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掲載日:2022年12月20日

平成28年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(中屋敷慎一議員)

県内建設業者の育成について

Q 中屋敷慎一議員(自民

現在、建設現場で働いている技能労働者は約340万人と言われております。そして、そのうち約3分の1に当たる110万人が今後10年間で高齢化等により離職する可能性が高いと想定され、新たな雇用もままならない中で、10年後の建設業は成り立たないおそれがあります。また、今年もこの先本格的な雪のシーズンを迎えますが、忘れもしない2年前の大雪の際、県民を救ったのは地元建設業者でありました。しかし、建設業従事者減少という状況下では、将来の防災計画も立ち行かなくなる可能性があります。
そこで、この課題を打開するために、埼玉県は今、正に行動を起こす必要があります。御承知のように、地域の建設業が安定的な経営を維持するためには、年間を通した仕事量の確保が必要です。本県でもそれらの事情を加味して発注時期の平準化が進められており、近年の発注比率では改善もされました。
しかし、建設業の現場の声としては、一向に効果が実感できないという言葉を耳にします。その理由は、発注は早くなったかもしれないが、工期は相変わらず年度末に集中し、実態としての付加分散ができていない、また、現場担当としての技術者を早くから占有され、そのための費用や人員計画を立てなければならず、新たな課題が生じているとのことです。
特に費用面では、埼玉県の工事費の積算方法が要因です。御承知のように、建設工事のコストは人件費のほか、建設に伴う組立保険加入や現場従業員の退職給付引当金繰入額や租税公課など様々な費用の集合です。そして、この部分の費用は積算区分的には共通費として計上され、建築・設備工事では共通費の算出は工事期間いわゆる工期によって増減します。通常、工期は開札から契約までを考慮して10日を減じた日数を30で除する期間と定義されていますが、昨今の発注仕様書を調査すると、契約上の始期から終期までを工期と定めない物件が散見されます。独自で工事期間を定めているからです。
これは準備期間を含めて実際の工事に入れる期間とのことでしたが、発注者である埼玉県にとってはいいかもしれませんが、請負者にとっては困りものです。受注はしたが、この期間は休みにしてもらいたいということです。人員計画が立ちません。さらに入札予算の積算は工期によって変動するので、建設業者はコストがかかっているのにその部分は積算に組み込みませんということで、請負者はたまったものではありません。これで疲弊した建設業を救うことができるのでしょうか。
以上のことから分かるように、建設業界が求めているのは施工時期の平準化に取り組むこと、及び工期全体にわたり共通費を組み込んだ適正な積算だと考えますが、県土整備部長の見解を伺います。
併せて国土交通省は、9月末に「“地域インフラ”サポートプラン関東2016」として、建設業の支援策を総合的に打ち出しました。本県においても、県内建設業者の支援に向けて様々な政策をパッケージとして立案、実行していく必要があると考えますが、県土整備部長の見解を伺います。
次に、地域建設業の育成の立場から、一般競争入札参加条件設定ガイドラインについて伺います。
地域要件設定の基本ルールについてですが、同ガイドラインでは、応札可能者は30社以上を基本とするが、登録業者数が少ない業種などの場合、20社程度とすることができる。また、県内全域を地域要件とする場合には、応札可能者数を10社以上とすることができると定めております。この文章どおりならばまだいいのですが、このガイドラインはその下段で、応札可能者数を20社程度とすることができる工事の例示が、要約すると、1、緊急な工事、2、特殊な工事、3、多くの入札参加者が見込まれる工事という3つ示されています。近年、建設業は廃業が多い中、全ての業者を集めても20社に満たない地域もあるのに対し、この例示どおりに進めるならば大多数の入札は30社集めなければならず、地域に限定する入札とはなり得ず、結果的には事業実施箇所の地元建設業の受注機会が減少する可能性が広がってしまいます。
そして、このガイドラインによれば入札者を増やす方法として、「近接する単位地域又は市区町村の区域を加える」と記載してありますが、元来地元業者の数が少ない地域に参加者数が多い他の地域の業者を加えるということは全くあべこべで、小が大に飲み込まれることを意味し、結果的に地元建設業の受注機会が損なわれる結果になります。これでは、地域の建設業者は会社を維持することができません。入札が適正に行われる仕組みを前提に、優先的に地域への発注を増やしていかないと建設業は衰退します。
私は、ガイドラインの表現を見直し、より分かりやすい解釈を加えるなどの対策が必要だと考えます。大雪のときは地元建設業者に助けてもらっているのに、その建設業者が困っているのを埼玉県は見捨てるのでしょうか、総務部長の見解を伺います。

