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掲載日:2020年5月27日

ようこそ知事室へ 埼玉県知事 大野元裕

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令和2年5月26日(火曜日)

知事発表
感染拡大の防止と社会経済活動の両立について

感染拡大の防止と社会経済活動の両立について(PDF:1,383KB)

知事

昨日、埼玉県に対する緊急事態宣言が解除されました。県民の皆様、そして医療従事者の皆様、すべての関係者の皆様に対して期間中の御協力に対して、御礼を申し上げたいと思います。しかしながらその一方で、コロナウイルス感染症が完全に押さえ込めたわけではありません。これからもうしばらくの間は、コロナ感染症と共存していかなければならない、そのような状況にあると思います。したがって、まず今日は、そうした取組についてお話をさせていただきたいと思います。まず、社会経済活動、そして感染防止、この両方を両立させていく取組のうちの一つとして、このたび「強い経済の構築に向けた埼玉県戦略会議」を設けることといたしました。県の経済は、コロナウイルス感染症の影響によって、大きな影響を受けています。本県としてはまず、止血的な措置として、企業の皆様の資金ニーズに対応するための制度金融を大幅に拡充をさせていただき、8,000億円という規模で今、制度融資を設けさせていただいています。さらに、雇用を守る、これで雇用を切ってしまっては、仮にコロナウイルスが終わっても立ち上がることができない。そのためにも、埼玉労働局と連携をし、雇用調整助成金の活用、そして使いにくいという声もあるものですから、各地における相談会を開催してまいりました。さらに、休業要請にかかわらず、休業を余儀なくされた方、休業された方、こういった方々事業者に対して、中小企業、個人事業主、あるいは業種を問わずに支援を行うなどの様々な取組を行ってまいりました。このような中で、緊急事態は解除されたものの、まだまだコロナ禍での経済活動、あるいは社会的機能について、どのように回復をしていくかが問われています。これまでは接触機会、つまり外に出ないでほしい、人と会わないでほしい、このようなやり方でコロナウイルス感染症を封じ込め、あるいは医療体制を維持していくことが、皆様の御協力とともに行われてまいりました。ところがこれからは、仮に外に出て、人と会っても感染をしない、防げるような感染機会を最小限にするような取組が必要だと考えています。そのために、事業者の皆様の自主的な取組を軸として、そこで働く方々、そして、その事業所を御利用されるお客様等、すべての方々にとって安心を提供できるような『彩の国「新しい生活様式」安心宣言』を、まずは打ち立てました。併せて、多くの専門家によれば、第二波、第三波が来るのではないかと、このような御指摘もあります。そのような中でも、コロナウイルス感染症との共存が図れる強い経済の構築が必要となります。そこで、県、国、経済団体という実行力を持った団体が連携をし、それぞれが役割をしっかりと果たしていくことによって、埼玉県経済を作っていきたいという思いから、「強い経済の構築に向けた埼玉県戦略会議」を作ることといたしました。具体的には、例えば、第二波が来ることを想定をして、その第二波で、通常と同じような営業活動や事業が行えない中で、どのような準備を行っていれば、仮に第二波が来ても、様々な施策を講じることができるか、こういったことを検討させていただきます。そこには、県だけではなく関東経済産業局、あるいは埼玉労働局といった国の機関、それに加えて、先日御提言もいただきました埼玉県商工会議所連合会、埼玉県経営者協会、さらには埼玉経済同友会、こういった組織に御参加をいただくこととしております。また、この戦略会議の下には、ワーキングチームを設けることとさせていただき、そこには中小企業診断士協会や情報サービス産業協会、こういった「産」、あるいは埼玉大学やSAITECなどの「学」、そして国、県は申し上げましたけれども、産業振興公社やジェトロ埼玉などの官、産、学、それぞれが培ってきた知見を生かしていきたいと思っています。先ほど申し上げたとおり、例えば通常の営業活動ができなくても、ジェトロのような組織を使いながら、オンラインで例えば様々な営業活動ができないか、サプライチェーンが途切れた時に、様々なサプライチェーンをつなぐ試みができないか、あるいは労働力が一方の業界では必要としており、一方では解雇等の嵐がある。そういった中で、必要なところにマッチングができないか、これらを事前に進めておかないと、第二波が来てからでは遅い。そこで、第1回の戦略会議は、来る28日木曜日に開催をいたします。その後、このワーキンググループの方を動かして、概ね1か月程度で提案をまとめていただきます。ただ、この試みについては、提案をまとめて、論文を書くことが目標ではありません。実際に、仮に第二波が来ても、その時に数多くの企業の皆様が、あるいはその企業を利用される多くの方々が不安に思わないように、社会的な実装をしていくということがとても大切でありますので、ここで提言をまとめるだけではなく、その提言をそれぞれの組織が最大限に生かしながら社会的実装を行っていく、これが最大の目標であります。したがって、6月あるいは7月、次の第二波がいつ来るか私にはわかりませんが、可能な限り早期にこれを進めていくこととさせていただきたいと思います。
次に、県立学校の再開についてでございますけれども、こちらのイメージ図のとおり、6月1日から分散登校を行い、最初の1週間の登校日は週に1日。そして、ここまでの期間は馴らし期間とさせていただいて、翌週からだんだんと登校機会を増やし、再開から3週間で、通常の登校にできるようにと考えています。ただ、部活動については、通常登校が再開されるまでは実施をいたしません。また、夏休みについては、原則として8月1日から24日までとさせていただきます。この図は一つのモデルでありますが、分散登校の期間は、地域的な差や今後のコロナウイルス感染症の状況などを踏まえて、弾力的に、柔軟に対応したいと思っています。地域の差だけではなく、例えば学校によってはその地域の周りからほとんどの生徒さんが通ってくるところもあれば、電車を使って、通学をされる生徒さんが多い学校もあります。これらについても、柔軟に判断をする内の要素の一つであります。なお、特別支援学校については、それぞれの学校の実情に合わせて教育活動を行っていきたいと思います。
