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埼玉県議会

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掲載日:2013年3月15日

平成25年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (菅 克己議員)

自助の耐震化にインセンティブを与える共済制度の創設について

Q 菅 克己議員(民主・無所属

東日本大震災から2年が経過いたしました。時間の経過とともに震災の危機意識が薄くなり、自分は犠牲者にならないという根拠のない思い込みに支配されています。減災対策で最も厄介なことです。
想定されている関東直下巨大地震は、国家の存亡に関わります。それは、他の大震災の比ではない深刻な影響が出るからです。被害想定では、損害額は110兆円を超え、死者は数万人規模となり、経済的、人的損失は計り知れません。震源地域になる1都3県で甚大な被害が発生すれば、この地域の所得税、法人税、消費税だけでも総額が全国の約62パーセントを占め、約50兆円以上の税収確保ができない状況に陥ります。
私は、阪神・淡路大震災の被災地支援をはじめ、東日本大震災やさまざまな地域の被災地支援や現地調査を行ってまいりました。わが会派でも、防災強化プロジェクトチームを設置してさまざまな勉強会を実施し、研究を続けています。上田知事の迅速な対応をさらに期待しながら、今回も地震対策を中心に提言いたしますので、この危機感を共有していただき、善処していただきたいと思います。
1、地震対策の強化についての提言
関東直下の地震対策を考える上では、本県は津波被害を想定しにくいことから、津波による被害が甚大だった東日本大震災より、阪神・淡路大震災の被害分析を徹底的に行うことが重要です。阪神・淡路大震災の被害調査はさまざまな分野で行われており、示唆に富む教訓やデータがいくつもございます。犠牲者を減らすために何をなすべきかという観点から、ここで阪神・淡路大震災の被害の傾向を分析します。
死因の約85パーセントは、家屋倒壊や家具横転による圧死、10パーセントが火災による焼死です。未明発災で、大多数が自宅で被災をされました。芦屋市内の倒壊家屋調査では、昭和56年、1981年の新耐震基準の制定前に建築された木造建築は80パーセントが倒壊、一方、新耐震基準木造建築の倒壊は10パーセント程度でした。死者の80パーセント相当約5千人は、家屋が倒壊し、家屋の下敷きとなり即死しています。特に、1階で就寝中に圧死した人が多かったことが分かっています。2階建て木造住宅の場合、六甲おろしに吹き飛ばされないために使われていた重い屋根瓦と2階の重みで、1階の柱が折れてつぶれるケースが多かったのですが、建物が倒壊しても、2階に就寝していた場合は生存のスペースが残り、死者は少なかったのであります。
火災についても、総務省消防庁発行の「阪神・淡路大震災の記録」では、兵庫県内各市の建物倒壊率と火災発生件数の相関を示すデータがあり、家屋倒壊が多い場所と火災発生件数は正比例しています。神戸市消防局管内では、地震発生後14分間に消火能力をはるかに超える53件の火災が発生し、1日合計総出火件数109件、出場しても交通渋滞、途中で救助を要請され、消火栓は使用不能の状況でした。埼玉でも、これと同じことが起こります。当時の神戸市消防局員だった方に話を聞きましたが、出火元はほとんどが倒壊建築物とのこと。火災を減らすために、建物は倒壊させてはならないのであります。
遺体を検案した監察医のまとめでは、神戸市内の死者2,456人のうち、建物倒壊から約15分後までに亡くなった人が2,221人と92パーセントに上り、即死した人が大半を占めました。死者を減らすことは、救助体制を充実させることではありません。建物を倒壊させないことなのであります。
震災対策を考える上で、被災者アンケートの手法がよく使われます。しかし、被災者アンケートは本当の声ではありません。被災者の声とは、犠牲者の声であります。本当の声は、死者の声なのであります。死者は、水の確保が重要だ、食料や毛布を用意しろ、避難所運営を考えろなどとは言いません。家の補強が大事だ、家具は固定しろと言うでしょう。地震で人は死にません。建物の倒壊や家財道具の下敷きで死亡するのであります。地震で餓死者は出ません。これらは、地震対策の優先順位を示す重要なキーワードです。多くの震災対策マニュアル本は、各論は正解でも、優先順位が間違っていることが多いのであります。
まとめますが、建物を倒壊させないためには、われわれは多くの知恵とお金を投入すべきであります。死んでしまったら、毛布や食料も水も避難所運営も意味をなさないのであります。
以上の分析から、埼玉県内軟弱地盤の既存不適格木造建築物を耐震化することが、犠牲者を減らし、火災延焼を防ぎ、この国の危機を救う方法です。しかし、残念ながら民間建築物の耐震化は遅々として進んでいないのが実情です。
(1)自助の耐震化にインセンティブを与える共済制度の創設について
あまり知られておりませんが、震災被災者に対して、支援金だけでなく支援物資、仮設住宅等々、被災者支援の費用は、被災者1人当たり1,500万から2千万円にも上ります。想定される関東直下地震の被害想定では、国家が負担する支援費用は天文学的な金額になります。被災者に対して公助を主体に乗り切ることは、どだい無理な話です。国家財政を破綻させないように、自助の制度を構築する必要があります。
震災後の手厚い支援は、財政破綻と事前準備を怠らせる原因であります。事実、日本と同じ地震国であるトルコが事後支援を手厚くした結果、震災があれば全て国家が援助してくれるという甘えから、耐震化は全く進まず、その結果、財政破綻に陥りました。耐震化した家屋だけが、努力をした人だけが、震災後支援を受けられるような制度設計にすべきです。そこで、東京大学で都市震災軽減工学がご専門の目黒公郎教授が提言している、耐震化にインセンティブを与える自助を基本とした制度設計を紹介します。
目黒教授におかれましては、会派の防災強化プロジェクトチームの勉強会で4時間にもわたる重要な提言をしてくださいました。民間建築物の耐震補強工事は効果や信頼性に不安があり、耐震化しようという動機付けをそいでしまいます。そこで、耐震診断で補強の必要がないと判断された住宅、または耐震補強して強度にお墨付きをもらった住宅が、万が一地震によって被害を受けた場合にのみ、行政から優遇支援される制度が必要です。そのために、土地や生命保険を担保に金融機関から融資を受けて耐震補強を実施します。経済的に困窮されている方で、耐震工事の費用の工面ができない方には、新たに公的支援を原資とする融資制度を設けます。返済中に死亡された場合、保険から充当していただき、公的資金の欠損をなくします。
これと同時に、全国民に加入していただく耐震補強共済制度を創設します。これは、耐震補強工事の際に5万円程度の積立てをします。耐震補強済みの建物が国内で被災する確率は100分の1程度です。共済加入者百世帯で、全壊1世帯、半壊2世帯から3世帯分の支援費用を負担する計算です。共済加入者には、地震で家屋が全壊した場合に1千万円、半壊では300万円程度の支援を受けられます。現在、住宅メーカーは、自社が建設した建物が地震で被災した場合に無料で再建するビジネスモデルを商品として提供しています。これが成り立つのも、100世帯で2から3世帯を支えるという計算式が成り立つからであります。
この共済制度は、市町村だけ、都道府県だけでは分母が分子を支え切れないため、オールジャパンで対処する必要があります。残念ながら今の地震保険は、被災地になりそうな地域の一部の人が分母の保険です。この制度では、分母も被災してしまい、支えの構図にはなりません。事実、地震保険では、被災した場合、払い戻しは少額で、保険金ばかり高くて、ビジネスモデルとしては成立していません。だからこそ、このオールジャパンの耐震補強共済制度が必要なのであります。この制度を構築すれば、公助すなわち公的資金による高額な支援費用の負担を抑制できます。
知事に提言いたします。ぜひ、知事会等の国の公的発言機会にこの制度をご提言いただき、地震によるわが国の財政破綻を回避していただきたいというお願いであります。知事のご所見を伺います。

