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掲載日:2021年4月1日

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知事記者会見テキスト版 平成29年6月12日

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平成29年6月12日(月曜日)

知事発表
平成29年6月定例会付議予定議案について

平成29年6月定例会付議予定議案について(PDF:1,024KB)

知事

本日は6月定例会の付議予定議案について、御説明をいたします。招集日は6月19日月曜日、議案は7件、予算が1件、条例が4件、専決処分の承認が1件、事件議決が1件でございます。主な内容は、一般会計の補正予算と川口市が中核市の指定を受けるために総務省に提出するわけでありますが、県議会の承認(後に「県の同意」に訂正)が必要でありますので、県議会に同意(後に「議決」に訂正)を求める案件がございます。他、予算の繰越報告、専決処分報告、公社等の経営状況報告、観光に関する基本的な計画策定報告など30件がございます。

6月補正予算の総額は、2億5,281万1千円で累計に直せば1兆8,646億7,981万1千円ということになります。内容ですが、地方創生交付金の活用をいたします。地方創生交付金が出ますので、これを活用して秩父高原牧場の交流施設の整備、カエデ、少花粉スギ等の種苗の研究体制の強化、またプロフェッショナル人材戦略拠点のマッチング支援強化、さらに病害虫による農作物の生育被害の防止などに補正予算をたてているところでございます。

まず、内容でありますけれども、地方創生拠点整備交付金を活用して秩父高原牧場の交流施設整備を行います。9,987万円でございます。これは県の施設であります秩父高原牧場の魅力をアップさせようということで集客力アップのために、ふれあう・あじわう・まなぶ、というかたちで、動物とふれあえる施設を拡充しましょうということでヒツジのふれあいコーナー、あるいはまた畜産物の直売所・イートインスペースの新設、さらにモーモーハウス、牛の展示や体験施設などの改修、手作りの体験メニューなどを充実させることになります。御案内のとおり、秩父高原牧場は今ポピーがしっかり咲いておりまして、天空の花園とも言われて、非常に眺望のいいところでもございますので、さらに長い時間この牧場周辺でいろんな楽しみができるような仕掛けを用意しているところでございます。畜産物の直売所としても、県産の畜産物の販売などもやってまいります。御案内のとおり、近くには小川の和紙、あるいは東秩父の和紙の里、さらに長瀞に近いところでもございますので、関連の周辺地域の振興にもつながるというかたちになっております。

もう一つのカエデ、少花粉スギ等の種苗研究体制の強化についても整備交付金を活用して行ってまいります。新しい林業の取組として、カエデの樹液やキハダ樹皮の生産と新たな林業の取組が始まっていますので、それをさらに進化していこうという体制を作ってまいります。さらに、スギ・ヒノキの人工林が成熟しておりますので、伐採利用の促進を進めていこうということになります。課題がございます。再造林にコストがかかるために伐採・利用が進まないという、こうした課題を解決するために県として優良種苗や低コスト技術の開発を行って、組合や生産者の皆様たちに、その技術の成果を提供していくと。例えば樹液の多いカエデをより選抜することで、このカエデ等を使った様々な資源を生かしていく、例えばお菓子に使うとかいろんな使い方があります。それから薬効成分の多いキハダの選抜を行って、それをまた薬品等に使っていく。さらに早期に成長して、少花粉スギの選抜を行う。例えば、従来であればこういう根っこが散ったかたちになっていますので、深堀りをしないと苗木を植えられませんが、コンテナ型で苗を用意しておくと、極端なことを言えば掘削機でポコッと穴を開ければ、そのままストンと苗木を植えこむことができるということで、極めて時間が短く済むというかたちで非常に低コストの作業になるという、こうしたことを開発して林業経営者、あるいはまた林業組合などに寄与するという、そういう県の取組になってまいります。こうしたことで価値の高い森林を造成して、再造林による森の若返りなどをすることによって、森林の維持管理、さらに造林によるところの、低コストで収穫を上げていくという、そうすることで利益を出して、さらにまた新たに伐採をし、また造林をしていくという、その循環が良くなると理解しているところでございます。これは優良カエデの苗であるとか、ちょっと見にくいかもしれませんが非常に早く成長する少花粉のスギの苗などを、この種苗研究体制の強化の中で地方創生拠点整備交付金を活用して行ってまいります。以上が今回の補正予算の中身になります。