次に県有施設の再開ですけれども、本日から、県立の歴史と民俗の博物館、そして川の博物館については、展示室の利用を再開をいたしました。その他の施設については、施設ごとに『彩の国「新しい生活様式」安心宣言』と、具体的な感染防止対策を徹底した上で、速やかに再開を目指したいと思いますが、政府の基本的対処方針との整合性を図るとともに、専門家会議の皆様の知見もいただいて、明日行われる専門家会議に諮って、その後、決定をさせていただきたいと考えています。
さて、本県の緊急事態措置の解除については、昨日の緊急事態宣言の解除に伴い、対策本部会議で決定をしたところでございます。改めて申し上げますが、1点目、外出自粛要請については、特別措置法第45条1項でお願いをしておりましたけれども、宣言の解除に伴い、この要請については法的な根拠を持った自粛は解除させていただきます。また2点目につきましては、図書館、自動車教習所、劇場、映画館、パチンコ店等の遊技場、これらについては徹底した感染対策を講じることを前提に、使用停止協力要請の対象から除外をいたしました。また3点目については、酒類の提供ですけれども、これは時間的な制限がかかっておりましたけれども、午後7時から午後10時まで延長といたしました。改めて申し上げますがこれらも、徹底した感染防止対策が前提となっています。
今後しばらくは、先ほど申し上げたように、これまでは接触を減らすという蔓延防止の方法でしたが、これからは接触の機会があったとしても、感染機会を可能な限り減らしていく。そこに全ての住民、事業者が、協力していくという仕組みを作ったというふうに申し上げましたが、この「新しい生活様式」安心宣言については、比較的安心な事業者の皆様につきましては、ホームページからこの共通の宣言をダウンロードして、御活用いただく、お店等に貼っていただく、そしてお店を御利用されるお客様がそれを見て安心であることを確認する。そして、若干懸念が残る業種については、業種ごとに提出をいただければ、業種別の安心宣言を県が認定する、このような仕組みとさせていただいておりますが、これは5月12日に使用したパネルですけれども、今後の自粛の解除について、安心宣言の対象を変更したいと思っています。先ほど申し上げた自主的にダウンロード等していただいて使えるこのAグループ、ここに変更はありません。Bグループについても、変更はございません。Cグループについては、いわゆるトリガーと申し上げてまいりましたけれども、基準を満たしたこともあり、自粛要請が解除されました。Cグループの一部の業種別団体からは、すでに安心宣言が提出されていますけれども、未提出の団体につきましては、是非、積極的に業種別の安心宣言を作っていただきたいと思っています。ここについても解除の対象であります。そして、これまでDグループ、ここからこちらは、対象になっていませんでしたが、以前お話をしたとおり、これらの取組を進めることによって、今は厳しいと思われているところでも、一刻も早く営業活動が再開できるような取組をしていくということを申し上げると同時に、我々埼玉県は何人なったら解除するという受身ではなく、何人にするという積極的な対応をしていくと申し上げましたが、このDのうちのグループ3つ分かれていましたけれども、そのうちの1つ、仮にD1と申し上げますが、水泳場などの運動施設、ここにつきましては25日(後に「22日」に訂正)に書面で県の専門家会議に対して、諮問をいたしました。そういたしましたところ、まだコメントが付されたこともあり、今回新たに業種別の『彩の国「新しい生活様式」安心宣言』の対象に追加をし、業種ごとの取組を県内の業種別団体に対して、検討いただくようお願いをさせていただきました。なお、この件につきましても、近く行われるであろう専門家会議に、これは明日の会議だけとは限りませんけれども、そこで御議論をいただく予定でございます。また、赤色のD2グループ、スポーツジムやヨガなどのところ。あるいはD3のグループ、接待を伴うナイトクラブなどについても、安心宣言の取組の広がりなどを踏まえ、今後対象とできるようになることを期待しています。今回、新たにD1グループが安心宣言の対象に追加されましたので、業種別安心宣言の提出期限については、6月12日まで延長をすることといたします。
次のパネルでありますけれども、安心宣言の宣言文と県の認定書、これもすでにお示しをしましたが、この宣言文の方ですけれども、これは各事業者がダウンロードしてお使いいただけるものですが、県の自粛要請の変更に伴って一部文書を変えさせていただきました。5の「行いません、行わせません」の酒類の提供ですが、これが19時以降となっていたのを22時以降に直させていただきました。なお、業種別の、こちら側の認定の方の安心宣言ですけれども、昨日までに、新たに5つの団体を認定をさせていただきました。その結果、業種別の安心宣言は合計7団体、事業者にして約5,000会員が入っているところであります、が認定をされることとなりました。また自主的な安心宣言の取組としては、百貨店、例えばコルソ、西武百貨店、そごう大宮店、川口店などの百貨店や、埼玉りそな銀行の127店舗の地域金融機関、あるいは5つ程度ですけれども商店街の振興組合、バス協会やタクシー協会などの交通事業者なども取組を進めたいとの話を持ってきておりまして、今後さらに普及していくことを期待しています。この安心宣言の取組によって、事業者の皆さん、そこで働く方々、御利用される方々すべてにとって安心を提供できるとともに、感染拡大の防止と、社会経済活動の両立を図ることができるような取組として、今後推進をさせていただきたいと思いますし、この取組が功を奏してコロナ禍を封じ込める、こういったことに繋がることを希望しております。
最後になりますけれども、県民の皆様に改めて4つのお願いを繰り返させていただきます。県内の観光地へのお出かけや、地域内でのショッピング、御家族などでの外食、これは差し支えありませんが、県外への不要不急の移動は今しばらく、お控えをいただきたいと思います。また、これまでにクラスターが発生し、感染が拡大をした夜の繁華街への外出は、引き続き、自粛をお願いいたします。換気が悪い密閉、人が集まる密集、近くで会話するなどの密接、このいわゆる3つの密が揃った場所は避けていただくようにお願いします。その上で、手洗い、マスクの着用などの感染防止対策、ソーシャルディスタンスの確保、様々な機会でのオンラインの活用など、新しい生活様式を実践していただきたいと思っています。ここのところ、本県では、新規の陽性者数を一定程度に抑え込めております。これは、これまでの県民の皆様の御協力のおかげです。ただ、これまでの努力を無にしない、そのような中でも社会的機能を何とか少しずつ引き上げていくためにも、改めて、県民の皆様、事業者の皆様には御協力をお願いを申し上げます。私からは以上です。