A 浅井義明 県土整備部長

施工時期の平準化及び適正な積算、県内建設業者の支援についてお答えを申し上げます。
まず、施工時期の平準化に取り組むことについてでございます。
施工時期の平準化は、年間を通して安定的に工事量を確保することで、人材や資機材の効率的な活用に寄与し、建設業における就労環境の改善や経営の安定に資するものと認識しております。
県土整備部の取組といたしましては、これまでの発注計画の作成や公表に加え4月から6月までに発注する工事を一定量定め、設計や積算などの発注準備を前年度のうちに終えておく埼玉県独自の取組を行ってまいりました。
この結果、例年発注の少なかった第1四半期における発注率は、取組を始める前の平成26年度の15パーセントから平成28年度の35パーセントまで改善してきたところでございます。
施工時期の平準化を進めるためには、工事の発注時期のみならず、その完成が年度末に集中しないことが重要です。
このため、平成29年度からは、前年度中に発注の準備を終え、4月に発注して12月までに完成させる工事を新たに一定量設定し完成時期の平準化を図ることとしております。
さらに、発注時期や契約工期の変更に合わせて速やかに翌年度への繰越手続きを行うことに加え、発注する年度の支出を伴わない、いわゆるゼロ県債の検討を進めるなど更なる平準化に取り組んでまいります。
次に、建築・設備工事における共通費の適正な積算についてでございます。
建築・設備工事の共通費については、国土交通省の積算基準を準用し工期を取り入れた算定式としております。
この工期の設定に当たっては、現場の条件などにより、長期間工事が行われない場合などは控除することとしておりますが、議員お話しのとおり、この考え方に受注者と発注者の間で相違があることが問題であると認識しております。
このため、適切な共通費の算定となるよう建築工事共通費積算基準の運用を見直し、原則として契約工期と積算上の工期が同一となるよう改善し公表してまいります。
次に、県内建設業者の支援に向けて様々な政策を立案、実行していくことについてでございます。
国では建設業界の課題に対応するため、「地域インフラサポートプラン関東2016」を策定し、担い手の確保や生産性向上の支援に取り組んでおります。
県でも、平成28年3月に建設産業団体、教育機関、職業訓練施設、行政などから構成する「埼玉県建設産業担い手確保・育成ネットワーク」を設立し、建設労働者の職場定着や資格取得を支援しております。
また、建設労働力を安定的に確保するためには、建設現場の生産性の向上が必要不可欠であると認識しております。
そこで、情報通信技術、いわゆるICTを活用した機械化施工を推進するため各種基準等の整備を進めております。
今後とも、建設関係団体の意見を聞きながら、県内建設業の支援に努めてまいります。

A 飯島 寛 総務部長

まず、県内建設業者の皆様には、日頃から、地元において大雪や風水害などの災害防止活動にご尽力いただいていることに深く感謝を申し上げます。
御質問の「埼玉県一般競争入札参加条件設定ガイドライン」は、一般競争入札の執行にあたり、地元業者の受注機会を確保しながら、公正な競争が確保できるようルールや手順を定めたものでございます。
この「ガイドライン」では、入札に参加できる業者の数は30者以上を確保することを基本としております。
しかし、これにより難いものは、議員お話のとおり、20者程度も可能となっております。
具体的には、工事期間中に常時交通規制を行っており、地元業者による事故時の緊急対応が求められる工事や、山間部などの限られた地域内の特殊な工事で、施工可能業者数が少ない工事などでございます。
さらに、舗装や交通安全施設関係等の工事で、過去の実績から多くの入札参加者が見込まれる工事についても、入札に参加できる業者の数を20者程度とすることができることとしております。
しかし、この「ガイドライン」の表現では分かりにくいとの御指摘をいただきました。
入札手続きの透明性を確保することは、公平、公正な調達事務を行う点から重要なことでございますので、より分かりやすく工事の具体例などを含めた解釈を加え周知するなどの検討をしてまいります。
また、「ガイドライン」の運用に加え、地元業者の受注機会を高めるため、総合評価方式において、大雪時の対応など災害防止活動の実績がある企業や地元業者を加点評価しております。
これらの結果、県土整備事務所発注の1億円以下の工事全体では約8割が、管内の地元業者への発注となっております。
しかし、地元業者の受注率が低い地域もございますので、そうした地域におきましては、工事場所がある管内に加え、隣接する1市町村のみを地域要件とするなど、地元業者の受注率を高める工夫をしてまいります。
今後とも、入札の公平性、透明性、競争性を確保しつつ、地元業者の受注機会の確保に努めてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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