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掲載日:2023年12月18日

令和2年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(村岡正嗣議員)

深刻な新型コロナウイルス感染拡大から県民の命とくらしを守れ - 孤立と困窮に苦しむ学生の実態を把握し、緊急支援を求める

Q  村岡正嗣  議員(共産党

コロナ禍の下で学生も危機的な状況に置かれています。私は先日、若い皆さんから直接お話を聞くことができました。「オンライン授業のため一コマ授業のたびレポート提出で、1週間で膨大な量のレポートに追われる」「まだ大学に行ったことがない。私は本当に大学生なのか」「今日もコンビニの定員さんとしかしゃべっていない」の声です。今の大学ではオンライン授業が続き、学生が部屋にこもり課題に追われ孤立し、危機的な精神状態に追い込まれていると聞きました。
加えて、コロナ禍で家族や学生自身の収入は激減し、コロナ対応で逆に出費は増え、生活困窮が広がっています。アルバイトのシフトが入らないので御飯が食べられない、1日1食にして、とにかく動かないようにしている。お米を炊いてお醤油をかけて食べている。果物や野菜はぜいたく、安いもやしが学生の味方ですとの悲痛な訴えに胸が痛みました。
授業のリモート化に伴って、パソコンやWi-Fiなどの通信費、水光熱費の増加など経済的負担は増すばかりとのこと。マスコミは、あしなが育英会の奨学金受給者の4人に1人が退学を考えたことがあると報道しました。そもそも日本の学費が高過ぎることが問題の根本にあります。学生たちの実態の深刻さに、政治の責任を痛感した思いです。
まず、こうした学生の抱える不安や食べることさえ難しい生活困窮について、知事はどう思われますか、認識をお答えください。
こうした状況の中、学生を心身両面から支援するフードパントリー、いわゆる食料支援プロジェクトが各地で取り組まれています。私の地元の東川口駅近くで行われたフードパントリーに参加させてもらいました。主催団体の日本民主青年同盟は、全国32都道府県で約300回、大学周辺の公園や公民館、駅前等を利用して食料品や日用品等を無料で配布する緊急食料支援に取り組んでいます。
埼玉県の民青は11月末時点で延べ20回以上、フードパントリーに取り組み、900食分、1.8トンの米を配布してきました。費用は県民からの温かい寄附だそうです。食料を配る一方で、その悩みを聞き、具体的支援もしています。
貧困家庭を対象にしたフードパントリーは、様々な団体によって取り組まれ全県に広がっています。そこで提案ですが、こうした団体に県内にある大学周辺でフードパントリーを行ってもらえるように県にコーディネート役を果たしていただきたいが、福祉部長よりお答えください。

A  大野元裕  知事

学生の抱える不安や食べることさえ難しい生活困窮についての認識でございます。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、パートやアルバイトをしている学生の方々は勤務日数や労働時間の減少など雇用環境が厳しくなっております。
5月に行われた全国大学生活協同組合連合会のアンケート調査でも、5割以上の学生がアルバイト収入が減少する見通しであり、6割以上がこの先、経済的な不安があるとの回答がありました。
コロナ禍が続く中で、学生の経済的な負担感や不安感は増しており、この状況が長く続くと希望ある若者の未来を奪いかねず、心を痛めております。
県では、これまでコロナ禍での生活や資金、住まいに不安がある方々への相談先や支援制度について、彩の国だよりや新聞、県ホームページなどにより周知をしてまいりました。
加えて、新型コロナの影響で生活資金を必要とする方に貸し付ける資金について、学生向けのチラシを作成し県内182の大学や専修学校

 

に配布し、貸付を行っているところであります。一方で、学生の相談先は友人や保護者、兄弟姉妹など身近な人が多いと聞いておりますが、内容によっては、公的な相談機関の窓口を利用することも必要と考えます。
生活に困窮する学生の相談先として自立相談支援機関が県内に59カ所あり、その存在を認識していただけるよう、大学

 

 

に更に周知するとともに、生活資金貸付けについても学生向けオンライン広報するなど大学に依頼してまいります。生活に困窮する学生を誰一人取り残さず、夢と希望の持てる埼玉の実現に向けてしっかりと取り組んでまいります。

 

A  山崎達也  福祉部長 

 

「大学生を対象としてフードパントリーを行うよう、県がコーディネイトすること」についてお答えを申し上げます。
県では、これまで、ひとり親世帯を対象に食料を配布するフードパントリーに対して、食材や開催場所を提供する県内企業とのマッチングを行い、その活動を支援してまいりました。
コロナ禍において、困窮する大学生に対してもフードパントリーの活動が広がっていくことは、意義があると認識しております。
フードパントリーは、表に現れにくい支援を求める声に、それを知り、役に立てればという多くの人の想いが響いて成り立つものと思っております。
そうしたことから、まずは、大学

を通じて、コロナ禍で困窮している大学生の声やフードパントリーへのニーズ

 

について把握してまいります。また、大学生を対象としたフードパントリーを実施したいという意向のある団体などには、セカンドハーベスト・ジャパンやフードバンク埼玉などの食材を提供する団体を御紹介させていただきます。
今後は、大学生を対象としたフードパントリーの支援について、運営団体等の御意見を伺いながら、検討してまいります。 

 

 

 

  •  上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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