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掲載日:2021年2月2日

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定例記者会見の知事発言内容(2月2日)(テキスト版)※抜粋

   私の方から何点かご報告をさせていただきたいと思っています。まず、最初にご報告させていただくのは、県で推進をしております「水辺空間とことん活用プロジェクト」であります。このプロジェクトは、官民連携によって河川敷地の商業利用を推進し、水辺に新たな魅力を創出することにより地域の活性化を図ることを目的としています。従来は、河川敷地の占有は原則として占用主体が地方公共団体あるいは公益事業者などの公的団体に限られていました。そこで、この写真にもある通り、例えばこの河川敷地を活用するとなると公共性や公益性のある、例えば公園だったり、あるいは道路だったり、さらには鉄道、こういった施設に限られてきました。例えば、「公園」といえば埼玉県では中川の権現堂公園や新河岸川のいろは親水公園のような形で、あるいは「道路」でいえば利根川の上武大橋。「鉄道」の施設でいえば荒川橋梁など、これまでの河川利用は、このような形でありました。次のパネルお願いします。
   しかし、河川敷地を賑わいのある水辺空間として積極的に活用したいという自治体、あるいは活動団体からの要望などが、社会実験の結果を受けて平成23年4月に国が規制緩和を行い全国的に「河川空間のオープン化」が始まりました。これにより、一定の要件を満たす場合には、河川敷地を民間事業者などが飲食店、売店、オープンカフェ、キャンプ場、バーベキュー場などの営業場所として利用することが可能となりました。この制度に基づき、埼玉県では自然豊かな水辺やこれまでの川の再生で整備をしてきた水辺空間を利用して、「水辺空間とことん活用プロジェクト」を進めております。現在、埼玉県内には河川敷地を利用したイベント広場、あるいはバーベキュー場、グランピング施設、さらには日本初のバンジーブランコができるアクティビティ施設など民間事業者達が河川敷地を活用してる箇所が12あります。令和2年3月時点の実績から見ると、民間事業者等が河川敷地を活用してる箇所は全国で80箇所であります。つまり、埼玉県の実績は、現在日本一であります。このたび、狭山市の公募によって「入間川にこにこテラス」との愛称になった河川敷きの公園に、3月5日、「スターバックス コーヒー 狭山市入間川にこにこテラス店」が、このプロジェクトを活用してオープンをいたします。スターバックスが河川敷地内に出店するのは全国初となります。既に公園として利用されている河川敷地でもあり、県が河川管理を行う上で支障のない範囲で店舗を設置していただくものであります。ここは、西武新宿線狭山市駅から約1 km の市街地に位置し、川越狭山自転車道にも面しています。コロナ禍による不安定な状況が続いてると思いますが、散策やサイクリングをお楽しみになられる方、日常的に公園を活用される地域の方々の笑顔が溢れる憩いの場として、皆様に利用していただきたいと思います。県では、今後ともこれまでの川の再生を進化をさせて、官民連携により地域に合わせた水辺の活用を図ってまいります。
   次に、新型コロナウイルス感染症の「埼玉県の感染動向の推移」であります。各指標の推移を見ると先週に引き続き減少傾向に概ねあるものの、劇的な改善にはつながっておらず、依然として厳しい状況が続いています。多くの県民の皆様の御努力、そして御協力によってこの命を守る取り組みは円滑に進んでおり、新規報告者数やあるいは療養者数については減少を緩やかですが続けています。しかしながら病床の占有率について見ると、未だに極めて厳しい高い水準で高止まりをしている状況にあり、医療機関の負担については残念ながら減少をしておりません。実効再生産数が1を切っておりますのでこの傾向をさらに継続していくことにより、一刻も早く感染症の封じ込めにつなげていきたいと思います。次に「感染疑い経路」でありますけれども、陽性者全体がこのように減少している中で、高齢者施設のクラスターは残念ながら増加していることから割合が増加しております。次のページお願いします。
