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発表日:2016年7月7日14時
部局名:産業労働部
課所名:産業労働政策課
担当名:産業・雇用企画調査担当
担当者名:関根・藤波
内線電話番号:3722
直通電話番号:048-830-3723
Email:a3710-10@pref.saitama.lg.jp
埼玉県は、県内中小企業2、200社を対象に四半期経営動向調査を実施しています。平成28年4~6月期の調査結果を発表します。
○ 県内中小企業の経営状況は、緩やかな持ち直しの動きにやや足踏み感がみられる。
先行きには不透明感がみられる。
○ 4~6月期の自社業界の景気について尋ねたところ、「好況である」とみる企業は4.0%、「不況である」とみる企業は53.6%で、景況感DI(「好況である」-「不況である」の企業割合)は▲49.6となった。
○ 前期(▲48.1)に比べて1.5ポイント下降し、4期連続で悪化した。
○ 今後の景気見通しについては、「良い方向に向かう」とみる企業の割合は6.4%で前期(6.8%)に比べて0.4ポイント減少し、「悪い方向に向かう」とみる企業の割合は28.7%と前期(28.0%)に比べ0.7ポイント増加した。
○ 企業からは、「どの業界を見ても、特段抜けだしているところもなく、良い状況とは言えない」(一般機械器具)や「不透明感から、見通しがわからない。売上げが上がる要因が見えない状態」(電気機械器具)といった声が聞かれた。
○ 現在の雇用者数の過不足感について聞いたところ、「適正」が64.2%と前回調査(平成27年4~6月期調査)より1.6ポイント減少した。「過剰」は8.0%と前回調査比1.0ポイント減少した一方、「不足」は27.8%で2.6ポイント増加し、人員の不足感が続いている。
○ 「不足」と回答した企業を業種別に見ると、製造業が22.1%、非製造業が32.1%と、共に前回調査比2.6ポイント増であった。特に不足感の高い業種は、「運輸業」64.6%、「飲食店」51.1%、「サービス業」40.4%となっている。
○ 借入金利水準の変化については、「変わらない」との回答が83.0%、「低下した」が15.7%であった。
○ マイナス金利を受けて特に検討していることについては「特になし」が79.9%を占めた。検討している項目については、「既往借入金の借換え」8.4%、「運転資金の借入拡大」6.6%、「設備投資のための借入」4.4%の順となった。
調査の方法
1 書面によるアンケート調査
2 業界団体及び個別企業への訪問ヒアリング
調査対象期間:平成28年4~6月期(調査日:平成28年6月1日時点)
調査対象業種及び回答数
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対象業種 |
対象企業数 |
回答数 |
回答率 |
アンケート調査
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製造業 非製造業 計 |
企業 960 1,240 2,200 |
企業 717 933 1,650 |
% 74.7 75.2 75.0 |
ヒアリング調査
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製造業 小売業 情報サービス業 建設業 計 |
団体・企業 25 9 3 3 40 |
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※製造業(12業種)
食料品、繊維工業、家具・装備品、パルプ・紙・紙加工品、印刷業、化学工業、プラスチック製品、鉄鋼業・非鉄金属、金属製品、電気機械器具、輸送用機械器具、一般機械器具
※非製造業(7業種)
建設業、卸売・小売業、飲食店、情報サービス業、運輸業、不動産業、サービス業
○ 経営者の景況感
景況感DIは▲49.6で、前期比1.5ポイント下降。4期連続の悪化。前年同期比では7.7ポイント下降した。
○ 今後の景気見通し
「良い方向に向かう」とみる企業は6.4%で、前期に比べ0.4ポイント減少。
「悪い方向に向かう」とみる企業は28.7%で、前期に比べ0.7ポイント増加。
「どちらともいえない」とみる企業は64.9%で、前期に比べ0.3ポイント減少。
○ 売上げ
売上げDIは▲24.8で、前期比3.5ポイント上昇。2期ぶりに改善。
来期も改善する見通し。
○ 資金繰り
資金繰りDIは▲15.9で、前期比3.3ポイント上昇。2期ぶりに改善。
来期は悪化する見通し。
○ 採算
採算DIは▲26.5で、前期比1.4ポイント上昇。2期ぶりに改善。
来期も改善する見通し。
○ 設備投資
実施率は22.4%で、前期比1.9ポイント上昇。3期ぶりに増加。
来期は減少する見通し。
※ DI値は、割合(%)を小数点第2位を四捨五入して表記しているため、±0.1の範囲で差異が生じることがある。
<現在の景況感>
○「どの業界を見ても、特段抜けだしているところもなく、良い状況とは言えない」 (一般機械器具)
○「不況とは言わないが、真ん中よりは下だという感覚」(印刷業)
<売上・採算>
○「自動車関連は受注が増えているが、他の業界からの受注が増えない」(金属製品)
○「今まで苦戦していた衣料の売上げが増えた」(スーパー)
<今後の見通し>
○「不透明感から、見通しがわからない。売上げが上がる要因が見えない状態」(電気機械器具)
○「為替の動きなどが直接商売に影響するわけではないが、心理的によくない印象を受ける」(百貨店)
詳細については、ホームページをご覧ください。
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0801/doukou.html