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ページ番号:170424

掲載日:2022年8月15日

令和元年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(中屋敷慎一議員)

知事公約と今後の施策展開について

Q   中屋敷慎一  議員(自民

このたび発表された知事公約の実現に向けた取組工程表は、9月定例県議会の議論を受け、知事の5大プロジェクトと各施策の4年間の具体的な内容やその工程をより明らかにするために、知事に御提出いただいたものです。今議会では、私を含め8名の自民党県議団所属議員が様々な角度から質問させていただきましたが、理解が深まったとは言えない状況です。
何がそうさせるのか、どうお尋ねすれば私たちの疑問が解消されるのかと思い悩んでいるときに、同僚議員が、大野知事よりわずかに早く当選を果たされた群馬県知事をお務めの山本一太知事の「全力疾走366プラン」という、まずこの1年間366日の間に新群馬の創造に向けたスタートダッシュをどう決めていくかという工程表を発見してくれました。これがその366プランの工程表です。
そして、皆さんによりお分かりをいただきたいということで、ちょっと遠くて申し訳ないですけれども、見てください、いいですか。この366プランは群馬の未来を描く新総合計画の策定、県民幸福度を高める群馬SDGsイニシアチブの展開、知事公約を実現する具体策のクイック展開を示しています。
この中で、私が感心させられたのは、知事公約を実現する取組の中で、1、知事公約で約束したテーマは各種計画の策定を待たず、トップダウン・アンド・ボトムアップでクイックに展開すると宣言し、トップリーダーとしての覚悟を示していること。2、知事の政策を具現化したプロジェクトを推進する上でも、重点的な施策は知事、副知事直轄で推進していくと宣言していること。3、366日の間に、まず令和2年度の当初予算編成の中で、施策の具体化、精査をした上で、プロジェクトを動かしつつ、令和2年度中に2度の補正予算を予定するなど、短期間の間にPDCAサイクルを回し続ける覚悟を示している。これなどが挙げられます。
正にこの工程表からは、山本新知事が新しい群馬県を作り上げていくためのスタートダッシュをトップリーダーの決意とともに伝えていると感じました。きっとこれを御覧になられた群馬県民は、山本知事を選んでよかったと思われるはずです。私は、この5日間の大野知事との議論の中でお示しいただいた工程表から、そうした思いを受け取ることはできませんでした。本当に残念です。
その上、驚いたことに知事は、昨日、我が会派の美田議員の質問に対する答弁の中で、「今回示した工程表は単に施策の進め方として取りまとめたものであります」とお答えになっています。そもそも私たちが9月定例会で知事に工程表を求めたのは、私たちから見れば明らかに実現不可能な政策が見受けられたからです。それでも知事は129の公約を実現できるとお考えになったからこそ、工程表をお示しになったのではないでしょうか。
しかし、今回御提示いただいた工程表は、残念ながら知事の公約実現の根拠とはなり得ませんでした。実現年度も定まらず、具体的な施策の提示もありませんでした。むしろ選挙の際に、県民に訴えられていたときの知事公約から後退しているのかなとさえ感じられました。私は、政策の方向転換か、知事公約実現に向けた納得できる新たな根拠を示す必要があると思います。政策が実現不可能であれば、県民の貴重な税金を投じることは決してできないと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。