東京

まず、戦略会議について2点お伺いします。今回、戦略会議を設置された背景となるような経済的な課題がどんな点に、第一波から見えた経済的課題がどんなものがあったのか、知事自身の意識、課題点を教えてください。また、もしあればですが、県内の企業のコロナによる損失というのがどのくらいの額があるのかというものを、もしそういう数字を持っていましたら、そちらの方もお願いします。

知事

まず、後者については現時点では持ち合わせておりませんが、3月時点等の景気観については、すでに公表させていただいたとおりなので、もし必要であれば事務方から後ほどお渡しをさせていただきたいと思っています。前者につきましてですけれども、コロナウイルス感染症の下、正直、経済的な課題は本当に多くの分野で山積しているというふうに思っています。これはほとんどの、半分以上の業種が業績が悪くなっているという景況感が示されているとおりだけではなくて、非常に深刻なかたちで、多様なところで影響が出ている。そしてまた、仮に今日、すべてがかつてと同じように戻ったとしても、それでもその後もサプライチェーン等にも影響が出るなどの、今後にも影響が出ることが必至だというふうに考えています。そのような中で課題としては、1つ目はすでに先ほどからお話しているとおり、コロナウイルスと共存しながら経済活動を行うという、そのために安心宣言という仕組みを作らせていただきました。それと同時に、この今、ある程度落ち着いている状況になってきているとはいうものの、今でも大変ですけれども、再度、第二波のコロナウイルス感染症の拡大が来た場合には、これはもう本当に大変なことになるだろうと。そうすると、その以前に準備をしていくことが、もちろん医療態勢もそうですけれども、その一方で経済、社会活動についてもあるだろうということで、みんなが今、知恵を出すことが大切だということで、課題を考えたところです。それからもう1つは、これは延長線上にありますけれども、単に課題を解決する方法を提示するだけではなくて、時間がないですから、みんなが知恵を出すだけじゃなくて、汗もかいて、これを社会実装までもっていきたい。この3つが今回の2つの取組の課題として考えたことであります。

東京

もう1点、安心宣言の部分に関して、今回新たにDの部分を1から3に3つに分割したわけですけれども、何故、分割したのかっていうのと、今後も目安に達すれば、D1が安心宣言の提出対象になったように、D2、D3の部分も、宣言の対象になってくるのかどうかっていう、この2点をお伺いしたいです。

知事

まず3つに分けたことですが、今までD、1つだったのは事実なんですが、ただ、実はDには3段階に分けて3つの基準が示されておりました。それは、それぞれに特性も違えばですね、レベルというと変ですけれど、それぞれグルーピングが3つ、Dの中でもあったっていうのは、これまでもお示しをさせていただいたとおりで、そのうちの一番上にあったところ、以前、御説明した中で一番上にあったところがD1に該当をいたします。このD1については、トリガーとなる基準をクリアしたというか、達成しました。そこで、25日までに専門家会議に対して、私どもの方から諮問をさせていただきました。ところが、その諮問をさせていただいたところ、どことは業種と、あと、細かい中身については申し上げられませんけれども、専門家の先生方から「業種ごとの取組で、もう少し深掘りをするところがあるのではないか」、あるいは「安心宣言のようなかたちで、彼らがこういう対策を講じますというふうにした方がいいところがあるのではないか」という、こういう御指摘をいただきました。そこで月曜日、25日の書面でいただいた御意見を基に、業種別の宣言等についての検討する余地があるかどうか等について御意見をいただくために、D1のグループをB、Cの方に持ってきて、業種宣言の対象にするので検討してほしいという話をさせていただきました。そのようなかたちで今、D1の団体からも反応があるところであります。将来につきましてですけれども、当然、一定の基準を満たす、もしくは諮問をするのが適切と考えられる時には、これらについて諮問をし、またその諮問の際に、今回、専門家の先生方からこういった御意見をいただきましたので、業種別の取組について聴くのがふさわしいというような先生方の、あるいは聴くべきだというようなお話がある時には当然、このD2、D3も、先ほどお見せした、BとCの方に入ってくる可能性は当然あるのかと思います。

朝日

安心宣言のところで、D1とD2はいずれも運動の施設ですけれども、D1とD2、いずれもスポーツに関連するところですけれども、何をもって区切っているのでしょうか。

知事

まずDについては、D1、D2、D3のすべてについては、政府がいうところの「特に留意をする業種」というふうに、これまでも分類されてきました。その中でも、国によって留意すべきとされた中でも、こちらの水泳場などの運動施設、これ例えば剣道場とかですね、様々なものが含まれています。こちらはスポーツジム、ホットヨガなどの施設ですが、こちらは現実にクラスターが発生したところで、こちらはクラスターが確認されていない、感染経路になっていない施設で分けてあります。

朝日

例えば、スポーツジムの中にあるプールっていうのは、D1とD2のどっちになるんですか。

知事

スポーツジムと銘打っていても、それは役割によると思います。例えば、公民館という中でも、ジムがある場合には、そこの部分は当然ジムになっていきますし、スイミングプールなどの水泳場については、ジムの中では当然こちらになりますけれども、ただ一体としてもし運営していて、相互に移動するような場合には、当然、一体としてスポーツジムとして考えざるを得ないと思っています。

朝日

今回神奈川県がですね、業種にこだわらずに一律に解除してるんですけれども、それと比べると、非常に慎重にやってるのかなっていう印象があるんですが、その背景にある事情というのは何なんですか。例えば、医療体制の問題なのか、どういった事情からやっているのかっていうのを、教えてほしいのですけれども。