   これはその高齢者施設も含めてですけれども、全体が下がっている中でありますので、高齢者、数は減ってますけれども、割合としては大きくなっています。60歳以上の方の割合が増加すると一般論として医療機関にも負担がかかりますので、減少していない医療機関の病床の占有率と合わせて考えれば極めて厳しい状況にあると言えると考えています。さらにこれは「高齢者施設における感染発生施設数及び陽性者数」を示したグラフであります。一般論として高齢者は重症化リスクが高い、医療機関によって大きな負担となる。中でも高齢者施設につきましては朝のぶら下がりでも少し申し上げましたけれども、そもそも高齢者施設、福祉施設は密になるようなケアが必要になる施設であること、また、医療的リスクが高いこの両方が重なった場所であり、大変厳しい状況のため、これまで埼玉県はこの高齢者福祉施設に対し戦術的な介入を行い、例えば緊急一斉巡回なので、¬集中的な対策を行うことで感染が発生した1施設当たりの陽性者は11.7人から3.1人まで下げてまいりました。しかしながら市中での感染が広がっていることなどもあり、1月中旬以降、感染の規模が大きくなる傾向であります。また、認知症などがある入所者の場合、入院が厳しく施設の中で療養せざるを得ない場合もあるため、感染が収束できないケースも広がっています。そこで今月から施設内での感染を早期に発見し、感染の拡大を抑制するため、特に感染が多く確認されている市に所在する施設職員に対するPCR検査、全員検査を実施しております。引き続き、高齢者施設の感染拡大防止対策に力を入れて取り組んでまいります。次のパネルお願いします。
   ステージ指標ついて1都3県で比較をさせていただきました。数値の大小は自治体ごとに確かに差がありますが、全体的な傾向として新規の報告者については全体として減少傾向にあるものの、どこもやはり医療提供体制が厳しい状況にあります。一方、埼玉県の陽性率あるいは新規報告者数も他の3都県と比較し、特にPCR陽性率については一貫して低い水準にとどまってまいりました。これは陽性率の推移について1都3県で比較した資料であります。他の自治体が陽性者が増加するにつれて陽性率が大幅に増加した中、本県は比較的低位で推移をしています。これは県の医師会をはじめとする医療機関のご協力の賜物であります。埼玉県では診療検査医療機関を公表し、発熱者が直接医療機関に受診相談を行える体制を作っているために、いわゆるボトルネックが発生しない、こういうシステムになっています。医療機関に対する風評被害、この懸念も存在をしていたというふうに聞いてますけれども、埼玉県の医療機関は人の命を最優先し、県民の安全を考えているこのまさに証左だと思います。一刻も早く診療と検査を実現させるという県民の立場に立っていただいた医療機関のお力のおかげと改めてご協力に感謝いたします。10枚目お願いいたします。
   緊急事態が発令されてから3週間余りが経過を致しました。この間、県民の皆様、事業者の皆様には、大変なご協力を頂いてまいりました。また、医療機関や福祉施設を含めたエッセンシャルワーカーの皆様にも、感染リスクがありながらも、大変なご協力を頂いています。深く敬意を表するとともに、改めて感謝を申し上げたいと思います。外出自粛については、大宮駅周辺の1日当たりの滞在者の増減率は、夜間については緊急事態宣言第1回目と比較的近いところまで来ています。また、営業時間の短縮につきましては、これまで実際に現地で確認をした4,970店舗のうち約98パーセントの飲食店が御協力をいただいています。飲食店の皆様には、命を救うための取り組みにご参加を頂いてること、本当に感謝を申し上げます。こういった皆様の多大なるご協力によって、本県の感染拡大のスピードは鈍化の傾向にあり、療養者数や病床占有率はステージ4を超えていますが、しかし、確実に皆様の協力は実を結びつつあると思います。緊急事態宣言については、先ほど申し上げた病床の使用率等、まだまだ厳しいところもあるので、現時点で緊急事態宣言を解除するという状況には残念ながらありません。政府も1か月程度、延長するという風に聞き及んでいます。県民やあるいは事業者の皆様には、経済的にも大変厳しいと思います。あるいは自粛疲れもあろうかもしれません。しかしながら、可能な限り早急に経済活動を再開をさせる、あるいは皆さんの愛する人やご家族を守っていただく。皆さんにはその力があります。そのための取り組みに、引き続きのご協力をお願いをいたします。
   次に、食事の際に気を付けていただきたい新しい合言葉として、「静美食(せいびしょく)」について、ご紹介をいたします。国の分科会においては、飲食をする際にはマスクを取り、その会話をすることで、感染リスクが高まるとの指摘がなされました。これに対して書道家の宮田天風(みやたてんぷう)さんから、ご提案をいただいたものがこれであります。日本は古くから礼儀を重んじる国で、食事をする時は、静かに、作ってくれた人や食材に感謝するという習慣があり、まさにその気持ちを改めて思い起こし、礼儀正しく食べることを「静美食」という言葉で表したのだそうです。日本古来の伝統を受け継ぎながら、今に生きる私達に知恵を授けていただいたものだと思っています。是非、「静美食」を合言葉に緊急事態宣言下お食事を楽しんでいただきたいと思います。私からは以上です。

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