A   大野元裕   知事

山本一太群馬県知事の工程表、「全力疾走366プラン」につきましては、私も拝見をさせていただきました。
議員お話しのとおり、「具体策のクイック展開」「直轄での強力な施策推進」「予算編成の時期」が記載をされておりました。
公約や工程表の示し方は人それぞれ異なると思いますが、「具体策のクイック展開」においては、公約で掲げられた180の項目のうち、五つの重点政策の工程が記載をされています。
この工程表は、策定の時点では公約の項目全てについて記載ができないとして、主な15項目について、来年10月までの取組を記載したもの、と御本人が説明をされておられます。
他県の知事の公約及び工程表に関し評価することは避けたいと思いますが、山本一太知事の公約に関する工程表が、公約の一部のみを取り上げているのに対し、私がお示しした工程表では公約に掲げた128項目すべてについて、現時点で見通せる工程を5年間分記載をさせていただいており、そのうち5大プロジェクトなど35の重点項目については、それぞれ詳細な工程を、直ちに取り組むもの、方向性を示すもの等に分け示させていただいております。
またその上で、いくつかの重要な施策については直轄プロジェクトとして立ち上げ、力強く推進するつもりでございます。
今回、取組の方向性を踏まえて、施策の進め方として取りまとめた工程表は、第一に、公約各項目を県の施策として取り組んでいくためには、まずは職員との議論を経て共有していくことが必要と考えたために作成いたしました。
また、今後、県民や県議会議員の皆様をはじめ、あらゆるステークホルダーの皆様に御意見をいただくため、公表もさせていただきました。
現在、令和2年度の予算編成作業などを通じて、施策としてそれぞれをブラッシュアップしているところでございます。
公約に掲げた施策につきましては、議会の皆様の御意見もお伺いしながら、5か年計画にどのように反映するのか、来年度中に検討をしたいと考えております。 
私は、知事選挙に臨み強い思いと志をもっておりました。これまでの県の取組に、私が考えた外部からの視点、新たな視点で取組を加え、埼玉県をもっと良くしていきたい、との強い決意をいたしました。
また、誰一人取り残さない、日本一暮らしやすい県にする、という不退転の思いを抱きました。
埼玉県は75歳以上の高齢者が日本で最も早いペースで増加するなど、世界で誰も経験したことがない少子高齢化など、時代の大きな変化に直面いたします。
そのような中、時代の変化に合わせ、未来に向けて大きく舵を切るために、あえて中長期の視点で将来を見据えたビジョンとなるような項目も、公約に掲げさせていただきました。
公約に掲げた項目を実現するためには、様々な課題に対して、正面から向き合い、現実的な視点も加えていかなければなりません。
固い信念に加えて、中長期のビジョン実現までには困難や紆余曲折もあろうかと思い、したがって時には柔軟な対応も求められるかと思います。
それでもなお、その実現に向けてリーダーシップを発揮し、全身全霊で取組を進めてまいります。
一方で、独りよがりになることなく、県民目線で、効果的で効率的になるよう、常にチェックもさせていただきたいと思っています。
また、民意を代表している県議会議員の皆様の御協力・御知見を賜ることも必須だと考えています。
私は、より一層魅力・活力にあふれる「日本一暮らしやすい埼玉県」の実現に向け、全力で取り組んでまいります。

再Q   中屋敷慎一  議員(自民

私がお尋ねしましたのは129の施策、これが実現できるかということでお尋ねをした部分がございました。その御説明の中に、力強く推進するというお答えがございましたが、それは129を力強くお進めになるのかどうなのか、まずそこが1点です。
そして、時に求められる柔軟な対応、これは一体何を意味しているのかというのが、私にはちょっとは理解しがたかったかなと。柔軟な対応、臨機応変にとかいろいろな言葉がありますけれども、その進んでいく中での柔軟な対応というのは一体何なのかということ、これはもうお答えをいただかないと今日は眠れなくなっちゃいますので、その点よろしくお願いします。
それから、もう1点です。先ほどここに大きく、他県の知事のものですけれども広げさせていただきました。あれによって私が何をお伝えしたかったかというと、分かりやすさです。何をどうしようとするということが明確に入っています。そういうものを御提示いただくと、私たちも、遠くからは見えないんで分からない方もいらっしゃるんですけれども、県民も私たちも理解しやすくなるんじゃないかというふうに思うわけですね。いつのどの時期に何をしますよというのが入っている。
確かに知事の御提示になった工程表も精査、検証というのは入っていますよ。だけれども、その時期に、例えば展開していく中で、補正予算で新たな予算組みしようじゃないか、それは恐らくこの先におやりになろうと考えているとは思いますけれども、その分かりやすさというところをどう作っていただけるか、この点についてお答えをいただきたいと思います。

再A   大野元裕   知事

最初の御質問であります、129の施策全てについて力強く推進をしていくのか、という御質問につきましては、128プラス1のこの項目につきまして、重点項目について詳細な工程を示させていただいたとおり、直ちに取り組むもの、方向性を示すもの等に分けてはおりますけれども、実現に向けて、全力で取り組んでいく所存でございます。
二つ目の、時に求められる柔軟な対応についての御質問でございますが、先ほどお話をさせていただいたとおり、私が示させていただいた公約の中には、今埼玉県が直面をしている大きな変化に対応し、未来に向けて大きく舵を切るために、中長期的な視点で将来のビジョンを示させていただいたものも含まれております。
この実現に向けて全力を挙げて取り組みますが、中長期のビジョン実現につきましては、様々な紆余曲折、困難もあろうかと思っております。
従いまして、専門家の御意見やあるいは県議会の皆様からの御意見も踏まえて、柔軟に取り組まさせていただく、その姿勢も併せ持つ必要があると、このように考えておるところでございます。
そして三つ目の、先ほどの掲げられた工程表、示された工程表のように分かりやすく説明をすることについてでございます。
先ほど申し上げましたとおり、他県の知事が掲げられた公約及び工程表について、評価することは避けたいと思いますが、すぐに着手できるものの一部に関しては当然、あのような形でお示しすることはできると思いますけれども、私は128項目全てを書かせていただいたものには、その性質が異なるものも入っております。
他方で、御指摘でございますので、不断に是非ともその示し方、分かりやすさについては、改革、改善に努めていきたいとこのように思っております。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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