毎日

幹事社から1点だけ御質問させていただきます。中核市の指定に関わる同意についてがあると思いますけども、川口市のことだと思いますけども、これについての知事の期待をお聞かせいただけますか。

知事

政令市でありますさいたま市に次ぐ人口を持つ川口市が中核市の手続きを今までしておられなかったという、これはこれで一つの判断なんですが、自前で保健所を持つことによって極めて今重要な課題であります医療と介護、こういう予防衛生など健康づくりを一元的に市でできるというこのメリットがありますので、私が知っている限りに関して言えば、奥ノ木現市長さんはこの健康づくりのためには市として一元的に予防衛生そして医療介護、こういった分野を統合的に行いたいと。これが一番大事な今回の中核市における申請の中身だと聞いております。もとより、それ以外にも県が持つ権限の移譲もいくつもあるわけですが具体的にはその部分が重視されておられるというふうに聞いております。極めて健全な、有意義な考えではないかと私は評価しているところです。

埼玉

補正の関係で、病害虫の対策が今回盛り込まれましたけど、昨年あたりからネギ、特に深谷のネギに被害が出ているという話も伺っておりますが、これだけの6月の議会に病害虫の対策ということで補正を組まれたことはあまりなかったように思うのですが、その農家に対してかなり被害が懸念される状況にあるのでしょうか。

知事

なかなか長い名前なんですが、クロバネキノコバエ科の成虫(後に「幼虫」に訂正)がネギに発生している、ということで人畜無害ではあるのですが、土の中の根の付け根のあたりの白い部分に幼虫ができることでその部分を食べられるということで、農産物に被害が出るということですので、これを駆逐しなければならないということで、成虫は2mmぐらいで、幼虫はその半分(後に「倍」に訂正)ぐらいですが、いずれにしても虫のついたネギは市場性があるわけありませんので、別に家庭で食べる部分に被害があるわけではありませんが、やはりそれが出来ませんので、市場性を持ってきませんので、これを駆逐しなければいけないということで、今回熊谷市北部と深谷市東部で確認をされていますので、こういったところで、しっかりこの部分を駆除していきたいということになります。ただ、意外にまだ統計的なものに関しては、十分まだ出てきていません。今後、その統計的なものが出てきた段階で被害額の実態も見えると思いますが、今大事なことは「防ぐ」ということですので、早めに農薬の散布などをしっかりやって広がらないようにすることが大事な対策だというふうに理解しているところです。なかなか二度と言えない名称ですね。一度聞いたぐらいでは。

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幹事社質問
衆議院の小選挙区の区割り見直しについて

毎日

衆議院の小選挙区の区割りなどを見直す公職選挙法の改正が先日可決、成立しました。県内でもいくつかの選挙区で、区割りの見直しが行われることになっております。見直しに対する知事の所見と、今後見直しの内容の啓発という仕事があると思うのですが、これについてのお考えをお聞かせください。

知事

啓発の部分からいくと、非常に困難であります。同じ市内で町内で分けるとか、そういう区割りになっていますので、基本的には市町村別、行政単位で選挙区が確定するというのが基本だと思っております。衆議院の定数(後に「1票の較差」に訂正)を1対2の割合に、比率をするという最高裁判所の判例を重視しているために、これからもこんなことがしばしば起こると、極論すれば世田谷区の区議会議員よりも、都議会議員よりも、区長さんよりも世田谷選出の国会議員の守備範囲が狭いと、何やら割り切れないという話を世田谷選出の国会議員から聞いたこともあります。気分として、そういう気分というのは分かるような気がいたします。また、周知徹底することもなかなか難しいと思いますので、速やかに行政単位、市町村別で選挙区がつくられるようにと。もし、この1対2というものが、本当に根拠があるのか、そもそも論で言えば1対2が許されるとか、1対3だったらオッケーだとか、こういう話もないわけでありまして。アメリカの上院などは50万人の州でも2人、900万人の州でも2人と。議席の重みが違うという言い方はしないで、地域の代表と言うかたちで出している。こういう判断もありますので、今後衆議院と参議院の制度改革も含めて、もう少し丁寧に練られるべきで、対処療法が何度も何度も続くというのは、国会として怠慢ではないかというふうな謗りを受けられるのではないかと思っております。

