックススピーカーに感動し「より多くの人と、感動を」という企業理念を掲げ、1937年に創業。

パイオニアグループは社名でもある「開拓者精神」を信条として成長。

今年2018年1月に創業80周年を迎えた。  


はじめに、パイオニア株式会社総務部の内田博行さんが、会社の概要を説明してくださいました。

内田さん:今日はようこそパイオニア川越事業所にいらっしゃいました。

パイオニアグループは電機メーカーで、その製品はオーディオ機器、カーステレオなどの車載機器、レーザーディスク、DVDレコーダーなど多岐にわたっているのですが、その中でもカロッツェリアをはじめ、カーナビ事業がパイオニア事業の大部分を占めています。売上全体の約40%が国内で、約60%が海外で展開しています。

実はカーナビ事業と地図事業を同じ会社で行っているのは、世界で唯一パイオニアだけなのですよ。

また、ここ川越にあるサイクルスポーツ推進事業部ではパワーメーターやペダリングモニターシステムを開発しています。詳しくは後ほど紹介いたしますね。

その他、有機EL照明も手掛けていて、美人に見える照明(!)を製作しています。

今日はパイオニアの思いを感じていってくだされば幸いです。

 

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絹代さん:カロッツェリアなど、海外市場にも展開していると知らなかったので、驚きました。

有機EL照明なども興味深いです。パイオニアといえば音響とパワーメーター、しかも国内中心の印象だったのですが、こんなにいろんな事業をされていて、海外にも展開されているのだと初めて知りました。

 

TADの音響

さて、続いて別室へ移動です。ぜひ見てもらいたい部屋があるとのことで・・・

到着!

 

ここでは、TADの川村克明さんにお話を伺いました。

川村さん:こちらは音響室です。

TADというのはtechnical audio devicesの略で、パイオニア株式会社から分社化したプロフェッショナル向けオーディオブランドの会社の名前です。

このTADもパイオニアの創業者と同じ思いで、皆様に感動を伝えようと音質にこだわり、目の前にある音響施設はほとんどのパーツが手作りで作られています。このため、大変お金がかかっていて、おうち1軒買えるくらいの金額になるんですよ。

今回は皆様にパイオニアの音響を聴いていただきたく、この部屋に来ていただきました。

では、まずこの設備で音楽を聴いてみましょう。

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ポタガール:(目をつぶって音楽を聴いている)

玲香さん:重厚感のある音!

ボーカルの声が正面から少し左寄りの位置から聞こえた気がしたので、変だなと思いましたが、収録時に収録マイク位置がずれていたからだろうということなんですね。

絹代さん:(サラブライトマンのTime to say goodbyeを聴いて)ボーカルが立体的で、呼吸やリップノイズまですべてが再現されていて感動しました。イタリア語の響きが美しい!

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川村さん:音楽というのは耳で聞いていると思っているのですが、実は心で聞いています。海外から来たお客様でこの部屋で音楽を聴いて涙を流された方もいらっしゃいました。

我々は、CDに入っている音を忠実に出し切ることに集中しています。

皆様に我々の思いが伝わるといいなと思います。みなさん、いかがでしたか?

橋本さん:ただただ感動しました。音が見えるというかオーケストラの楽器がどこにあるかしっかり分かることにびっくりしました。

いくみん:目を閉じたら目の前で演奏しているのではないかと思えるほどに、臨場感あふれる音楽を聴かせていただきました。ペダリングモニターを体験しに来たはずなのに聴き入ってしまい「今日何しに来たんだっけ?」と思ってしまいました。もっと聴いていたかったです!

ペダリングモニター

次は本題のペダリングモニターです。

パイオニア株式会社サイクルスポーツ事業推進部の宮崎和典さんにお話を伺います。

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宮崎さん:実は私も初めて音響室に入ったのですが、TADがこだわりをもってスピーカーを作っていることが分かりました。ここまで至った経緯や製品に対する思いなど、サイクルスポーツ事業推進部にも通じるところがあり、感慨深く思ったところです。

 

私が所属するサイクルスポーツ事業推進部の主力製品はペダリングモニターです。

ペダリングモニターとは、世界初の製品で、ペダリングの回転角度30°毎に12か所で「力の大きさ」と「力の方向」を高精度に計測するものです。

橋本さん:パイオニアさんはどうしてペダリングモニターを作ることになったのですか?