知事

国の発表によると、このような抑制的な措置の目的は3つあると言われています。1つは感染の拡大防止、もう1つは医療体制の維持、もう1つはクラスター対策を行うための態勢の維持、この3つと言われています。これに加えて埼玉県では、これらの施設の中で、あるいは業種の中で、密接・密集が発生することによって、再度、感染が起こる可能性についても考えて、その4つについて検討をさせていただき、そのリスクの高さを判断させていただいています。他県の状況について、私がコメントする立場にはありませんけれども、少なくとも埼玉県においてはこれらのリスクを、こちらのグループとこちらでは同じとは考えていませんので、そうであれば、当然、できるところからしっかりと対応していくということが必要だし、また同じ対応をするのでも、単に人任せにするのではなくて、例えば安心宣言のような仕組みを作って、より積極的にこれらのグループがこちらに行けるように、我々としても取り組んでいくと、これが私たちの考え方であります。

共同

戦略会議のことで質問なんですけれども、いわゆる成果物というところでいうと1か月程度で提案をまとめるということと、その先に知事の言葉でいえば社会実装ということろになると思うのですが、そうすると、これは県だけではなくて事業者も何か新しいことを、やってほしいということになると思うのですが、知事がおっしゃってた中で労働力のマッチングだとかですね、その辺りはイメージしやすいと思ったのですが、例えば今、テレワークを2か月、3か月ずっと進めてきたと思うのですけれども、知事としては今後も民間の企業に対してなるべくそういったことを進めてほしいというようなメッセージを発せられるのか、あるいはこの会議の中でも今後に備えて、そういったことをさらに進めようという、そういうことも視野に入っているのでしょうか。

知事

とても大切なポイントの御質問ありがとうございます。我々としては、具体的な話は私もアイディアはあるのですが、会議をやる前なのでそこまでは立ち入りませんけれども、いくつかの争点となるような、議論の論点となるようなポイントというものがあるだろうというふうに考えています。例えば、さっき言った第二波の下で困るものとして、例えば販路の拡大だとか、労働力のマッチングだとか、あるいは業務継続計画、これはどちらかというと困るものでありますけれども、もう1つはもう一歩踏み込んだかたちで新しい生活様式と国が呼んでいるのかもしれませんが、そういったもので少し違う形態にするものが例えばあるのではないか。それが私どもの言っている言葉でいえば、デジタルベネフィットと言っておりますけれども、いわゆるデジタル化。例えばテレワークもそうかもしれませんし、あるいはもしかすると、これまでと異なるかたちで業種がお見合いをするような、マッチングをするようなものもそうかもしれませんし、こういったデジタル化を推進したことによって、本来はコロナということで、それをせざるを得なかったわけですけど、その中でより一歩進めることができるようなものについても、このワーキングに対する課題の論点の一つとして提供させていただいております。

朝日

これまでずっと続けてこられていた営業休止の要請に関してお伺いしたいんですけども。この営業休止の要請というのは、私権の制限をこれまでしてきたという解釈でよろしいでしょうか。

知事

まずお話の、2つあると思うんですが、45条の1項と2項というのがあります。どちらも、国の法律に基づいていますけれども、これについては、私権の制限に罰則を伴わないので、当たらないというのが実は政府の立場です。ただ、私たちは必ずしもそう思っていなくて、当然そのすべてが自由にできるわけではないということであれば、一定の私権の制限が伴うことになりますよね。ですから、それは一定程度そのとおりだと思っています。ただ、5条に、特措法の第5条にあるとおり、それは最低限のものでなければならないということで、公共の福祉、そして全部のために、制限せざるを得ない最低限の部分についてやらせていただいてきたつもりであります。

朝日

もう1点なんですけれども、これまでは国の緊急事態宣言を受けて休業要請をされてきたところもあると思うんですけれども、それが昨日解除されたんですが、その以降もまだジムなど休業を続けてほしいと言っているところもあるんですけれども、そこに関しては解除されてもなお続けるということは、埼玉県がその施設などに対して何らかの対処、補助などするべきじゃないかと思うんですけれども、その点についてはどう考えでしょうか。

知事

先ほど申し上げましたとおり、御説明させていただいたとおり、緊急事態宣言とリンクしているのは外出自粛宣言のみであります。つまり、45条というのは緊急事態宣言の下でしか出せませんから、それ以外の24条の9項と、それから県民の皆様へのお願いは法的な根拠を持っていません。あくまでもお願い。これがまず1つ目の整理として頭に入れていただいた上で申し上げるならば、これらの法的な措置については、国の基本的な対処方針に従って示させていただいている中で、県民の皆様の最小限の私権の制限の中で、最大限の福祉を享受するための措置として御理解をいただき、そして御協力をいただきたいという要請でございます。したがって、これについてこの分を補償するので、これをしてくれというそういうバーターの関係にあるとは思っておりません。我々としては、ただしその一方で経済的に大きな影響を受けた、例えば、これは業種だけではありませんけれども、ものについては、県として当然の話ならば経済の振興や社会的機能の維持に向けて、取り組むべきであるという発想がちょっと違っていると思っています。したがって、これまでも埼玉県としては、休業に対する補償はやったことがないというふうに理解をしていて、その一方で休業等で影響を受けた経済に対する対応としての支援金を創設させていただいているのは、最初からずっと一貫していると思っています。

NHK

戦略会議についてお伺いします。1か月程度で結論を出すということで、知事としてもスピード感を持って結論を出したいということだと思うんですけれども、目標が社会実装ということですので、例えばそれを実際実現するためには金銭的なものがかかったりですとか、すると思うんですけれども、そういう予算措置も踏まえたかたちで、県としてもこれを実施するというお考えなんでしょうか。

知事

まず、先ほど申し上げたとおり、これは論文を書くことが目的ではないので、社会実装が目的というのは御指摘のとおりであります。その中で、今ちょうど我々も庁内で議論をさせていただいているところですけれども、その中のどの部分に予算をつけるべきか等については、一定の想定をさせていただいています。ただ、これから議論をするので、今後の6月議会における予算の案を提出するかどうかも含めて、今、議論をさせていただいているところであります。ただ、その中には一定程度、想像がつくものも正直ありますので、そこについては、例えば先ほど話があったテレワークとかですね、そういったもの、デジタルベネフィットなんかについてはどうしようと、こういった議論はすでにさせていただいているところでございます。

