平成22年2月定例会 意見書
意見書・・・次の12件です。
生産性の高い競争力に富んだ農家の育成を求める意見書地方分権に適合する地方公務員制度の改革を求める意見書
地方交付税制度改革に関する意見書
首都圏中央連絡自動車道(圏央道)及び東京外かく環状道路(外環)の早期完成を求める意見書
総合的な自殺予防対策の推進を求める意見書
医師や医療従事者の勤務条件の改善等に関する意見書
児童虐待対策に必要な法制度の整備を求める意見書
介護保険制度の抜本的な基盤整備を求める意見書
人権救済(擁護)法案に反対し完全撤回を求める意見書
国立戦没者追悼施設の設置に慎重な対応を求める意見書
薬物乱用対策と依存者の社会復帰に向けた支援体制の強化を求める意見書
教育の政治的中立の確保を求める意見書
生産性の高い競争力に富んだ農家の育成を求める意見書
農業は、食料の供給を通じて国民の暮らしを守る生命産業であると同時に、生態系を守り、国土の保全に貢献する環境産業である。
しかしながら、我が国の食料自給率はカロリーベースで約40%と他の先進諸国と比較して極めて低く、日本の食は危機的状況にある。
さらに、多くの国民が輸入食品に対する不安を抱えており、我が国の食料自給率の向上は急務となっている。
そのような中、日本の農業は、生産者の高齢化や後継者不足、耕作放棄地の増加、原油や資材価格の高騰、輸入農産物との価格競争等により、大変深刻な局面を迎えている。
よって、国においては、下記の点に十分留意し、生産性の高い競争力に富んだ農家の育成を進める施策を推進するよう強く要望する。
記
1 食料・農業・農村基本計画の策定に当たっては、生産性の高い農家や集落営農の支援を施策として明確に位置付けるとともに、農家所得の向上に配慮すること。
2 過剰米及び米価下落対策を講じるとともに、米の消費拡大に努めること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月26日
埼玉県議会議長 奥ノ木信夫
衆議院議長
参議院議長 様
内閣総理大臣
農林水産大臣
地方分権に適合する地方公務員制度の改革を求める意見書
地方分権の進展に対応し、地方自治体が住民に対し質の高いサービスを効率的・安定的に提供していくためには、地方公務員が能力を最大限発揮し、地域の諸課題に取り組める体制を確立すべきである。
平成19年の通常国会において、新しい時代に向けた能力本位の任用制度の確立、新たな人事評価制度の構築、退職管理の適正な確保、不正な再就職あっせんに対する罰則の整備等を盛り込んだ地方公務員法等改正案が提出された。
しかしながら、継続審査となった上、衆議院の解散に伴い廃案となり、地方公務員制度の改革法案は未成立の状態にある。
政府は公務員制度改革に政治主導で取り組む姿勢を明確にしており、地方公務員制度については、是非とも改革を進めなければならず、そのための法整備を進めることが必要である。
真の地方分権に対応した質の高い政策形成能力を有する人材育成を進めるため、国においては、地方公務員法等の改正を行い、地方公務員制度の改革を推進するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月26日
埼玉県議会議長 奥ノ木信夫
衆議院議長
参議院議長 様
内閣総理大臣
総務大臣
地方交付税制度改革に関する意見書
政府の予算項目に対する事業仕分けにおいて、地方交付税制度については、抜本的な見直しが必要と判定された。
近年、地方交付税の所要額が交付されず、不足分を臨時財政対策債により対応することが通例となり、しかも、年々その額が増えている状況は危機的である。平成22年度政府予算では、地方交付税について約1.1兆円の増額が盛り込まれたものの、地方における税収の落ち込みを補うまでに至るか不透明であり、制度の抜本的な見直しが必要であることは、論をまたないところである。
特に、現在の深刻な経済状況においては、地域の特性を踏まえた産業の振興や雇用の創出等、景気浮揚の面からも地方財政の果たす役割は極めて大きく、地方財政の充実が強く求められるところである。
しかしながら、三位一体改革の際、地方交付税が大幅に削減され、その結果、今日の地方の疲弊を増大させる一因となった経緯がある。
よって、国においては、地方交付税制度の改革を、国の財政再建の手段とすることなく、経済対策及びセーフティーネットの確保の観点からも推進するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月26日
埼玉県議会議長 奥ノ木信夫
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣 様
