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掲載日:2019年7月11日

令和元年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(日下部伸三議員)

架換えが決定しているJR川越線の荒川橋りょうの複線仕様について

Q   日下部伸三   議員(自民

荒川の決壊は甚大な被害を招くため、国の事業で2018年度から2030年度の13年間で1,670億をかけ、そのうち県の負担も130億円ございますが、堤防のかさ上げと第二、第三調節池の大規模改良工事が行われます。この事業では、低位置にあるJR川越線の鉄橋からの決壊を防ぐため、鉄橋をより高い位置に架け換えることも決定しております。私が国交省に鉄橋の架換えに幾らかかるのか聞いてみましたところ、単線で架け換える予算で約200億円、国とJRは「これ以上出せません」との回答でした。ただし、鉄橋を複線仕様にする不足分を関係自治体が負担するなら、複線仕様の架換えも可能とのことでした。
私は、この機会を逃すとJR川越線の複線化は永久に難しく、土台だけでも複線化に対応できるものにしておくべきと考え、今年3月の予算特別委員会で「次の6月定例会に補正予算で調査費を計上すべきでは」と質問したところ、企画財政部長の答弁は、まだ調査費を予算措置する段階ではない旨の、インフラ整備に力を入れない上田県政を象徴するような答弁でした。
今定例会24日の関根議員のJR川越線の複線化の延伸に関わる質問に対し、企画財政部長は「JR東日本が複線化を検討するためには、地元市の意向が重要であります。今後、地元市において方向性が定まり、JR東日本が複線化検討に値する効果を認めた場合において、調査費等の検討をすべきものと考えております」というのんきな答弁をいたしましたが、この鉄橋の架換えは後ろが2030年度と決まっており、用地買収の期間などを考えるとそんなに時間的余裕はございません。
私は、さいたま市の清水市長、川越市の川合市長とも意見交換しましたが、この機会を逃すとJR川越線の複線化は永久に難しく、土台だけでも複線化に対応できるものにしておくべきという認識は一致しております。鉄橋の架換えについては地元市の方向性は既に定まっており、方向性が定まっていないのは埼玉県だけであります。
改めて、企画財政部長に3点伺います。
地元市の意向が重要と言われましたが、本県のような複数の市に関わる課題こそ県がリーダーシップをとるべきと考えますが、いかがでしょうか。
遅くとも今年度中に調査費を計上し、国、JR、県、さいたま市、川越市の5者による正式な協議会を設置し、複線仕様の鉄橋の建設には幾らかかるのか、土台だけでも複線仕様にした場合は幾らなのか、関係自治体の負担割合をどうするのかという議論を開始すべきと考えますが、企画財政部長の御所見をお聞かせください。
2017年度から開始された極めて評判の悪い多子世帯応援クーポン事業に、令和元年度は5億7,582万3,000円の予算がつけられておりますが、開始翌年、2018年の埼玉県の合計特殊出生率は前年の1.36から0.02ポイント下落し、1.34となっております。合計特殊出生率の全国平均との差も2017年の0.07から2018年は0.08へ拡大し、埼玉県の出生数も2017年の5万3,069人から2018年は5万1,241人に減少しており、少子化対策の効果は認められておりません。
そこで質問でございますが、JR川越線の荒川橋梁の複線仕様の調査費と、費用対効果が認められない多子世帯応援クーポン事業の予算のどちらの優先順位が高いとお考えかも併せてお答えください。

A   石川英寛   企画財政部長

まず、複数の市に関わる課題こそ県がリーダーシップをとるべきについてです。
複線化につきましては、混雑の状況、沿線開発に伴う今後の輸送状況などを踏まえ、基本的には鉄道事業者のJR東日本が判断します。
JR東日本は、現在の利用状況では複線化の必要性は低いとの見解を示しています。
JR東日本が複線化を判断するためには、地元市のまちづくりにより沿線人口などの利用者を増加させる必要があり、地元市の意向が重要であります。
県としましては、地元市を含めた関係者間の検討にできる限りの協力をしております。
次に、今年度中に調査費を計上し、5者による正式な協議会を設置し、議論を開始すべきについてです。
現在、県とさいたま市、川越市にJR東日本と国を加えた5者による打ち合わせの場を設け、意見交換を行っていますが、複線化の可能性を検討している段階であると認識しています。
橋りょう架換えの具体的なスケジュールや複線化の目安となる利用者数が示されていないといった議論もあります。
また、両市の議会においては川越線複線化について、5者の間で情報共有を図りながら、可能性の検討や研究を進めていく旨の答弁がなされています。
こうした状況を踏まえ、調査費については、今後、地元市において方向性が定まり、JR東日本が複線化検討に対する効果を認めた場合において、検討をすべきものと考えています。
次に、JR川越線の荒川橋りょうの複線仕様の調査費と多子世帯応援クーポン事業の予算についてどちらの優先順位が高いかについてです。
多子世帯応援クーポン事業は、第3子以降が生まれた世帯に子育てサービス等に利用できるクーポンを配布して育児にかかる負担を軽減する少子化対策事業です。
この事業は平成29年度から予算化され、実施されています。
一方で、川越線の複線化については、交通分野に関するものであり、また、今後の可能性を検討している段階であることから、両者はおのずと異なるものと考えます。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。  

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