日経

昨日、緊急事態宣言の解除とともに、知事が常々言ってました地方創生臨時交付金が増額されると、大幅に増額されるということを言ってましたけど、それに対する知事の受け止めと、今後その増額された交付金で県としてどう活用していくかというお考えがあれば、伺いたいと思います。

知事

まず臨時交付金にしても、それから厚生労働省側の一括交付金にしてもですね、大変、大切な取組をお支えをいただくという意味では国に対して、この方向性については評価をしたいというふうに考えています。その上で、この臨時交付金についてはこれまでもですね、埼玉県はすぐに使い切っているというかですね、本当に厳しい状況の中で、医療体制、それから経済的な支援、これらについて我々としては、これを使い切ってそれでもなおかつ足りないという状況にありました。今後は、若干ステージが変わってくる。例えば先ほどお話の、接触の機会を削減するためにそこで生じてくるコストについて、我々が経済を支援するとかではなくて、第二波を見据えてとか、もちろんない方がいいのですけれども、今傷ついた経済をどうするかとか、こういった方向に変わっていくものと思います。また医療体制についても、これまでは目先の医療体制について、緊急に投じる性格のものがより多かったのに対して、今後は、例えば冬にインフルエンザなんかも含めてですね、色んな医療体制をどうするかとか、そういったその先にお金を、あるいは物を買う、こういったものについても検討していくことになりますので、これまでと若干色合いは変わってくるだろうとは思います。

日経

そのような色合いが変わる取組については、今後6月の議会などでいろいろ対策は考えていく予定でしょうか。

知事

先ほども申し上げたとおり、6月の定例議会が招集をされるということでしょうから、そこにおいて議会と議論をさせていただくべく、補正予算案ですね、次もし出せば第5次になりますけれども、そういったものを取りまとめるかどうかについては今庁内で議論をさせていただいているところであります。

日刊工

戦略会議についてのスケジュール感についてなんですけれども、第1回戦略会議が終わった後にワーキンググループで1か月程度議論をされて、そのあと提言をするということなんですけれども、ということはその後に第2回戦略会議を行うということなのでしょうか。

知事

概ね1か月程度の間にワーキンググループで検討するところまでは、そのとおりであります。その段階で中間報告をまず出していただきたいというふうに、お願いをするつもりです。というのは、正直、短い期間の中で、とは言っても後ろの余裕がどの程度あるか我々全然わかりませんので、とにかく早くまとめるということが大切なので、まずは中間報告で骨子をまとめて、もし必要であれば最終報告をするのかもしれませんし、あるいは中間報告で良しとして、それを実装するのかもしれませんが、いずれにしても、6月末ごろを目途にワーキンググループから提言を出していただきたいということで、中間報告を作るためのステップ、そこまでは決めております。

日刊工

あともう一つなんですけれども、ワーキンググループ、産学官ということなんですけれども、メンバーはどのように選定をされたのか、例えばそれぞれ自発的に手を挙げられたものなのかということを、教えていただきたいです。

知事

ワーキンググループに関しましては、当然、産学官といった幅広いところから、話をいただくというのがまず1点であります。そして、もう一つはワーキンググループだけではないのですけれども、国の機関にも入っていただいているのは、先ほどサプライチェーンや販路の話をいたしましたが、これらのサプライチェーンや販路、もちろん労働力もそうかもしれませんが、これらは、コロナウイルスの感染症が拡大をしている下にあっても、埼玉県だけで完結するものではないということで国の支援、そしてワーキンググループの中には実はジェトロも入っています。ということは、つまり海外とのやりとりを含めて、そこまで考えていきたい。それから先ほどデジタルベネフィットの話をさせていただきましたけれども、情報サービス産業協会、あるいはサイテック、こういった比較的新しい技術、あるいはICT上の技術に長けているところに入っていただきました。また、中小企業診断士協会のようにいわゆる経営だけではなくて、中小企業の実情というか弱点等も知っておられる方々にも入っていただくということで、多様な方々にワーキンググループの方は参加をしていただくという発想でありました。もちろん今後、この産官の組織につきましては、こちらの御意見も伺いながら、もし必要な追加すべき方々、組織があれば追加していきたいと思っています。

朝日

営業休止要請や安心宣言に関することで、大きく3点ほど伺いたいと思います。まず1点目なんですけれども、昨日、営業休止要請の一部が解除されました。今までは、知事は業種・業界に関わらず、幅広い支援ということで、支援金の制度も作られていらっしゃいました。昨日をもって、営業休止の要請が長くなる業界と、昨日で終わる業界との差が出てきたことになるんですけれども、長くなる業界に対しての支援というのは何かお考えでしょうか。

知事

まず1点目につきましては、我々業種業界に対してこれまでも休業の要請に対する補償という考え方はしていませんでした。しかしながら、これが長くなることによって、確かに影響が出てくるようなところもあろうかと思っています。ただ、どの程度長くというのは、まだ我々は基準を示していて、日程でやっていませんので、そこについてはそれと同時に国の方から業種別のガイドラインを作りたいということで、我々が言うところのD2・D3についても作られるというふうに聞いておりますので、まずはこの動きを早急にやるというふうに、昨日も西村大臣もおっしゃっていらっしゃいましたので、そこについては見守らせていただいた上で、必要なところに必要なお金をつけるというのが基本だと思っています。

朝日

国の動きを見定めた上で、必要があれば何か支援を考えるということでいいですか。

知事

国の動きと、それから業種団体のガイドラインと聞いていますので、当然業種団体の動きも見ていくことになると思います。

朝日

その上で県として支援を考える可能性があるということですか。

知事

そうです。

朝日

2点目なんですけれども、この休業要請については、先ほどおっしゃってたように、あくまでお願いベースが基本になっています。あくまでお願いベースなので、もし休業要請が長くなってきていて、営業しないことには立ち行かない業種とか、事業者については、これもやむを得ず営業することも仕方ないというふうに、そういう考え方でいいんでしょうか。