財務大臣
行政刷新担当大臣
国家戦略担当大臣
首都圏中央連絡自動車道(圏央道)及び東京外かく環状道路(外環)の早期完成を求める意見書
首都圏の高速道路網は、東京都心から放射状に延びる路線は比較的早期から整備されてきたものの、これらをつなぐ環状道路の整備が遅れてきたことから、都心への車両の集中による慢性的な渋滞及びこれに伴う経済損失や、大気汚染等環境の悪化を招き、現在に至っている。
こうした現状を踏まえると、東名道、中央道、関越道、東北道、常磐道及び東関道という我が国の大動脈を結ぶ環状路線である、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)及び東京外かく環状道路(外環)については、その早期完成が強く望まれるところである。
圏央道及び外環は、道路交通の円滑化、環境改善、企業立地の活性化、救急医療体制の強化等に資するだけでなく、我が国が、直面する厳しい経済状況を乗り越え、今後とも国際社会において重要な役割を担うための、日本の成長エンジンとしての首都圏の機能強化の観点から、必要不可欠なものである。
よって、国においては、我が国全体の経済に及ぼす効果等を十分認識の上、圏央道及び外環を早期に完成させるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月26日
埼玉県議会議長 奥ノ木信夫
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
総務大臣
国土交通大臣
国家戦略担当大臣
総合的な自殺予防対策の推進を求める意見書
平成21年の自殺者数は、警察庁によると前年比504人(1.6%)増の32,753人で12年連続3万人を超えた。本県についても、前年比143人増と都道府県別で増加幅が最も大きく、本県議会としてもこの現実を重く受け止めている。
国においては、平成18年に制定された「自殺対策基本法」に基づき設置された「自殺総合対策会議」を中心に対策を進めてきたところである。
自殺の原因は、疾病や経済的な困窮等に加え、職場関係や家庭問題など様々な要因が複雑に関係していることから、国、地方自治体、民間企業、学校、医療機関等が相互に連携して、きめ細かな対策を実施する必要がある。
よって、国においては、かけがえのない命を守るために、先頭に立って、実効性のある総合的な自殺予防対策を早急かつ強力に推進するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月26日
埼玉県議会議長 奥ノ木信夫
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
法務大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣 様
農林水産大臣
経済産業大臣
国土交通大臣
内閣官房長官
国家公安委員会委員長
金融担当大臣
医師や医療従事者の勤務条件の改善等に関する意見書
我が国では、少子高齢化が進む中、国民皆保険を維持し、質の高い医療を安定的に提供していくことが、将来にわたる大きな課題である。
しかしながら、医師不足やそれに伴う地域の病院の閉鎖等、地域医療を取り巻く状況は極めて深刻である。
このような医療に関する喫緊の問題を解消するためには、医師や医療従事者の勤務条件の改善、増員等を行う必要がある。
よって、国においては、医療崩壊を食い止め、医療制度を立て直すために、下記の事項を含む施策を早急に推進するよう強く要望する。
記
1 医師の交替勤務制の促進、不払残業の是正、当直の夜間勤務への位置付け等により、病院勤務医の勤務条件を改善すること。
2 医師や医療従事者が子育てや介護をしながら勤務を継続し、あるいは離職しても復職しやすいよう、病院内保育所の整備など仕事と家庭の両立支援を拡充すること。また、一時休業し、又は離職した医師や医療従事者の復帰のための研修制度等の整備を促進すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月26日
埼玉県議会議長 奥ノ木信夫
衆議院議長
参議院議長 様
内閣総理大臣
厚生労働大臣
児童虐待対策に必要な法制度の整備を求める意見書
全国の警察が摘発した昨年の児童虐待事件は335件、平成20年度に児童相談所が対応した児童虐待件数も42,664件と、いずれも過去最多であり、また、虐待を受けた児童が死亡する深刻な事件も後を絶たない。
現行の児童虐待防止法は、児童の安全確認のための強制的な立入調査や、施設に入所させた子どもに対する保護者の面会・通信の制限等を規定している。