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天皇の退位に関する特例法案について

毎日

天皇の退位に関する特例の法案が国会で議論されて、これも先日可決、成立されました。

この法案に対する所感をお聞かせいただきたいのと、それに関連して皇位の継承についても、国会などでさまざまな議論が出ています。これに関しても所感があればお聞かせください。

知事

基本的には大変望ましいものだというふうなコメントをさせていただきましたが、改めて日本国憲法第1章天皇の項で第1条に「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。」と、こう第1条に書いてありますので、文字通り、全会一致の決議(後に「議決」に訂正)できちっと今回特例法が成立したということは評価されるべきではないかと、国民の代表である各党派、会派のみなさんが小異を捨てて、大同について議論されて、取りまとめをされたということは、まさにこの第1条の主権の存する日本国民の総意に基づくという天皇の地位そのものが体現されたということで、いいのではないかと思っています。もとより本来こうした憲法の第1条に出てくるような地位でございますので、特例法というものではなくて皇室典範の改正であるとか、そういったところが望ましいということは、かねがね私、申し上げておりましたが、それではなかなか小異を捨てて大同に付けないということですので、今回特例法ということで総意になったと。全て満点というわけにはいかないと思いますので、よしとしているところでございます。

皇位継承については、文字通り皇位継承者の数が、数という言葉が相応しいかどうか分かりませんが、お人たちが少なくなっているという事実は間違いのないことでございますので、まさに天皇制、そして天皇の地位というものが、日本国憲法の第1章第1条にうたわれているわけですから、紛れもなく日本国にとっては、極めて重要な案件だと、こう認識を私はしております。故に、何らかのかたちで国において、まさに国民の代表者たる国会の総意でもって、できるだけ早く皇位の継承が安全なものに、安定的なものになるように努力をしていただきたいと思っております。女性宮家の創設も検討の課題でしょうし、場合によっては皇族から離脱された方々の復活(後に「皇籍復帰」に訂正)、宮家の復活など、それぞれその可能性について、国会の中で責任をもって議論していただきたいと思っております。

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その他の質問
防犯のまちづくりに関する協定について

埼玉

防犯のまちづくりに関する協定について2点質問があります。平成16年から事業者と締結しているこの協定ですけれども、先日内容を刷新しまして新しく取り交わされましたが、この協定のどういったところを見直したのかというところと、見直しにかける知事の思いですね、2点お聞かせください。

知事

中身が極端に変わったわけではありません。基本的に事業者の皆さんたち。特に事業所を回るような稼業というのでしょうか、事業の方々は不審なものを見つけたり、あるいはまた不審な状況などがあったりすれば速やかに最寄りの警察などに通報をするとか、そういったことを取り決めたものであります。また、今回改めてこうした取り決めを再締結させていただいたのは16年、17年頃のメンバーが、事業所の責任者が代わっていると。ほとんど。組合であるとか企業であるとかというところで責任者がみんな代わってしまったと。これ支部レベルでもそうだということですので、改めて本部レベル、本社レベル、あるいはそういったところから支部や支社や支店などにもう一度しっかり主旨を徹底していただいて、不審者などの発見などについて警察に通報していただく。しかも最近では高齢者を狙ったような犯罪などが多くなっておりますので、訪問活動などで高齢者を騙すやり方なんかもございますので、まさに訪問などをなさってる方々の事業者ですので、そういう方々と遭遇される可能性もありますので、そうした時もより信用の高いそうした方々が高齢者に対して声をかけるとかそういった点での役割をより果たしていただきたいと考えております。さらに当時、防犯のステッカーも作ったりしておったんですが、ほとんど色あせてもう見えなくなってきたり無くなったりしてしまっておりますので、また改めて車両などにしっかりこのステッカーを貼ることで意識付けと、それと抑止力を高めていくという二重の効果になると。しかも全体の総会を行いましたのでメンバーが、仲間がこんなにいるんだということをお互いに知り合ってより連帯感なども深めることもできたのではないかと思っています。防犯のパトロールと同じように事業者の皆さんたちにも、こうして通報体制を強化していただくことで犯罪の未然防止に力をお借りしたいと考えています。