宮崎さん:もともとは自転車を趣味とする研究開発のメンバーのアイデアから生まれたのがペダリングモニターです。当時もパワーメーターというペダルの踏力を測定する製品はありましたが、海外製のものが多く、故障時のメンテナンスなど国内のユーザーにとっては決して使い勝手の良いものではありませんでした。
そこで「自分たちが欲しいものを作ろう」ということをきっかけとしてモノづくりがはじまりました。
本製品は、いかに忠実に力のペダリングの動きを表現するかにこだわっています。
そして、成長を目指す多くのライダーに理想の走りをもたらしたいと考えています。

 

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パイオニアのペダリングモニターシステムは、自分の走ったデータを蓄積することによって、 

  • どれだけ漕いでいるか(パワー)
  • どれだけ疲れているか(TSS:トレーニング・ストレス・スコア)
  • どれだけがんばっているか(リアルタイム・インターバル・インテンシティ)

が分かるようになります。 

これが分かると、いま自分が持っているパワー(体力)を効率的に使えるペースを知ることができます。

ペースを意識して、自分の疲労度を知って、「より楽に・遠く」自転車でいろいろな場所に行けるようになりますよ。

 

次はペダリングについて見ていきましょう。

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ペダリングは回転方向に対し接線の方向に力を入れれば、ペダルを回すのに有効ですが、回転に対して垂直方向(法線の方向)に力を入れてもペダルを回すのには無効です。

ペダルを踏む力を、円上12点でのベクトルで表し、「有効な力」を「踏む力」で割った値がペダリングの効率として表示されます。

 

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次に、ペダリングの見方です。

図中の

  • 赤いベクトル(矢印)は、有効な力がかかっている。
  • 青いベクトル(矢印)は、ペダリングを邪魔している。  

ことを示しています。

ベクトルの長さが長いほど、一周12点の中で相対的にパワーが強いことを示しています。

 

 

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ペダルを回すときのヒトの動きを見ていきます。

ペダルの位置を時計に置き換えて説明します。

ペダルが3時の位置(赤いポイント)にあるときは、体重を利用できるためしっかり踏める上にコントロールしやすくなっています。

ペダルが6時の位置(緑のポイント、真下の位置)にあるときは、ペダルを踏んでもペダルを回すのには無効で、ペダルを回そうとすると後ろ方向に「すり足」をして重心移動しなければなりません。

ペダルが9時の位置(水色のポイント)にあるときは、腿(もも)を上げればペダルを回すことができます。これは筋力次第でコントロールできます。

ペダルが12時の位置(黄色のポイント、真上の位置)にあるときは、ペダルを踏んでもペダルを回すのには無効で、ペダルを回そうとすると前方向に「すり足」をして加重移動しなければなりません。 

 

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では、具体的にペダリングモニターを見ていきましょう。

 

これはシッティング(サドルに座ってペダルを漕いでいる)のペダリングです。

左の図の場合、

  • 踏みが強い【4~6時】
  • 引き脚が弱い【7~9時】
  • 押し出しが遅い【11~12時】  

右の図の場合、

  • 踏みのタイミング、強さがほぼOK【12~5時】
  • 引き脚が回転方向に効いている【6~8時】

ということがわかります。

 

 

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次に、ダンシングのペダリングを見てみましょう。

 

左の図の場合、

  • 引き脚が弱い【7~9時】 

右の図の場合、

  • 引き脚OK【7~9時】

ということがわかります。

 

いずれもダンシングの場合は、3時付近の接線方向の力が推進力に多大に影響しています。

6時付近で下方向(法線方向)にいくら強く踏み込んでいても推進力への影響はありません。

 

まとめとして、ペダリングがわかると何がいいのか?

まず、自分の癖がわかります。そうすると「無効な力」を使っていることがわかります。

「無効な力」を使っていると、疲れますし、速く走れないですし、長く走れないです。

この「無効な力」をできるだけ使わないように改善すれば、ペダリングスキルを向上でき、「ラク」して、速く長く走れるようになります!

 

智香さん:日々の記録を見ていくことで、自ら考えることのできる製品なんですね。

利恵さん:「レースやる人」だけでなく、私たちのようなポタラ―にも大変有効なアイテムであることを知り、増々興味がわきました。 

ペダリング体験

宮崎さん:では、みなさんにペダリング体験をしていただきましょう。

ペダリング効率の目安としては、ビンディング使用時のシッティングの場合、初心者では50%程度、プロの選手だと70~80%くらいになります。

 

ポタガール:待ってました!

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今回は、大きな画面でペダリングモニターを見ながら、ペダリングを体験!

 

まずは、フラットペダルの体験です。
(以下、漕いでいる間の平均値をお示しします)

 

絹代さん:いきまーす!大画面にリアルタイムで評価が映し出されるのが、おもしろいですね!