しかしながら、強制的な立入調査に裁判官の許可状が必要なことや、保護者による親権を理由とした調査の拒否等により、事案の把握に時間がかかりその間に虐待が重度化するなど、現実の事案に迅速に対応できない状況にある。
よって、国においては、児童虐待対策を推進するために、下記の事項を実現するよう強く要望する。
記
1 正当な理由がなく保護者が児童相談所による安全確認を拒否した場合にも、児童相談所、市町村及び警察の連携の下に、事案を早期に解決できる法制度を整備すること。
2 監護権等の親権の一部・一時停止を可能とする、より弾力的に親権を制限できる法制度の整備を進めること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月26日
埼玉県議会議長 奥ノ木信夫
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣 様
法務大臣
厚生労働大臣
国家公安委員会委員長
介護保険制度の抜本的な基盤整備を求める意見書
介護保険制度がスタートしてから10年を迎えたが、介護現場では深刻な問題が山積している。特に特別養護老人ホームの入所待機者は42万人にも上り、在宅介護においても家族の心身の負担等は深刻である。
介護保険を利用している要介護認定者とその家族、そして介護事業者及び介護現場で働いている人等、介護保険制度にかかわる人々から、必要なサービス及び介護施設の確保、経済的負担の軽減、介護報酬や処遇の改善等を要望する切実な声が数多く上がっている。
また、15年後の2025年には65歳以上の高齢者人口がピークを迎えると言われている。今後更に進展する超高齢化社会を見据え、「安心して老後を暮らせる社会」の実現を目指すには、介護施設の大幅な拡充や在宅介護の支援強化、利用者負担の抑制、公費負担割合の引上げ等、必要な見直しが求められている。
そのために、2012年に行われる介護保険制度改正では、抜本的な制度設計の見直しが必要である。
よって、国においては、介護保険制度の抜本的な基盤整備を行うために、特に下記の事項について早急に取り組むよう強く要望する。
記
1 2025年までに特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型医療施設、有料老人ホーム及びケアハウスの増設により、「介護施設の待機者解消」を目指すこと。
2 在宅介護への支援を強化するために、24時間365日の訪問介護サービスの大幅な拡充を行うほか、家族介護における「レスパイト(休息)事業」も大幅に拡充すること。
3 煩雑な事務処理の仕分けを行って、要介護認定に係る手続を簡素化し、利用しやすい制度とすること。
4 介護従事者の大幅給与アップ等の待遇改善につながる介護報酬の引上げを行うこと。
5 介護保険料の上限が高くなりすぎないように抑制するため、必要な措置を講じること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月26日
埼玉県議会議長 奥ノ木信夫
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
財務大臣
厚生労働大臣
人権救済(擁護)法案に反対し完全撤回を求める意見書
過去に広範な国民の強い反対により成立しなかった人権擁護法案について、政府は、新たな法案を早期に提出したい旨を表明している。
しかしながら、当該法案について詳細は不明であるものの、人権侵害の定義や政府から独立した強大な権力を有する人権救済機関の設置に懸念がある。
また、当該機関の強大な権力の下、国籍条項の具備がなされない状況での人権擁護委員の委嘱により、恣意的な権限行使の懸念もある。
なお、政府から独立した人権救済機関の設置については、平成5年12月の「国内機構の地位に関する原則」(パリ原則)、平成10年11月の国連の国際規約人権委員会による我が国に対する勧告等により、その必要性が謳われてきた。
しかしながら、パリ原則の趣旨は、公務員による人権侵害を調査・救済し、不服申立てに対応するための独立した機関の設置であり、私人間の人権侵害問題のための機関の設置を想定しているものではない。
以上のことから、国民の言論、表現の自由を侵害するおそれがある人権救済(擁護)法案の提出に強く反対するものである。
よって、国においては、国民の強い懸念を踏まえ、人権救済(擁護)法案を完全撤回するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月26日
埼玉県議会議長 奥ノ木信夫
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
