緑茶の成分と効用

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茶が国民的飲料として長い歴史を持つ要因は、茶に含まれている化学成分の特異性にあります。
茶には以下のような保健成分が含まれており、その成分には健康に対する有効性が認められています。

1.タンニン・カテキン類(渋み成分)
茶のカテキンは(−)−エピカテキン(EC),(−)−エピカテキンガレート(ECG),(−)−エピガロカテキン(EGC)および(−)−エピガロカテキンガレート(EGCG)が主で、この内EGCGがその50%を占め、緑茶で乾物中6〜8%含まれています。カテキン類の機能性には次のようなものがあります。

(1)発ガン抑制作用
カテキン類混合物投与が明らかに固形腫瘍の増殖を抑制するという報告があります。
(2)抗酸化作用
EGCGは現在抗酸化剤として利用されているα−トコフェロールの15倍以上の酸化防止効果を持っているとの報告があります。
(3)血中コレステロール低下作用
高血圧患者に高コレステロール食を与えても、これに緑茶を併用すると、HDL−コレステロールの存在比が増加し、動脈硬化を抑制する事が確認されています。また、カテキン類には腸管組織でのコレステロールの吸収を抑制する作用のあることも知られています。
(4)血圧上昇抑制作用
腎臓は血液中に強い血圧上昇,血管収縮作用をもつペプチドを分泌しています。それを作り出す際に使われる変換酵素に対し、カテキン類は阻害効果をもっています。特に、ECG,EGCGおよび紅茶のテアフラビンはきわめて強い阻害効果を示します。
(5)抗菌作用
各種病原性菌に対し抗菌作用が認められ、特にガレートの効果が高い。また、通常の煎茶飲用濃度でボツリヌス菌を死滅させるか、たとえ生存していても毒素を生産しないことが確認されています。 ⇒表1

研究成果「低カフェインの狭山茶の製造技術を開発」のページへ

2.カフェイン
お茶の効用(カフェイン) 通常に飲用する1カップから茶類では50〜60ミリグラム摂取することになりますが、摂取量には制限があり、成人1日当たり200〜300ミリグラムとされています。カフェインには次のような機能があります。 ⇒表2

(1)中枢神経の刺激
(2)覚醒作用(疲労感や眠気の除去)
(3)利尿作用
(4)強心作用

研究成果「低カフェインの狭山茶の製造技術を開発」のページへ

3.ビタミンC(水溶性)
ビタミンCは、一般に熱や酸化に弱いのですが、緑茶では長時間加熱加工されても、200ミリグラム%以上も含まれており、比較的安定しています。緑茶では製造時の蒸熱処理により酸化酵素の活性が失われ、ビタミンCの酸化が防止されるため含量が多く、ウーロン茶や紅茶は加熱処理の前に萎凋発酵処理を行うため、ほとんど酸化分解されてしまいます。ビタミンCには次のような効果が認められています。 ⇒ 表3

お茶の効用(ビタミンC) (1)メラニン色素の生成阻害
(2)壊血病の予防
(3)病気に対する抵抗力の増強
(4)酸化抑制

4.ビタミンB類(水溶性)
茶に含まれるビタミンB類としてはB1,B2,ニコチン酸,パントテン酸,葉酸,ビオチンが知られています。ビタミンB類には次のような効果が認められています。 ⇒ 表3

(1)炭水化物の代謝補助
(2)消化液の分泌促進
(3)粘膜の保護

5.γ−アミノ酪酸(ギャバ)
茶生葉を窒素ガスや炭酸ガス中等の嫌気条件下に一定時間おくと、グルタミン酸脱炭酸酵素の働きにより、グルタミン酸が代謝されてギャバとなります。
ギャバには血圧上昇抑制作用があります。

6.フラボノール
茶には水によく溶ける黄色のフラボノール類が多く、口臭除去効果,血管壁を強化する効果などが認められています。

7.多糖類
分子量約4万で、番茶に多く含まれ血糖値上昇の抑制効果があります。

8.フッ素
ツバキ科の植物に特に多く、茶葉中には40〜1,900ppm含まれています。若芽より古葉に多いので、番茶に多く含まれます。虫歯予防効果があるといわれています。

9.ビタミンE(トコフェノール)
覆い下葉を原料とした抹茶や玉露よりも露地栽培した煎茶のほうが多く、100グラム中に20〜80ミリグラム含まれています。水に溶けないので、抹茶や茶を利用した菓子、料理などに加工すると摂取できます。抗酸化作用があるといわれています。 ⇒ 表4

10.テアニン(アミノ酸の一種)
緑茶のうま味成分の一種で一番茶のアミノ酸量の60%以上を占め、特に玉露、抹茶などの覆い下茶に多く含まれています。

(岩浅潔著「茶の栽培と利用加工」 から抜粋させていただきました。)

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