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掲載日:2021年12月21日

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 ちちぶ乾杯共和国の酒蔵見学vol.6 花咲山醸造所 様

【取材日:2020年11月17日】

 横瀬駅から約2km、横瀬町の花咲山公園の目の前に「花咲山醸造所」はあります。
 花咲山醸造所は「横瀬そば会」の皆さんが、横瀬町の新たな特産品を造ろうと一念発起して立ち上げた醸造所で、「花咲山(はなさきやま)」という銘柄の「どぶろく」を造っています。
 どぶろくの「花咲山」という名前は、皆さんがボランティアとして整備に関わっている花咲山公園のように、町のシンボル的な存在に成長して欲しいという願いが込められています。

花咲山公園

【花咲山公園は「みんなでつくる。みんなが集まる。花咲く美しい場所。」を目指し整備が進められている町の公園】

 どぶろくは、お米と米麹、水を原料として発酵させた日本の伝統的なお酒です。日本酒との違いは、発酵後に漉す工程「上槽(じょうそう)」があるかないかで、濾さないものがどぶろくです。そのため、どぶろくは白く濁り、つぶつぶしたもの(酒粕)が残っています。

 今回、花咲山醸造所(横瀬そば会)の 田端伸夫 さんと 武藤量司さんのお二人にどぶろくの製造現場を案内していただきました。

代表【田端さんと武藤さん】

 最初にお米を蒸して冷まします。

米を冷ます

 蒸した米に米麹や酵母、水を加えて、タンクの中で約2週間発酵させます。
タンク【タンクは100Lのものが2本あります。】

 発酵が終わった後、アルコール度数を測ります。メスシリンダーなども使うので、理科の実験のようですが、酒税法で決められた分析手順どおりに計測しています。
計測【メスシリンダーを使って正確に計ります。】

アルコール度数分析器【アルコール度数を測るための装置】

 出来上がったどぶろくを瓶に詰め、ラベルを貼ります。

ラベル

【花咲山の色とりどりな花をモチーフにしたラベル】

 

~きっかけはお酒が好き~
 「横瀬そば会」は、そばを栽培し、イベントで手打ちそばをふるまったり、そば打ち体験教室を開催したりする仲間の集まり。それが、「なぜ、どぶろくを造ることになったのか?」との質問に、「みんなお酒が好きで、旅行先でどぶろくを飲んだら美味しくてね。それから、どぶろく巡りをするようになって、いつか自分達でも造ってみたいという話になったんだよ。」と、田端さんと武藤さん。
 でも、いろいろな規制、手続、費用の問題など、課題は山積みで断念。それから十数年。そば会の体制を整え、横瀬町の「よこらぼ(※1)」に提案。町が平成30年8月に「どぶろく特区(※2)」に認定されたことで、年間の製造見込数量が少なくても酒類製造免許等の取得ができるようになり、どぶろくづくりに挑戦することになったのだそうです。
(※1)よこらぼは、チャレンジしたいアイデアやプロジェクト等を、横瀬町をフィールドに、実際に社会実装などを実験できる仕組み。提案して採択されると、横瀬町がアイデア等の実現に向けてサポートをしてくれる。
(※2)どぶろく特区は、地域経済活性化を目的に導入された国の構造改革特区の一つ。認定を受けると、特区内の農業者が自家産米で仕込み、自ら経営する民宿・飲食店などで提供するならば、年間製造見込数量が6000リットルに満たなくても、酒造りの免許が取得できる。

寺坂棚田

【花咲山は、横瀬町の「寺坂棚田」等の田んぼで作られた無農薬のコシヒカリを使用しています。】

 

~創業して1年半~
 どぶろく造りで苦労している点を尋ねると、「温度管理が難しい。温度によって、米が溶けていかなかったり、アルコール度数が上がりすぎて、苦くなったり、酸っぱくなったり。菌が粒の中で生きているからね。」と武藤さん。「あと、精米かな。普通のご飯は1割ぐらい磨くけど、どぶろく用は82~83%位にするから、丁寧に時間をかけて磨いているけど砕けやすい。」と田端さん。美味しいどぶろくを造ろうと、日々、努力をしているのだそうです。
 また、古代米を使ったどぶろく造りにも取り組んでいます。お酒としての販売はしていませんが、古代米どぶろくを生地に練り込んだパンが、道の駅「果樹公園あしがくぼ」で販売されており、プリンの試作も始まっています。
 「どぶろくを使ったお菓子が他県にはあるので、花咲山もお菓子屋さんとコラボできたらいいな。」と話してくれたお二人。どぶろくを使ったスイーツ、楽しみです。

古代米どぶろく【古代米を使ったどぶろく】

パン

【古代米どぶろくを練り込んだパンは、もちもちしていて美味しい。】

多くの人に飲んで欲しい
 こだわりについて尋ねると、「添加物を一切加えず、お米の甘みを生かした、原酒そのままのどぶろくっていうこと。それが自然だと思うし、本当のどぶろくの味じゃないかと思う。」「ぜひ、多くの人に飲んで欲しい。」と武藤さん。
 どぶろくには、美白効果が期待できる麹菌や必須アミノ酸、ビタミンB群など数多くの美容と健康に効果があると言われる成分が含まれており、その成分を取り入れた化粧品があるほど。だから、特に、女性にお勧めなのだそうです。
 また、どぶろくをミキサーにかけるとフワフワでクリーミーな飲み心地になり、ジュースや炭酸飲料で割るとすごく飲みやすくなるので、試して欲しいとも話してくださいました。

 

 どぶろくを自分達で造るという夢をかなえた「横瀬そば会」。そして、そのやる気をサポートした横瀬町の「よこらぼ」。素敵な連携だと思いました。次の目標は、お菓子屋さんや化粧品会社とのコラボ。横瀬そば会から目が離せません。

どぶろく「花咲山」の紹介~
 どぶろく「花咲山」は、横瀬町のお食事処「しんべい」と「小松沢レジャー農園」で飲むことができます。持ち帰り用には、「しんべい」と道の駅「果樹公園あしがくぼ」で瓶入りの販売をしています。
  また、秩父地域で開催されるお酒のイベント等に出店しています。
 どぶろくは、瓶の中で酵母が生きているため、要冷蔵(できれば5℃以下)。そのため、持ち帰りには保冷剤等が必要です。
 郵送を希望する方は、電話またはメールで問合せを。
どぶろく【販売は、300mlと720ml&風呂敷】

【所在地等】
名称:花咲山醸造所
住所:横瀬町大字横瀬6278
電話:0494-23-5002(お食事処 しんべい)
メール:hanasakiyama.doburoku@gmail.com
工場見学:受け入れていません。

お問い合わせ

企画財政部 秩父地域振興センター 観光振興・産業労働担当

郵便番号368-0042 埼玉県秩父市東町29番20号 埼玉県秩父地方庁舎1階

ファックス:0494-24-1741

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