 

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ポタガール一同:きましたー。

宮崎さん:フラットペダルなのに、ペダリング効率もいいですね!これは最初からなかなか出ない数字ですよ。

 

玲香さん:では、ビンディングでやってみまーす!

 

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ポタガール一同:さすが、玲香さん。パワーがすごい!

玲香さん:これは盛り上がりますね!でも、ペダリング効率はそんなに上がりませんでした。

宮崎さん: 玲香さんは背が高いので、サドルの高さが合っていなくて、効率が上がらなかったようですね。

 

次に、ポタガールを代表して、橋本さんの結果を詳しく見てみましょう。

  

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橋本さんの結果

(左図:フラットペダル(A)、

右図:ビンディング(上:シッティング(B)、下:ダンシング(C)))

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橋本さんのペダリング結果について

 

A

フラットペダル

シッティング

B

ビンディング

シッティング

C

ビンディング

ダンシング

ケイデンス

118rpm

92rpm

86rpm

ペダリングパワー

79W

57W

234W

ペダリング効率

45%

(左49%、右42%)

63%

(左66%、右61%)

44%

(左43%、右46%)

 

※シッティングとはサドルに座って漕ぐことです。

※ダンシングとはペダルに座らないで漕ぐことです。

 

まず、シッティングにおけるAフラットペダルとBビンディングを比べてみましょう。

ペダリング効率が左右平均45%から63%に上がっていることが分かります。

やっぱりビンディングにすると効率が上がるのですね!

こうやって数字で見えると説得力があります。

 

次に、ビンディングにおけるBシッティングとCダンシングを比べてみましょう。

ペダリングパワーが急激に大きくなっていますね。

(橋本さんの実力とこの数字からすると、シッティングではそんなに真剣に漕がなかったみたいですけどね)

Bシッティングでは、引き脚が回転方向に効いています【6~8時】が、Cダンシングでは【7~9時】で矢印が出ていないので、きっちり引き脚ができていることが分かりますね。

 

橋本さん:こんなに数値が違ってくるのですね。フラットペダルとビンディングで効率の違いがはっきり分かりました。シッティングとダンシングでも、ペダルを漕ぐ向きが違っているのが一目で分かっておもしろいですね。

 

宮崎さん:楽しんでいただけて嬉しいです。

それにしても、おみそれしました。ポタガールの実力がここまですごいとは驚きました。

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宮崎さん:今日は体験してみていかがでしたか?

いくみん:みんなのペダリング効率を見るとビンディングを履くことによる効率がいかに高いかが分かりました。いかにペダリング効率あがるかにはまってしまいそう!はやく走りに行きたい!

智香さん:ペダリングモニターは周りで使っている人はいたのですが、ちょっとマニアックな機械かなと思っていました。機能さえ分かれば、女性でも扱いやすいかなという印象に変わりました。 

利恵さん:ビンディングペダルは効率が良いということを数値化して見られました。

玲香さん:感覚ではなく、見える化することで、ペダリング効率が上がるとイイなと思います。 

絹代さん:左右のアンバランスの改善とか、効率のよいペダリングをすることで、筋肉のつき方も変わると思います。パワーメーターというと本気の男性が使うものというイメージも強いかと思うのですが、キレイになりたい、ボディラインを美しくしたい女性にもいろいろと活用できる可能性があるなと感じました。とても貴重な体験ができ、感謝しています。

ポタガール一同:本日は楽しい経験をさせていただき、ありがとうございました。

音響施設もペダリング体験もパイオニアさんの「より多くの人と、感動を」という理念を実感することができました。

宮崎さん:ありがとうございました。

 

以上、パイオニア株式会社川越事業所レポートでした。

また、今回、パイオニアさんからポタガールにパワーメーターをお貸ししていただきました。ペダリング技術が向上するか楽しみですね。

 

さらに、ペダリングモニターを試してみたい方、2019年2月16日~17日に行われる埼玉サイクルエキスポでパイオニアさんが出展されますので、そこで体験できますよ。ぜひ遊びに来てくださいね。


<ご担当者さまからのメッセージ>

パイオニア株式会社 サイクルスポーツ事業推進部 宮崎和典さん

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パワーやペダリングを計測することは「速く、強く」を目指すアスリート層だけではなく「ラクに、楽しく」走りたい方々にも大変有効だと思います。
このあとポタガールの皆さんにはペダリングモニターを使用していただきますが、本日計測したペダリングのスキルがどのように進化していくか、楽しみにしています。

 

 

 

パイオニア株式会社

https://jpn.pioneer/ja/

 

パイオニアサイクルスポーツ

http://pioneer-cyclesports.com/jp/