知事

まず、休業もせざるを得なかったり、休業要請の御協力のお願いに応じていただくようなところについて、国も利益が50%以上減少するようなところに対しては対応するとかいくつかのスキームを持っていると思います。ただそれでも十分ではないというふうなかたちに、我々官としては追い込みたくないと思っていますけれども、しかしながら、もしそういった場合には、我々はあくまでもお願いであります。例えば、パチンコ店の名前を出す、出さないという一時、議論になりましたけれども、あれは45条の2項という、緊急事態宣言の下でなければできない措置でありましたので、今度ちょっと色合いが変わってきています。したがって、我々としては可能な限り、早期にこの安心宣言も含めて、みんなが協力することによって業種を可能な限り広げていって、そして埼玉県においては、少なくとも、多くの企業が営業ができるような体制を作るというのが最大の目標でありますので、そちらの方向で考えていきたいと今は思っています。

朝日

結局、そうすると経済的に立ち行かない事業者については、営業することも致し方ないというふうな考え方でいいですか。

知事

経済的に立ち行かない…、色々な要素があると思いますけれども、先ほど申し上げたように、私たちとしては、まずは業種ごとの取り組みをガイドラインとしてまとめられるということなので、それを見守りたい。しかしながら、長期化して官が追い込むような事態には持って行きたくなくて、私たちとしては、より多くの業種が参加できるよう、社会的機能の責任を果たせるようなかたちに持っていきたいと思っています。

朝日

最後安心宣言に関することなんですけれども、そういうふうに今おっしゃったようにあくまで協力ベースで一緒にやっていこうということであればなおさら、安心宣言のD2、D3についても、もう今から安全の体制を構築するということを一緒にやっていくという意味で、安心宣言を作ってもらう。それについて、評議会の方でもきちっと見ていくということを今からやっておかないと、いざ知事の示されているトリガーをクリアした時にも、1回、専門家に諮問して、やはりここは安心宣言が必要ですねというふうに、また返ってきて時間が余計かかってしまうような気がするので、D2、D3も初めから安心宣言の取組、これ一緒にやってた方がいいのではないかというふうに思うんですが、そのあたりはどうでしょうか。

知事

現時点においては、先ほど申し上げたとおり、例えば、格段の留意が必要で、クラスターが発生したこういった業種について、現時点で、この方々が休業を解除するといったそういう基準には達していないというのが判断でありますので、安心宣言をやる、やらないに関わらず、残念ながら今のところはそこには達していないので、達した段階で専門家の先生方に「これだったらできますか」、「これだったらより安心していただけますか」ということを聞くのが筋だというふうに、私たちは思っています。

朝日

まずクリアしないことには、安心宣言の有無、そこまでもいかないっていうような考え方っていうことですか。

知事

もうちょっと極端なこと言うとですよ、こんなことが起こってほしくないですけれども、感染爆発が起こったという時には、こちらの方々についても安心宣言、もう、1回ちゃらと言ったら変ですけれども、安心宣言があろうがなかろうが休業になります。仮に、また再び戻ってきた時には、状況に応じては、それらの宣言を作っていただいたとしても、それらの宣言が、もちろんもう1回あることは望んでいませんけれども、仮にあって、また戻る時には変わっている可能性もありますので、やはりそれは我々が考える、専門家と共に作らせていただいた基準をクリアした段階で、「では、どのような取組をされますか」というのが筋だというふうに思います。

朝日

関連でもう1点だけ。今の仕分けの仕組みの仕方だと、スポーツクラブとかジムとか業種ごとに全部の施設が十把一絡げというか、分類されているようなかたちになってしまうんですが、これだと再要請をするときに、一つの施設でクラスターが生じたことをもってその業界全部に休業要請がまたかかってしまうというような、そういう流れになってしまうと思うんですが、それだと安心の取組をしているところとの不公平感が出てしまうんではないかなというふうに思うんですが、そのあたりは知事はどういうふうに考えていらっしゃいますか。

知事

御指摘はそのとおりだと思うし、できれば一つ一つの事業所を認定できるのが一番いいと思います。ただ、中々そこのコストというのは難しいと思っています。だからこそ、例えばこれらの安心宣言について、個別のお店、これは本社だけじゃなくて事業所などが掲げることによって、私たちは守りますと、これだけのことをやります、と言うことができる仕組みをつくることで、県民の皆さんが、そうは言っても、例えば同じ業種でもそうは信用できないよねって話になる可能性もあるじゃないですか。そこでそういう仕組みを作るというのが私たちの目的でありますので、業種で分けると同時に、それぞれ個別のお店の取組を県が関与して、それを個別のお店が言ってもなかなか信用されなかったりもしますので、そういったところに関与するという二重の仕組みを作ることによって、本来はおっしゃるとおり、すべての事業所、一事業所ずつやるのがいいんですが、それができない分を可能な限り短い時間の中でカバーしたいと思っています。

朝日

再要請する時に業界全体にかけてしまうというのは、これはやむを得ないという考え方でしょうか。

知事

議論をさせていただきたいのは、これから再要請をするような時に、先生方の御意見を伺いながら、例えば地域的な特性だとか、業界の中でもこういうところならばいいよという、実は政府も千平米以上とかそういった分けをしていますけれども、その辺は確かにあり得るかもしれません。あるいは同じ施設にしても、使用の方法って色々ありますので、そういったその中身について考えるとか、その辺は一度我々も経験をしていて、正直3月、4月の頃、最初に埼玉県が自粛要請を緊急事態宣言の前に出したのが3月26日だったと思いますけれども、その頃は本当にバタバタとする中でとにかく、皆さん家から出ないでくださいとか、東京に行かないでくださいとか、ものすごく知見もない中での、しかしながら安心な方法をとったものですから、今後知見が重なってくれば来るほど、より丁寧な対応ができると思いますが、ただ現時点では、以前から申し上げておりますけれども、このコロナウイルス感染症はわからないことが多すぎて、そのような中で比較的広めにとってきてるっていうのがこれまでの現実だと思います。

