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掲載日:2023年5月2日

平成30年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(柳下礼子議員)

ホンダ狭山工場廃止撤回へ、県の役割を果たせ

Q   柳下礼子議員(共産党)

昨年10月のホンダ狭山工場の廃止の報道から8か月が過ぎました。この間、私たちはホンダの社員、周辺の商店街、関連企業の皆さんと対話してまいりました。社員は、寄居まで通うのは無理なので辞めるしかない、寄居には全員受けのキャパはないと口々に不安を語っています。会社からは廃止後の雇用方針は一切示されていません。周辺の飲食店はホンダが撤退することにより精神的打撃を受けている、店を他の場所に移そうと思うと語っています。
地元狭山市も調査を行っています。特に非製造業では、169件中55件の事業所が売上の減少、事業所移転、撤退などの悪影響があると回答しています。ホンダへの賃貸不動産は、計9万平方メートルであることも明らかにしております。ホンダの撤退が極めて深刻な影響を地元市民に与えることは必至です。
昨年12月、我が党県議が一般質問した際に、知事は、まず計画の詳細を把握すると答えております。知事、現在把握している状況を御報告ください。
知事は同じ答弁で、地元狭山市や商工団体とともに具体的に対応していかなければならないと答えております。狭山市は、3月にホンダに対して「狭山工場の寄居工場への移転集約に伴う今後の対応について」という文書を提出し、狭山工場の跡地についてはホンダで活用することを第一にしていただきたいなどと要望しています。埼玉県としても、直ちにホンダに対して、狭山工場は廃止ではなく活用せよと要望すべきです。知事、答弁を求めます。
ホンダの発表によると、当初廃止と言っていたホンダが、完成車工場の機能を寄居に集約する、つまり自動車の製造ラインは移転するが、部品などは引き続き狭山工場で製造すると変化してきているようです。この機会を逃さず、ホンダにはっきり物を言うべきです。
ホンダの内部留保は、2016年から17年までに7,400億円を増額し、8兆7,100億円に達しました。これほどの体力のある企業は、地元に対する社会的責任を果たすべきです。また、ホンダ寄居工場、小川工場の誘致政策を進めてきた以上、私は県にも地元に対する責任の一端があると考えます。来るときは億単位の補助で、出ていくのは勝手というのでは、企業誘致政策は成り立ちません。県として狭山工場存続に全力を挙げる決意を固めていただきたい。知事の答弁を求めます。

A   上田清司 知事

本田技研工業株式会社は、1952年に現在の和光市内で白子工場を操業して以来、埼玉県の製造業を牽引してきました。
こうした中、ホンダは昨年10月に狭山工場の生産機能を2021年度を目途に寄居工場に集約するとともに、電気自動車に係るマザー工場機能を新設することを発表いたしました。
この発表後速やかに、県幹部などにホンダの本社や狭山工場、寄居工場を頻繁に訪問させ、情報収集を行わせていますが、現時点では発表以上のことは明らかにされておりません。
ホンダの八郷隆弘(はちごうたかひろ)代表取締役社長が狭山工場の従業員については、「寄居工場に集約しても雇用は維持する」と明言されております。
ただそれ以上の詳しい内容については明らかになっていないため、地元の皆様にとって大変大きな関心だということは私も十分理解しております。
今後も引き続き、自動車生産体制の再編計画の具体的な内容について、ホンダに対し情報収集をしっかりと行ってまいります。
次に、狭山工場活用の要望と存続に全力を上げる決意について一括してお答えをいたします。
今回の再編計画は世界の自動車産業界が大変革する中で、ホンダが世界で戦っていくために新しい生産体制にシフトする決断をしたものだと考えております。
こうした中で地元狭山市にショックがあれば、それを和らげる対応も必要でございます。
しかし、それ以上にホンダがより一層世界に通用するレベルの高い自動車を生産することによって、今後も狭山工場を活用する状況になることを強く期待するものでございます。
私としてはホンダの決断を尊重しつつ、新しい生産体制においても県経済全体に良い影響を及ぼすよう取り組んでいくことが必要だと考えております。
今後ともホンダとは県経済全体の活性化のために、協力関係を一層強化してまいります。

再Q   柳下礼子議員(共産党)

私は所沢市に住んでいますけれども、世界のホンダが今、多くの労働者の人たちが、自分たちが将来どうなっちゃうのか、寄居工場に行ったら自分は通えない。地元の商店にも影響がある。こういうことで、狭山市の市長さんをはじめとして、市議会の中でも日本共産党がこの問題を取り上げたりしております。
現在、知事も今日の答弁もよく調査をしていくと、今後も情報収集等全力を挙げるということなんですけれども、県の職員の方がホンダに行っても、なかなか具体的にこうなんですというのがないと。だから、県民の税金を出てくるときにお金を上げて、そして撤退するときは自由、これでは困るわけですね。きちっと地域に活用していく、地域の住民の皆さんの要望を聞いていく、これを届けていただきたいと思います。私も期間工のときには本社に塩川鉄也衆議院議員と行きましたけれども、知事も本社に行って、きちっと直談判していただきたいと思います。

再A   上田清司 知事

ホンダの件でございますが、御案内のとおり日本の企業は地域経済あるいは地域社会と密着した関係を常に維持し、地域からの支持を得ながら企業運営をしております。
したがって、企業の論理だけで動いておりません。
いわんや、ホンダという企業は、埼玉県と極めて深い関わりを持っております。
こうした歴史的なつながりを含めて、ホンダは世界の自動車の環境の中で独自に様々な判断をしておりますが、同時に社員のことに関しても相当いろいろなことを判断しておられる。
ただ、そのことを世間一般にオープンにやっていない。私たちがいろいろ細かく尋ねても、なかなかお答えしていただけない。
しかし、ホンダの企業のマインドとして少なくとも埼玉県にいろいろな意味での配慮をしているということは感じますので、しっかり見守っていかなければならないと思っております。
この点については御理解いただきたいと思います。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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