総務大臣
法務大臣
外務大臣
内閣官房長官
国立戦没者追悼施設の設置に慎重な対応を求める意見書
戦没者に対する追悼の中心的な施設である靖国神社は、国のために尊い命を捧げた先人の霊を慰めるとともに、その業績を後世に伝えてきた。そして長きにわたって、多くの国民にとって戦没者への追悼のために最も大切な施設となっている。
こうした中、現在、国は、この靖国神社に代わる新しい戦没者追悼施設の設置に積極的な姿勢を打ち出している。
しかしながら、この新施設を設置することは、戦没者追悼という厳粛な営みや、国民の戦没者追悼の思いを混乱させる懸念がある。また、国民的合意の得られない施設において、諸外国の来賓等に対して表敬や追悼を求めることは、大いに問題があると言わざるを得ない。
よって、国においては、戦没者追悼施設の設置について、国民の合意が得られるよう慎重に対応することを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月26日
埼玉県議会議長 奥ノ木信夫
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
厚生労働大臣
内閣官房長官
薬物乱用対策と依存者の社会復帰に向けた支援体制の強化を求める意見書
全国的に薬物に関する事件が相次いで発生し、大きな社会問題となっている。薬物乱用の背景には、薬物に対する規範の低下から警戒心や抵抗感が薄れ、安易に手を出すケースや、携帯電話やインターネットを利用した密売方法が巧妙化し、容易に薬物を入手できる状況がある。覚せい剤等の薬物が日常生活に深く浸透し、小学生や中学生を含む少年にまでまん延していることは、憂慮すべき事態である。
薬物の乱用は、使用者の身体や精神、生命に危害を及ぼすばかりでなく、家族崩壊や更なる事件への発展、青少年の健全育成への阻害等、社会の秩序を乱す許されない行為であり、更なる薬物乱用対策の強化が求められている。
また、薬物の再乱用の防止については、治療とともに薬物使用とそれにまつわる生活習慣からの脱却が重要であり、覚せい剤事犯における再犯率が依然高水準で推移していることから、薬物依存者のアフターケアと社会復帰を支援していくことが必要である。
よって、国においては、国民に対する広報啓発活動、青少年に対する指導・教育の充実、インターネット上での違法販売の取締りの徹底等、薬物乱用の根絶に向けた対策の強化に積極的に取り組むとともに、薬物依存症から社会復帰するための支援体制の強化に向け、法体系や制度の見直しを早急に進めるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月26日
埼玉県議会議長 奥ノ木信夫
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
法務大臣
外務大臣
財務大臣 様
文部科学大臣
厚生労働大臣
国土交通大臣
内閣官房長官
国家公安委員会委員長
教育の政治的中立の確保を求める意見書
教育基本法第14条第1項は「良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない。」と定め、同条第2項は「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない。」と定めている。このことは、学校の教育活動が一党一派の思想に偏ってはならないことを明らかにしている。
しかしながら、これまで教育現場において政治的に偏った立場で行動し、大きな批判を浴びてきた日本教職員組合と、政府・与党との異常ともいえる密接な関係は、多くの国民が大変危惧しているところである。
実際、新政権発足早々に、制度面では、時代の変化に的確に対応した教員を養成し技能を向上させる目的で導入された「教員免許更新制度」の廃止を含む抜本的見直し、更に「全国学力・学習状況調査」の悉皆方式から抽出方式への変更、また、教育内容面では道徳教育予算の縮小等が、実行に移されている。
また、現政権は、教育の地方分権化や現場主義化を政策に掲げているが、教育の政治的中立が確保されない中でこれらの政策が推進されることは、大変憂慮されるところである。
よって、国においては、十分な検証もなされていない「教員免許更新制度」の改廃や教育内容の見直しを行う前に、違法な政治活動を行った教員に対する刑罰規定を設ける法改正を行うなど、何よりもまず、教育の政治的中立を確保する施策を推進するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月26日
埼玉県議会議長 奥ノ木信夫
衆議院議長
参議院議長 様
内閣総理大臣
文部科学大臣

