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掲載日:2019年6月26日

平成28年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(細田善則議員)

ICTで畜産個体管理・生産性向上を 

Q 細田善則議員(自民

埼玉県の畜産は、飼料価格の上昇等による厳しい経営環境やTPP等の経済連携の不安を背景に、担い手の高齢化や後継者不足等により飼育数、戸数ともに減少が続いています。経営の安定化のために規模を拡大すれば、一頭ごとのきめ細やかな飼養管理が難しくなり、病気の蔓延のリスクも高まるなど、生き物を扱うことの難しさ、若者や未経験者が畜産業界に就職することをためらう大きな障害になっていると思います。
本県では、今年3月に埼玉県酪農肉用牛生産近代化計画、そして埼玉県家畜改良増殖計画が策定され、飼養管理の改善を推進するとともに、ICT等の新技術の活用を含め、繁殖管理の改善を推進するものとするとのことですが、一部の先進的な農家を除く大多数の農家の皆様には、まだまだ積極的な導入の機運は高まっていない状況だと聞いております。
議員の皆様は、「ファームノート」や「まきばの彼女.net」という管理ソフトを御存じでしょうか。これらの管理ソフトは、これまで主流であった畜産農家の長年の経験に基づいたペーパーベースの管理方法から、個体のデータをパソコンで管理することで、例えば体温などの体調の変化、そして疾病や発情の兆候などを見逃すことなく知らせてくれるということです。しかし、データ管理の弊害として、莫大なデータを入力する必要が生じてきてしまいます。それは、牛の首にセンサーを付けて活動量、反すう時間、休憩時間を自動で集めてくれる新たなデータ機器が開発もされていることで解決するというふうに聞いております。
もちろん、これでタッチ一つで全部ロボットが動いてくれて、何から何まで代行してくれるわけではありません。システムから得た兆候や傾向を実際の生態も確認して、適切な処置、対応を行う部分においては、これまでの畜産農家の生態管理のノウハウがより重要になってくるものと思います。重労働である畜産農家の飼養管理や繁殖管理を省力化することで経営の安定化を図ることができれば、畜産業のイメージを変えることができ、担い手の確保などにもつながる可能性があると思います。
そこで、県としてICTなど新しい技術を畜産農家に導入し、畜産振興を図る必要があるというふうに私は考えますが、農林部長の御見解をお伺いをいたします。

A 河村 仁 農林部長

毎日の飼養管理が欠かせない畜産農家にとって、ICTなどの新技術の導入は省力化や生産性向上のために有効であると考えます。
県内でも既にICTを導入している事例がいくつかございます。
例えば、小鹿野町の酪農家では、牛の歩数を自動で測定するシステムを導入し、運動量の変化を発情の確認に活用しています。
また、上尾市の酪農家では、搾乳器具の装着から搾乳までを自動で行い、牛の乳量や乳質を記録する「搾乳ロボット」を導入し、省力化するとともに乳房炎などの早期発見にも活用しています。
そのほか、養鶏農家では、暑さによる鶏への被害を防止するため、鶏舎内の温度が一定以上になると、携帯電話などに通知されるシステムも利用されております。
さらに、ICT以外の新たな技術として、国のTPP対策を活用し、養豚農家で、省力化や衛生対策のために、畜舎の自動洗浄装置の整備を進めています。
また、平成28年度から全国に先駆け、県の農業技術研究センターが開発した豚の凍結精液を用いた人工授精技術の養豚農家への普及を開始いたしました。
この技術を活用することで、夏場でも雌豚の妊娠率を一定に保つことができ、年間を通じて計画的な豚の出荷が可能になります。
今後とも、県内畜産農家にICTなどの新技術の導入事例を紹介し、国の助成制度も活用しながら技術の導入を推進することで、生産性の向上を図ります。
こうしたことにより、畜産業のイメージアップに繋げるとともに儲かる畜産業を実現してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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