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掲載日:2020年3月31日

令和2年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(町田皇介議員)

直轄警察犬・警備犬、嘱託警察犬の活用と体制強化について

Q   町田皇介  議員(民主フォーラム

全国では、犯罪捜査や行方不明者の捜索などを担う刑事部門の警察犬のほかに、災害現場の生存者の捜索や爆発物の捜索、犯人の制圧に当たる警備部門の警備犬が活躍しております。
本県では今年度より、県警が直接管理する直轄警察犬・警備犬の運用が始まりました。これまでは必要に応じ民間の嘱託警察犬と嘱託指導士に出動を求めていましたが、これからは課題であった危険が伴う事案や秘匿性が高い現場への出動、初動捜査の迅速化など、直轄警察犬・警備犬の効果的な運用が期待されているところであります。
先日、昨年4月に開設された上尾市にある警察犬センターに伺いました。鉄骨2階建てのセンターでは、犬房や診察室、病犬舎などが完備され、訓練場では直轄警察犬がにおいを手掛かりに対象者を追跡する足跡追及訓練や、警備犬がロッカーに隠された爆発物を捜索する訓練などを見学させていただきました。
さて、いよいよ本年7月には東京オリンピック・パラリンピックが始まります。本県は東京都に次ぎ4会場5競技が実施される予定ですので、昨年のラグビーワールドカップ以上に国内外から多くの方々が本県に訪れることになります。期待が大きい反面、テロの脅威をいかに未然に防いでいくのか、官民一体となった対策も重要となります。
また、近年の本県を取り巻く状況を見ますと、異常気象も頻発しており、さらには首都圏直下型地震なども想定されております。加えて、全国一のスピードで高齢者が急増する本県においては、行方不明者の捜索数も増加傾向にあるという状況もございます。そのようなことを踏まえましても、警察犬や警備犬が果たす役割は、今後ますます大きなものとなると考えています。
そこで、警察本部長にお伺いいたします。
まず、直轄・嘱託警察犬と直轄警備犬のこれまでの活用状況と実績についてお聞かせください。また、今後直轄警察犬と指導士の増頭、増員について御所見をお伺いいたします。
次に、警察犬の指導士についてです。
現在、本県警の指導士は男性しかおらず、例えば捜査の際、女性の更衣室やトイレ、授乳室など、ちゅうちょしてしまうような現場があるのではないかと危惧します。そこで、女性指導士の任用も検討すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
最後に、警察犬の採用犬種についてです。
日本警察犬協会は、警察犬に適している犬種として、ドイツ・シェパードやドーベルマンなど7種を挙げています。しかしながら、現場によってはこのような大型犬種が適さないような状況もあるのではないかと考えます。全国では数は少ないながらも、チワワなど小型犬が嘱託警察犬として活躍している事例もあります。
そこで、大型犬種以外の犬種を警察犬に導入することについて、御所見をお伺いいたします。

A   高木紳一郎   警察本部長

まず、直轄・嘱託警察犬と直轄警備犬のこれまでの活用状況と実績についてでございます。
従前の嘱託警察犬制度では嘱託指導士が民間の方であることから、常時出動態勢がとれず出動及び現場到着に時間を要することや、危険が予想される現場や秘匿性の高い現場には出動の要請を慎重にならざるを得なかったことから、平成31年4月から直轄警察犬・警備犬の運用を開始いたしました。
警察犬につきましては、犯罪捜査における犯人の追跡活動や行方不明者の発見活動等に活用しており、令和元年中は、793件の現場に出動し、そのうち直轄警察犬は201件の現場に出動しております。
直轄警察犬の導入により運用範囲が拡大されたほか、より迅速な出動が可能となり行方不明者の早期発見、事件解明等の実績を上げております。
また、警備犬につきましては、施設等に仕掛けられた爆発物の探知等に活用しており、昨年開催されたラグビーワールドカップの会場警備に出動するなどテロの未然防止活動に効果を発揮しております。
次に、直轄警察犬と指導士の増頭・増員についてでございます。
現在、県警察では、直轄警察犬6頭及び同指導士7名の体制で運用しておりますが、警察犬は、秘匿活動や薬物・銃器捜査等の特殊な事件にも活用が可能であり、活動が多岐に渡っていることから、今後、警察犬の増頭、指導士の増員の必要性を検討してまいります。
次に、女性指導士の任用についてでございます。
直轄警察犬指導士7名につきましては、全て男性警察官ですが、性犯罪の被害への二次的被害などに配意した対応等も考えられることから、職員の適正や希望を踏まえ、今後、女性指導士の任用を検討してまいります。
次に、大型犬種以外の犬種の導入についてでございます。
直轄警察犬につきましては、警察犬としての特性を備えているとされるシェパード等の大型犬を運用しておりますが、秘匿性の高い現場などでは小型犬種の警察犬の活用は有効と考えられますので、今後、警察活動や現場の状況等に応じた小型犬種の導入について、その必要性を検討してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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