A 上田清司 知事

今、議員から大変重要なご提案をいただきました。阪神淡路大震災の教訓から考えると埼玉県では圧死を防ぐことが極めて重要だということを改めて認識したところです。
埼玉県の住宅耐震化率は平成15年に69パーセントでありましたが、平成20年には83パーセントまで上がってきております。
この耐震化率を極力高めるために、どういう形でやっていくかということが課題になるかと思っています。特に高齢者世帯などでは資金面の課題があります。
大震災直後は消防機関による消火や救助活動に大きく期待することができず、何よりも自助が大事だということになります。
そこで、家具の転倒を防止するための金具で固定したり配置を工夫することは、圧死を防ぐ上で相当効果があります。今すぐでもできることがたくさんあると思います。
この点について何度も耐震改修の診断などを含めてPRしていますが、もう一息PRについての活動もまだまだ工夫に余地があるのかなというふうに感じるところです。
議員が提案されました全国民が加入する耐震補強共済制度、これは住宅所有者の努力を促しつつ財政負担を抑えられるという、非常に示唆に富んだご意見であります。
一方、このご提言は非常に大きな制度設計であると思っています。ある意味では国会などで議論がされなければならないのかなというふうに思っております。
現在、最大300万円を支給する被災者生活再建支援制度というものが最小限度のセーフティーネットになっていますけれども、これでは十分まだ機能しておりません。
また、今、全住宅の26パーセントの方々が加入している地震保険制度もあります。こういうものと併せて、先に保険に入っている方々とそしてこの300万の最低限の被災者生活再建支援制度と全国民が入れる共済制度と、この全体を納得させるような共済制度というものをどうしたら作れるか、多分にこれは相当大きな話ではないかなというふうに思います。
したがって、全国知事会でも研究したいと思いますし、多分に場合によっては国でも研究しなければならない話なのかなと思うところでございますので、これは少しお時間をいただきたいなというふうに思います。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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