皮膚がんを早期に発見しよう

 
皮膚科

はじめに

 皮膚がんは眼で見えるがんです。皮膚がんをもっとよく知ることによって、より早期の発見,治療が期待できます。早期,中期の皮膚がんはかなり高い治癒率を示します。あやしいな多くと思ったら、すぐにかかりつけの先生に相談して下さい。
 

1 メラノーマ(悪性黒色腫,ホクロのがん)

 メラノーマはある程度(2-3cm)の大きさになると急激に全身転移を生じるため、大変に危険ながんです。急に大きくなったあやしいホクロ様病変は1cm以内のうちに切除して組織検査をしてください。

 
体幹のメラノーマ 爪のメラノーマ

 
足底のメラノーマ
足縁のメラノーマ

 
 当科ではデルマトスコープ(拡大鏡)を用いることによりかなり正確に良性、悪性の肉眼診断ができます。
肉眼所見
デルマトスコープ所見

 

2 有棘細胞がん(皮膚扁平上皮がん)

 中高年の手足,顔に多く,腫瘤,潰瘍を形成するものです。深い熱傷,外傷後の瘢痕や日光紫外線皮膚炎などが原因になります。数カ月で急激に大きくなって、やがてリンパ節に転移を生じます。
 早期では拡大切除と植皮術にて治癒できます。

 
手術前
採皮術
手術後

 
慢性日光皮膚炎後に生じた有棘細胞がん
術前
術後

 
 当科では抗癌剤を上手に使うことにより病変部を縮小させ、かなり進んだ症例も縮小手術にて助かるようになってきました。
治療前
抗癌剤投与後
手術後

 

3 基底細胞癌

 皮膚癌の中で最も頻度が高く、多くは顔面に生じ、黒色調の結節、潰瘍を形成します。一見してメラノーマと似るので鑑別が大切です。幸いなことに転移は稀ですが、局所破壊性に増大、浸潤するので、早期の手術が必要です。
早期
増大期

 

4 外陰部パージェット病(外陰部アポクリン腺癌)

 最近症例が増加していますが,あまりよく知られていない皮膚がんです。湿疹やインキンタムシなどと誤診されることも多く、はずかしい部位ですが必ず皮膚科医の診察を受けて下さい。転移することは少なく、ほとんどが切除と植皮術にて治癒することができます。  男性パージェット病

早期

進行期

おわりに 

 1990年代では,メラノーマを初めとして、早期の皮膚がんが大幅に増え、治療成績が大変に向上しました。2000年代はさらに早期の皮膚がんが増加して、埼玉県の皮膚がんはほとんどが治癒する時代になってほしいと思います。
埼玉県立がんセンター


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