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掲載日:2023年5月19日

平成27年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (飯塚俊彦議員)

埼玉県知事選挙について

Q 飯塚俊彦議員(自民)

先般、6月17日、上田知事におかれましては4期目の埼玉県知事選挙に出馬表明をされました。折しも、国会では選挙権年齢を18歳以上に引き下げる改正公職選挙法が可決成立をいたしました。選挙権をめぐる動きは、1889年(明治22年)、明治憲法が発布され、選挙権は直接国税15円以上を納める25歳以上の男子のみ、1900年(明治33年)、そして1919年(大正8年)、1925年(大正14年)と改正が続き、1945年(昭和20年)、20歳以上の男女に選挙権が与えられ、男女平等の普通選挙が実現しました。実に、今回は70年ぶりの改正で、選挙権を18歳に引き下げる内容であります。
メリット・デメリット、賛成・反対意見はたくさん存在すると思いますが、ここで私が注目したいのは投票率であります。上田知事が当選された12年前、2003年(平成15年)、埼玉県知事選挙の投票率は35.80パーセント、2期目の2007年(平成19年)は27.67パーセント、そして前回2011年(平成23年)は24.89パーセント、これは今までの都道府県知事選挙において全国最低の投票率でした。
ここで、6月18日、埼玉新聞のコラム「さきたま抄」で、イギリスの歴史家、ジョン・アクトン氏の言葉を引用しています。それは、「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗する」とあり、続いて「いつの時代にも通用する戒めであり、前任者の土屋義彦知事、そしてその前任の畑和知事も親族や周囲の不祥事に悩まされました。折しも、選挙年齢を18歳以上に引き下げる改正公職選挙法が成立しました。施行されるのは1年後のため、今回の知事選挙には適用されませんが、若者たちが政治に魅力を感じるような選挙戦を展開してほしい」と結ばれております。
知事選挙にとらわれず、選挙年齢を引き下げ、投票率の向上を目指すのかもしれませんが、政治に関心を持って選挙に行く、投票率を上げるには、やはり政治に対する政治家の姿勢ではないでしょうか。その最も重要な要素は、「信頼」という言葉であると思います。
政治家の「信頼」とは、自分自身が表明した政治に対する言動を守ることではないでしょうか。上田知事が当選され、埼玉県知事の在任期間に関する条例いわゆる多選自粛条例を制定されたのを聞き、これはすごい知事が現れた。今までとは違う県政が実現されていくだろうと、私は内心とてもうれしかった。振り返れば、私も上田知事と同じ12年前、2003年(平成15年)4月、本庄市議会議員として初当選させていただき、その4か月後の知事選挙でした。県知事と市議会議員を同一には語れませんが、3期12年、政治家として何ができるか、何をすれば良いのか。また、12年のうちで、議員として「これだ」というものをつかまなかったら先はないんだと、私は自分自身に問い続けてきました。恐らく、この部分が多選自粛に近いものがあるのではないかと思っています。
スイスの詩人、アンリ・フレデリック・アミエル氏の言葉に「信用は鏡のガラスのようなものである。ひびが入ったら、元通りにはならない。」とあります。信用というガラスにひびが入ると、県政という鏡の信頼は元通りにはならないのではないでしょうか。私自身、政治姿勢を省みつつ、上田知事に伺います。
自ら多選自粛をうたいながら、なぜ4選目の出馬なのでしょうか。そして、出馬するなら、どうして御自身で制定された条例を廃止又は変更されないのでしょうか。一般質問初日の荒川先生の質問に答える中で、知事から、あえて廃止条例を提案しないということは、条例の廃止を提案すること自体が自らの四選出馬のハードルをなくして、問題なしということにもつながり、私はそれを潔しとはしませんというお答えになっていましたが、理解に苦しみます。そこのところをもう一度御説明していただきたいと思います。そのことが、若者たちや我々の知事に対しての信用、信頼の創出にならないでしょうか。知事は、県民の皆さんの信用、信頼をどのようにお考えになっているのか、お答えいただきたいと思います。

A 上田清司 知事

まず、自ら多選自粛をうたいながら、なぜ4選出馬するのかについてでございます。
私も、自ら提案した多選自粛条例を守るため、3期12年、とりわけ1期ごとに成果を出すことを心掛けてまいりました。
また、埼玉県にとって極めて重要となる次の4年間を担えるような、人格が高潔で、見識が高く、行動力もある方をぎりぎりまで探す努力を続けてまいりました。
しかし、繰り返しますが、タイミングや諸々の条件が合わず、残念ながら実現に至りませんでした。
こうした中、市町村長や経済団体、福祉団体などから、4選への出馬要請をいただきました。
個人の大義か、県政の大義か、大いに悩み苦しみましたが、県民を代表するこうした方々の期待に応えるべく、「2025年問題」や「稼ぐ力」の強化といった今後の大きな課題に対して、自らが責任を持って臨む決断をさせていただきました。
結果として、「連続して3期を超えて在任しないよう努める」という努力義務を守り切れないことについては、私の不徳の致すところでございます。
次に、出馬するのに条例の廃止、変更はしないのかということについてでございますが、これも再三申し上げておりますが、この条例は立候補を禁止するものではありませんので、立候補しても条例違反になるわけではありません。
しかし、私の説明責任は大変重いものだと思っております。
条例の改正又は廃止を提案することは、自ら4選出馬のハードルをなくし、「問題なし」とすることになってしまいます。
このこと自体を私は潔しとしない、この考え方に立っております。
むしろ、私が置かれている状況やこれまでの私の実績、さらに今後取り組む課題などを丁寧に説明して、県民の皆様に総合的な判断をしていただく、このように考えているところです。
次に、多選自粛条例を破ることで県民からの信頼を失うことにならないかという問いかけだと思っておりますが、努力義務規定とはいえ、自らの政治信条を守り切れなかったということにつきましては、県民の皆様に率直にお詫びしなければならない、このように思います。
ただ、県政は個人の政治信条以外に経済、福祉、環境、治安など多くのテーマがあります。こうした総合的な県民の判断もあるかと思っております。
私はこれまで、県民の皆様から負託された1期4年ごとに全力投球し、具体的な成果を上げるように努力をしてまいりました。
かつて埼玉県は、犯罪をブロックすることが出来ませんでした。年々犯罪が増えておりました。
しかし、私の在任11年で刑法犯認知件数は57パーセント減少しています。住宅侵入盗に至っては78パーセント減少しております。
また、みどりの再生、川の再生などについても訴えてきました。
アユの棲める川の割合が、52パーセントから84パーセントまで回復しました。
また、東松山市と同じ面積の6,500ヘクタールが私の就任時の前の30年で失われておりましたが、この27年度中に面としてはこれを取り戻すことができる見込みになっております。
こうした様々な実績をしっかり理解をしていただいた、また、そういう判断をしていただいた、県市長会、町村会、経済団体、福祉団体などの県民を代表する皆様方から、条例の存在がありながら出馬要請をされたり、推薦をされたりしておられます。
私も、繰り返しますが、熟慮に熟慮を重ねて出馬を決断いたしました。 今後、これまでの実績や今後のビジョンなども含めて私の決断を県民の皆様にしっかりと御説明し、審判を仰ぎたいと思っております。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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