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平成22年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (舟橋一浩議員)

印刷用ページを表示する 掲載日:2010年8月11日更新

発達障害を予防する取組の推進について

 舟橋一浩議員(刷新の会)

 近年、発達障がいの子どもの数が増え続けており、埼玉県では年間約7,000人もの子どもが入学しております。症状が比較的軽度の子どもは、通常学級に在籍しておりますが、その数も平成17年の県教育委員会の発表によると、小学校で11.7パーセントに及んでいます。
 埼玉県では、発達障害に悩む方々のため、川越市にある埼玉県発達障害支援センター「まほろば」に業務委託し、各種の相談、研修、普及啓発、そして地域の関係機関との連携支援などに努めているところです。
 先日、私も同施設を訪れ、働いている社会福祉士の方にお話を伺いました。
 現在、5名の相談員さんが常駐して、それぞれの業務に従事されているということですが、埼玉県内で唯一の委託施設ということもあり、相談内容も幼児から成人までと多岐にわたり、また年間に10本の研修を企画するなど、少人数ながら障害者支援において大変機能的な施設であるという感想を抱きました。
 さて、発達障害の原因は脳障害と言われており、その治療法はいまだに確立されておりません。現在、学校では子どもの数が減少しているにもかかわらず、発達障害の子どもが今後も増え続けていくことが予想され、特別支援教育の支援員の増員など、多大な予算も必要とされていますが、最近になって発達障害の子どもたちの治療や予防について調査研究している方々が新たな予防方法を発表しています。
 この内容は、テレビもない時代の昔ながらの子育ての実践、すなわちあやしや笑わせなど、新生児のときから子どもとの対話を重視するもので、新しい子育ての方法というわけではなく、誰でもすぐにできる簡単な方法です。早期の2歳くらいまでですと、大変効果があり、当然コストもかかりません。
 上田知事も、彩の国だより本年5月号の知事コラム「未来への投資」で、親が子どもに語りかける、目を見てあやすなど、温かい子育てをすれば、学習障害や多動、注意散漫、コミュニケーション障害などの行動を防いだり、改善することができるという研究結果も出てきていると指摘されています。
 まさに、未来への投資と言える発達障害を予防し、多くの子どもたちを救う取り組みとして、従来のやり方に加え、新たな研究結果を踏まえた方法も今後必要になってくると考えますが、この点について知事のご所見をお伺いします。


 上田清司 知事

 今年4月に発刊されました「発達障害を予防する子どもの育て方」によれば、学習面や行動面で著しい困難のある子どもは、昭和40年ごろは1万人に対して1人、0.01%程度だったとも言われていますが、それが現在、1,200人程度ということになっておりますので、100人のうち12人がそうした困難にある子どもたちがいるという状況が指摘されています。
 ただ、これらの数値は科学的には立証されたものではありませんが、全国の子どもが減っているのに、特別支援学校はどんどん増設されている事実があります。
 そして、特別支援学校の児童生徒数も、平成13年には4,147人だったのですが、わずかなこの期間だけでも平成22年では5,916人となり、約1.4倍になっています。
 これらの子ども達は、学習障害や多動・注意散漫、コミュニケーション障害などで苦しんでいることも少なくありません。
 一般に発達障害を予防する子育てとして、目を合わせて話しかけながらあやすことや添い寝をするなどの伝統的な子育てをすることで病状が改善され、子どものより良い成長を促すとも言われています。
 最悪なのは、授乳をしているとき、一生懸命赤ちゃんがお母さんを見ているのに、お母さんは携帯でメールをしているパターンなどが良くないと言われております。
 私も宮崎栄治郎県議のご紹介で、さいたま市教育相談センターの金子保所長からも発達障害に関する問題を指摘していただきました。
 このときの状況を含めて、彩の国だよりにコラムで書かせていただいた経過がございます。
 この発達障害児の問題の解決は極めて困難であります。
 まず、何よりも親が認めたくない、診断してくれる医師が少ない、また訓練するところも少ない状況にあります。
 そして、発達障害そのものが病状として研究途上ということもあり、まだ誰も結論を下せないまま、ともすればそのまま幼児期を過ごしてしまう、このような状況であります。
 気付いたときには、治療や訓練がなかなか難しいという状況になっています。
 従って、この発達障害は国家を挙げて学際的な研究プロジェクトにしなければまずいのではないかという考え方を私自身持っております。
 そして、全国的に標準的な治療システムをきちんと打ち立てるべきだと思います。
 残念ながら、そこまで至っていないことであります。
 まさに、保育、教育、医療、福祉が一体となったチームを作ってやらなければいけないのではないかということを、また、昨日、答弁審査を通じて、正直なところ県の対応がそこまで認識していないというような大変残念なことを私自身自覚いたしました。
 埼玉県としては、少なくとも国がどうであろうと、もちろん国に要望していきますが、この保育、教育、医療、福祉のプロジェクトチームを作って何ができるかきちんと課題を見い出したいと思っております。
 当面、発達障害で重要なことは早期発見、早期訓練でありますので、私は発達障害の早期発見を促すことを記載したリーフレットを作成しております。
 市町村で母子健康手帳を渡す際に併せて配布するようにしております。
 また、宮崎県議、金子所長からの啓発を受け、8月からは1歳半健診時にも、いい子育てのための元気・やる気の子どもを育てるリーフレットを併せて配布して、緊急的な対応にしていきたいと思います。


・上記質問・答弁は速報版です。
・上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。