朝日

病床のことで伺いたいんですけれども、重症の病床については増やすという考えがあるかどうかお聞かせください。

知事

病床についての考え方は、全体を近いうちにお示しをさせていただきたいと思っています。そうじゃないと中々誤解を避けながらお話することができないものですから。ただ、今御質問でありますので、あえて申し上げると、当面は60という重症、重篤病床について変えるつもりはありません。これは、これまでの最大限の時にも、重症病床については一定程度、まだその間があったということ。それから我々は中・重症について、国は8割が軽症あるいは無症状、2割が中小と重症というふうに言ってますけれども、埼玉県はそれを2割じゃなくて3割に増やしていて、一定程度、国の考え方よりは余裕を持ったところにさせていただいています。ここについては、現時点ではありません。ただ、前回だったか前々回だったか御報告したとおり、疑い患者で救急車で運ばれる方は一般論として中症以上の方でありますので、この疑い患者の分の県内各地に確保をした100床、これについては数字に入れないで、外で持っているつもりであります。

朝日

感染症指定医療機関以外の病院に対しても病床を確保してもらったと思うんですけれども、その確保してもらった病床を今後どうするかっていうことは、病院側にはすでに何か伝えているのでしょうか。

知事

一定程度伝えています。ただ、正式なかたちでは会議を開きたいと思っていますけれども、一定程度伝えています。ただ、埼玉県の場合は先ほど申し上げたとおり、確保といっても、他県の状況は皆さんにお調べいただきたいと思いますけれども、埼玉県は本当に確保というか押さえています。単に約束じゃなくて、その場合お願いしますねという確保ではなくて、実際に空けてしまっています。そういった意味では、負担が大きいのが埼玉県の特徴ですけれども、先ほど申し上げた重症とかについては減らすつもりもありませんし、現時点ではいじるつもりがないということであります。

朝日

病床全体に対する考え方っていうのは、いつごろを目途にまとめる予定ですか。

知事

そんなに時間はかからずにお話は、病床のみならず療養施設を含めてできると思いますけれども、若干、療養施設が関わってくると迷惑がかかるというと変ですけれども、予約が入っていたりとかいろいろありますので、その辺の今、調整をさせていただいているところです。

朝日

それも専門家会議に諮るということなんでしょうか。

知事

専門家会議に考え方は諮ります。

フジ

東京都は30日にもスポーツジムという施設に関しまして、これまで言われていたスケジュールよりも前倒しで解除する方針というものが報じられています。知事はよく東京都、首都圏一体にやっていくとおっしゃってますが、まずその東京都が30日に仮に解除した場合、それでも埼玉県はまだその状況にないということで、このスポーツジムに関しては変わらない対応をとるということなんでしょうか。逆に東京都が30日にやるのであれば、埼玉県もそれにじゃあ合わせますというふうになったとするならば、そうすると今まで頑なにスポーツジムはまだその段階になっていないと言っていたことに関して、東京都がやるなら埼玉も、というのであればちょっと矛盾が生じるのではないかと思うんですが、そのあたりの御意見をお願い致します。

知事

首都圏が一体となって行うべき要素というのはいくつかあると思っています。例えばそれは、感染者数が東京だけ増えて埼玉が抑えられるのはなかなか考えにくいので、やはり密接な関係にありますから、あるいは東京で感染経路が追えないようなものが増えた場合には、当然隣県の埼玉県にも影響があるとか、こういった意味で首都圏一体となって取り組んでいく必要があると、これまで申し上げてきました。他方で、それぞれの措置については都知事なり県知事が考えるべきことだと思いますが、その中でも関連しているものがいくつかあって、例えば一番密接と我々が考えていたのは、お酒の提供時間であります。これは東京で7時までしか飲めなくて、その後、埼玉に来てしまうとかこういったことがあり得ますので。ただ、スポーツジム等について同じ考えであるということは、首都圏一体として取り組む必要があるとは私は考えておりません。それぞれの都道府県知事が求められている責任に応じて当然、必要と考えられる措置を講じていくということになりますので、お隣の都なり県なりが何日にやるからという話が仮にあったとして、それだからどうだという話は全くないです。

フジ

引き続きなんですけれども、今回D1で水泳場などの運動施設に関して解除の方向で今動いているということです。例えばそのスポーツジムには、そういった水泳をできる施設などもあると思うんですけれども、やはりこれも、その立場から見た時にですね、他方のスポーツジムではない、水泳場はオッケーなのに、自分たちはジムの中に水泳場があるからというくくりで、私たちのプールは開いたらいけないのかなと思ってしまうと思うんですけれども、そこの矛盾というか、ちょっとこの辺の気持ちの面ではどういうふうに、今お考えでしょうか。

知事

Aというグループの中に水泳場が入っている。水泳場が全体である場合にはこのA以外のところの要素というのは、当然考慮されますので、一体として考えなければいけないようなもの、例えば分かれていて水泳場だけ出来るんだったら別だと思いますけれども、そこはやはり、様々な場合でも同様になると。例えばふぐの調理師免許についてはふぐを捌くだけではなくて、それ以外の和食を使うところも同じようでありますので、そこは、こういったものが一部にあるから、だから全体に当てはまるということにはならないと思います。

フジ

現状、スポーツジムを運営しているところがプールだけはOKですかというふうにお伺いを立てても、それは現状は認めていないということになりますよね。

知事

そういった、もし打診があれば考えたいと思います。

フジ

先ほど朝日新聞の記者の方も聞いていることなんですけれども、ほんとにスポーツジムといえども、例えば1階にあって窓が全開に開いて、きちっとした広さも確保されていて、人数制限ができるスポーツクラブもあれば、当然、例えば地下にあって、非常に狭いところで、ここは仕方がないなと思うようなところもあるんですが、いっしょくたにされていて、さらにこの新しい生活様式の安心宣言の受入れも、できないっていうような状況になってしまい、同時に東京の、隣はもう再開が始まっている、30日にはという報道もありますが、これは、県で頑張っているスポーツジムの運営者の方々からしてみれば、やはりその何か、知事に対しての不満というものが、もちろん知事はその県民の安心安全を優先してるから仕方がないと言ってくださってますけども、そのあたりが、予算の関係やコストの関係、人のチェックできるというのもあるとは思うんですけれども、もう少し知事が普段から仰ってるように、柔軟に対応していくという言葉が、何故かこのスポーツジムには当てはまってないのかなと思うんですが。

