埼玉の輸出盆栽

 今日、盆栽は日本文化として認知度を高め、‘Bonsai’という言葉も国際語に定着しています。EU諸国をはじめとして諸外国にファンは多く、日本人顔負けのセンスと技術を持っている人も少なくありません。日本国内の消費低迷と、海外における人気沸騰を背景に、盆栽の輸出は着実に増加してきました。埼玉県では、年間2万鉢を越える盆栽をEU諸国をはじめ、韓国、台湾等へ輸出しています。その量は、日本の総輸出量の約半数を占め、日本一を誇っています。
 現在、県南の川口市、さいたま市、県北の深谷市、本庄市など、約20名の生産者が輸出に取り組んでいます。輸出相手国の検疫条件をクリアするために、健全で高品質な盆栽の生産に努め、年6回・2年間の栽培地検査(対EU諸国向け)を通過して、初めて輸出となります。


盆栽園
盆栽の生産管理と展示販売
栽培地検査
栽培地検査


埼玉の花植木産業

 埼玉県の花植木産業は、気象災害の少ない恵まれた自然条件、首都圏に立地する有利性を活かして発展してきました。現在、花・植木の産出額は、228億円で全国5位、そのうち植木類は41億円で全国6位、花きは187億円全国5位(平成19年)となっています。
 主な植木産地は、江戸時代から伝統がある川口市安行を中心にさいたま市、深谷市、寄居町等です。また、緑化樹木の輸出量は、全国トップクラスです。

 
主な花き産地は、深谷市(チューリップ・ユリ・鉢物)、さいたま市(鉢物・枝物)、鴻巣市(鉢物・花壇苗)、川越市(花壇苗)、越谷市(チューリップ)となっています。

植木生産状況

 埼玉県の植木生産は、江戸時代初期に安行村赤山(現在の川口市)で始まった伝統のある産業で、「安行の植木」として有名になりました。その後、県内各地で生産が盛んに行われるようになり、伝統に培われた独特の仕立て技術や、新樹種の導入、流通システムに適応した生産技術により全国屈指の生産地として発展しています。品目としては、ハナミズキ等の花木類、カイヅカイブキやヒバ類、果樹苗木、カバープランツ等、多岐にわたっています。

コニファー類
コニファーの苗木生産(川口市)
コンテナ生産
コンテナ植木生産(川口市)


 「くじき」とは、主にチャボヒバの幹を竹刀のように縦に裂き、心材部分をくり貫き、幹を曲げる伝統技術です。また、それぞれの枝葉を玉状に刈り込む「玉散らし」という伝統的な仕立てを行います。

仕立て前
仕立て前のチャボヒバ
くじき
くじき仕立てのチャボヒバ
切り込み跡
切り裂いた跡

花き生産状況


 埼玉県の切り花生産は、ユリ、チューリップの球根切り花が盛んで、全国1位と2位の出荷量を誇っています。どちらも、深谷市が一大産地となっています。そのほか、花束などの「添え花」に用いられる宿根アスター(クジャクソウ)の生産が、神川町、小川町で盛んです。また、川越市のキンギョソウも品質のよさで市場の高い評価を得ています。
 鉢物・花壇苗生産は、プリムラ類が全国一の生産量を誇り、その他、パンジー、ペチュニアなどが全国の上位に位置しています。鴻巣市・行田市が古くからの大産地で、川越市、本庄市など新しい産地が県内広域にできています。
 枝物生産は、伝統の「枝折り(しおり)」技術や「ふかし」技術を用いたハナモモやヤナギ類などが、川口市および比企・秩父地域において盛んです。

ユリの生産温室
切り花生産(ユリ)
ポインセチアの生産温室
鉢物生産(ポインセチア)
花壇苗の生産ハウス
花壇苗生産(パンジー)
伝統的な枝折り
枝物生産(枝折り技術)

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