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掲載日:2019年6月26日

平成28年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(須賀敬史議員)

動物避難について

Q 須賀敬史議員(自民

「ペットは家族である」、この言葉は、犬などのペットを飼う人たちにとって、もはや当たり前とすら言えるほどのワードとなりました。核家族化や少子高齢化といった社会情勢を背景に、ペットに癒やされ、家族として共に暮らすという人が多くなりました。
一般社団法人ペットフード協会の調査によると、県内のペットとしての犬と猫の頭数は、推定で共に53万頭ずつとされ、一般世帯のうち1割以上の世帯が犬や猫と一緒に暮らしています。いざ災害が発生すれば、ペットを連れて同行避難しなければなりません。同行避難とは、災害発生時に飼い主が飼育しているペットを同行し、避難所まで安全に避難することをいいます。避難所において、人とペットが同一の空間で生活できるということを意味するものではありません。一緒にいられるか否かは、避難所のルールに従うことになります。
しかし、飼い主がいざペットを連れて避難しようとしても、ペットも突然の災害にパニックになり、いつもと違う行動をとる可能性があります。こうした状況で人とペットが安全に避難するためには、普段からキャリーバッグやケージなどに入れることを嫌がらないように、しつけを行っておく必要があります。
また、避難所ではペットの免疫力が低下したり他の動物との接触が多くなるため、普段からペットの健康管理に注意し、予防接種やノミなどの駆除を行い、ペットの健康、衛生状態を確保することも大切になります。そして、名札やマイクロチップなどにより所有者を明示しておかなければ、はぐれたときに飼い主のもとに戻れる確率はかなり低くなってしまいます。
このように、飼い主による災害に備えたペットに対する対策とは特別なことではなく、日頃のしつけや健康管理、所有者明示など、適切な飼育をすることにほかならないのです。この当たり前に聞こえる飼い主側のペットの災害対策が、実は余り浸透していないことが、先の熊本地震でも明らかになると同時に、避難所を設置する側の各自治体にも課題を突き付けました。
各自治体は、ペットが避難してくるであろう頭数をある程度把握し、避難所でどれだけの飼育場所を確保しなければならないのかと、それを想定しているのでしょうか。また、防災演習や避難所運営ゲームすなわちHUG訓練の中にも、ペットの避難場所設置を更に具体的に位置付けなければならないと考えますが、いかがでしょうか。家庭での日頃からのしつけ訓練の重要性、ペット飼育のための備蓄についての普及啓発など、県としてはどのように取り組んでいくのか、保健医療部長にお伺いします。

A 三田一夫 保健医療部長

まず、「各自治体は、ペットが避難してくるであろう頭数をある程度把握し、避難所でどれだけの飼育場所を確保しなくてはならないと想定しているのか」についてです。
昨年7月に県内市町村にアンケートを行ったところ、避難してくるペットの頭数を把握し、避難所での飼育場所などを具体的に定めているところはありませんでした。
災害時における円滑な避難を実現するためには、あらかじめペットと被災者との同行避難がどの程度の規模なのかを想定しておくことが必要です。
議員お話の一般社団法人ペットフード協会の調査では、県内に飼育されている犬猫の推計頭数を示しています。
この推計値は、県内の世帯数に犬や猫の飼育率と平均飼育頭数を掛けて算出したものです。
避難所でのペットの受入れやその後の管理を円滑に行うため、避難所ごとに受入世帯数を用いて、この算定式により飼育されている頭数を算出し、受入れが可能な頭数などを想定するよう、市町村に働きかけてまいります。
次に、「防災演習や避難所運営ゲームの中にもペットの避難所設置をさらに具体的に位置づけなければならないと考えるがどうか」についてです。
県では、現在、東日本大震災の教訓を踏まえ、環境省が作成した「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」に基づき、災害発生時における同行避難を推奨しています。
同行避難を円滑に行うためには、犬猫を避難所でどのように受け入れ、管理していくかを、防災訓練の中に組み込んでおくことが効果的です。
そこで、今年度、県では、市町村の避難所運営の参考とするため「ペット受入れに係る避難所運営ガイドブック」を作成いたします。
防災訓練の中に同行避難を正式に位置づけ、避難所にどのようにペットの飼育場所を定めればよいかなど、ガイドブックに具体的に記載してまいります。
最後に、「家庭での日頃からのしつけの重要性、ペット飼育のための備蓄についての普及啓発など、県としてどのように取り組んでいくのか」についてです。
同行避難においては、飼い主が、普段から犬や猫をキャリーバッグやケージなどに慣れさせておくこと、また、災害に備え、最低5日分の餌や水などを準備しておくことが必要です。
このため、飼い主に対しては、動物指導センターが実施するしつけ方教室や譲渡時の講習会の場を活用し、災害に備えたペットに対する訓練方法などを学んでいただいているところです。
また、動物愛護週間の駅頭キャンペーンや動物愛護フェスティバル、埼玉県フェアなどを通じ、動物防災について、広く情報提供を行っております。
災害直後には高まる防災意識も日が経つごとに薄れてしまいます。
県といたしましては、平時から災害に対して備えるよう、様々な機会をとらえ、飼い主の皆様へ呼びかけてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

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