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掲載日:2019年7月11日

令和元年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(日下部伸三議員)

埼玉県指定文化財の維持管理について

Q   日下部伸三   議員(自民

私の選挙区に昭和33年に県指定文化財となった大塚古墳という史跡がございます。その所有者さんから、もう自分も高齢になり、もう斜面の部分の草刈りと掃除ができないので県で維持管理してほしいという陳情を受けたのが、4年前の平成27年5月20日のことであります。所管である県の生涯学習文化財課に相談したところ、通常その史跡のある市町村、大塚古墳の場合はさいたま市に維持管理をお願いすることになるという回答でしたので、さいたま市の文化財保護課に相談すると、市で県の指定文化財を維持管理する予算はありませんとの回答でした。
県でも市でも維持できないのならば、西大宮駅まで徒歩2分の立地条件なので、競売に出すから市の指定を解除してほしいという所有者さんの意向を県と市の担当者に伝えたところ、さいたま市が部分的に発掘することを検討いたしましたが、部分的な発掘では何も出なかった場合、あるいは経典しか出なかった場合、経塚の場合ですね、という場合、問題が生じ、膠着状態に陥りました。
そこで、平成29年6月定例会の一般質問で、私この問題を取り上げさせていただき、「今後、所有者の高齢化に伴い県指定文化財の維持管理が困難になることが予想されるので、県指定文化財の指定解除、あるいは継続的維持管理に関わる要綱を早急に策定すべきと考えるがいかがか」と質問したところ、教育長の答弁は、「県指定文化財の維持管理については、一律に基準を定めることよりも個々の文化財の状況に応じて関係者が協議し、最良の方向を見出していくことが望ましい」というふうに答えております。この答弁から2年間、埼玉県もさいたま市も何もしておりません。
この大塚古墳の所有者さんは私の患者さんでございまして、既に86歳になられました。先日、外来受診時に「結局、市も県も全く動かない。私も息子も維持管理する気はないので、古墳も土地も県に寄附する」と申されております。教育長の言う個々の文化財の状況に応じて対応するやり方では、問題解決に向けた進捗が何も見られない結果になっておりますので、改めて県指定文化財の指定解除、あるいは継続的維持管理に関わる要綱を早急に策定すべきではということについて、教育長にお伺いいたします。

A   小松弥生   教育長

県指定文化財の指定解除や維持管理については、埼玉県文化財保護条例により規定されております。
県指定文化財は、将来にわたり保存すべき県民共有の財産であることから、指定解除につきましては、その価値を失った場合とされております。
維持管理につきましては、御質問の草刈りやお掃除などでございますけれども、所有者が行うこととされており、特別な事情がある場合には、所有者が自らに代わり維持管理を行う「管理責任者」を選任することができることになっております。
また、所有者が維持管理を行う場合であっても、その負担を軽減するため、協議により、地元市町村に協力を仰ぐ場合もございます。
こうしたことから、前回の議員からの御質問のあとも、県は、大塚古墳について、さいたま市教育委員会と所有者の協議を促してまいりました。
さいたま市教育委員会は、草刈りなどを引き受けていただける複数の団体を探し、所有者と協議を行いましたが、協議が整わなかったと聞いております。
大塚古墳については、所有者とさいたま市の協議により、適切な維持管理が図られるよう、引き続き助言や調整などに努めてまいります。
県といたしましては、県指定文化財の指定解除や維持管理については、既に条例に定めがあることから要綱の策定はせず、関係者間の協議により、個々の文化財に適切な方法を見出してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。  

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郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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