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掲載日:2023年5月19日

平成27年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (山下勝矢議員)

最小最強の県庁を例に県財政全般を問う

Q 山下勝矢議員(自民)

人口1人当たりの職員数は、知事就任時には県民1万人当たりの行政職員が13.8人であり、それを更に引き下げ、県民1万人当たりの一般行政職職員は11.0人と、少なさで全国第1位であります。しかしながら、知事の就任時におかれましても、人口1万人当たりの職員数は既に全国第1位の少なさであると思います。したがって、知事の功績は前の知事時代から全国一少ない職員数を維持し続けたということに功績があるというのが客観的で公平な評価であると思います。
私が今回、最小最強の県庁を埼玉県の財政分析のよく分かる例として、また数字の危うさのよく分かる例として取り上げた理由は、知事の懸命な努力と職員の懸命な努力にもかかわらず、47都道府県の予算・決算の中で最も県の職員にお給料を割いている割合が高いのが、何と我々の埼玉県であるということです。平成25年度、性質別歳出の状況において、職員の給与が占める割合は全国ワースト第1位の31.6パーセントとなっており、全国平均の27.5パーセントを大きく上回っております。つまり、この職員の人件費割合という指標から見ると、埼玉県は全国で最も職員の行政改革が進んでいないように見えてしまいます。
もちろん、私は職員の人数が多過ぎるとか、職員が高給取りだと言っているのではありません。最小最強の県庁で今後もあってほしいと思っています。私が問題にしているのは、計算式の分母である予算・決算の規模が少ないこと、財政規模が少ないことであります。懸命に努力して行政改革をして、職員数を少なくしても、47都道府県の中で最も職員の人件費割合が高いという指標が出てしまうことほど悲しいものはありません。これを根本的に改革していくためには、財政規模を大きくするよう埼玉県を豊かにする政策が必要だと申し上げているのです。
これからの埼玉県の知事は、行政改革よりも税収を増やせる知事、国から交付税を増やせる知事が必要不可欠となります。私が申し上げたいのは、経済的に、財政的に埼玉県を豊かにする政策とその実現、埼玉県民を豊かにするものであります。その結果、県民への行政サービスの向上、道路や橋、下水道などのインフラの整備、医療、福祉、教育などへの予算が確保できます。これらの観点から見た場合、知事へ合格点をあげるわけにはいきません。
総務省統計局2015年度版の統計によりますと、児童1人当たり公立小学校費は全国都道府県中47位、児童1人当たり公立中学校費は全都道府県中46位、人口1人当たり児童福祉費は全都道府県中42位、人口1人当たり老人福祉費は全都道府県中46位、以下の項目は順位のみ申し上げます。
児童1人当たり幼稚園費45位、生徒1人当たり特別支援学校費34位、人口1人当たり土木費46位、人口1人当たり衛生費46位、民生費46位、社会福祉費46位、生活保護費22位、消防費39位、災害復旧費46位、警察費47位、以上まとめて県民1人当たりの行政サービスとも言える決算額は54万1,200円で全国最下位です。つまり、埼玉県民は全国で一番少ない行政サービスしか受けていないとも分析できるんです。
ここで、ほかの都道府県と比べて最も低い県民1人当たりの決算額の少なさ、言い換えれば行政支出額の少なさについて、知事の御所見をお伺いします。
私は、知事の行政改革や合理化、経費節減の実績を評価をしています。しかしながら、県民を豊かにすること、1人当たりの豊かさの指標である県内総生産や県民所得の成果、1人当たりの行政サービスである行政支出額についての実績は合格点を上げられません。
そこで質問です。知事が実績として誇る実績とは反対に、知事御自身でも実績に乏しいと思われている項目もあるかと思います。知事御自身が実績を上げられなかったと思う財政的、経済的な目標を幾つか上げていただきたく、質問をします。
数字を知事に有利に、そして都合よく加工して抽出しているのが、もし知事の周りにいっぱいいるならば、それだけでもう多選の弊害なんです。もう多選の弊害が出ているかもしれません。3選自粛条例をなぜ守らないのかと申し上げて、ようやく次の質問へと移ります。