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ふるさと納税の返礼品について

埼玉

ふるさと納税についてお伺いします。所沢市が4月から返礼品をやめましたけどもこうした動きについては知事はどのようにお考えになりますでしょうか。

知事

何事も原点は何だったかというところですね。何らかのかたちで自分の生まれ育ったところ、あるいは若いころにお世話になった町、市、村などに自分が稼いでる一部を納税するということで、まさにお世話になったものをお返しするという、御恩に報いるというそういう気持ちからスタートするのがこのふるさと納税の元々のものであったと。それに対して志というのでしょうか、お気持ちを返しましょうということで特産物などをお返ししてたと。そのこと自体も地域のブランドイメージだとか地域振興につながると。そういう一石二鳥のことであったんですが、いかんせんそういうものをサイト化して、あるいは本にしたり事業にする人たちがいて「ここの町の返礼品は高いぞ、得だぞ」というようなかたちで、ふるさと関係なくこっちの方が得だと。寄付控除の手続きをして一部寄付した部分が戻ってくる、そして高額な商品が戻ってくれば場合によっては得だという、こういう世界を演出する人たちがいて、それに市町村も一部乗っかったりしている人たちもいて過当競争気味になって、結果的にその原資は地方交付税、つまりふるさと納税で返礼品をもらわない人たちの税金も使われているというかたちになってきておりますので、制度上の仕組みとして、これはいかがなものかということで有識者からも話が出てき、具体的に総務大臣の方からも「ものには程度がありますよね」と言う話で、今回様々な自粛が始まっているということは原点に戻るということでいいのではないかと思っています。ただここまでですよあそこまでですよという世界では中々ないと思いますので、そこはやはり良識の世界だと私は思っております。一番困るのは色んなサイトで「ここが得だぞ、あそこが損だぞ」とかそういう見比べはしないでいただきたいというのが、ふるさと納税の趣旨に反することは企業ベースとしてやらないでいただきたいという思いを持っています。

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教育長について(1)

読売

2月の定例会から継続審査となっております、教育長が不在になっている問題で先程議会運営委員会の方で初日、議会の冒頭の方、初日の方で審議しようというような話になりました。これに関して知事の方の所感をお聞かせ願いたいんですけれどもよろしいでしょうか。

知事

大変ありがたいと思っております。文教委員会を臨時(後に削除)で開いていただき、同意すべきものというかたちで全会一致でお認めをいただいていると。このプロセスもございますので、速やかに本会議で御承認いただければスピーディーに教育行政も進んでまいりますので、できるだけ早くいただければ大変ありがたいと思っておりますので、議会でそのように決していただくことに関しては大変ありがたい、このように思っております。

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東京都議会議員選挙について

埼玉

この6月23日に東京都議選が告示になりますけども、小池さんの都知事の都民ファーストとの関係なんですけども、知事が政治塾の講師なども務められた経緯がありますけども、何か街頭などの応援というような要請は何か来ているのでしょうか。今のところ何も無しですかね。

知事

今のところございません。中々それぞれ元私の秘書であれば私自身が応援に行くとかそういう段取りはありますけども、特段、何か特別な党派、会派の方に行くというのはやっておりませんので、一般にオールラウンドで例えば衆議院選挙でも自民党、公明党、民進党等々、全部自分のご縁のある人たち、あるいはまた要請があって可能な部分等に出ておりますので、ひょっとして都民ファーストの中に自分の親しい人がどこかにいたかもしれませんので、そこまで確認しておりませんが、そういったところからの話があればそれは個人の要請というかたちで行くかもしれませんし、また自民党候補の中にも親しい人がいますので、また色んな流れの中で御依頼があったり、そういう中で場合によってはあるかもしれませんが、ちょうど議会中でもありますのであまり時間が無いのかなと思っております。

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教育長について(2)

朝日

教育長の人事なんですけども、確認なんですけども、さっき6月7日に知事が議長のもとを訪れまして、早く決めてほしいということをお願いされたという話が出たんですが、それは本当なのかどうかと、行かれた狙いというか、どういった趣旨で議長のところに行かれたのかちょっと御説明…

知事

議長を通じて議運の方におろされるという手続きがありますので、議会の仕切りの長であります議長の方に正式にお願いをしておこうということでお訪ねをして、重要な案件もございますので、できるだけ早く議会の同意をいただければありがたいと、そういうお願いをしてまいりました。いつまでに何をしろとかそういうお願いはしておりませんが、できるだけ早ければ早いほどありがたいと、こういう趣旨を述べてまいりました。

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(終)

お問い合わせ

知事直轄 報道長  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎1階

ファックス:048-830-0029

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