知事

スポーツジムを主語にしていつも考えているわけではなく、全体をもちろん考えているわけですけれども、その中で先ほどのように、例えば空気の換気がいいとかですね、あるいはその様々な施設設備的に可能にするようなものが多々あると、こういった個々について、すべて考えていくと、当然、丁寧にやるべきだというその御指摘はお受けをしたいと思いますが、ただ先ほどから話しているように、こちらに入った中で、もう実はそのちょっとこの人たち、このお店って随分違うんじゃないの、というようなお店もあるかもしれません。そこは業種ごとだけども、一旦こちらに入った中で、その上で安心宣言という仕組みをつくることによって、補填ごとに皆さんが議論ができるような、そういう土台を用意するというのを今やっておりますので、だからこそ、今回D1はこちらに入りましたけれども、早くこのスポーツジムも含めてこちらに持ってくるように、まず、したい。その上で、それぞれのスポーツジムにおいて、うちのスポーツジムの事業所は、こういった宣言を受け入れながら、あるいは自分たちで独自でもいいですけれども、皆さん信用してくださいと、それだけの社会的責任を負いますと、こういったそのシステムを、是非、御利用いただきたいと思っているので、おっしゃるとおり、可能な限り丁寧にやりたいと思いますけれども、現時点では、こちらに持っていって、そこでこの中で判断していただくという手法を、埼玉県の場合には、とらせていただいているというふうにお考えください。

毎日

先ほど、病床については後ほど、近く、と言われてましたけど、県内の医療体制についてお聞きしたいんですが、この第一波、当初最初の方ですけど、一般病床3分の2で受入れを断られたり、自宅待機していた方が相次い亡くなられたりされました。確かに、その後、知事を筆頭に病床確保を務められ600床を必死に確保したんだろうなということは、取材を通して私はよく感じていましたが、ただ、知事もよくおっしゃられるように、10万人当たりの医師が少ない、病床数も少ない、という医療資源の少ない埼玉県、専門家の中には埼玉県の医療体制、救急体制の脆弱さが露骨に現れたと言われる方もいます。お医者様の中には、これが埼玉県の実力だと言われた方もいらっしゃいました。その中で、知事の公約の中には、命を守るというのがあったと思うんですが、今回、第二波について、昨日の会見では知事は大きな波、急激な拡大があると、最悪の方を考えていると言われました。県内の今回、コロナが第一波、県内の医療体制についてどう評価し、第二波に向けてどうするつもりなのか、お聞かせいただきたいんですが。

知事

まず、埼玉県の医療体制が脆弱であることについては、全く、私としてもそのとおりだと思っているし、他方で医療体制をつくるためにはお医者さん1人つくるのに10年かかりますから、やはりそこは腰を据えてやらなきゃいけないと同時に、これは国による規制がやはり、その大きな壁になっておりますので、これは不断に訴えていきたい。これはまず、申し上げさせてください。これが埼玉県の実力だという評価をされている専門家もおられるということで、まさに埼玉県の実力でPCR検査にしても、日本の中で2番目に上げてきております。厳しい中でも、それを克服していただいたのは、実力がないと言われた医療関係者や、様々な、それを支える方々だということは決してそのような評価をされた方には忘れていただきたくないというふうに思っています。その上で、第二波について、我々は先ほどちょっと申し上げましたけども、部内で予算も含めて、今日数えたら60項目ぐらいについて準備をさせていただいているところでございます。今日はそのうちの一つを御紹介をさせていただきました。医療体制については、先ほど御質問があった病床等にも関連しますので、これについては追って近いうちに、全体像として示させていただきたいと思います。

共同

ちょっと今日の発表内容とは関係のないことなのですが、東京都知事選告示まで1か月を切って、立候補表明が相次いでいるような状況になっています。大野知事として今後ですね、特定の候補の支援に行かれるだとか、ちょっと物理的に行くのはこの御時世ですから、例えばため書きを書くとかも含めてですね、そのようなことをされるお考え、あるいは可能性はありますでしょうか。

知事

東京都と埼玉県は密接な関係にあって、どの候補者の方が立たれるにしてもですね、埼玉県との関係を重んじていただきたい。これはまず、1点申し上げさせていただいた上で、特定の候補者を支持する、もしくは応援に行くような考えは現時点では持ち合わせておりません。

朝日

今月で受入れを終了する宿泊療養用のホテルに関することなんですけれども、特にアパホテルなんですが契約の期間が7月末までというふうになっていて、先日発表された時点でも0人だったのに、もう2か月もどういうふうなことで契約を長くしているのか、このあたりについてちょっと教えていただけますか。

知事

当初からの契約で、当該ホテルについては7月末までの契約でありました。現時点では、もちろんそのあと消毒とかですね、原状復帰がありますので。それから一番最初にお借りしたホテルなので、正直長めにとったところがあります。その中で早期に返せることができるかどうかについて、今、議論をさせていただいているところでありますが、現時点では発表するとおり最初の契約を申し上げております。

朝日

そうするともう少し契約期間を短くする可能性もあるっていうことなんですね。

知事

お相手がありますので、現時点では協議をさせていただきます。

朝日

0人のままずっと2か月間、開けとくってのちょっと何か別のことに使うとそういうようなお考えとかはないんですか。

知事

あります。以前から申し上げてるとおり、これから出水期になりますので、今市町村の方で例えば疑い患者の方々とかですね、この方々が例えば体育館等に入れないとか、そういったこともありますので、今は市町村の方でやっていただきお願いしてますが、ただ、まだ体制ができていないので、そのための一番最後ですね、セーフティバルブとして機能させるということが、今我々が期待しているところであります。それからもう一つは、国の示している療養施設の規模ってものすごく大きいのですね。ほとんど1パーセント台、あるいは数パーセント以下でもかかわらず、例えば首都圏では、東京が2,300、千葉が2,200、神奈川が2,300というレベルで実はうちと倍以上、お持ちでありますけど、やっぱりこれは余裕を持って準備するという国の方針に従っていますが、我々としてはそこまで持っている必要があるかどうかちょっと疑問なところもありますので、そこについては、もちろん、安心の方に寄らなければいけないんですけれども、それでもを寄り過ぎているところも若干あると思っているので、交渉させていただいているところです。

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