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掲載日:2021年12月14日

平成30年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(並木正年議員)

警察官の安全対策を強化すべき

Q   並木正年   議員(県民

今年6月、富山県内の交番で元自衛官の男が警察官を刺し、拳銃を奪った後、近くの小学校内にいた警備員へ発砲し、2名が亡くなるという事件が発生しました。また、仙台市の交番でも警察官が刺殺される事件が9月に発生しています。交番や駐在所は、県民をはじめ外国人などの問合せも多くある多様な相談窓口であり、また、警察官OBである交番相談員も勤務するなど、いわば広く開放された場所です。
現在、本県には250か所の交番と119か所の駐在所が設置されています。仙台市の事件では、交番内に防犯カメラの設置がなかったため、どのようなやり取りがあったのかなど事件の詳細は分かっていません。今回のようなケースは決してあってはなりませんが、交番や駐在所に防犯カメラを設置することは、犯罪の未然防止、事件事故の立証や検証にもつながりますので、極めて有効な手段だと思います。
そこで、現在、交番や駐在所の安全管理はどのように図られているのか。また、レイアウトの工夫など、事件後に本県ではどう安全対策が図られたか。さらに、県内の交番と駐在所に防犯カメラや通報システムの設置を早急に進めるべきと思いますので、警察本部長に伺います。
次に、装備品の充実について伺います。
警察官の身に危険が及ぶのは、活動時ばかりではなく、地域住民の安心・安全のよりどころとなる交番、駐在所にも危険が及んでいます。このことから、警察官が身に付けている防刃ベストについて、万一の際にも危険から身を守るために、脇腹や背中も刃物等が防げるような仕様を導入すべきだと、今年の予算委員会で質問しています。
他県では、背中をカバーできる仕様の防刃ベストは約40の県で採用されています。しかし、現在、埼玉県警が装備しているものは平成18年度から導入されたもので、背中が防げる仕様にはなっていません。そこで、警察官の命を守るためにも、新たな防刃ベストの導入を進めるべきだと考えますが、警察本部長の見解を伺います。
また、予算委員会では、本県でも背中までカバーされている仕様の防刃ベストは、数こそ少ないものの、警察署ごとに一定枚数を配備していると答弁されています。しかし、警察署に配備されていることも重要ですが、主に屋外で活動している警察官や交番、また駐在所の現場に配備することこそが最も重要であり、装備品を要望できるような組織づくりも必要と考えますので、警察本部長の見解を伺います。

A   富田邦敬   警察本部長

まず、交番等の安全対策ですが、これは事件前からなのですが、全ての交番及び一部の駐在所には、緊急事態発生時、ボタン押し下げで警察署へ事態を即報する緊急通報装置を設置しているほか、150以上の交番には防犯カメラを既に設置しております。
あわせて、駐在所ですが家族も居住しております。
その様なこともありまして、敷地内への侵入を感知する防護センサーを全ての駐在所に設置しております。
これらについては、ご指摘のとおり、安全対策上極めて有効でありますので、今後とも設置を進めてまいります。
また、交番等事務所内の机やカウンターのレイアウトですが、来訪者が警察官の直近に不意に接近できないように配置するとともに、防護盾等の装備資機材を警察官の手近に設置しているところであります。
さらに、特に事件後ですが、全国レベルで警察官に対して常時警戒意識の保持、それから、いわゆる防刃衣の常時着装の再徹底を図っております。
さらに、拳銃奪取事案を想定した実践的な訓練の実施にも取り組んでいるところでございます。
次に、装備品でございます。
平成13年6月殉職事案がございました。
それ以降、胸部及び腹部を防護する防刃衣を緊急整備したところでございますが、平成18年度以降は、脇腹も防護できるものに改良し、現在、街頭活動に従事する警察官全員分約9,000着を既に整備しております。
また、背面防護板付きの防刃衣についても、9,000着とは別に600着整備しておりますが、今回の事案を踏まえまして、今後は、この背面防護板付き防刃衣を、特に酷暑期であっても活動に支障をきたすことなく長時間連続着装のできるものに改良工夫しつつ、導入していく所存であります。
装備品を要望できる組織でございますが、職員からの職場環境の改善を図る提案制度を昭和48年から、また、職員の発想による装備品を審査する県警開発改善コンクールを昭和60年から実施しているほか、装備品点検の際の意見交換等を行っているところです。
なお、本年開催された警察庁主催の全国レベルの全国警察開発改善コンクールでは、本県作品が警察庁長官賞を受賞するなど、本県の職員の創意工夫は全国でも認められているところでございます。
今後とも現場からの意見要望の聴取、創意工夫の助長に努めてまいります。
交番、駐在所は、地域住民の方々の安全・安心の拠り所であります。
何より危険を感じている方が頼り助けを求める場所でありまして、基本的に来訪者に対して24時間開かれた場所でなければなりません。
ですが同時に、違法行為を企図する来訪者から警察官の身体、生命を守ることも必要でございます。
矛盾する条件ではございますが、交番、駐在所の機能を維持しながら、今後とも最大限その安全対策を進めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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