A 上田清司 知事

人件費の問題でございます。
ワースト1位と言う御指摘がございましたが、実は正確に見ていただければ分かると思いますが、36.2%で神奈川県に次いで2番目に高い割合になっています。
ただ、分母となる歳出決算額が各県の予算の組み方で全然違っておりますので、人件費の割合を比較するのが非常に困難であります。後ほど機会がありましたら事務方からその資料もお渡ししたいと思います。
ただ、人件費の決算額そのもので比較すると本県は全国で6番目でございますので、人口規模の順位と同じになっていくのではないかと思っております。
人口の多いところほど、一般的に言えば、教育委員会の職員、そして警察の職員、こういった数が圧倒的に多くなってきますので、比較的人口の多い、俗に言う都市部の県が人件費が多くなっているきらいがあると思っております。
また、県民1人当たりの人件費で比べると、本県は約8万1千円で全国で神奈川県に次いで2番目に小さい。先ほど1人当たりが小さいと不幸じゃないかというようなお話もありましたが、働いている人と働いていない人とがいる割合、この割合を正確に私も確認しておりませんが、一般的に言うと、いわゆる埼玉だとか神奈川だとか、それから、千葉だとかこういったところは、まあ東京もそうだと思いますが、どうしても子育てなどのことで核家族化しておりますので、両親とも働くというのはなかなか困難であること、また、学生が集まっていること、また、子供の数が多いことなどから、1人当たりの税負担もほとんどない状態でありますので、総額を人口で割ればどうしても1人当たりの人件費も含めて低くなってしまう。
したがって、神奈川県が一番悪くて、埼玉県が2番目に悪い。しかしこれがいい悪いという概念かどうかということについては、賢明なる山下議員であれば分かっていただけるのではないかと、このように思っております。
それから、埼玉県の歳出規模というのが県経済を活性化する上で規模感が弱いのではないかと、もっと大規模化すべきではないかという御指摘をいただきました。
確かにそうした部分がないわけではありませんが、これも御指摘のように、県民1人あたりの歳出決算額そのものも、神奈川県についで2番目に小さい。
これは、都市の行政としての効率の良さというのもございますので、こういう部分も考えれば、規模感が1人当たりに直していくとどうしても小さくなっていく、これはやむを得ないのかなというふうに思っているところです。
そういう意味で歳出規模が適切かどうかということを、何を基準にして決めていくのはなかなか難しいかなと思っていますが、本県の予算、今年度の1兆8,200億円というのは平成になってから2番目に規模が大きくなっている。どうしてこんなに大きくなっているかというのは、どうしても社会保障関係費などが増えてくる部分がございますので、そういう部分で規模感が大きくなっている。
しかしそれを超えるような規模感を私たちが今出せるかというと、財政との均衡の中ではなかなか困難なのかなというふうに私自身は思っております。
ただし、緊縮財政というのはいわば縮小均衡に陥りますので、これは断固避けるべきだという考えを私は持っております。
それから、実績に乏しいものは何かなかったのか、という御指摘がございました。
私が一番嫌な思いをしているというか、例えば財政均衡をさせようという気持ちが強くありました。県債を減らしていこうという、そういう思いをずっと持っておりましたが、それ以上に国の財政が厳しくて、まさに臨時で行われた臨時財政対策債というものが恒常化して、年々その額が大きくなっておりますので、県がコントロールできる部分は就任時から比べると4,000億、16.6%減らすことができたのですが、グロスとしての県債の発行額が、この臨時財政対策債、まさに国が、地方交付税を全部渡せないからお前のところで借りといてくれという、この仕組みの中でどんどん増えてきておりますので、しかし、県の借金といえば借金ですのでこれは甘んじてある程度私自身も受けざるを得ない、そういう部分では非常にじくじたる思いでの、いわば自分が考えなかった、非実績というんでしょうか、好まざる実績となった、こんなふうに考えているところです。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

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